2020年9月6日日曜日

「ダイバージェント」どこにも属さないという強さ

 なんと行きつけの美容師さんから教えてもらった映画ですw

(グランドイリュージョンもおすすめされましたが、あれはお世辞にも面白いと言い難い感じではあった……種明かしとかは面白いんですけどね)

ちなみに彼女はいわく元パリピ★でリア充で、外見は完全にアメリカ西海岸のギャルなんだけどガチな博多弁でしゃべるのが面白いです。カットの腕は良いです。よくしゃべる割に。

 

ディストピアにおいて、なぜか「シカゴ」だけが生き残っており(笑)、そのシカゴの中で派閥が作られていて(ハリーポッターの寮のような感じで)、その中のどれに所属するかは、本人たちがある程度の年齢にくると選べるようになっているらしい。

適性テストは事前に受けるのだが、選ぶのは本人の意志。

主人公はトリスという女の子(本名はベアトリス)で、適性テストで奇妙な結果が出てしまう。冒頭なのでネタバレというほどでもないのでいうと、彼女はどうも「異端者」、どこにも属さない、ダイバージェントであるという。でも、異端者は、世界から見れば畏怖の存在であるから、隠して生きろという。彼女は堂々と、「勇敢」ドーントレスに所属することを選ぶ。

しかし、私の目から見ても、ドーントレスっていうのはちょっと過激な雰囲気の漂う派閥である。勇気などを試されるテストを何回か、受けさせられるのだが内容が過激で、どうも何かがおかしい。そして何度か、母親や適性テストの試験官が登場し、とにかく異端であることを隠せ、と警告してくる。

伏線は大きくはってくるし、中盤以降でついに派閥にわけられた真の理由が判明してくる。そして異端は、あるあるだけど、他人の洗脳に影響を受けない。異端であることの強さ、というのが痛快だなと感じた。この辺はSFとしては非常に良いテーマを取り扱っているなと思ったし、現代社会において、特に日本は、かつては「異端」であるものは口を封じられる傾向にあった。だがそれも、崩壊しつつあるだろう。

コロナウイルスの影響により、かつては許されるはずもなかったリモートワークが定着しつつある。

私は、もう10年以上前から、リモートワークは実現可能だ、マネージメントがさぼっているだけ、と思っていたし、成果主義もそうだと思っていた。

異端は、マネージメント側、あやつりたい方から、支配者から見れば畏怖の存在であることは確かだ。彼らは、私は、支配者に対して意見を言うことなど恐れない。

そういった、「強い意志」というのはもっと前面に押し出してもよかったと思う。題材が非常に良い映画なんだけど、まあ料理が雑。演出も雑。非常に残念。インパクトに欠けて、 印象に残るシーンをつくるという努力にも欠けていて、緩急がはっきりしていない。あと、音楽の使い方も非常に雑で(特にエンディングはひどいw)、とにかく安っぽいのである。

きっと原作はすごいちゃんとしてるんだろうなって感じる映画だったので、惜しいなと思いつつ、このくらい、しっかりしたSFが増えるといいなあとも思いました。

 

演出とか、背景のデザインや作りこみを頑張ってる大作映画はいくつかあるものの(ジェームズキャメロンさんがつくるものとか……)話がなんだかいまいちだなあと思うことは多いので、世の中アンバランスなところって、ありますよね。

私は割と、低予算で、なんかひどい宇宙人とか出てくるのに、なんか面白いエネルギッシュな映画とか、好きですねw

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