アランウェイク2をクリアしたのですが、「あっさり終わったなあ」と思っていたら、驚いたことに、どうもループしたらしいのです。
今回は、闇側の攻撃は「ループさせる」ことでした。
その名の通り、ゲーム内には序盤から結構ループの表現が多いです。
これは、制作側も結構楽ができるので、相変わらず省エネで頭いいなあと思いましたw
何度かループさせながら、少しずつ変化するマップの変更点を調べることによりループから脱出するギミックが仕込まれています。
(最近ではCoDでも洗脳された主人公がループから脱出するべくウロウロするシーンなどがありました)
つまりですね、結論を言うと
「もう一度アランウェイク2を最初からプレイしなければ、真のエンディングに辿り着けない」らしいのです。
ネタバレは見たくないので、どうやらそういうことらしいというところまでは調べました。
「最後の草稿」"Final Draft"と言うタイトルで2周目が用意されていたので、これは単なるやり直しではないと確信したので、必ず変化があることを信じてプレイしています。ちなみに武器とチャームは引き継ぎされていたので少し楽です。
あの強烈なミュージカルシーンを見た後、ネットの記事などを調べていたらGAME AWARDSの動画に辿り着きました。
アランウェイク2は2部門で受賞。1回目はしっかりしていたサム・レイクも2回目の受賞では感極まって涙声になっていてちょっと可愛かったです。
というか、ゲーム内のアレックス・ケイシーが最後らへんに見せる可愛らしさでやられますね。顔が怖いのでギャップが激しい。2周目だとさらにそれが沁みてきます。コワモテのケイシーに対しサーガの娘が「もっと笑いなよ」みたいなことを言っていて、初対面だとそれが普通のセリフに聞こえますが、2回目だと「彼も笑うことができる」ことを知った後なので2周目の必要性を感じました。
話を戻すとサム・レイクがディレクター賞を受賞した時に言った「信じることは大事なこと」が本編をやり直すことに繋がるのが重要で、彼の中では軸が非常にはっきりしているのだなと感じました。
アランウェイクはファンタジーだしアランが書いたことは現実に起きてしまいます。
だからこそ慎重にならなければならないということを、前作からサムは強調しているのです。今回も最後まで、「誰もが救われるエンディングを考えなければ」とアランは必死でした。これは、前作の感想でも書きましたが多くのストーリーテラーに共通することなのです。クリエイターは制作物の結果に責任を持つことが求められる。だからエンディングは非常に難しいものだと私も思います。
エンディングで映画の評価が分かれると言っても過言ではないでしょう。
例えば「テルマ&ルイーズ」のエンディングは客観的に見たら絶望的なので、一見ひどい映画にも思えるのです。ぶっちゃけ救いはありません。でもその世知辛さの表現が非常に巧かったのではないか?と感じたので私の中では高評価になりました。妙な話ですが絶望を肯定的に捉えるといった内容とも言え、令和の今であれをハイテンションで表現するとクレームが殺到するのではないか?とも思えます。経済成長が著しい明るい時代だったから実現できたのかもしれません。
アランウェイク2をゲームとして捉えると問題点は多くあります。
例えばクアンテック・ドリーム社のようにマルチシナリオで緻密な選択の分岐により、ユーザーがストーリーを選択できるといった内容でも良かったはずです。その代わりクアンテックドリーム社のゲームはアクションや戦闘がほぼありません。あってもそれも選択制になっています。
アランウェイクはアクションゲームとしては少し弱いし、今回は特にボス戦以外は戦闘を極力避けることもできたし、かと思うと闇に囚われた人が集団でリンチしに襲いかかってくることもあります。(集団で来た場合は逃げられないのなら閃光手榴弾で一括でやっちゃうのがいいです)
びっくりするほど戦闘が少なくてかなり拍子抜けでした。
そしてストーリーを自在に操れるアランですが、選択肢はせいぜい3つくらいしかなく(それでも前回は全く選択がなかったので今回はかなりアランウェイクらしくなっていたのですが)その少ないプロットからストーリーを組み立てて道を切り拓くという内容でした。
これはクアンテックドリーム社に比べると相当弱いということになります。
ではなぜアランウェイクが評価されるのか?
これは恐らくですが、ストーリーや設定のオリジナリティと奇想天外な展開などが面白いから、だと思います。
そして前述しましたがサム・レイクの主張は一貫性があり、軸がブレることもなく、前作から13年経っているにも関わらず、設定を綺麗に引き継ぎ一部の謎を明かしてくれています。ユーザーは前作から考察することでこのシリーズを楽しんできました。私の考察も大半が当たっており、そういう深い楽しみ方をするユーザー向けだと感じます。
コールドロン・レイクの持つ「水としての力」の説明も私が思っていたものがセリフに反映されていました。流れる水や移動する水は浄化や変化の力を持ちますが、溜まっている水は毒素を溜め込んだり、日本では特にボウフラの巣になったりもする。水には驚異的な力があることが示唆されています。
また、今回はアランのダークサイドも比較的明確に描かれていました。アランにはあまり自覚がないのかもしれませんが、やはり自分がベストセラー作家であることに執着はあったと思います。彼が焦っていたのは、スランプに陥り、その栄誉を手放しかねないと思ったからなのでしょう。スクラッチが描き出す「アランの真の欲望」の世界はアラン本人が「???」と驚くほどイカれています。でもきっと多くの人はその欲望を、大事に隠して生きているのだと、サムレイクは言いたいのだと思います。
アンダーソンのじいちゃんたちがなぜ強いかも明確に描かれており、さらに深層心理下でなぜ彼らが闇に囚われにくいのかも克明に描かれておりました。このクライマックスは圧巻だと思います。(アンダーソンじいちゃんではなく、その血を受けついだとされているサーガの深層心理ですけどね。でもじいちゃんは、マジで強かったです。トールは一度は諦めかけましたが孫に救われました)
さてとても少ないボス戦ですが、なぜかボスだけが異様に強いので簡単に攻略を書いておきたいと思います。このボスたちのせいで何度も詰んだと思いましたが、攻略を理解するとそれほどでもないです。
ナイチンゲール
ノーマルでやってみましたがこの人は冷静に対処するしかないと思います。長期戦になります。怖いですが時間をかけてじっくり倒しましょう。最初のボスのくせにかなり強いです。
奴が追いつく前に物資を補給して振り返って待ちますが、瞬間移動しやがるので避けるスペースを空けておきましょう。右に寄っておくとやりやすいです。
物資はどんなに怖くても補給しないと多分勝てないです。序盤なので2周目でも物資自体が足りません。
井戸から出てくる奴ら
貞子じゃねーか!と思いますがこいつらなんと井戸から無限湧きしますwww
片方は地面で、片方は崖の上から撃ってきます。しかも無茶苦茶攻撃力が強くバッチリ狙撃してきます。定期的に二人とも倒した方がいいかもしれません。また出てくるまで時間が少し稼げるからです。これも長期戦です。
闇の塊みたいなのをきちんと潰さないと無限湧きが止められないのですが、そっちばかりやってても難易度低でもやられてしまったのでバランスを取る必要があります。
シンシア・ウィーバー
前作でアランを助けてくれた人なのに闇のトーマスゼイン(多分スクラッチ)に取り憑かれて完全に闇の幽霊と化しています。首根っこ掴まれると半分命を持っていかれます。格好がネグリジェなので完全に西洋幽霊です。ひどいです。
彼女は前作の考察にも書きましたが「推しに狂わされた熱狂的なファン」。その末路がこんな幽霊だなんてね。このキャラクターに関しては推し活を皮肉っているとしか言えません。しかもローズがそれを引き継いでしまっています。シンシアやローズの日記や記録は、彼女らの心境を克明に綴っています。客観的に見ても恥ずかしい内容なのではw
シンシアも一撃がかなり大きいので、当たらないようにするのが攻略になりますが、幸い大きな柱がステージのど真ん中にあるのでそれを盾にしてぐるぐる回りながら攻撃を当てていきます。対面したまま何もしないのが一番危険です。
最初の位置から動かないで攻撃してたら毎回やられたので、柱の影に移動するようにしたら勝ちやすかったです。
スクラッチ
こいつに関しては倒せないので、例の光を放つ機械を起動させるまで時間を稼ぎながら攻撃するしかないと思います。うおーって叫んでる時は攻撃して来ないので起動メーターを進めておきます。最初倒せるのかと思ったりしたのですが基本は倒せないです。
それにしてもアランはなんでこんなにダークなものを抱え込んでいたのか?ストレス溜まってるんですかねぇ・・。
スクラッチはアランのダークサイドを糧にしているとしか思えないので、この物語はアランの自身との戦いになるんだと思います。そう考えると闇が深いですね。まあいわば厨二病で、40代でもそれを引きずっているんだと思いますが、人のことは全く言えませんw
最初なぜサーガを主人公として連れてきたのかわからなかったのですが、アンダーソン家の助力を得ないと今のアランでは負けっぱなしになるのかもしれないです。
おまけ:サム・レイクが満面の笑みで踊るGAME AWARDSのライブステージ
やっぱこれがやりたかっただけなんじゃとか思わせるほど嬉しそうである。
それにしてもバンドのじいちゃん役もアランもミスタードアもゲーム内の本物の役者連れてきてるから、豪華だ。
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