これはあらすじとサムネイルでなんとなく見始めましたが、結構面白くて一気に最後まで観ました。
とてもホラー映画らしい撮り方や演出で、ホラーを楽しみたい人にはぴったりです。
「イット」はピエロではなく…。私に言わせれば限定された人に見える幽霊で、姿はころころ変わります。
まあちょっとアメリカンだなと思ったのが、「頭に銃弾が当たると倒れる」ところwww
なぜアメリカ人は幽霊に銃を撃つのか!銃社会だから……w
この映画、レトロな画づくりを徹底していて、2014年の映画なのに主人公たちは白黒映画やレトロなアニメーションを観ています。あまり、現代っぽくありません。映像の色もフィルム作品のような色合いにしています。でもそれが私としては非常に気に入りまして。
あと音楽もですね、むか~しの、ブレードランナーみたいなシンセの音を使っていて、全然いまどきじゃないんです。
乗っている車もなんか古いフォードの車っぽいやつ。
都市伝説っぽさとか、昔の若き頃の思い出を振り返るような雰囲気を出したかったのですかね。
主人公たちは二十歳前後といった感じでしょうか。
ただこの映画の欠点というか周りにおすすめしづらい(笑)ところは、この幽霊が追うのは特定の人物とセックスをした人間なのですね。
最初はヒロインが付き合ったばかりの彼氏とセックスをしたあと、「それ」が追ってくることを見せられます。そして、「それ」が追ってこないようにするには、他の男とセックスして「うつせ」と言われます。
もうただ、ひたすら、こればっかりなのですが、もし評価が低いとしたら理由は
・そもそも「それ」がなんなのかよくわからん(起源が)
・結局あまりなにも解決してないっぽい終わり方
・頻繁にセックスが出てくるw
ところかもしれません。
テーマもちょっとよくわからなかったものの、かなり薄味にぼかされていますが、最後らへんで娼婦が写されます。
もしかしたら昔娼婦とセックスをした男が、例えば結婚するつもりだったのに捨てたとか、色々恨まれて追いかけまわされたのでは…?などと、想像しました。ただし、男も追ってくることがあります。
でもこの映画がホラー映画として素晴らしいと思ったのは、もうなんの意味もなく、ただひたすら、「何かが追ってくる恐怖の演出」がめっちゃくちゃ怖くてですね!!
うまいんですよね。一言もしゃべらない幽霊のようななにか。
最高に気に入っているシーンは、
・すごいノックされたり、散々ドアノブガチャガチャ回されて、友人の声を確認して安心してドアを開けたのに、友人が入ってくると後ろからおしのけるように入ってくる「それ」(これは何度観てもウケます)
・みんなで海辺でくつろいでいて、ヒロイン以外は「それ」が見えないので誰も気づかないんだけど、かなり前からカメラには映っている「それ」w
これは本当に面白かったです。「あ、あれいるじゃん!」って観客は思ってるのに誰ひとり、気づくことができない。これってかなり面白い演出だと思いますね。すごい遠くから歩いてきて、「それ」は絶対走れないんです。なので、こちらに近づくまで見続けるしかないのが、怖いです。
観客からは、ヒロインに声をかけられないという当たり前のジレンマがなんか手に汗握って面白かったです。
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