アカデミー賞長編アニメーション受賞作品です。
今日は英会話の先生が退職する日で、無理やりブッキングしたため昼過ぎまで予定が空いてしまい、家にいると絶対だらだらするので映画館を調べてこちらの映画を見ることにしました。
全編CGで作成されており、主要ソフトウェアは無償のBlenderです。
Blenderは無償のため、多くのクリエイターが使用していると思います。私も学習しました。
それではFlowの感想ですが、小学生レベル風の感想と、大人の拗らせオタク風の感想2種類用意しましたので好きな方を読んでください(ぶん投げ)
小学生風の感想
ネコちゃんがリアルなのにちょっと漫画風で、とても可愛かったです。犬はちょっとうざかったです。特に、人の食べ物を勝手に食べるのは良くないと思いました!
猿は、役立たない持ち物を大事にし、鏡ばっかり見ていてインスタグラマーみたいでした。
最後の方はよくわからなかったけど、みんな仲良くしようねってほっこりして終わりました!
ネコちゃんがかわいいのでおすすめです!
大人の拗らせオタク風の感想
紀元前3000年頃に、地球上で大洪水が起きたと旧約聖書には書かれている。これがかの有名な「ノアの方舟」伝説である。
旧約聖書によると、神は堕落した人類を嘆き、大洪水で一度人類を滅亡させることにした。だがただ一人、600歳の信心深く善良な「ノア」を選び、方舟を作れと命じた。ノアは、洪水が来ることを多くの人間に伝えたが信じてもらえず、自分の家族と、動物たちをそれぞれつがいで方舟にのせ、洪水の被害を免れ、のちの人間は全てノアの子孫だという。
さてFlowでは注意事項にもあるように、津波がやってくる。主人公は猫であり、猫はあまり水が好きではないので一生懸命逃げる。なおも上がり続ける水位に、私はこれが大洪水であると確信を得た。
しかし、人間が見当たらないのである。
これについては、これからも多くの考察がなされると信じている。猫が冒頭で、人間のベッドに戻るシーンがある。しかもその部屋には、猫の彫刻やスケッチが置かれている。明らかに人間のものだ。だが人間が一人も出てこない。
もしかしたら、これはすでに旧約聖書に書かれている大洪水が起きている途中経過であり、事前に情報を得た猫の飼い主は、さっさとボートで逃げ出したのかもしれない。
とにかく人間が出てこないのだが、人間の残した「もの」は大量にある。
家があり、都市があり、謎の石像のようなものがたくさんある。
さて、私がこれが旧約聖書をモチーフにしたのではないか?と考察したのにはもう一つ理由がある。謎の宗教的遺跡が登場するからである。明らかに人間が作ったものだ。
確証はない。だが明らかに神がかった力がそこに働いていたと思う。この遺跡で行われたイベント(ここはあまり書くとネタバレなので伏せるが)のおかげなのか、そのあと水が引き始め、洪水が終わるのである。
しかし人間がやはり見当たらない。
ノアは登場しないが実はいるパターンなのか、本当に人間を滅ぼしてしまったパターンなのだろうか。
さてキャラクターは全て動物だが、これらの生き物にはそれぞれ善良な者と愚かな者がおり、これも寓話的なものを感じる。
まずは猿だ。
猿は持ち物に執着を示すが、その持ち物が全く役に立っていない。装飾品を身につけ、鏡ばかり眺めている。こんな人間はよく見かける。都会の承認欲求に飢えた若者を揶揄しているように感じる。所持することに執着を示す浅はかな人間の例えである。
次は犬。私には愚かな男性のように見えた。特に他人の食べ物を見つけるなり食べ尽くす姿などは最近話題の「食い尽くし系夫」を彷彿とさせる。非常に短絡的で、獲物を見ると本能的に追ってしまうので、物事の優先順位が理解できていない。
鳥については難しかったが、唯一猫を庇ってくれた善良なるキャラクターである。ちなみに彼は、犬が乗ってくることを最初拒否していた。彼は悪い生き物を見分けられる可能性がある。あと、多分この鳥のおかげで洪水が収まっている。(詳しくは映画を観てくれ)
カピバラについては、彼はそもそも敵対心もなければ運動神経も欲もない。ぐうたらと転がってばかりである。善良な一般人と言ったところだろうか。だが、おそらくいじめられやすい。
猫に関しては、我々が主人公に感情移入するためにも常識的な性格になっている。食べ物が必要なものにはわけ与え、犬に対しては警戒心を示し、呆れた顔で接する。ある意味ノアっぽい。
クジラはどうだろうか。私は彼は神の御使いなのではないかと思った。クジラは陸では生きていけないから、洪水の時だけ現れるとかなのかもしれない。神秘的な生き物である。しかもこのクジラだけ、デザインが現実からかけ離れているので、やはり神の可能性がある。
その他様々な考察ができると思う。まだ観たばっかりで、映像美や「Blenderでここまで創れるのか」と創った人に敬意ばかり感じていて、まだやっと足元に座ったような気分なのだ。
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