大変人気だという話を小耳にはさみましたもので(笑)、レンタルセールに乗じて借りて観ました。
これは、映画館で観た方がいいやつですね。
インド、こんなに広いのか!というほどのスケールの大きさで、2部作4時間にわたり、CGをふんだんに使用し(笑)一大スペクタクルを繰り広げる、王国の物語。とにかく長い。時間がないとレンタル期間中に観られるか怪しいくらい。
テーマはあまりにも「あるある」なのですが、人気の理由は……。
やっぱりありえない演出の数々、ですかね!何回か笑ってしまいました。迷シーンのオンパレード。みなさんはどれが一番ウケたのか……
私は、なんか木を思いっきりひっぱって飛んで敵の陣地に入るやつ爆笑でしたw
あと、バーフバリが一回だけ瞬間移動したので二度見しましたw彼はたった一回だけ、瞬間移動するのですが、もはや人間とは思えません……
そしてもうひとつは、やはり情熱!熱意ですね。
国を守るぞ!!という気合も素晴らしいですが、私が気に入っているのは
セクハラ親父への罰、ですかね。
誇り高きデーヴァセーナを触ろうとしたおっさんの指、4本を容赦なく斬り落とす、 デーヴァセーナ(本人w)。
捕らえられ、国王の前で詰問されるデーヴァセーナの前に、旦那のバーフバリが登場、はっきりことの次第を問いただし、デーヴァセーナへ一言。「お前は間違っているな」
視聴者はここで「え?」と思うが、次の瞬間痴漢の首を斬り落とすバーフバリ。「斬り落とすべきは首だった」
こえええ!!!!!バーフバリ、セクハラに容赦ねぇ!
レイプ大国インドには、そんな厳しい一面もあるのだッ!!
女性擁護の側面はかなり強い
先ほどのシーンは一番激しい例だが、実は結構何度もこのような激しい「伝説的な」シーンがあり、それも人気の秘訣だろう。国王なきあと、マヒシュマティは国母「シヴァガミ」によって統一された。
最初は「女の後ろに誰がつくものか」と笑っていた男たちだったが、いつのまにか味方を増やしていたシヴァガミは、侮辱した男たちをその場で臣下に斬り殺させる。
激しい。
インドの女、強い。
アヴァンティカは二代目バーフバリの想い人であるが、この人もアホみたいに強い。というか正直、ヒロイン3人ともアホみたいに強いぞ。
バーフバリの恋も描写が長いのだが、彼の最終的な告白文句は「私のすべてはあなたのもの」であり、橋の代わりに自分を踏ませたりするし、結局国を追われることになっても、女性の誇りを優先し、自分が犠牲となった。
かといって、男性陣の激しい戦いのシーンは存在するので、戦争エンターテイメントとしては完成している。
キャラクターも面白い
バーフバリは典型的なインド的ヒーロー(インドのヒーローは仏教に基づき、徳が高いのが特徴である)。ライバルである従兄弟のバラーラデーヴァは冷血漢で優しさや人徳に欠ける。
面白いのはその両親。父親は障害を理由にやる気をなくしていてクズに成り下がっているところがあるが、母のシヴァガミはものすごい強気なリーダーシップを発揮する。息子に、自分を疑う日が来るかもしれない、という教えさえ授けている聡明な母だ。
総じて女性キャラはどの人も強気で正しく、聡明である。
しかしどうしようもない男たちにも、それぞれのドラマがあり、私は「カッタッパ」が一番のお気に入りだ。
彼は奴隷の身分でありながら、バーフバリに「父」と呼ばれるほど、近くで彼を教育し、支えてきた。基本的には非常に忠誠心の高い、徳も高い人物だが、1つだけ、大きな罪を犯すことになるのである。
カッタッパはひねりのあるいいキャラクターだった。役者の表情にも、良い人特有の優しさと深みがある。
あと個人的には、「シヴァガミ」大好きなんですよ。女王of女王ですよね。あの時代、「私が女王として君臨します」と高らかに宣言するところから、迷うことなく女をバカにした男を斬り殺させる、残忍さと決断力。マジ、インドの女性怖いw
常に目が手術中のドクターXなのもよかったです!w
そして決断は概ね間違っていなかったものの、最終的には間違えることになるが、男どものように必死で命乞いとかそういうのは、誇り高きシヴァガミにはないのである。かっこいい。
でも基本的には話の筋がわかんなくても(役者が2代にわたって同じ人なので時系列がわかんなくなったりするけど)、スケールの大きさとむちゃくちゃな戦闘シーンに「おお~」って思ってるだけで終わるから、ストレスたまってる時とかに、いいですよ。
あとなんとなく世界に失望している時とかに観ると、無理やり元気にさせられます。マサラとインドの力。ナマステ。 (カレーのスパイスは鬱病を防ぐ力があるとされています)
スローモーションや、フレーム飛ばし(多分飛ばしてると思うw)による見せ方は面白かったですね、ちょっとやってみたくなりますねw
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