リュック・ベッソンがまたやらかした。
またいつものパターンで、かわいくてクールでコケティッシュで小悪魔な女の子を連れてきた。名前はアナ。ロシア人の美女。
この映画は難解ではない。
ただ、時系列がしょっちゅう入れ替わる。「実はこうでした~!」系のお話で、そこが「おおっ」って来るから面白い。
それ以外は、正直、「ニキータ」の焼き直しにしか見えなかった、のだが!
後半で大どんでん返しがあり、
ありゃ?どうするよ!のあと、
結論がまたすごい。
でもリュック・ベッソンはいつも、女性の味方なのだと思う。
「男を信頼するな。自分を信頼しろ」
「私の欲しいものは、自由」
そして、仕事でこきつかわれ、周りのひっぱりだこになる優秀なアナの、唯一の望み「自由になること」をかなえてくれるのは、実は女性の上司だったりするから、面白い。
先日バーフバリを観て、大筋はムキムキマッチョな男たちの活躍物語だったにも関わらず私の心に残ったのは、女性キャラクターのありえないくらいの強さであった。しかも、肉体的に強いだけでなく、精神面がアホみたいに強かった。
そして意外と心に残ったいいシーンが、こちら。
シヴァガミは男性の王が現れるまで国を取り仕切る非常に気の強い女性だったが、バーフバリが失脚し、その子供も殺されかねないとなった時、子供の母に駆け寄り、「なにをしてるの、逃げなさい」と声をかけるシーンがあるのだが、この時だけとても表情が豊かで、いつものすごい迫力の目力が優しくなっているのである。
そう、最近年増の女性が若い女性を助ける、女性同士の連携物語が多い気がする。
「最後の決闘裁判」では姑がマジで性格が悪くて見ている方もハンカチをくわえてひっぱりそうな勢いであったが、あの話はヒロインがひたすらいじめられるのを、最後の決闘でやっつけられますように!と願うような展開で、そういう意味では盛り上がった。
だが、シヴァガミやアナの上司は若い女性を助けにいくのだ。そういえば「スキャンダル」も女同士の助けあいのシーンがあった。我々おばちゃんは、若い女の子を助けてやらねばならない。私も母親との確執は枚挙にいとまがないほどだ。母親というのは自分はいつまでも女だと思っているし、それは間違いないのだが、これから受難の山を登ってくる若い女性を助けてやるのもその使命ではないだろうか?
そりゃ昔は知らない男に嫁がされ、産めるだけ子供を産まされて、男を産むようプレッシャーをかけられたり、世間に恨みは多いかもしれない。だけど、そのようなことが二度と起こらないようにするのが、先輩のつとめだ。
私は中途半端におばちゃんだけれど、
決してセクハラに屈しない
同調圧力に屈しない
男性上司にもきちんと意見を言う
男に媚びない
男の要望を察してあげない
といった姿勢を貫くことによって、会社の若い子たちに「媚びなくても、ひとりでも、仕事ができれば生きていける」ことを示したいと思う。
映画の感想としては遠回りになってしまったが、途中まではよくあるリュック・ベッソン的女スパイ映画であったが、最終的な「自由を手に入れる」ための戦いというのは、凄かった。
ヘレンミレン上司とのやり取りもすごかったけど、私が一番驚いたのは、KGBの同僚と、CIAの工作員を同じ場所で順番にキスしてあげるシーンです。
あっけにとられますよねw
どっちが好きって?どっちも好きだし、選ばないわ。それが、リュック・ベッソン映画よ。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08HWG86Q1/ref=atv_dp_share_cu_r
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