ネタバレ度が低いキャラクターの順で行きます。下に行けば行くほどネタバレします。
ですが、全体的にネタバレしていると思ってください。(クリア後の閲覧を推奨)
考察が追いつかないため(特に白夜の夜がまだ理解不能)修正更新するかもしれません。
闇に囚われない(強めの)人たち
サーガ・アンダーソン
最初なぜこのキャラクターを主人公に持ってきたのかわからなかったが、どうもサム・レイクの説明を聞いていると、「2からプレイする人も、FBI捜査官の話なら入りやすいと思ったから」だそうで、それなら納得だ。
1のサラ・ブレイカーのような、強気で闇の人にも怯えず戦えるタイプの女性である。
サム・レイクはおそらく強い女性が好きなのだろう。ジェシーなんかもめちゃくちゃ強いし顔立ちもきつい。バーバラ・ジャガーも美人というよりすごく気が強そうで笑顔も優しくはなかった。
サーガの特技は内面世界で物事を整理して推理する力だが、割と最初から霊的な予感はしていた。そもそも、「死んだ人」に尋問して答えが返ってくること自体がおかしい。なので最初「イタコ」と呼んでいたが、ほぼ本当だった。
だがアランウェイクの世界では人々が詩のような答えを返す。単純でわかりやすい回答をしてくるのはせいぜいローズくらいのものだ。つまりローズはアンポンタンなのだろう。でもとてもわかりやすい。トランプにあっさり騙されそうな性格だ。だけど美人なんだよ。アホは可愛く描くのかもしれないね。
そしてジェシーと同じく、サーガは自分の内面世界で鮮やかに自信を取り戻し、闇の誘惑を追い払う。これこそが、サーガの本質的な能力の真骨頂。強い軸、ぶれない信念である。
これはCONTROLでいうところのジェシーの「ポラリス」ではないだろうか。
ポラリスに関しては明確な説明はなかったようだが、個人的には、ジェシーの信念だと思っている。最初母親の魂みたいなものかと思っていたが、遠くない。母親から自立した後、人の中に残るのは、自分を守るもう一人の自分自身だ。
アンダーソン兄弟
今回は高解像度、しかもバンドの演奏もバッチリ見れるし、ミュージカルパートでは実写である。実写は若い人が演じるのでちょっと違和感はある。
トールは暴力的で問題児と描かれていたが、私はあまりそこは気にしていないつもりだ。もちろん、オーディンの方が優しいには違いないが、トールはそれほど間違ったことは言っていない。毒舌なだけだ。
なおシンシアに誘惑され、シンシアに毎日のようにハート型のチョコレートを贈っていたらしく箱がたくさん散らばってゴミ箱から溢れていた時は、ちょっと泣きそうになった。トールはああ見えて純真な男なのだ。どこの世界にピンクのハートの箱を毎日届ける男がいるね。絶滅危惧種だぞ。
2周目はぜひプレイしていただきたい。アンダーソン兄弟は多分死なずに闇の世界で生き続けるんだと思う。そうしてくれれば嬉しい。彼らなら、苦しいと思うこともないだろう。
そう、アンダーソン兄弟はシンシアには騙されたものの、それ以外ではほとんど影響を受けていないのだ。サーガの現実改変だけは、少しかまされていたようだが。
トールのセリフで今回好きなのは「アーティーのフィンランドタンゴなんか聞いてたら頭が変になっちまう、陰気くさすぎて」みたいなことを言っているシーン。ちょっと聞き逃しやすい。
ティム・ブレイカー
とても可愛らしい顔で一度見たら忘れることはない。サラ・ブレイカーの従兄弟と知ってますます好感度大。
鼻歌を歌うのが好き。うっかり闇の世界に召喚されたが、さすがサラの従兄弟だけあって闇に一切影響を受けず、ずっとミスター・ドアの推理をしている。彼に言わせると、「自分を召喚したのはミスター・ドア」なんだそうだ。
しょっちゅうアランの前に姿を現し、地図やアイテムをくれる。ティムの確保した部屋は闇人が入ってこない。これも特殊能力なのでは。サラも全然影響されなかったしな。
コスケラ兄弟
たまにマジでうざいと思っていたのに最終的にはなんか大好きになってしまう変人兄弟だ。
この二人はすごい。特に兄のイルモは積極的な性格とみた。
- 違法なコールドロンレイク周辺の山岳ガイド。
- 遊園地「コーヒーワールド」の経営。
- コーヒーやアーマビールのCM作成(低予算すぎて逆に笑える)。
- バイクショップの経営。
- ディアフェストのフロート作成と販売。
全て彼らが行なっている。つまり起業家。積極的にブライトフォールズ周辺の地元おこしをしているのだ。極め付けが、カルト教団として闇の存在と戦う、「樹木の教団」である。だが、彼らは宗教をするのではなく、単純に闇が送り込んでくる闇の人たちを捕まえて心臓をくり抜いてクリッカーで葬っていたのだ。ま、確かにやってることはグロいが、彼らは心臓抜いただけでは死なず、サーガも殺されかけた。
結局最後に残るのはイルモのニヤニヤ笑顔である。あれの影響は強烈。なんかこっちに伝染するニヤニヤ笑顔、で覚えてしまったくらいだ。笑顔だけで笑わせにくる、強い能力の持ち主だ(?)。
ヤッコはテンション低いが怒るとハイテンションになる。全く違う性格の兄弟だが、実は俳優が同じ人である。双子の設定だそうで。
彼らのおかげでフィンランド文化に少し詳しくなった気がする。(フィンランドのコーヒー消費量は世界で2番目と言われている。サム・レイクもぶっちゃけコーヒー中毒である)
ローズ
闇に囚われそうで囚われない。相変わらずちょっとアホっぽくアラン推しでシンシアと同じ役割を果たしているが、まだ若いみたいだ。
アランには完全に恋をしていてファンアートでは超イケメンのアランを描いている(結構うまい)。
アホだけど、案外闇が何をしているのかは理解している模様。それにしても美人なのにアラン推しすぎて、恋人とかいなさそう。
パット・メイン
なんと老人ホームからラジオを発信している。が、ボケてきているのが切ない。
闇に囚われる人たち
ナイチンゲール
前作でバーバラに一瞬で闇送りにされた人。13年の時を経て、闇の底より現実に送り込まれた。本人にどのくらいの意思が残っているのかはわからないが、完全に闇の力を示すサンプルとして序盤で扱われている。一瞬だが彼を冒頭で動かせるのがちょっと切なかった。
ナイチンゲールは元々、同僚が闇に囚われる前は普通のFBI捜査官だったらしいので、なんかこれでいいのかな?という気分になった。全裸だし(一応ゲームではパンツ履いてるが、設定画ではちん○が見える)、心臓取られてるし、肋骨をぼきぼきにしながら襲ってくるし。
マリガン&ソーントン
冒頭に出てくる少々だるそうなブライトフォールズの警官たち。序盤から無線のやり取りがすでにイチャイチャしているというか、仲が良すぎて気持ち悪い。
彼らはうっかり関係のない人間を殺してしまい、死体を井戸に隠したのが原因で同時に二人とも闇に落ちるが、まさか井戸から仲良く出てくるとは。マリガンは比較的普通なのだが、ソーントンが結構ウザめの性格。
シンシア・ウィーバー
「ランプレディ」として、前作で大量の光や発電所を用意しアランを成功に導いたおばちゃんだが、それは全てトーマス・ゼインのためであり、彼の忠告に従ったまでだった。ローズよりさらに異常な執着をトーマスに示しており、彼が闇から帰ってこないため、彼の形見である「エンジェルランプ」をローズに取られてから完全に狂い、トールを巻き込んで闇の世界へ突入し、ボスキャラと化す。
正直このキャラクターは可哀想すぎるが、推し活は分散しなければならないという世に溢れる忠告の具現化がこれじゃないかと思う。こないだGACKTと結婚したと言い始めた女性がいたが、それを思い出した。彼女が面白いのは、「結婚証明書あります」と偽造の画像まで出してきたことだ。果たして彼女が本気でやっているかはわからないが、シンシアなら本気でやりそうである。
シンシアが生み出す「闇の塊」はトーマスと結ばれない彼女の怨念だと思う。それのダメージがすごい。シンシアにはどうか安らかに眠っていただきたい。
アレックス・ケイシー
超強面のFBI捜査官。サーガの相棒である。サーガは既婚者なので恋愛関係は皆無。ケイシーは離婚歴あり。かなり落ち込んだらしい。
顔がめっちゃ怖いのだが、モデルはサム・レイクである。サムは普段はもう少しふわふわニヤニヤした顔をしているのだが、わざわざ怖い顔をして演じているらしい。
私の最初の印象は「ヴァンパイアの末裔」だった。色素が薄く、オールバックの紳士で目つきが険しかったため。
こいつラスボスだろと思っていたら、なんとほぼ当たっていた。ギリギリアランによって助けられ、ケイシーが殺されることはなかった。
ケイシーは雰囲気は実にFBIだが、才能はサーガには勝てない。サーガは例のイタコ能力があるし、ケイシーの意見や推測はどうも的外れなパターンが多かった。
サム・レイクが望んだことかはわからないが、アランの小説の中で殺されるし、映画の中でも滅多刺しにされていた。どういう願望持ってんだ。
なおTVに出る時と、ミュージカルで踊る時はとてもいい笑顔をしている。
神の領域の力を持つ人たち
スクラッチ
前作でちらっと悪意に満ちた笑顔を見せてきたが、こいつが続編の「アメリカンナイトメア」で暴走するらしく、そっちもプレイしたかった。
どうも海外サイトの情報などを繋ぎ合わせると、1で闇の世界で原稿を描くアランの代わりに現実で活動するアランがやはりスクラッチだったようだ。推測は当たっていた。そりゃそうだ、原稿書きながら活動できるわけがない。
最初は原稿の通りに行動していたスクラッチが意思をもち、アランの原稿に書き加えたり自分で小説を書くようになったらしい。
しかしスクラッチの書いたエンデイングは本当にポンコツである。エヴァンゲリオンアニメ版のポンコツっぷりとちょっと似ている。でもあれはまだいい方だ。
ディアフェストが延々に続く世界なんて、まともに続くわけがないと思うんだが一体どうしたかったんだろうかw意外と明るい性格なのかもしれない。あと多分承認欲求がすごい。下手すると5歳児。「ママ見て!褒めて!」系の幼い欲望を感じる。
スクラッチの正体は闇の存在であり、人間に取り憑いていない時は倒せない。
この塊、「余剰次元生命体」に似てませんか。気のせいでしょうか。余剰次元生命体も絶対倒せないのですよ。まあ、次元が一緒じゃないからかもしれませんが。
ミスター・ドア(ウォーリン・ドアー)
ティム・ブレイカーの調査によると、1988年までブライトフォールズに住んでいたが、コルドロンレイク付近で稲妻に打たれ消えたという。
サーガの父親である可能性は大らしい。トールはぼかしながら「お前の父は面倒なことになっていた。だから引き離そうとして、お前の母に嫌われた」等と語っていた。
面倒なこととは何なのだろうか。
アランと直接真面目に話すシーンがあるが、「お前は私の大切な人を巻き込んだ」と言っている。
また、「私の邪魔をしないでくれ」と言っているので、単独行動なのか。とにかくアランのことをよく思っていないのは伝わってきた。おそらくアランの小説にも左右されてなさそう。
ティムブレイカーを闇に引き摺り込んだのは彼で間違いないので、能力者である。
アーティ
彼もまた能力者だが、もしかしたらすでに人間ではない可能性がある。CONTROLで周りが狂う中、真実を語り続ける。ヒスに影響を受けず、闇にも囚われないが、闇の底にも現実にも自在に存在する。仕事はいつも清掃人である。
フィンランド移民で歌がとてもうまいが全部フィンランド語である。個人的にフィンランドのノリは結構気に入った。テンションも癒し系である。
彼のバケツから溢れる水はサーガやアランを闇と表、両方の世界を行き来させる媒介物質である。
アーティーは常にサポート役なので、創造者ではないだろうが、エンディングへの扉は彼しか開けない。
バーバラ・ジャガー※考察不足
今回は「白夜の夜」という短編映画に登場。実写で美人だが、どこかきつい印象がある。トーマス・ゼインの恋人だというのだが、彼女に何があったのかいまいち定かではない。前作では湖で溺れ、死んだところをトーマスが生き返らせたらもうバーバラではなかったらしい。心臓がなくなっていたのだ。
ただここで注意しなければならないのは、日本語で「心臓」と「心」は別の言葉だが、英語だと両方「Heart」であるところだ。
つまり「心臓がない」は「心がない」にかかっていて、バーバラは心を無くしたということだと思う。
この伝説により、樹木の教団では湖から這い上がってきた者は心臓を抜いてクリッカーを中で作動しなければならないとされている。実際それで退治できるようだ。冒頭でそれをナイチンゲールにやったので気持ち悪すぎた。しかしクリッカーを作動させるのに失敗したため、心臓がないまま動き回ったのだ。
トーマス・ゼイン
信じられないが今回実写で出てきたのに、なんとアランと同じ顔であった。同じ役者なのだ。だが手抜きであるわけがない。とても重要な人物なのだから。ここから推測されることはいくつかある。
- 実はアランはトーマスが生み出した存在である説。
- 逆にトーマスはアランが生み出した存在である説(これは厳しいかもしれない)
- トーマスとアランは同一人物で、闇から戻ってきたのがアラン?
- アランが今回会ったトーマスはスクラッチで、偽物
アラン・ウェイク
今作は「ループ」がテーマの一つであり、一周めで「ループではない。螺旋だ」とアランが気づく。これはすなわち、ループを繰り返すごとに少しずつ事象が改変して、上昇できるという概念。
2周目のエンディングで「ループさせないように」アランが気を遣った結果、見事にスクラッチだけを消し去って、アランは息を吹き返す。
この事象をよく注目してほしい。
アランは眉間を「光の弾丸」で撃たれる。光がどう?はさておき、眉間が大事だと思う。眉間というのは第三の目の場所である。
西洋でそれがどう扱われているかわからないが、ヨガではよく第三の目を開けと言われる。ヒンドゥー教や仏教などに出てくる概念である。
第三の目が開くとどうなるかというと、今まで視覚で見えていたもの以外も見えるようになると言われている。
つまり鬼太郎の父が言っていたような、「目で見るものだけ見ようとするから見えんのじゃ」と言っている「見えないもの」が見えるようになるということだ。
最後にアランが「あまたの世界の主になった」と呟く。作家なので何を言っているかわからないと思うが、いくつかの次元・マルチユニバースを行き来し、現実を改変できる能力が身についた可能性がある。それが、第三の目が開眼した結果ではないだろうか。
ほぼ神に近い。
どうでもいいがアランが生まれた年が私と同じだった。驚愕だ。私はアランと共にこのストーリーを歩んでいる。
まだ晩年ではない。もう何作か、アランは書かねばならないだろう。今度こそ、歴史に残る作品を、アランは残したいのではないかと思っている。それはアランを現実に引き戻す作品となるのだろうか。
アリス・ウェイク
アリスは前作で湖に引き摺り込まれ、アランによって救い出されたが、戻ってきたアランがスクラッチであることを知り、アランを助けるために再度湖に自ら飛び込んだ。それを自殺としてアートにしたため、アランは一旦は死んだものと受け止め非常に怒っていたが、それこそがスクラッチの思う壺であった。
アリスが本当にアランを助けるために飛び込んだことは後ほど明らかになる。
そして実際に2周目でアランを導いたのだ。
さてアリスは闇のどこにいるのだろうか?
ネットでは諸説あり、次のラスボスはアリスではないかとの説まで出回っている。
夫婦ともに現実に帰れる日は来るのだろうか。その時、一体何歳なんだ。
アリスの問題は「アランより稼げないフォトグラファーであること」。それが新たに浮き彫りになり、なんだか切なくなった。しかし、アリスの撮った写真は今回アランとサーガを救った。アランにも「この写真の撮り方はアリスだ」と言われている。もしかしたらアランが甘やかした結果こうなっているのかもしれない。
アリスが自立したフォトグラファーになれたらいいなと思う。
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