2024年6月1日土曜日

マッドマックス:フュリオサ

この映画は以前から楽しみにしていましたが……


やはり前作に比べるとテンションや出力は半分以下かなと思いました。

以下に理由を挙げていきます。少しネタバレを含みます。

アニャの演技自体は素晴らしかったです。




アニャが華奢すぎる問題

アニャ、いくらなんでも細すぎる。太ってはいけないのかもしれないが、前作で筋肉つけてきた、元々ガタイのいいシャーリーズ姐さんに比べると圧倒的にパワー不足。

役作りを強要できないのであれば、あえてアニャ選ばなくても良かったんじゃないか?とずっと思って見ていた。

演技自体は大変良い。特に腕を切ったあとのガンギマリアニャが好き。最後のクリスヘムズワースボコっていじめまくる時の声とかもとても良かった。

それにしてもフュリオサって真面目だし笑わないよな。

アニャに気を遣っているのか、フュリオサに気を遣っているのか

両方だと思うが、女性をあの世界にぶち込んで貞操を守るのはかなり大変なはず。多くのセクハラから逃れるための描写が一件くらいしかなかったので、セクハラ大国日本に住む俺たちにはちょっと説得力がない。

私は数々のセクハラを薙ぎ倒すような話が好きなので、自分で描こうかなと思うくらいだ。

フュリオサが特別扱いになったことについて、説明していたのはディメンタス(クリスヘムズワース)だけだった。彼は、汚されていない女の子は価値が高いことを明言していた。

その割には惨殺シーンを見せつけているので、「メンタルの強い子」に育てたかったらしいが、フュリオサは最後までそれを怒っていた。

ジャックの説明が不足している

ジャック、突然出てきた気がするんだけどこいつ、いつからいたっけ?説明が欲しいw

いいやつなのはよくわかる。だが最後が雑すぎない?

個人的には一番気に入っているキャラクターなので(善良なマックスみたいな感じで)もうちょっと説明がな・・・

演出もキャラも既出なものが多く、迫力やテンポに欠ける

前作は唐突にものすごいスピードで導入が始まったため、度肝を抜かれて目が離せなかったが、今回はそれほどでもないのが残念。前作は全てが新しかったので、今更ウォーボーイズを見ても驚かない。遠くで軍楽隊のギターのお兄さんが見えるんだけど凄い遠かったwあれに代わるような、強烈な個性的なキャラクターは思いつかなかったのかな。

良かったところは

ディメンタスがポンコツながら、個性はあった

特に衣装や乗り物が特徴的。

イメージはローマの皇帝って感じか。

元々クリヘムが苦手なのは、傲慢でノリが軽すぎるあの雰囲気のせいなんだが、それを逆手に取った見事な敵役だった。キャスティング担当はクリヘムのあのふざけた感じをよく理解している。

マントのような上着が、最初は白くてくまちゃんがついてて、まるで純粋な男の子っていうイメージを醸し出しているが、残虐性が顕になるにつれて、マントが赤く染まり、最後は白と赤と黒に染まる。これは意図的に演出していると思う。

カーアクション自体は右に出るものはいない!

最大のメリットはここだ。

ジョージミラーのこだわりなのだろうけど、今回タンクローリーやらクレーン車やら、ハングライダー、落下傘なども使用し、空からの攻撃を試みていた。

前回の「ヤマアラシ」も大爆笑だったが、なんでもありである。

多くの人が気に入っていると思うが、ウォーリグのお尻についてる武器が大変面白くて、さすがジョージ・ミラー!と思った。こういった改造車に対するクリエイティビティは圧倒的である。

あと衣装がやっぱりとても好き。骸骨ヘルメットについてる無数の南京錠がカッコよかったな〜。あれでハロウィンしたい!!!!!!!!

誰か一緒にジャックやってくれ!私はフュリオサやる。


女性として思うこと

フュリオサは一種不自然なほど男たちから距離を置かれて敬われている。この件についてはあまり明確な描写はなかったが、実力ということなのだろう。

これについては、私もたまに思うことがある。

私は少し特別扱いされていることが多かった。

私はよくも悪くも、外見以外で女らしさがなく、フュリオサほどではないが髪を短く切っている。理由は癖っ毛だからというだけで、特に今の季節だとすでに癖毛が湿気を吸ってボリュームが増えているので、特におかっぱくらいの長さだとどえらい目にあってしまうのだ。

だが確かに、5歳くらいからピンクが大嫌いだった。

また、生まれた時から声が低いが、結局治そうとしなかった。

フュリオサは元々男らしい性格や志向だったのかもしれない。

自分が女であることを利用して、多くの男をたらしこんで利用することもできただろうし、うまく利用すれば彼らは奪い合いを始め、勝手に自滅するかもしれない。

だが、私やフュリオサはそれを良しとしないのだ。

男性はおそらくそれを察知しているのだと思う。フュリオサも私も、怒らせると怖いし、奪われた過去に固執し、復讐もしつこい。つまり「関わるとめんどくさそう」と思われている。

時折空気を読めないバカな男が寄って来ていたが、なぜ火に飛び込もうとするのか。泣く男など何人も見たし、長年の片思いで痩せていく男も見た。だが我々はそんな男には残念ながら同情はしない。しないと決めたのだ。

そういう意味では非常に感情移入はできたと言えるが、残念ながら私だったらあの環境下では筋肉モリモリにしていると思う。鍛えるのは好きだし、やはり男性と対等に渡り合うためには筋力、暴力が必要だからだ。

なぜ前作が良いと感じるのか

前作の後、マックスがどうなったかはわからない。だが、あの作品では、マックスもフュリオサも過去のわだかまりやトラウマ、後悔や復讐心と決別できているのだ。もちろん今作もそうかもしれないが、今作はただ復讐の鬼となり、なかなか残酷なエンディングになっており、フュリオサは半分くらいしか復讐が果たせていないのだ。

そういう意味では、今作は未消化な気分になった人も多いと思う。なぜなら前作で、完結するからなのだ。この後前作を見るとかなりスッキリするのでは。

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