今日はわたくしの誕生日でございますので、晴れていたし、海を見た後一本映画を観てきました。
最近土曜の昼に歯医者に行くことが多いのですが、ちょうど、起きて準備をしている頃にTVをつけるとLiLicoさんの映画ランキング&紹介をやっていて、エヴァ一位ジャン?とか思ってたんですが、そこで紹介されてたこの映画がちょっと気になってたのです。(LiLicoさんの映画紹介はあまり媚びてなくておもしろいです)
銀行強盗の美女、マーゴットロビー演じる「アリソン」を匿うことになる17歳の美青年(少年にしてはでかいのであえて青年と言いたい)ユージン。
もうこの設定だけで妄想が広がりますなぁ(笑)
ユージンの顔が私好みというのもあったんですが(笑)
私はややあっさりした顔が好きで、濃すぎるのも美しすぎるのも苦手なのですが、人に言わせると「割とかっこいい人好みなんだね」と言われます。確かに可愛すぎる人もちょっと苦手なんだよなぁ…
役者の、フィン・コールですが、本人は25歳なのですが、私的には彼の演技が素晴らしいと思いました。正直動いてるの観ないと、知らない役者なのでどっちに出るかなあと思っていたのですが、主人公として十分に魅力的で、マーゴットロビーを完全に凌駕していたと思います。
あと、垢抜けすぎてない、かっこつけてないところがすごくよくて、田舎の純粋な青年をよく表現していたと思います。
話としては、上に加えると、ユージンは田舎暮らしに飽き飽きしていて、スリリングな探偵小説を読んで妄想にトリップしているような青年。また、父親が昔アル中で出て行って、今の義理の父親にも不満を持っています。
まあ、つまり出ていきたいんですね。他の設定はネタバレしちゃうし言わないでおきますけれども。
この映画がロマンスものかというと、それはちょっと違うかなと思っています。
確かに、ユージンはすぐにアリソンを好きになってしまいます。そりゃ、退屈してる時に絶世の美女で頭のいいアリソンが来たら、気になってしょうがないでしょう。ましてやお年頃。アリソンに着替えを渡して外に出たかと思うと、穴からのぞいてた時は脳内大爆笑でしたwかわいいw
しかし、問題はアリソンが犯罪者であるところです。
アリソンの話をどこまで信じられるのか?アリソンは、ついてきたがるユージンに対して、何度か突き放そうとするし、きっちり問いただすことも何回かあったと思います。
「自分で決めなさい」
「ここから先は厳しい世界、子供にはもう戻れないわよ」
つまり、この映画はユージンの成長物語。
フィン・コールのきめ細やかな演技が、「子供から大人の男性になっていく」繊細な男性の心理を丁寧に表現していました。
アリソンを独占したいという欲望、子ども扱いされたくないというプライド、自分の親を含めた大人への不満、外の世界に出たいけれど、アリソンが好きだけれど、まだ大人の男性になるのはちょっと怖い。この映画のいいところは、「好き」とか「愛してる」という言葉を基本的に使わないところなんですよね。「一緒に行くのか、行かないのか」という覚悟の話ばかりしてるんだけど、それが、本気で愛せるかどうかの質問と同義になっている。
単純に惚れた美人犯罪者と逃げる話だったらあるあるだなと思ってたんだけど、恋愛だけに注力するのでなく、あくまでもユージンの心理面を中心に描いているのが上品でいいなあと。ユージンもすぐに女性に飛びつかないのがよい。
果たして、アリソンとうまく逃亡を果たせるのかは、ぜひ劇場でご覧ください……
まあ、エンディングに関してはそんなにいいなあとは思いませんでしたが、おそらくあれでよかったんだろうなとは思えました。
マーゴット・ロビーに関しては、いつもと同じ調子だなあとw
ハーレイ・クインが一番好きなのですが、あれ以来、何をしててもあの笑顔はハーレイの笑顔だなあと思うのですが、小悪魔笑顔、似合ってるんだよね。
銀行強盗をやってるシーンも、どことなくハーレイでした。よく通る声で間髪入れずに手際よく銀行強盗をしていきます。ちょっとしたアトラクションや演劇みたいなやり方で、アリソンの取るポーズとかアクションが実に小悪魔的で魅力的でした。
映像としては、アメリカテキサス中のド田舎、しかも1930年という設定。なんにもない荒涼としただだっぴろい、サバンナのような景色と、砂嵐の組み合わせでいい味出してました。全体的にウエスタンな世界観です。そもそも「逃げる」こと自体がかなり大変だなと思ったので、舞台的にはおもしろいかも。隠れる場所なさすぎw
子供の頃は、「アメリカの田舎ってほんと何もないし、夜はコヨーテがうろついてるし怖いなあ」と思ってましたが、
大人となった今は、狭くてごみごみした日本の都会に住んでいると、ああいうだだっぴろい世界が時々なつかしくなり、なんにもないのもいいなあと思います。
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