2025年2月19日水曜日

トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦!!を観た

Xを筆頭としてSNSがすごい湧いている映画。

しかも結構な数のファンアートが女性が描いたもの・・・(というか男性がファンアート描くのあんまり見ない)

私がこの映画、評判がいいからって観に行ってまず心ほだされたのは、九龍城の仲の良さだ。

あんな魔窟、ホームレスの巣窟で日々犯罪だらけかと思いきや。

密入国した主人公が騙されて、命からがら逃げ込んで最初はバイクで轢かれそうになったり間接外されたりしたものの

それでも狭い九龍城の隙間の屋根の上でひっそり過ごしていたところ、上から食べ物が降ってくるわ、ジュースが差し出されるわ。

とにかく人情味が溢れている。

私こういうのにかなり弱い。

昔から血族をあまり信用してなかった。衣食住は提供されていたしきっと恵まれているが、義務感を感じていた。でも九龍城の人々はなんか違う。単純に困った人が逃げ込んできたらとりあえず助けるって感じなのだ。(最初に轢かれそうになったのは、一応防衛のためなんだと思う)

赤の他人が「まあ食えや」とか食べ物くれたりするの本当にすごいと思う。血族が冷たかったから他人はもっと信用できないのかと思っていたら逆だったって話。施しの心というのか。

特にエンディングで繰り返される、赤の他人とテレビを囲んで談笑しているシーンなんかがグッとくる。

まずはそれが一つ。もう一つは映像が思いの外美しいということ。

九龍城はもう取り壊されている。伝説のスラム街となってしまった。アパート群というべきか。コールオブデューティーブラックオプスで九龍城で戦ったとき、あまりにもすごいってんで色々調べたりした。ニコニコ動画の実況コメントの集団は博識だった。こんなマンションが実在したのかとかなり驚いた記憶がある。

それにすごい浪漫を感じた。こんなに密集して生きることを望んだ人たちがいたということを。これはもうファンタジーとしか言いようがない。

その狭くてボロボロで迷路になっている違法建築の映し方が素晴らしかった。主人公が見上げると、壁と壁の間からひょっこり顔がのぞいたりする。またあいつか。と思ったりする。廊下や階段が、どこに通じているのかわからないワクワク感。なぜか抜けている床もあったり、細い建物の隙間から見える空をスレスレにジャンボジェット機が通ったりする。没入感が素晴らしかった。


アクションやキャラクターも素晴らしいが、やはり上の2点。九龍城ならではの芸術的な画が素晴らしいと思う。そして、人々が密集して助け合う姿や、最後に流れるそれぞれの人間の手仕事なんかも素晴らしいと思った。日本が忘れ去ろうとしている、職人の姿だ。


アクションが素晴らしいのはいうまでもない。そもそも香港アクション映画なのだから。しかし個人的には、冒頭が一番笑ったような気がする。バイクで廊下突っ走ってくるシーンと、龍兄貴が「閉店だ」って言ってから主人公突き飛ばすまでは大爆笑だった。


キャラクター(雑ですまない)


ちなみに彼ら全員筋肉が素晴らしいので、筋トレのモチベーション上げるためにもいいと思う。アジア人でこれはなかなか大したものだけれど、私が上海に初めて行った時に驚いたのは、「中国大陸の人間は同じアジア人でも日本人の1.5倍の体格がある」ということ。多分基礎筋肉量が違うと思う。身長も違う。同行した友人が帰国時に「日本人小さい…」とぼやいていた。なので日本人が同じになれるとは思わない方がいいかも。

龍兄貴




誰もが惚れる九龍城の主。彼のおかげで行く宛のない若者たちが安全に暮らしている。一見強面だし強いけど、すっごい優しいと思う。イケオジだけど、よく見ると少し童顔で良い。

主人公 陳洛軍


一度「月島」と思ってしまったらもう月島にしか見えない坊主頭。坊主が一人しかいないのですごくわかりやすい。家族がいないので偽造ID作ろうとしてきたけど結局九龍城の温かさにほだされたりする。けどそんなにうまくいかない。

信一


まともだし髪型いけてるしスタンダードなイケメンなので多分女にモテる。普通に原宿にいそう。
龍兄貴を継げと言われてる実力者。
普通に考えてファンが多そう。

十二少


香港版菅田将暉って言われてからもう菅田くんにしか見えない。
必ず一人はいる小柄な少年タイプ男子。

四仔


4人の中ではイチオシの変人。
この中では実は一番インテリだが過去に色々あったらしく顔も体も傷だらけで猫背でなんかボソボソ喋るし暗そうだし、しかも変な変態仮面をしていて目立たない巨漢だが、医学の知識が豊富で主人公を真面目に治療してくれる。しかしなぜか彼の部屋は日本製AVが棚を埋め尽くしている…。
あまりにも変すぎて好き。たまにPTSDでブルブルしてるのもなんかいい。
手負いの猛獣って感じ。すっごいワイルド。
体が大きいため、戦うときがヘビー級。当たるとすごい痛そうw


という、舞台、テーマ、アクション、キャラクター満遍なく面白い作品でした。他にもやばいキャラがたくさんいて、特にラスボスのファンは大量に湧いています。
ギャルって言われてますが否定しません

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