2025年11月19日水曜日

SILENT HILL fについて(2)4ENDクリア

これでUFOエンド以外はクリア(本編クリア)となります。自分お疲れ様でした。

とても面白くて、特に雛子の選択や、家族との確執がどうなるか気になり全エンドやらざるを得ませんでした。

ここからはネタバレを含む感想と考察になります。


凛子と言う女

もっとも苦手なタイプです。雛子と似ているプレーヤーはみんなそう思うのでは?

そもそもですねぇ、正直なのはいいが女のプライドってものはないのかw

好きな男に何もかも差し出す?ハズレだったら手のひら返すだろ絶対w

あと、この手の「恋愛の土俵に上がってきて私と戦え!お前も傷つけ!」系は今まで結構いました。最初の彼氏にはこの手の派手なライバルがいて、なんでこんなに派手にアピールしてるのに彼氏を強奪できないのか?!とびっくりするくらいでした。ずっと私をものすごい恨んでいたようです。

こんな女と同じリングで戦いたくないし、そもそも異性をめぐって戦うとかバカらしくない?そういうのは男がやることでしょ。

あんたに振り向きもしない男をなぜ取り合う必要がある、ほら隙をくれてやるからさっさと強奪しなさいよ、ってずっと思ってたのにいつまでも彼がフラフラこっちに寄ってくるから、最終的には私が取った。

だけどさ、頼むからちゃんと強奪して。結局男が腐って捨てる羽目になっただろうが。


雛子の父親を許せるかどうか

父を許さなくてもいい、話を聞いてあげてくれ、と言うのが雛子の願いです。

ですが話を聞いても私はちょっとよく理解できないというか、まあ許せはしないと思いました。

この父親は、借金のカタに娘を二人も嫁に出し、結納金を受け取っています。

現代ではなかなか考えられないことです。

借金の理由は起業の失敗でしたが、私は前職で同じようなものを見てしまいました。友人と起業した社長が、同僚や仲間に愛想を尽かされ、どんどん社長の元を去っていくという現象を、なんと数ヶ月で目の当たりにしました。

私には精神的な痛み以外は影響なかったので良いは良いんですが、心身をすり減らして辞めていったそのご友人とやらは、子供や奥さんがいて、どうするんだろうと思いました…

以上のような理由で、「友人との起業には細心の注意を払うべき」「できればしないほうがいい」と言うのを学びました。

昭和だと難しい?そもそもですが、失敗しないようなプランを立てるべきだったのではないでしょうか。例えば資金が尽きても生活費は残るようにするとかね。

だから情けない父親でも、この種類はやっぱり許せないと思いました。娘の人生を台無しにする可能性が大です。

トドメは、「雛子はお金持ちに嫁いで安心だから、夫婦で温泉旅行に行こう」と言う手紙。いやいや、それさあ、雛子が結婚式逃げ出したENDになったらどうすんのよwやっぱりクズじゃない?


雛子の母親

旦那は私に頭が上がらないという母親。いや、それ、もっと早く雛子に言うてやって。

うちの母も割とギリギリまで免罪符みたいなの出してこなくてもう遅いよって思ったっけ、、

どうしても自分の母と重ねてしまうので、こちらも理解できない。


なぜ姉は仮面をかぶっているのか→もう別の家族の配下にいるから。他人ということ。

なぜ姉は死体のように見えるのか→もう他人だから、雛子の姉としては死んでいる。元の雛子にも死ねと言ってくる。彼女は今までのお子様雛子には興味がなく、愛せない、冷たい女となった。理由は特になく、「そっちの方が幸せだと思うわよ」だし、嫁になった雛子には突然の敬語。つまり他人。雛が子供の時は優しかったのに。確かにこんなにはなりたくないわな。


修と言う男

武器は必ずバットを持ってくる可愛い少年。

ネットでは修の薬が生理的に無理という女性が多いと聞きましたがどうでしょうか?確かに最初のエンディングは修のせいだし恐ろしいですが。

修が果たして寿幸に劣るかというと、あの子はクラスにいたらTOP3に入るイケメンだと思うので、あまり差はないと思います。それに性格もかなり優しい。修の欠点は優しすぎるところなので。私は、乙女ゲームとかでぶっきらぼうでドSな性格の男が好きって言ってる人は一生理解できないと思います…

狐エンドで「結婚を断って欲しかった」と言ってくる修はとても可愛いと思いました。

私の年齢くらいになるともう銀髪のイケメンには惹かれないというか、まあ外見と物腰くらいですかね。銀髪のイケメンがいいならセフィロスもOKになっちゃうじゃないですか、あいつやばいですよね。

それに寿幸との結婚式はおぞましいものがありますよ。

まず腕を付け替えられる。これは、家事を頑張れということなんでしょうか。(意味は明かされていないので推測)

焼印を押される。これは支配される奴隷になるということですね。

顔を取られる。これが一番怖い。自分を無くすということです。今後は「寿幸の奥さん」で、雛子の顔は必要ないということです。

なお「私は深水雛子?」という問いに寿幸は「君は私の雛子じゃないか」と答えます、これは雛子は苗字を捨てるという意味になります。穏やかに言われますが、君はもう深水を名乗ってはいけないよという戒めです。




寿幸さん

寿幸はずっと信用できないと思っていたんだけど、唯一言われて嬉しかったのが「そんな大変なものと戦って(背負って?だったかな)いたのか」くらいですかね。そう雛子の私の人生は大変だった。

だからこそ、何にも知らんと小さい時に助けてもらったってだけで、惚れただのと言われてもピンとこないし、親も不思議がっていたし、修も雛子本人すらも覚えていない。

悪い人ではないのだが、狐に憑かれているせいかどっか鈍感なんだよなあ。

あと申し訳ないけど結婚式がグロすぎるのに、「耐えてくれ」「もう少しの辛抱だ」などと言われても。

寿幸との結婚エンドはやはりグロかったですね、あの選択は失敗でしょう。

ただ、一途に想い、素敵な恋文を送り続けてくれる由緒正しいおうちの御坊ちゃまでおそらくイケメンだとわかっていたことから、当時の条件で言えば最強のお相手ではあるでしょう。雛子もメリットを意識していただろうし、手紙は嬉しかったでしょう。でも結婚の最大の理由は修がちゃんと止めてくれなかった、女扱いしてくれなかったことだと思います。



結婚するべきか否か

雛子の場合

寿幸が狐に憑かれたままの場合は明らかに失敗です。一生苦しむことになるでしょう。偽物の幸福を、合成食品のようにただ貪るだけの毎日、自分の人生とは言えません。
時折何か思い出して発狂しそうになったり自害しそうになったり、相手を殺しそうになって止められたりするんじゃないでしょうか。

そもそも結婚は向いていない可能性が高い

真エンドが示唆していますが、雛子は結局どっちつかずで結婚は向いていない可能性が高い。これは私もそうだろうなといまだに思っています。
私たちが夢見ているのは結婚ではありません。
やはり劇中にもあったように「信頼できる人と過ごすこと」ではないかなと思います。
それが異性かどうかは、わからないんですよね。

雛子の姉はモラトリアムを指摘し、はよ大人になれと急かしてきますが、やはり修の言っていた通り、雛子が言っていた通り、焦って出した決断は大体ろくでもないものなのです。

面白いなと思ったのが、狐エンドで雛子を奪い合う男たちを前に「私はモノじゃないぞ」と呟く雛子です。結婚を決めたにも関わらずまだ言っているのがとても彼女らしくて良い。

総評

まるで乙女ゲームをめちゃくちゃホラーに仕立て上げたかのような本作品ですが、私も男女の痴情のもつれやそれを取り巻く人たちの感情の渦に巻き込まれ非常にサイレントヒル的な体験をしたことがありますので、「恋愛はホラー」「結婚はバッドエンド」という構想は素晴らしいと思います。

人生40年以上生きましたが全ての恋愛は狂気の沙汰に終わりました!!!私が男に絡めば絡むほど、嵐のように空間が歪み他人が嫉妬で襲ってくる、まさにホラー。向こうから寄ってくる場合は最悪な化け物が寄ってきて周りも止められずむしろ助長、縁切り神社に強引に縁を切ってもらう始末!絶対向いてないww神に止められているとしか思えません。

まさに私にうってつけの作品だと思います!!!


2025年11月15日土曜日

SILENT HILL f について(1)現在2エンディング完了

久しぶりにゲームをやったため、すごい勢いで3周し、やっと霊刀を手に入れました、、

霊刀ね、結構大変なんだよね。

あれ一個お地蔵さん見逃すと大体ダメっぽかった。戻れなくなってる。最初のはかろうじて戻れるが、死にかけたのでやっぱり全くお勧めできない。

最近大塚明夫さんも実況始めて、和製で日本が舞台で日本語ゲームってやっぱ人気出るんだねぇ。

個人的には中の人(加藤小夏さん)の実況が必死すぎてちょっと好き。でもやっぱり本人がやったら面白いし、人気あるから頑張るんだって。

そしてついにKONAMIから「簡単」モードが出たらしく。

アランウェイク2と同じで主人公がループするため、周回プレイが必要なんだけど、難易度高めなので、スキップモードもできたらしく。

昨日アプデされた直後にプレイしたら最後の雛子が怒り狂って走るシーンがスキップできた。あれめちゃきついんだよね。毎回乳房の人に邪魔されるし。(瘤って言われてるけど乳房だよな)

動画は初見時が一番臨場感あるので、後ほど編集します。

ちなみに3、4回ほど全力で走らされるため、ついにコントローラーのLスティックのカバーが剥がれてきましたw


サイレントヒルについては2しかまだやってないけど、非常に奥が深くて面白いので今回も考察ぶちまけていきたいと思う。

今作の問題点は、現在2エンド目で明らかになっているところで言うと

雛子という女子高校生が、お姉ちゃんが結婚してからちょっと寂しそうにしていたが

どうやら自分も借金のカタに嫁に行くことになったらしい。(1周めだとわかりにくいが、「あってたまるか」はそういうことらしい)

雛子には仲のいい幼馴染の男子がいて、2つめENDは、どっちの男を取るか?みたいな話に見える。

雛子の中には「この田舎を出て行って別の暮らしを送りたい雛子」と、
「やっぱり幼馴染と付き合ってたい雛子」がいる。周回するとそれがかなりクッキリしてきて、この二人は殺し合う。

正しいエンディングはどちらなのか。3番めが本物のエンディングと言われているので、あと一周頑張りますが

狐に嫁ぐENDも見たいですね

この脚本はさまざまな解釈ができるようなので、気になる方は真実を考察してみては、、という内容です。

精神的な解釈

雛子の「女の子らしくすると言う意味がわからない」と言う精神性は私に通じるものがあり、かなりシンクロ率が高いです。ジェンダーにこだわりのないタイプの女性ですね。私も5歳くらいは男子とばかり遊んでいたそうです。

私は中学生のとき、周りが異様に色気づき始めてついていけませんでした。特に男子が怖かったです。突如として、女を見下すようになりました。

なので女子校に進学したのですが大学に行って、周りが彼氏がいるのに驚きました。あんな粗野な生き物と付き合えるんだ!大丈夫なの?!と思いました。

しかもその後社会人になって紳士っぽい人と付き合ったら全然言うこと聞いてくれなくて、やっぱダメじゃんとなって、今これ。

この作品は、最初から最後まで「いかに女が虐げられているか」を表現しています。これは他のフェミニスト作品にもよく出てくる描写ですが、「愛はステロイド」で顔面殴られた女性の旦那を殺したらめっちゃ怒られて泣かれるんですが、私は今回のこの作品も含め、そんな男を愛すということが昔から理解できませんでした。おそらく雛子も理解できないでしょう。

そして怖いのは、雛子の姉はどうも全てを捨てて嫁げと言っているようなのですね。しかも雛子の母親も、癇癪持ちで亭主関白の父親をかばい、曖昧な言葉で受け流そうとします。

雛子が臨む「結婚式」は恐ろしい痛みを伴う儀式が含まれていますが、結婚したい方のひなこは我慢してしまいます。

私はこの儀式がDVやモラハラを示唆していて、結婚を全面否定しているようにも感じました。

結婚しなくてはいけないのか?の選択肢

おそらく幼馴染の修は雛子のことを一番に想っているのですが、他のキャラクターと比べてエゴがありません。エゴがないが故に、雛子に選択を委ねます。一見弱々に見えますが、私は雛子のことを思えば修が正しいと思います。

問題は雛子ですが、まだ男を選んで女になるという意識が出来上がっていません。

私は雛子を絶対責められないです。私も数々の男をそれで泣かせてきました。

でも女は悪くないです。周りが自分に惚れるのは、自然の流れで、私たち女は一切悪くありません。一度でもモテたことがある人は知っているはずです。

勝手に向こうから惚れたなど気持ちを押し付けてくる奴の心は引き裂いて大丈夫です。はっきりと引き裂きましょう。サイレントヒルふうに言えば、「殺して」大丈夫です。

つまり、昨今の流行りテーマではありますが、「結婚するかどうか」は重要ではありません。自分の意思で、自分の生き方を選べるか、が重要です。


私は30歳の時結婚を遠ざけました。それ以来義務のような婚活もしましたが、結局縁談にはならなかった。

でも私はこのゲームを通してもはっきりと言えます。曖昧な理由、「それが女の仕事だから」「義務だから」と言う他責で男を選んで結婚してはいけません。

「どうしても必要だと思う」時だけ、結婚を選ぶべきです。それ以外は毅然と断ってこそいい女だと思います。

私も周りに「男を傷つける女」と部署ぐるみで陰口を流されたことがあります。とても怖い現象でした。会議で泣き出すやつなんか普通にいました。既婚者は面白がって邪魔をしてきます。現実はゲームと同じくらいホラーでした。私は自殺すら考え、睡眠薬を飲んだこともあります。

さすがに40過ぎてそれがまた始まった時、本当に何か憑いてる可能性があるなと思って有名な縁切り神社に行き、見事に縁が切れました。

私はそれ以来、神社にはある程度力があるもんだなと確信し、それ以前も家の近所は必ず定期的にお参りしてましたが、今でも何かと近所はお参りするようにしています。

まあ、雛子を見る限り、幼馴染がいるところ以外はほぼ私ですねw


時代設定は昭和40年頃、西暦1960年頃。私が生まれる前、母は雛子より一回り下でした。

母は短大に行くのが当たり前の時代でした。高市総理も、4大に行くことを反対されてバイトで学費を稼いだとか。でも時代の問題でして、お金があっても短大に行くのが普通だったみたいです。でないと「結婚が遅れる」時代だった。

なので時代背景を考えるとさっさと嫁に行きたいと思わされるのも、仕方ないかなとは思うんです。お父さんと仲が悪かったし、母は何もしてくれないのが雛子の家ですからね。お姉ちゃんが嫁に行ったのも関係あったかもしれません。「家を出たかった」のは冒頭でなんとなく伝わりますもんね。



2025年9月21日日曜日

映画好きによる映画のポッドキャスト

映画のポッドキャストっていくつかあるみたいなんだけど、これたまたまXで見つけて自分的にバズり散らかしているのが「深めるシネマ」。

仕事中流しまくって、もう半分以上聴いた。流石に観てない映画の分は聞いてないです。

このポッドキャストのターゲットユーザーって、なんとなく有名な映画をデートで見にきた、というレベルではないです。

A24とか見て、60分深掘りして語れるタイプのユーザーね。

ポッドキャストやラジオの選定基準ですが、内容が良くても眠たくなるやつはやっぱり無理です。眠くない、長い(笑)、雑談なのに面白い。これが大事。それから、極端に難しいことを言ってマウントしようとするやつは苦手。

そしてポッドキャストはなぜいいのかというと、単純に言語能力が鍛えられます。私普段黙って仕事してるので、必要ですね。

このエピソードがいいぞ!

愛とは何か!日本人には愛が不足している。なぜなら「教わらないから」

映画を観る人は特に洋画だと愛について考えさせられますよね。日本は恋をしてsexをすることは推奨されがちだけど、そこに愛があるかはあまり考慮されていない。(だから痴漢やセクハラをあまり追及しない)礼節は重んじるのにね。多分ね、概念自体がない。日本には。だから恋をしない結婚しない人間は寂しいと思われがち。

サブスタンス 消費されないためにどうしたらいいのか

消費されることばかりしている主人公は能動的ではないという話。しかしこれって芸能人だから仕方ないとも言い切れない。深く考えればね。

ウイキッドをこき下ろす!

わかる。とても歌と踊りが上手で美しいから騙されるのだが、この映画正直ストーリーは納得いかん!と薄々勘付いているユーザーは必聴。

エイリアンロムルスにはコンテキストがない

これもわかる。量産型なんだよな。ジュラシックの新作が大体そう。

ANORAのラストについて

わからないと首を傾げているのが男性らしいなと思った。

女の視点から言うと、アニーは娼婦だったからさ。セックスなんて誰とでもできる、とイゴールを誘うんだよね。だけど、イゴールはやっぱいい人なの。「恋愛をしたい」んだよね。つまり愛しているから、キスを求めるけど、アニーはそれが受け入れられない。本当は、あの男子を愛していたのに私は結婚騒動に負けたんだと、悔しくて泣いた。あんなに暴れて叫んで抵抗したのに。で、イゴールは「まだ忘れられないよね、かわいそうに」と宥めてくれてるわけだ。イゴール聖人すぎるよね。

っていうふうに解釈しました。プライムビデオに来たそうなので観るのもありだと思いますが、最初の衝撃はもうないかな。とにかくうるさい映画ですw

本当に映画好きだったら他人が言ったことは否定するべきではない、議論はいいけども。

と言う視点でもこのポッドキャストゆるくて面白いです。正直だし。忖度してない。きちんとしたポッドキャストがいいならあまり勧めないけど、雑談してるのにこれだけ深掘りできているのは素晴らしいと思うし、他人の意見を聞けるのも良い。

他にもエブエブとか、異端者の家とかいいエピがたくさんあって紹介しきれないです。


映画に不満があった時の考え方

本物の映画好きは不満があっても語る。びっくりするほど語る。

俺だったらこうするな〜とかこうだったら好きになれたかもな〜とか不満を言いつつ、全面否定はしない。

あとこれは聞いた話だけど、クリエイターやクリエイティブ気質の人は、不満が残った作品を元に新しいものを創るらしい。

これはちょっと思った。

例えば私が不満に思ったのは「オーメン2/ダミアン」である。

悪魔の子が13歳になり、己の出自を知って慄きながらも、悪魔の道を歩み始めるという話なのだが、ダミアンの自覚があまりにも弱々しいというか、まだ自覚できているという感じではなかった。葛藤は多少あるにしても、例えば思い悩んで自殺を考えるとか、人間と悪魔の人格の間で揺れすぎて不安定になるとか、そういう感じではない。ダミアンの名前をタイトルに入れている割には彼のドラマはあまり描いて居ないのだ。

なんかその辺に非常に不満を感じたので、感想を書かなかったのだが、これを自分なりに解釈して漫画にしたら面白そうだなと思った。

果たしてそれが傲慢なのかどうかっていうと正直、映画や漫画の世界ってのはぐるぐる輪廻している。他人がリサイクルして別のものに生まれ変わっている。とても不思議な世界なのだ。中にはそっくりすぎて怒られたりするものもあるが、オマージュやパロディといった言葉も横行しているのでなんとも言えない。

今度ハリーポッターの二次創作がドラマ化されるなんて言ってるから、世の中わからないものである。

大切なのは、不満を不満のまま終わらせないこと、不満なときにこき下ろして捨てるのはあまりにももったいないし、無礼であるということだ。

2025年9月12日金曜日

MaXXXine

 I will not accept a life I don't deserve.

私は、自分に見合わない人生は受け付けない。

この一言だけは必ず出てくるミア・ゴス主演シリーズ。これは完結なのだろうか?一応完結しているようには見える。というか、おそらくマキシーンの一番の敵はいなくなった。

このシリーズって単なるホラー映画、スリラーと捉えると大した内容じゃない気がするんですよね。では何がこのシリーズを特別にしているかというと

これがなんとなく、なんですけど

  • 絵面がとにかくおしゃれ。
    • 抜群のセンスがある
    • これは映画というより、映像アートが作れるタイプの人、どこを切り取ってもなんとなくおしゃれ
  • 語り口調がクール
  • ミア・ゴスのキャラが魅力的
    • 特にパールは可愛かったですが
    • マキシーンの小悪魔な雰囲気も良い
  • やっぱりテーマ
    • 女性が鬱憤を晴らす姿が痛快

で今回のストーリーですが、私的にはそれほど舞台の美しさには心惹かれないのですが、まず街中にストーカーが出回っていて女の子が次々と殺されている中

マキシーンはまず、一人目のストーカーに武器を向け脅し、跪かせ、なんと○○○○を足で踏みつけて血みどろにします。(個人的にはそんなに血まみれのアレを見せなくてもいいと思いましたがその辺は、このシリーズでは定番)ここで一気に

つかみはオッケー!!!!

ってなりました。

勝手にカメラ回してた男は、キーホルダーを鍵を外に出すように握ってそのままぶん殴る。この「鍵を指の間に挟んで武器代わりにする」はXでも少しバズってたポストで、私もよくよく考えたら銃刀法違反になる武器は持ち歩けないから、これが一番楽な方法では?となりました。

ただ本気で殴ったらかなり危ないと思います・・・鍵って頑丈だからね・・・

このあとも、女性監督(エリザベスデビッキ、脚長すぎ)に「障害があったら潰しといてほしいんだよね」って言われて物理的に男を潰してました・・・

パールが猟奇殺人の話で、Xはホラー映画と捉えると、マキシーンはきちんと最初に問題提起され、「ナイトストーカー」を暴いて確保するサスペンスになっており、私はマキシーンが一番観やすいと思いました。マキシーンはゴールがはっきりしており、パールはただ殺害を続けるだけ(ドリフっぽい)。Xは「この殺人夫婦から逃げられるか?」という話なので典型的なホラーですね。

マキシーンはたくさん殺人をします。ストーカー、盗撮、自分を拘束しようとする人たち。確かにマキシーンは殺人犯ではあるのですが、殺してなかったら自分が殺されていたでしょう。

総じていうとハリウッドで人気女優になるのはこのくらい殺人をしなければなれないという皮肉なのかもしれません。実際、終盤では「ハリウッドはカルトである!」って言ってくる人いますし。

私はとても痛快に観ることができました。

女性には特に、このシリーズはすっきりするんじゃないかと思います。まあグロ表現多いですけどwなんだか癖になって観てしまうところはあります。

タランティーノよりは静かで観やすいですね。

2025年9月6日土曜日

「愛はステロイド」の意味

最近どうも面白い映画が無いなと思いつつ、9月はおそらくザ・モンキーあたりが盛り上げてくれるだろうと思っていた。だがそれまで私の映画欲が持つかわからない。

ので、いろいろ検索した結果、「愛はステロイド」を観に行くことにした。

内容が内容なので本名のブログに書きづらいw

A24なのでそのインディペンデンス性、何にも忖度しない自由なクリエイティブはお墨付きである。が少々自由すぎる感もあったw

そういえば今度ジョーダンピールの新作が出るけれどこっちも脳筋な匂いがする。

見た目1980年代アメリカだが、実際舞台もその辺で、ファッションや家具家電なども全体的に80sテイストなので好きな人はビジュアルだけでもハマるかもしれない。

主人公のルー(クリステン・スチュアート)がスタッフを務めるジム(ほぼゴールドジム)に突然現れたジャッキー。ルーはレズビアンで、ジャッキーの筋肉に一目惚れしてしまう。この時点でだいぶアレな感じではあるw

ジャッキーは女性ボディビルダーでとにかく自分の筋肉が大好きである。はっきり言って相当の脳筋であり、ほぼ野獣。家出してヒッチハイクで西海岸にやってくるし、棲家もない。

ルーの好意にすぐに反応するが、駐車場でジムの男に口説かれる。ジャッキーはルーの目の前で男をぶん殴り、そのあとルーとラブラブに・・・・(この辺もアレな感じではある)

私だったら多分ギャグ路線に全振りするんじゃないかなと思うんだが、この作品割と真面目にサスペンス映画なのである。

ルーの父親はエド・ハリスが演じている。

エド・ハリスが演じる時点で、普通の父親とは考えにくい。あと年齢がちょっと行き過ぎw祖父じゃないのか・・・・・

今回も期待を裏切らないのでエドハリスファンはぜひみてほしい。(やっぱり、あのゾクゾク感はハマりますね)

この父親があまりにもサイコパスすぎて、途中からサスペンス感がすごかった。この人がいなかったらギャグで済まされたかもしれない二人の映画が、とある事件をきっかけに血みどろのサスペンスと化す。

だが筋肉ファンは安心してほしい。

この問題は筋肉で解決される。

信じられないくらいにね。

まあ正直私は筋肉自体に興味はない。

私が筋トレし始めた時、私はもう40歳で、5cmのヒールを履いて歩くことができないくらい、脚の筋肉が弱っていた。そんな理由で筋トレを始めたのだ。

だが、日本人は筋トレをちょっと舐めすぎである。私の祖父母で歩けなくなったから亡くなったという人が二人もいる。実にわかりやすく衰えていった。つまり筋肉は命を支えているのである。

ジャッキーが筋トレを始めた理由は「いじめられていたから」である。真っ当な理由だ。ジャッキーは少しやりすぎだと誰もが思うだろう。だが最後に、タイトルの意味がわかるのだ。

「愛はステロイド」

つまりジャッキーは「愛」が芽生えるとそれが餌になり筋肉が肥大する。なおかつ、「過剰摂取厳禁」と言うことである。その過剰な愛が、最終的には映画の中の世界を救ったのだが・・・・現実では程々にしろよって意味もあるかもしれない。

だけど「愛はステロイド」って邦題だからね。原題は、なんか血みどろなイメージしかない。

ちなみにステロイドを筋肉のために使うのって個人的には超厳禁だと思うしほとんどの日本人が同意だと思います。花粉症に渋々使ってる感じですもん(本当は怖いので使いたくない)。


クリステン・スチュアートについて

役者はなかなかの曲者揃いで素晴らしいですが、クリステンが群を抜いて素晴らしかったです。レズビアンということで、まるで男の子みたいな格好をして髪の毛も適当にバサバサに切った感じなのですが、このヤンキー感にクールな眼差しを持ってくるので中性的で良いビジュアルでした。正直これで「17歳の美少年です」って言われたら騙されると思いますw

正直「トワイライト」もあんまり合ってると思わなかったというか、ラブロマンス向きの顔じゃないんだよね・・



2025年8月13日水曜日

アマプラで面白かった映画(13):「カット/オフ」

アマプラには「ライト/オフ」というホラー映画があり、こちらはチープでわかりやすいのだが、ライトをつければ幽霊を近づけられないという主旨から考えても、アランウェイクに比べるとつまらなかった。(が、ホラーとしては見れる感じ)

それとそっくりのタイトルで来ちゃったものだから、また似たようなホラー映画なのかなと思って観てみたらとんでもなかった。

かなり精巧にできたサスペンス・推理映画である。

雰囲気的には「ドラゴン・タトゥーの女」を彷彿とさせるような、寒いヨーロッパの地域(今回はドイツ)で繰り広げられる、連続誘拐事件である。

しかしドラゴンタトゥーより、視聴者が推理や推測ができて本格的に楽しめる。(ドラゴン・タトゥーは実際の推理パートを少し飛ばしているような箇所があるからだ)ミスリードも多いし、突如登場する人物がやけに怪しかったりする。

死体からヒントが出てくるあたりなど、「羊たちの沈黙」を彷彿とさせる。

また、登場人物も少しクセがあり、特にリンダは最初に出てくる割には実はそれほどメインのキャラでもない。だが彼女はずっと、ストーカーと化した彼氏が追ってくることに怯えている。かなり終盤まで怯えているのだ。ではなぜそんなキャラクターをメインに据えようとしたのか?

実はこの連続誘拐事件は女性ばかりが誘拐されている。強姦される様をビデオで撮られ、屈辱で自殺するように誘導されるのだ。

日本もそうだが性犯罪は初犯だと刑が甘く、三年で出所すると裁判で言われて父親が激怒しているシーンは他人事とは思えなかった。リンダがストーカーに怯える様は、つまりこの映画は性犯罪の判決への警鐘を鳴らし、刑をもっと重くするべきだと訴えているのではないだろうか。そしてリンダはまるでその元彼を克服するかの如く、誘拐事件を解決するのに奔走する。巻き込まれる形だが、肉体的にも闘うのだ。

犯人はわざわざ死体に仕掛けをして、検死官である主人公に見付けさせるなど、かなり巧妙に主人公を巻き込んでいく。

また、検死官の解剖のシーンはかなりリアルでモザイクは一切かかっていないので注意。遺体は全裸、最初のヒントは頭部にあるため頭部も切開する。

主人公のポールが検死官であることも手伝って、大変頭が良いので、観ていて大変痛快なところもある。

ドイツ人らしい緻密さと知性の光る良作である。



ところでインゴルフって何者だったんだと思います?私どうしても只者と思えなくてですね…

まだ考えてますww

2025年7月28日月曜日

アマプラで面白かった映画(12):インビジブル・ゲスト 悪魔の証明

タイトルに悪魔とありますが、一切悪魔は出てきませんのでご安心ください。オカルト映画ではありません。

密室殺人事件のトリックを暴いていくような感覚のスリラーです。

ですが厳密にいうと推理ものでもありません。

話のどこかが嘘なのではないか?と疑っていくような話です。

「逆転裁判」というゲームがあります。あのゲームでは弁護士が依頼人を無実にするために情報を集め、聞き取りを行いますが・・・

実際の裁判のほとんどは、依頼人が冤罪であることは少なく、ほとんどの場合依頼人がクロだと思います。そうなると弁護士はいかに罪を軽く見せるかの方に奔走します。

今回の映画もそうでした。

しかし、最後にびっくりな大どんでん返しが起きます。

実にスペインらしい作品だと思いました。

スペインの映画はプリミティブな正義感、モラル、道徳、人情といった感情に訴えかけてくるものが多いと感じています。

「プラットフォーム」なんかは特にそうでした。

あくまでも、敵は人間の悪い心。推測ですが、キリスト教が根付いているからではないかと思います。

スペイン人って多分正義感溢れる作品が好きだろうな。鬼滅とか。

亡くなった叔母が、世界を旅して一番気に入ったのがスペインだそうです。「良い人が多い」んだとか。

ヨーロッパには移民やジプシーみたいな人たちもいるので、犯罪には注意ですが、なんとなく彼女の言っていることはわかる気がしました。