2021年10月30日土曜日

ロン 僕のポンコツ・ボット 観てきました

とても素晴らしい映画だったので、観ようか迷ってる人はぜひ観てね!

後悔は、しないと思います!

 

この作品は、キービジュアルだけ見ると結構「??」っていう感じではあるのですがね……

コメディだけど、すごいいいところついてくる楽しい映画でしたよ。大人でも全然楽しめます。

この世界では、BボットというiPhoneをアンドロイドにしたようなデバイスが流行っていて学校の子供たちは皆一個ずつ持っています。しかし主人公の家は変人家族でお金があまりなくて、買うことができません。

そこで父親が壊れかけているBボットを格安で譲りうけたのですが、まあ半分壊れているので、わけのわからん言動が多いAIとなってしまいました。設定も半分以上ぶっとんでてインストールされていません。

ですが、それがめちゃくちゃな行動をとるのがかなり面白いです。前半は全然静かな「こころあたたまる物語」ではなくて、ロンに大人も含め皆が振り回されます。

テーマとしては、

本当の友情は何か?というと簡単ですが、私としては

人間関係の正しい在り方

みたいなものを感じました。

SNSがもたらした弊害が次々と、映し出されます。

こだわりが強くなりすぎて、友人を限定してしまうがゆえに友人を作りにくい状況。

「いいね!」をもらうことだけに固執して、自分を偽りつづける女の子。

面白いことや派手なことをして動画を配信しなければ、自分の価値を失ってしまうと思っている少年。 日本でもよく問題になっている、迷惑系YouTuberですね。

過剰な承認欲求に囚われた結果、幸せを失っていく。

こないだ港で船を待つ列に並んでいたら、目の前の女の子たちがこんなことを言っていました。

「SNSやらない人のほうが幸せだって言うよね。」

ああわかる、SNSにどっぷりだと、他人より優れなければならないと、競争心を煽られますからね。特にインスタ映えでバズってる女の子の正体なんて、知らないほうが幸せかもしれません。今フィルターやメイクテクニックってちょっと異常ですからね。

(そういえば月曜から夜更かしを観ていらっしゃる方は知ってますよね。おっさんがアプリ使って超美女に変身してるアカウントwww)

 

では他人と人間関係を築く際には何が重要なのか?

おそらくそれは、SNSを通さないで、ありのままを評価することだと私は思います。できれば、国籍、肌の色、言語やルックス、ステータスなどを排除した状況で。

もちろん、私もインターネットの仕事をしているし、ネットワークを介して世界中の人間とつながることができるのは素晴らしいことです。でも、女の子のように、自分を偽ることにハマりすぎて、最終的にひどい動画が自動で流れてしまったりすると、そのバズった動画だけで彼女が評価されてしまいますよね。意外と、その子普通の女の子だったりするのに。

私も友達をつくるのがものすごい下手くそだし、気に入らないことがあると裏切ったり喧嘩をしたりしてしまう、自分でも恐ろしい人間だと思うことがあります。小学生の時に軽い裏切りにあってから、真面目に友人を作ろうと思わなくなってしまいまして、この主人公には自分を重ねる部分が多々ありました。

友達を選ぶのも重要です。自慢ばかりしてくる人やマウントしてくる人についていっても、特にメリットはないと私は思っています。

やはり対等が一番。

そんな感じのメッセージがあると思います。


映画としても、ハチャメチャなロンの言動がすごく楽しいし、あの顔文字みたいな顔でとても表情が豊か。それになにより可愛らしいです。ロンは見ていてまったく飽きませんでした。声は若めのおっさんなんですけどねww

そもそもこの映画に興味を持ったのも、ロンのロボットデザインがとても可愛らしいと思ったからです。シンプルなんですけどね。動くとさらにかわいいですよ!!

それからターミネーターみたいに、ロボットが人間に反逆しても、それを戦争や「最後の審判だ!」みたいなシリアス調にはしていません。かなりコミカルにカオスに描くので、アニメーションとしても盛り上がり楽しめる内容になっています。これをギャグに仕立てるというのが大変センスが良いなあと。

小学生高学年から中学生くらいのお子さんでも楽しめると思いますが、我々インターネット老人会からするとものすごく懐かしい効果音が…。

電話回線でインターネットにつなぐ時のあの音が入っていますよ。インターネット老人会よ、立ち上がれ。

この映画を観て、ともに泣きましょう(笑)

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