結構面白かったです
アンソニー・ホプキンスが未来(および過去)を見れる予知能力者。
相変わらず頭のよさそうなまなざしがかっこいいです。
落ち着いた雰囲気と、ちょっとした哲学やオペラの引用。
抽象的な未来予知の映像や過去の回想が美しいです。
ただし
全体的に酷評が多いのは
あまりにもホプキンスがハンニバルなためw
ホプキンスファンなら楽しいでしょう。
70代であの饒舌なしゃべりと回転の速さは大した才能。
しかも美人FBI捜査官、完全にクラリス。
過去を言い当て、動揺させる手口が全く同じですw
個人的に気になったのは
カメラワークが雑でした
ちょっとバラエティとか、ドキュメンタリーに似ている。
でもこれよりひどいスリラーいっぱい見てるしかなりいいほうだと思います。
コリンファースは何がかっこいいのか全然わからんので、悪役でいいと思うのですが
ホプキンスの貫禄に比べるとあまり面白みがない
重みもない
しかし、皆さま酷評されますがテーマは非常によくまとまっていました。
つまり善悪や正義の話です。
苦しんでいるひとを解放した、と言い切る 真犯人。
殺人はそんなにいけないことなのか?
お前も、すぐに殺人者になる!
このあと、ホプキンスが
「いや、ゲームは終わりだ」と言いますが
どういうことなのか?
最後の最後に、やっとそれが明かされます。
なんていうんですかね、
こういったいわゆるポリティカルコレクトネスというのは
赤の他人には言うてはいけないものなのかもしれません。
SNSでは赤の他人にポリティカルコレクトネスを押し付ける輩が毎日、わんさかいます。
コロナウイルスが世界規模なので仕方がないかもしれません。
かのリーアム・ニーソンが黒人を殴ろうとしたときの話を、リーアムはこのように説明しています。
リーアムは、すべての黒人を殴りたいといったわけではない。
たまたま、彼の大切な女性の友人が、黒人にレイプされたのだ。
優しいリーアムはその告白を聞いて怒り狂い、「黒人をみたら殴りたかった」と言っただけなのだ。
もちろん不用意にインタビューで語るべきことではない。
だが、映画の役作りに役立った、という話だったと思う。
また、こういう例もある。
あなたは太平洋戦争で、米国兵に親戚を殺されたとする。
米国人はすべて嫌いなのか?
そのあと娘が米国人を恋愛相手として、紹介してきたら、あなたはどう思うのか。
こういったことは日常にあふれている。
つまり、プライベートな感情ってことなんですよね。
この映画のホプキンスは、犯人のやっていることは「プライベートを踏み越えた犯罪である」と認識していた。
同じ能力を持つ、コリンにはプライベートの境目がわからない。
だから、ジョン(ホプキンス)は「私は違う。殺人者ではない」と言ったのだ。
もっと簡単にいうと、戦争の時、重症の味方をあえて殺したりしますよね。
ああいうタイミングで、どこまでが罪なのか?という話だと思います。
若すぎる人間には、まだ命の測り方がわからないのです。私もそうでした。
しかし、映画を通して、ジョンは再確認する。
彼の友達は決して、死にたがってはいなかったのだ、と。
やはりプライベートなことなんですよね。それを、勝手に他人が決めてはいけないんだと思います。
人の病気や、生死、そういった命のやりとりには、口を出さないのが賢明なのかなと感じた話でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿