プレイグテイル レクイエム、クリアしたのですが、正直鬱エンディングで鬱ゲーだなと感じました。まあ、多くの人はうすうす勘づいてはいたと思うのですが。
だけど、アミシアって希望を持ち、どんな時も前に向かって進むぞ!的なキャラクターで、泣く時もルカやヒューゴから離れて泣くような子なので、なんだか、どっちを信じたらいいのやら…という感じではありました。私は割とヒューゴ側の考え方をする人で、希望がない場合に勝手に希望を妄想で創り上げないタイプなんですよね。リアリスティックに最小限の被害に留めるにはどうしたら良いか考えてしまうタイプ。でないと、サバイブできないと思っているから。
ラスアスの1みたいに世界を救うことを優先しないタイプの終わり方にはどうしてもモヤるタイプだし、進撃みたいにフェティッシュに終わらせてまた歴史は繰り返すよね。というのも消化不良。となると、現実をあくまでも厳しく受け止めたプレイグテイルの終わり方はシビアではありながら、理解はできると思いました。
ただ、散々頑張った結果がこれかよって絶対ほとんどの人は感じると思うので、やっぱり人を選ぶなあと思います。
背景は相変わらずとても美しく、グロさもアーティスティックなところがあり、作り込みや芸術性に関してはトップクラスの良作なので、真正面からお勧めできないのは残念です。でもだからこそマニアックなファンがつくだろうし、次回作を示唆するシーンもありましたので、アミシアの「次の世代にはこの責務を負わせたくない」という願いが、彼女自身の旅で叶うといいなと思います。でないとボロボロになり、髪を切られ、刃物で切られ、大事な人も複数失ったアミシアがあまりにも報われないです。この「負の連鎖を断ち切る」発想が進撃のラストにはなかったので、私は好きですね。
女性向けのゲームではないかと感じる良心的な部分
このシリーズは、美少女と美少年の話なのに露出や媚びがまったくないところもいいと思います。
正直日本人がつくるこれ系の西洋を舞台にした作品は、戦うには不適切すぎる巨乳を強調し、露出した衣装が多すぎる。
人間は胸を刺されたら死ぬので、むしろガードするべき箇所だし、脚を斬られても歩けなくなる(それを狙うゲームも多い)ので、脚を露出してるのもおかしいと思うのですよね。
そういう意味でも、プレイグテイルは女性向けだと思います。
しかもアミシアが戦う相手は成人男性ばかりで、彼女が捕えられても、基本的に扱いは男と同じです。
弟もルカも非力だし、頼りになるおじさんは3人ほど出てきましたが、使い捨てキャラっぽさがありました。レギュラーはソフィアだけなのだろうか。ソフィアは女性だから、生かされたのだとしたらやはり女性向けですかね。
ソフィアは私から見てもしぬほど格好良くて、女性ならではの思考の柔軟性があり、かと思うとアミシアに軸があるか確認するシーンもある。太い軸はあるが、それ以外のところはゆるっと自在に生きる。戦いを肯定しないが禁止もしない、男にも媚びず頼らず、格好良い女性であり、母を信頼できなかったアミシアの、真のロールモデルとなるでしょう。
父は前作序盤で殺害されているので、若い女性の母親からの自立の話とも言えます。実際女性の人生には母を超えなければならない瞬間ってあると思います。
ルカを中心とした男性キャラクター
ルカは前作からそのまんま続投でしたが、美少年すぎないけど愛嬌のあるルックスと、穏やかで理性的でありながら情けも持ち合わせてるほぼ完璧な男子だと思うんですが、13歳という設定からか恋愛の展開は用意されていませんでした。しかし、そこもこの作品のストイックさに輪をかけていると思います。
ただ、終盤「家に帰る」ことを目標にしたアミシアに誘われて「君たちは僕の家族だ」と答えていたので、ルカは帰る家がないのかもしれないし、この返事ってほぼ同じ家庭に入るみたいな意味合いだと思うので、そこに恋愛感情を挟まなくても彼なりの最大の愛情表現だと思います。
ルカはメンタルが非常に安定していますが逆にいうと感情があまり見えないので、分かりにくいのですが、激情家のアミシアに対して安心感のある相棒だと思います。このあくまでも女性をサポートする側に回る男子キャラがいるという点でも女性向けだろうなあと感じます。
ところでアルノーというおっさんキャラが出てきますが、アミシアが彼に対して信じられないくらい毒舌になるのがすっごい面白かったです。元々敵だったからなのですが。大体被せるように突っ込んでますよね。落差w
ですがアルノーは嫌いになれないですね。ヒューゴにとっては力持ちの父親がわりだったし、権力から外れて生きようとする様も私は好きでした。
他のおっさんキャラも実はすごくよくて、私はジョセフはレギュラーでもいいと思いました。数少ないツンデレイケオジだったし。あと流れ宗教団体の長もすごいまともだったと思います。今回ちょっとシナリオの進むスピードが早すぎて勿体無いと思うシーンがいくつもありました。徹底的に同じキャラやマップを使い回すアランウェイクとはだいぶ違いますねw
攻略が面白かった
今回楽しかったのはマップの攻略。たくさんのスキルが追加されて、色々な攻略が出来るようになりました。
ボウガンが追加されたのは助かる。
タールは非常に地味なんだけど、ツボと組み合わせると結構使える。
ヒューゴが具体的にネズミを動かせるようになったのも良い。
また、マップの至る所に仕掛けが用意されてて、試すのが面白かった。
その反面、イベントバトルがかなりキツい。前作もキツかったが、特段キツめに出来てて、アランウェイク2を思い出す。ちなみにアランウェイクはチェックポイント次第では詰みます。
私はゆっくり考えるのが好きなので、イベントバトルより、通常のマップの難易度を上げて欲しかったかな。
ただ問題点として、装備をカスタムする方法がややこしく、私はツールを見つけることができずカスタムレベルがあまり上げられませんでした。また、スキルレベルが自動で上がるのも文句が結構出てるみたいですが私もポイント割り振り制度の方が好きです。
伯爵から逃げるシーンの攻略
何よりも腹たつのが伯爵ですよね。伯爵が出てこなければ助かった命が結構あったと思います。特に終盤は、脚本家がとち狂ったのではないかと思いました。前作の方が納得いく話でした。伯爵が狂う理由はわかるものの、自業自得で絶望的な状況になってるのに戦いを挑んでくるのはマジでこっちが発狂します。いいかげんそういうタイプの人は自害なすってください。
彼に騙されてアミシアが逃げるシーンは緊迫感があります。
最初ですが、アミシアは肩を脱臼してほとんど走れませんが、強引に走りますwこのへんのアミシアの英語声優さんの演技が凄まじくてむしろこっちが冷静になりますね。
レバーのある部屋に逃げ込むシーンがあると思います。ここはコツがあると思います。
まず、最初はレバーに飛びつくと思いますが、レバーを押すと伯爵が現れます。逆にレバーを押さなければ、伯爵は現れません。
これを利用して、部屋に入ったらすぐに部屋の中を探索して把握します。
レバーはどちらでもクリアできますので、どういう動線で動くか考えます。
また、一応ステルスのイベントになるので、割れる壺は全部伯爵が来る前に割っておきますww
小部屋に逃げろと多くの攻略に書いてありますが、いろんなパターンがあると思うので、私は、小部屋をチェックしてつぼを全部割っておきました。そして、伯爵の動線を考えて、
レバーを押す、伯爵が出てくる、レバーを適宜なタイミングで離す(ここで引きつけ過ぎると、少し離れていても捕まります)、伯爵と反対側から大回りして小部屋に逃げ込む、少し引きつけてから隙間から脱出、ここでしゃがんで音を立てずに同じレバーに戻る。
これを繰り返したら3回くらいで反対側のドアから脱出できるようになります。アミシアが今よ!って叫ぶのでわかりやすいですw
でもこのイベント、ラスアス1のデイビッドよりは楽ですよ・・あれ、デイビッドが食べにきますからね・・
ところで伯爵、伊武雅刀さんにそっくりだと思ってて最初から見るたびに俳優さん思い出してニヤニヤしてた。
続編があるとしたら
個人的にヒューゴ以上の可愛い弟は作れないんじゃないかと思っているので、続編があっても最初の作品は越えられないんじゃないかなと思います。
ただ、背景の美しさは今のところPS5ではトップクラスだなと思うので、ゲーム制作会社としては高く評価したいです。あとは脚本とゲームバランスさえよくなれば、別のジャンルでもすごいゲームが作れそうです。
システムが複雑なオープンワールドは私は実は好きじゃないので、システムはこのくらいでいいんじゃないかなと思いました。
やっぱりノーティードッグはこれ系のゲーム作らせるとダントツで上手いと思うんですが、最近何か作っている気配がないので、他の会社が追随してくれるといいなあ。
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