世の中ではPPAPという動画がジャスティンビーバーの笑いのツボにヒットしたらしいですが、
私的には何気なく見始めた「勇者ヨシヒコ」というTVドラマのGYAO一挙放送が大変ツボっております。
おそらく同じレベルもしくはそれ以上ではないかと思います。
名前は聞いたことあったんですが、ちゃんと見たのは初めてでした。タイトルだけだと内容が想像できなかったのですが
ざっくり言うとドラクエの実写パロディです
はっきり言ってジャンルはギャグです。しかもかなりひどい脱力どうしようもないギャグもので、やる気はなくテンションは低く、たまにテンション上げたかと思うとひどいことを叫んでいたりします。下ネタは中学生レベルです。
そして低予算です。
しかしこの何とも言えないぬるま湯に浸かっている感が実家にいるような感じがして、居心地が良いのです。
では何が面白いのか?を紐解いていきましょう。(おい
■低予算を逆手に取ったギャグ
ハリボテのスライムを堂々と登場させることにより、まずがっかり感から生じる「こいつどうしようもないな」という笑いを巻き起こします。しかし、ハリボテには止まりませんでした。
何と、敵役モンスターにコアラのぬいぐるみを登場させました。人は入っていない、正真正銘のぬいぐるみです。
このぬいぐるみを役者が手に持って、抵抗しているような演技を全力でやっているのが実に可笑しいのです。
最終的にはハムスターのぬいぐるみを登場させていましたが、あまりの小ささに笑いが止まらなくなってしまいました。
ちなみに、
ぬいぐるみは雑魚より強く、中ボスくらいでそんなにしょっちゅうは登場しません。人間の敵より強いです。
また、ムラサキの肩に乗っている鳥を飛ばす時に糸(ワイヤー)を消さない潔さに逆にウケました。しかも腹話術で声をつけていて、メレブが毎回突っ込むという低予算を利用した素晴らしい連続技です。
■勇者ヨシヒコが完全なる正義漢ではない
勇者ヨシヒコは実直で真面目ですが、それゆえに影響を受けやすいキャラクターです。
人情深いですがすぐに騙され、すぐに影響され、すぐに洗脳され、当初の大事な目的をいとも簡単に忘れてしまいます。
そしてヨシヒコは恋愛においてはなぜかかなりのクズになってしまいます。本性はドスケベですが、本人は真面目なつもりなので悪い事だと思っていません(でなければ見てられませんがw)。
天然であるがゆえに真面目にとんでもないセリフを叫んでいたりする事もしばしば。
「不倫は文化だ!」「巨乳が好きなのです!」「脱いでください!」などなど。
しかしギャグモノであるがゆえに、彼があんまりいけてるキャラクターだと全く面白くない。
それから恋愛でうまくいったらさらに嫌な気分になることでしょう。
■ツッコミが優しい
ムラサキのツッコミはめちゃくちゃきついですが、彼女は紅一点のヒロインなので、まあ許せるでしょう。
大事なのはメレブのツッコミです。
声が大きくないので撫でるような爽やかなツッコミをしていきます。
しかも大変面白いです。
ヨシヒコはかなり声が大きいのですが、ああいうタイプはボケに回った方が面白いですよね。ボケは大声で言わせるから面白い。
メレブのツッコミはよく聞いてないと聞き逃すくらい自然です。
個人的には
(貞子モンスターに対して)「くるよ!きっと来るよ!」
「なめこ育てるのって何が面白いんだろうね〜」
がお気に入りです。
メレブはナルシストで嫌味なキャラですが、実は全然怒らないしいい奴だと思います。うっとおしいけど。
また、「仏」のツッコミも優しいです。
この人は上司みたいな存在ですよね。
面倒くさがりで最終的には仏ビームで全部解決しますが、それまではやたら引っ張ってツッコミ入れてくれるのがきっと彼の優しさ。
この優しさが実家にいるような心地よさを与えてくれます。
■非モテ向けの、王道(リア充)をしばき倒すような数々のパロディ
悪役に有村架純ちゃんを持ってくるというなかなかの配役。
AKBをそのまま悪の組織のように描いたり…
また、ワンピースをバカにしたようなパロディはちょっと心配になりました。チャレンジングですね。
金八先生も相当いじられていたと思います。他にも、ドリフ(かなりギリギリ)、バックトゥザフューチャー(これは純粋に笑った)、ドラえもんなど。
メレブの呪文は最終的にパロディばかりになって、吉住さん、たけしさんのモノマネなどが普通に入ってきていました…
まあホラーはいいかなと思います。よく真似されてるしね。
貞子が走ると明らかに中身が男性なのが逆にウケました。
パロディも全体的にさじ加減がギリギリですが、面白いです。笑えます。
■モンティパイソン的なシュール系ギャグとその物量
「今それ?!」みたいなギャグが時々入ってくるあのシュールなセンスはさすがです。
また、色々な角度から様々な種類のギャグを盛り込んでとりあえずてんこ盛りにしてる感じは、努力を感じるのでいいんじゃないかと思います。正直言ってすべてがすべて面白いわけじゃないんですが、とりあえず入れてくる感じがなんか微笑ましいです。
■本筋を破壊することは意外と少ない
本筋である「魔王を倒す」などの筋は意外と妨害されません。
それを壊さないようにその道中でギャグをてんこ盛りにしてくるあのさじ加減は絶妙なセンスだと言っていいでしょう。
ボス戦中は大きなギャグは挟んできません。なので、エンディングは割とあっさりとしています。つまり、「エンディングはちゃんと終わればいい。エンディングは盛らない。大事なのは道中の面白さ」という姿勢なのでしょう。それも見ていてスッキリとします。
物語はどんなに引っ張ってもちゃんと終わらせた方がスッキリするという、謙虚で真摯な姿勢が伺えます。
次の勇者ヨシヒコは10/7からです。
おそ松さんみたいに、マッドマックスなパロディにも期待したいですね。(え、そこなの?!)
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