このミュージカルはミュージカル漬けの家庭で育った私の中でも最高峰に位置する作品でございます。
父はなんどもビデオを観て、何度もサントラを流し、シャークスに憧れ、紫は高貴な色とかよくわかんないこと言ってました(やはり陰キャですね)。
私は別にギャングものだから好きという感じではないですね。やはり暴力はよろしくないです。しかもナイフやら、銃やら、なんでもありだし。しかも「ロミオとジュリエット」が原作なんですけど一目ぼれが早すぎて私には理解不能ですね(私がマリアだったら一週間後にまた来てくれって言うかも)←じらしプレイ。
ではなんでこのミュージカルが素晴らしいかっていうと、やはり音楽。音楽に尽きますね。今回ほとんど変更せず、まんまオーケストラで録り直したという感じで、レコーディングの質の悪さがレトロさにつながるという点では前の映画のほうがリアリティありましたけど。
実はドルビーシネマで見たんですが、わざとレトロな感じで撮影されてるのでドルビーの恩恵があるかっていうと個人的には微妙でした。歌声が綺麗に聴こえるかもしれないですが。
ウエストサイドストーリーというのは、ひとめぼれの夜からエンディングまでわずか2晩くらいで話が終わってしまいます。超スピード展開なので、一気に熱量を保ったまま疾走して終わる。あの儚い感じが魅力だと思います。そして、そこにレナード・バーンスタインの音楽が乗っかるのですが、これがまた強烈な音楽の数々で、心臓弱い人は注意かもしれません。プエルトリコの移民が登場人物の半分を占めるので、ラテンのノリが多いんですがエモすぎて、情熱的すぎて限界を突破している感じがする。これが、令和の今聴いても凄い音楽だと断言できる理由です。今ってあんまり強烈な音楽を聴くことが少なくなってる気がするので。
あの狂気の音楽を今あのテンションで創れる人というのはいるんだろうかな……。
私はダンスパーティーの狂気のマンボが大好きですが…ものすごいうるさいので要注意です。やっぱオリジナルのサントラの方が好きかなあ…
あ、もちろん他の曲も大好きなのいっぱいあります。特にSomewhereはいいですね。
前作との比較はやはり古いファンはやってしまうと思いますが
前作が100点であれば、今回は98点くらいですかね。
理由としては、トニーの歌「マリア」でクライマックスのところで一番高い音をあえて出してなかったのがテンション下がったからです……
誤解のないように言っておきますが、歌は皆さんかなり上手で、ラ・ラ・ランドの時みたいに失望なんてことはないので、ご安心を。
ウエストサイドストーリーは、作品自体が神がかってるので、なんどでもリメイクはできると思います。レミゼラブルがいろんなバージョンがあるように。ただ、若い人が激しく踊らないといけないので、金も人出もかかるってだけで。(レミゼは踊らないのでw)
キャラクターでお気に入りは、やはりアニタですかね。アカデミー賞ノミネートわかります!!すっごいダンスで目立ってたし、上手いし、レオタードみたいなカラーパンツがずっと見えるくらい激しく回転して、ずっとスカートが空中に浮いてるような踊りもありました。とにかく彼女の踊りはパワフルでハイテンションでした。キャラクターとしても、みどころ満載ですね。
マリアがかわいいのは、当たり前といえば当たり前だし、トニーがイケメンなのも当たり前なので…(笑)
トニー、歌は上手いけどあんまり踊らないなと思ってたんですが、Coolっていうすごいかっこいい曲で銃を奪い合うシーン。あれはなんかすごく上手でかっこよかったですねぇ~。あれだけ不安をあおるような曲よく創れますよね。やっぱりバーンスタインは私の中でも最高峰の作曲家であり続けると思います。
ウエストサイドストーリーを初めて観ようという若い方には、
まあ刺激は強めなほうなので、男性は気に入るのかな~と思いますが
女性はどうかな?ヤンキーの世界平気だったらいいかもしれないですが、ストーリー的には「男ってなんでこんなバカなの?」っていう内容なので、ご注意をば。
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