2024年1月20日土曜日

ゴールデンカムイ実写、よかったのでお勧めしたいです!

ゴールデンカムイ実写は前からとてつもなく心配されつつ、とてつもなく期待されていたと思う。私としてはやはり「百聞は一見にしかず」。それにファンなら観てからものをいえと思うので、ど真ん中とって観に行ってきた。

私はこの作品を映画としてかなり高く評価したいと思う。

まず冒頭の日露戦争のシーン。かなりたくさんの戦争映画を観て、戦争ゲームを経験して目が肥えている私でもとても頑張っていると思えた。

それに何より、杉元が不死身であることを、この冒頭で示さなければならなかった。

山崎賢人さんは童顔だし、体格も大きくないけれど、だからこそロシア兵に突っ込んでいく姿が無謀すぎて説得力があったかもしれない。

あとアクションが、この映画、全編を通してとてもよくできている。これも散々、ステイサム映画を観た私が言うので結構信ぴょう性あると思っていただければ。

ゴールデンカムイは原作だとよく「人が吹っ飛ぶ」シーンがあるけれど、普通にワイヤーアクションで再現されていた。実写なので結構迫力がある。

キャラクターもよく再現されており、原作の持つ特徴をそれぞれの役者が独自に噛み砕いて命を吹き込んでくれていたと思う。特に気になった順に感想をば。

鶴見中尉。

ゴールデンカムイで最強の男。それは権力やカリスマ性、知能や戦闘力を含めて全てだけれど、彼の軸は「狂気」にある。彼はスパイの事件の後ネジが外れて狂ってしまっているのだ。

それを実写でやるのだから初対面から何か異様な目つきをしていなければならない。というか映画、ずーっと玉木さんの目つきが異様だった。演技力半端ない。

それから玉木宏さんは昔から声が特徴的だったけれど、それがとても効果的だった。鶴見中尉は張りのある声で第7師団を束ねなければならないのだから。

体格はもう少し大きいイメージがあるけれど、スタイルがいいのであまり気にならなかった。シュッとしてた。

あと、例の「ターミネーター走り」をちゃんと実写でやってくれたのには恐れ入った。あれ怖いんだよね。

白石

白石はできる人多そうだけどイメージにかなり近かった。それから独自の解釈でスキップしながら移動したり、原作にさらに演出を加えた感じも良かった。

ネズミ男のライト版といったところか・・。実写でやられると、なんか笑える。

土方歳三

舘ひろしさんは、土方をやりたかったができると思っていなかったそうで、大変このキャスティングを喜んでいたらしい。舘さんはスタイルがいいので、原作にかなり近いものを感じた。いわゆる「かっこいいおじいちゃん」であった。

永倉新八

いやこれ、実写が先じゃないの?!!!くらい似ていてなんか奇妙な感覚を受けた。アランウェイクみたいに、「いや、この人、漫画が先だよね?あれ??」ってなるやつw

月島

基本「はい。」しかセリフがないのだがなぜかガッツリ月島だった。口数少ないのがすごくいい。あの地味さ、ファンは絶対惚れる。鯉登少尉が楽しみ。

尾形

メイクのせいか意外にも尾形っぽかった。まだそんなに喋るシーンはないが・・。

谷垣

大谷亮平さんのセクシー(名詞)がしっかり役割を果たしており、まだ脱いでいないがすでにこのマタギ、スケベすぎるッ!状態であった。声も合ってる。

牛山

脱いでると「なんか違う」と思っていたが、白石を追っかけ回す姿は確かに牛山。

二階堂

どうしてこんなにしっかり原作に似せてしまったのかwwこれも実写だと笑えるが確かに実写化したらこんな感じだろう。

フチ

フチは写真が出た時から似すぎだろと言われていて、この人も、「あれこの人に合わせて漫画描いたんだっけ?」となった。

アシリパ

個人的に満点。アシリパは媚びたかわいさは全て排除されていなければならず、できればメイクもしないほうがいい。

また、「ザ・クリエイター」のアルフィーのような、中性的なアジアンな雰囲気が最高だった。色が白くて、少し頬が赤いのがちょうどいい。

強いて言えば、カラコンはもうちょっと考えた方がいい。カラコンで縁を青くしても、ライティングで茶色の目であることがバレてしまっているからだ。これは難しいけど、CGで後処理するか、本当に目の青いアジア人を連れてくるか。いないかな。見たことない。

杉元

杉元のキャストが一番懸念されていたと思う。山崎賢人くんだと確かに体格的には小さいと思うんだけど、演技力はかなり高いと思った。彼が色々な映画に起用される理由がわかった。

杉元は血の気が多く少し狂気じみているところもよく出ていた。鶴見と同じで、目に狂気を感じる事が結構あった。


ゴールデンカムイは基本軸に「狂気」があり、それを知らないで観に行った人はなんか怖い、と思うかもしれない。だけど、この作品のキモは狂気だ。

それをシリアスにしすぎず、程よく、いや、少し過剰な時もあるが、ほのぼのとしたシーンと、ぶっ飛んだギャグを差し込んでいくのがゴールデンカムイである。

その点で言うと、今回の映画は「もうちょっとギャグのシーンはメリハリつけてかっ飛ばしても良かったのでは」と思った。

一応ギャグのシーンはあるのだが、まだちょっとぎこちない。

とはいえ、アシリパさんの役者さんがそこそこの変顔作ってくれたのでよしとしたいと思う。

熊とレタラのCGも悪くなかった。極端にCGという感じでもなく、でもCGだとわかる感じw

ロケ地は本物の網走監獄使ってると思う。半年前に見たのでおそらく間違いない。
にしても、日本を舞台として日本の歴史をベースにしているから、海外展開も良いのではないだろうか、この映画。アクションもキレッキレだし戦争シーンも刀戦闘も爆発も熊もあるから、絶対ウケると思う。

客層は、ゴールデンカムイ展の時も思ったけど本当に幅が広く、定年退職したようなご夫婦から若い層まで本当にバリエーションがあって、ちょっと感動した。

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