私が覚えていたのはマット・デイモンに突き落とされるシーンだけだったww(ネタバレだぞ!!)
全体的に静かで、前回見たときは寝ちゃったような気がする。
まあテネットに比べたら寝るわな。
あと終盤の強引すぎる展開、どう受け止めていいのかわからないところもある。
私は子供の時「宇宙」という図鑑がとても好きで、そこにもブラックホールについて書かれていた。人が知覚できるのかわからない、ブラックホールの、イメージイラストが綺麗に描かれている子供向けの図鑑だった。
そこにも、「ブラックホールの向こうにはなにがあるかわかっていない」と書かれていた。クリストファー・ノーランはそこを自由に創作したのだと思う。ポエムな感じの作品だ。途中までは割とSFだったのだが……。(まあ、ちゃんとSFだといえばそうなんだけど、やはり4次元に連れてこられた時からがおかしいw)
基本的に正しい知識としては、劇中でアンハサウェイが言う通りだ。
時間は巻き戻らない。
そして、ブラックホールに入ったら重力が強すぎてすべての物質がつぶれるはず。人間が一瞬でつぶれるはずなのだ。
というか、潰れたことすらわからないんじゃないかなと思う…。
という知識を前提で見ると、伏線はきちんとあるものの、どこでねじ曲がったのかがわからなかった……。
4次元や5次元の存在が、時間を自由に行き来できるのはなんだかわかるような気もした。
だが、我々から時間を取ると、一体どういう世界になるのかちょっとわからない。
時間が遅かったり早かったりするのは、あるのよ、とアンハサウェイが言うんだけど、それはわかるのよ。物理学で有名なやつですよね。体感もあるし。そもそも、人間が時間を知覚しているだけのことで、例えば、鉄が酸化してサビていくことで、時間を「見る」ことができる。
時計は人間が発明したもので、それも知覚したものを表示させているだけ。誤差もある。しかも飛行機で飛ぶと、数時間前に巻き戻ってしまう。(そういう意味では戻るんだが…)
元々は、太陽系の、太陽の動きを人間が知覚したことで始まった「概念」なのだし。
人間の染色体にはテロメアという寿命を示すものがあり、細胞分裂により老いていく。それで「年齢」という概念も出てきた。ものすごい田舎の少数民族で年齢という概念をよくわかっていない人たちもいるっていう。彼らはいちいち、誕生日を数えたりしないようだ。
なので、じゃあ時間とはなにか?という話になる。人間にとっては、物質の劣化よりも自身の年齢の方が時間ととられるだろうか。100歳を超えても、外見や身体が50代で止まっていれば、それほど悲しいとは思わないかもしれない。今若い人達にはそういう考え方が流行っている。病気や介護で最後を終えるのではなく、50代くらいの外見でいきなり寿命が来ればそれはそれで幸せだろうと。
最後の主人公を見てそう思った。
いい映画なのかそうじゃないのかは、ちょっと評価しがたいのだけど、ブラックホール関連を描いた作品としては面白かったです。あと、前半は、宇宙船が妙にリアルでよかった。宇宙船ってのは狭くて、無骨な乗り物じゃないといけないよね。パッセンジャーなんか全然リアルじゃなくてつまらない。
クリストファー・ノーランの映画はいつも「ああ、うん、わかったよ」って思うんだけど、
え、なに?愛がなんだって?
って思って終わる。ちょっと愛が伝わらないというかw 主人公の役者の芝居はめっちゃうまくて涙を誘うんだけどね。
むしろ「お前裏切るんかーい」とか「嘘だったんかーい」みたいなサスペンス劇場のほうが、彼は上手いのかなと。
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