この映画は予告編の映像が本当に素晴らしく、もう絶対観たくなるような素晴らしい出来の予告でした。笑
連続殺人現場に残される、謎の暗号。不気味な人形。追われる若い女性のFBI捜査官。奇妙なシリアルキラーの気持ち悪い声など・・・
「羊たちの沈黙」「セブン」アランウェイク2や、ザ・バットマンのノリとも似ていました。ザ・バットマンが凄いなと思ったのは、バットマンがバットマンの格好してなかったら完全に狂気のシリアルキラー殺人事件・テロの話になっちゃうところなんですよね、ちゃんと大量の暗号も出てくるし、グリーティングカードや爆弾も届くし。
ロングレッグスは誕生日(訳あって少しずつずらしたりするが)に殺人事件が起きるので、予告の暗号もバースデーカードで届いたりします。その辺もお約束と言ったところでしょうか。
雰囲気は抜群の良さで、ホラーというよりは、ちゃんと殺人事件の捜査をする刑事ドラマになっていました。
よくあるパターンで、主人公は犯人と特別な繋がりがあるという話でした。
そこまでは非常に面白かったんですよ。
ですが、オチがちょっとアレでした。オチは、やはり羊たちの沈黙には遠く及ばない内容でした。どちらかというと、シャラマン監督とか、ジョーダン・ピールが得意な分野ではないかと思います。どっちに振りたいのかがちょっとわかりにくかった。ただ、アメリカ人はこういうの好きな層がいると思います。とはいえ、この料理方法はちょっと、と思いましたけど。
予告編に十字架の掲げられたドアがあったのをよく覚えていて、しかもそのあと牧師が登場するので・・・つまり、キリスト教(と悪魔崇拝)をある程度理解している前提の話になると思います。
もうちょっと描写が欲しいなと思ったところは、やはり人物の心理描写です。
主人公の女性の心理はまあまあわかりやすかったですね。途中で犯人と同じ行動を取るところがあり、「あれ、感化されてないかこれ」って思ったり。
ですが、母親は何もかも忘れたなんてことはないと思うので、もうちょっと葛藤が欲しかった。
犯人もそうです。彼がロングレッグスになった理由が推測することしかできず、それもほんの数秒のカット。生まれたことを嘆いている、しかわかりませんでした。だからバースデーに固執するんだと思うんですが、、なんで化粧をしているのかは未だわからず。あと女性に異様にこだわっていて、殺すのはいつも女の子なのですが、一体何があったというのか、、
ここで、もし我々映画オタの行間を読む(読みすぎる)推理能力を発揮するのであれば、ロングレッグスは「実は不細工で」「不細工と母に罵られたことを根に持っていて」「化粧で誤魔化して」「でも女が嫌い!」とかになるかな。ジョーカーっぽい。
ニコラス・ケイジの演技力自体は素晴らしくて、さすがだな〜と思うのですが、だからこそもったいなかったです。あと、なぜか序盤で突然歌い始めますが歌が、めちゃくちゃ、うまいですw
あともう一つよろしくないことがあります。英語が理解できないとわからない箇所がありました。(これは洋画でよくあることなのですが)字幕問題。やや深刻かもしれません。
ですがそもそも悪魔がどうたら、黙示録がどうたらとかなり話を複雑にして、悪魔の数字から計算までさせるので、ぼーっと観られる映画ではございませんでした。ぼーっとしたいならセリフが一切ない「Flow」がいいですね。
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