2025年4月10日木曜日

アドレセンス最終話

私は第4話は蛇足だと思うのですが、結果はわかったのでよしとします。

もしかしたら見つからない凶器のエピソードなど、他にも予定していたのかもしれないですよね。

最後にまた父親が泣いていましたが、父親の問題だと言えるのでしょうか。確かに未成年のしたことだから、父親に責任はあると思います。臨床心理士もまず父との関係を聞いてきました。男の子はまず父親の影響を受けるし、彼が小さかったから、特に顕著にそれが出ると思ったのでしょう。実際ほとんどの場合そうだと思います。

ただ、私は最後までジェイミーの心理状態が気になっていました。

おそらく間違いなく刺殺をしていると思われます。でなければ逆にあんなに冷静でいられるはずがありません。むしろあの冷静さは、彼の残虐性を示していると思いました。怒りながら何度か「あの子はビッチだった。そう思うだろ?!」と臨床心理士に問いかけていたからです。 そこには罪の意識や後悔がほとんど感じられませんでした。最初こそ泣いていましたが、「やらかしたことがバレたから」と言うふうにも感じられました。また、隣に父がいたからだと思います。

つまり第3話が何を言いたかったかというと、ジェイミーは「ケイティは殺されて当然だ、僕が悪いんじゃない、けしかけたのは向こうだ」と言いたかったんだと思います。

ですがどんな理論をこねくり回しても、貢いだキャバ嬢が付き合ってくれなくても、お金を貸した配信者がお金返してくれなくても、殺していい理由にはなりません。

殺したい気持ちだけはわかります。私もなんとかしてセクハラ野郎を消したいと思っていました。でも殺すのは絶対にいけない。向こうもなんとかして私を手に入れようと毎日願掛けをしていたと思いますが、縁切り神社に縁切りをお願いしたら私の願いの方が勝ちました。(目には目を、願いには願いを)

殺したいほど憎い相手に対して、法的に問題のない範囲でギャフンと言わせてやる方が遥かに安全で効果的だと私は思っています。


ただ、今回の問題は実はそこではないんだと思っています。発端はインスタグラムでした。これがもし、インスタがない場合どうなっていたでしょうか。

思い返すに、私の時代は直接罵声を浴びせる、聞こえるように陰口を言う、仲間外れにする、といったいじめが主流でした。ですが、どちらかというと日本らしく、男子が女子をランキングすると言うことが堂々と行われていました。

女性はもしかしたらやっぱりすごく強くて、そういったことに耐えられて、報復として殺しなどは考えない。男性は耐えられなくて、怒りを抑えきれず殺してしまう、精神的に弱い種族なのかもしれません。

そして「インセル」にも大変問題があると感じました。

インセルはインターネット上でコミュニティを作ってしまっており、一度はまってしまうとなかなか抜けられないのではと推察します。一度女性嫌悪を自認したら、なかなか次の恋愛にはいけないでしょう。悪循環です。しかも、私のような独身女性がよく言う「もう恋愛めんどくさくて無理」ではないのです。彼らは真剣に女性を憎んでおり、暴力や殺害を推奨し合うコミュニティなのです。

そして多感な10代でこのような思想に染まってしまうと、なかなか考えを変えることができないでしょう。自称インセルの人たちには根本的な治療が必要だと私は考えます。

(ジェイミーは自分がインセルだとは言ってませんが、言われて怒るということは心当たりがあると言うことだと思っています)


つまり発端は別にインスタである必要はなかったわけです。世の中にはXもあるし、フェイスブックもあるわけです。インターネットが一般人に広まってからは、迷惑メール、フィッシング詐欺に常に攻撃を受けていて、私は先日LinkedInで外国人にメールで口説かれましたが、写真を画像検索したら同じ写真で3名いたので「大した詐欺師ですね」と返信したら返事が来なくなってしまいました(つまらん)。LINEグループでいじめられるなんてのも聞いたことあります。

何かの教育が必要だなと感じるのですが、おそらくは「ネットリテラシー」と言う分野になると思います。私が教育実習をしていた時代にはなかった科目になりますね。

まずはインターネットで見たことを一度は疑うこと。

あと何が危険なのかを教える。「インセルって言ってる奴らに関わるな」「あいつらは殺人をする団体で、同じことをしたら一生が台無しになる」と言う教育をすると言うことになります(他にも色々あるけど)。

また、差別用語をネットで書かない、他人をネットで攻撃しないと言うリテラシーも必要になってきます。

あとは、女性を憎んだり、女性からの評価を過剰に気にする症候群は、もしかしたらやはり父親が話を聞いてあげるべきなのかもしれません。

13歳なんてまだモテ非モテすら気にしなくていい年齢のはずなのだから。

ジェイミーは頭の良い子と言われていました。しかし最後に謝罪したのは、父に対してだけでした。これから年を重ねるにつれて、罪の重さに驚くと思います。父親ひとりではインターネットを止めることはできない。様々な場所で、教育をしなければならない時代なんだなと思いました。


私がとても運が良かったなと思うのは、たまたまアメリカで受け取っていた父の会社の福利厚生であった日本の学習雑誌が、実に丁寧に性教育を説いてくれていたことでした。少女漫画テイストで描かれていました。あの雑誌がなかったら、私はもっと母親を恨んでいたと思います。


アドレセンス2、3話

2話も3話も重かったですが、例のワンカット手法のおかげで集中して鑑賞することができました。

2話と3話では繰り返し「インスタグラム」が出てきます。まるでインスタグラムが犯罪に加担しているかのようで恐ろしいですね。私はアカウントを持ってるし運用も一応していますが、まるで犯罪に巻き込まれませんw活用できてないとも言いますが。

そして主人公ジェイミーが「インセル」と呼ばれいじめられていたことが判明しますが、インセルってもっと大人たちが使う言葉だと私は思っていました。

13歳そこらの中学生がインセルも何もないだろうと。

しかし第3話の臨床心理士の女性との会話で、相手が女性だからということもあり(女性の年齢はおそらく30代後半〜40代前半くらい)、「僕はゲイじゃない」と繰り返し主張するジェイミー。この辺はやっぱり子供っぽいなと思いました。つかまだ声変わりしてないだろ。

ゲイだからって30代の臨床心理士がバカにしてくることはあり得ないからです。

臨床心理士は根気強く彼のホモソーシャル的主張に付き合いますが、何度も精神的均衡をかき乱されており、その複雑な心理状態には私も共感しました。

でもこのくらいの年齢の男子なんてこんなもんだと思います。私も中学の時の男子たちには呆れ返り、高校は女子校を選びました。あんなケダモノと次の3年も過ごさないといけないなんて拷問だなと思ったからです。私が中学校で一番いい笑顔で写真に写っているのは卒業式です!今でもあの開放感を忘れることができません。一粒も涙は出ませんでした。

ただ、私の時代はそもそもスマホがありませんでした。インターネットもありませんでした。私は大人になってもインスタでフォローしてるのが大半がハリウッドセレブのため、狭いコミュニティでぐちゃぐちゃすることがまずあり得ないので、本当に自由でラッキーだと思います。

今の時代はSNSで簡単に他人と比較できてしまうし、簡単に写真も送れてしまう。果たしてそれは本当に便利なことなのか?盗撮も多発していると聞きます。そしてAIによるフェイク画像やフェイク動画も大量に出回るようになりました。

13歳という年齢で一番きついのが、この時期は私も別の意味で宗教的に信じ込んでいることや、漫画やアニメに対するハマり方が今とは全然違っていました。つまり何かと「過剰に信じ込んだり、入れ込んだりする」傾向があるのがこのローティーンの特徴だと思います。ジェイミーも典型だと思っています。

彼は自分の評価を過度に恐れています。自分のことを醜いとわざわざ告げるのは、臨床心理士の同情をひくため。これは女子がよくやるやつですね。特に日本だと多いので、イギリスでもあるんだ〜と思いました。

この評価を恐れる気持ちは裏返すと「愛されたい!」という欲望です。

そして男性という性は、「女性に愛されたい」欲が強い。これは女性が男性に愛されたいよりも遥かに強い気持ちで、ジェイミーは対談中に何度も衝動的にブチギレます。特に最後はキツかったですね。

彼の心は自分への評価を求める気持ちばかり。臨床心理士が参った顔をして結構長い時間を取って気持ちを落ち着けようとしているのに共感しました。「ケイティーは死んでるのよ。ケイティーは、もう2度と戻ってこないのよ。」と何度も言っているのですがジェイミーは信じられないくらい無関心でした。


「インセル」は白人の異性愛者で激しく女性を嫌悪し、傷つける人たちのことを言うようです。「セックスの権利を主張する」は日本でも結構見るようになりました。最近Xにはこういう人が湧きすぎていて、見ているだけで憂鬱になることがあります。

ジェイミーたちが信じている80/20の法則は現実ではあり得ません。自称インセルの人たちが自分はデートしてもらえない、女に振り向いてもらえないと頑なに信じているが故に生まれた法則だと思います。実に偏った思考です。もし本当にトップ20%の男性にしか行かないのであれば、既婚者はもっと少ないし、早々に人類が滅亡している可能性だってあり得るからです。

女性は男性嫌悪でも殺人事件にまで至ることは極めて少ないと思います。私は男性がセクハラさえしてこなければ、攻撃することはまずないので、出社しなくてよくなってからはだいぶ穏やかな日々を過ごしています。会社でセクハラオヤジが出社してこなかった雪の日はとても幸せでした。

ですが男性のインセルは違います。彼らは出社できないことをむしろ怒るでしょう。俺のことを愛せというのが彼らの主張であり、愛されないとわかると非常に攻撃的になります。ドラマもそのまんまでした。私は、ジェイミーがどんなに「僕はまともだ!」と叫んでも、やはり病気だな、、と思うのでした。

この男性の怒りには私も何度か直面しており、命の危険も感じたので遺書を書いたこともあります。実際インセルが一番怖いのは、殺人を犯すところなんですよね。


2025年4月9日水曜日

アドレセンス見始めました

話題作ですが確かにすごいですね、

第一話の引き込み方が凄まじかったです。カメラが離れないので、集中力があまり途切れないんですよね。時間も飛ばないですし。

個人的には、サムネイルからもこの少年の持つ邪悪さみたいなのを感じていたので、おそらく黒だろうなと思っています。

13歳は殺人などできない、とは言い難い。

自分のティーンだった頃を思い出すと、いかに10代の子供が残酷だったか私はよく覚えています。30〜40代のおっさんより邪悪なやつはいました。

ただ、主人公の少年が、なぜ殺すことになったのかは第一話では本人ですらまだ説明していない。彼は「あれは僕じゃないんだ」と説明しますが、多分この話はオカルトじゃないので、悪魔が取り憑いたとかではないと思います。もしそう説明しても、単なる逃げ口上だと思います。しかもカメラにはバッチリ撮られてしまっている。変なところで警戒心が薄いか、カメラに気づかなかったか。最近は防犯カメラも巧妙に隠されてるのかもしれませんが。

「大人には見えない世界」と説明されていますが、すごくわかります。

親に説明しても大体理解されない。

事件が起きてしまうまで、気づかれない。

「怪物」をちょっと思い出しました。


アドレセンスは「思春期」って意味だそうですね

怖いですよね、私、知ってますから。みんなも忘れたふりなんかしないほうがいいと思いますね

2025年3月30日日曜日

やっぱりパティンソンが可愛い「ミッキー17」

久々に見たパティンソン君は一児の父になったにもかかわらず、相変わらず迷子の末っ子王子様オーラが抜けておりませんでした。最高か。

しかも今回SF的な設定でパティンソン君が増えるわけです。画面上には最大2人ですが。

この世界では、人類が別の惑星に移住する宇宙開発のための「エクスペンダブル」つまり消耗品になる人間を募集していました。なりたがる人があまりいなかったのか、主人公のミッキーは消耗品枠で移住計画に参加し、訳あって地球を逃げ出します。

そして過酷な惑星開発の途中で死んだら次のミッキーが「プリント」複製されるというシステムです。

このシステムで、17番目が死んだと思われていたら生き残っていて、18番目がプリントされてしまっていて、そこでマルティプルズという違反が起きてしまいます。

全体的にブラックコメディテイストなので、悲壮感は和らげられていますが、過酷は過酷です。

ロバート・パティンソンは悲惨なキャラが似合いますが(選んでるのか?)、今回倫理観ギリギリを攻めてくるので(倫理的にはアウトなんだが、SFというのは本来そういうもので、映像的にはギリギリということです)、「パティンソンいじめないでよぉ!」と思うタイプの人には向いていません。が、私でも結構胸がギシギシと痛みました。

この映画は好き嫌い、共感できるできないが分かれると思いました。

私は結構共感できた方です。

ミッキー17と18の性格がちがいすぎて面白かったから、というのもある。

どちらもベースは自分自身。記憶は一週間単位のズレしかない。つまり自分の分身みたいなものです。ですが、やはり人間だからなのか、複製するたびに少しずつ性格が異なり、17と18は極端に違いました。

17は元々のミッキーの性格だと思います。おバカで素直でいい人キャラ。言われた通りに労働をこなして殺されるのが契約であれば仕方なく受け入れてきました。

しかし18から性格が豹変します。予告編で、なぜパティンソン君が変なアホ声で喋るのかよくわかりました。18は17に言わせれば「サイコパス」。冷酷冷淡で、表情も声も違うww表情でもどっちか大体わかりますが、喋らせれば一発でどっちかわかります。

この二人が口論するシーン、終盤の会話のやり取りなどもめっちゃ面白かったです。

「なんでお前はそんな扱いされて笑顔で受け入れてんだ!やり返せ!ばか」的な罵られ方をしてしょんぼりする17もめっちゃ可愛いし、全く同じ外見なのに「そういうこと言ってるんじゃねぇよ!」と怒り出す18もめっちゃ面白かったです。言うなれば、自分の別人格と対話しているんだとも言えます。私の脳内会議なんて大体こんなもんです。

ただ、ポン・ジュノ監督が深いなと思ったのは、実は18にはいいところがすごくたくさんあることがどんどん判明していくところなんです。特に終盤の会話でやたら過去の思い出を悔やむ17に「あれはお前のせいじゃないぞ。何度も言ってんだろ」と冷たいけれど17を救うような言葉を投げかける18。真相はどっちなのかわかりませんが、これは

「実は記憶というのは受け取り手によって解釈が違う」

ことを示唆しているのでは?と思いました。

これってとても重要で、ミッキーに兄弟がいない場合(出てきませんが)ミッキーは「あれは自分のせいだ」と思い込んで自分を責め続けると思うのですが
18が出てきたことで、「実は自分の解釈が違っていて、自分を責める必要がない」という考え方が登場する訳です。そこで、17は救われるわけ。

私は妹が2人もいるので、たまに2人に昔の記憶を吹っかけて、どう思うか聞いたりします。子供の時は親とは全く視点が異なるので親だと共感はまず得られないというのがあります。ですが、年齢が近い姉妹に同じ記憶を思い出させると、過去の記憶を正すことができる訳です。もちろん、「あれは最悪だった」という嫌な結論で終わることも多いですが。

ずーっと自分が悪いことをしたから罰を受けているという解釈は、わかるにはわかるのですが、そこを脱却しないと次のステップへ進めないというのはあると思うんです。サイレントヒル2もそういう話なんだと思っています。

17は少々アホですが、素直なので、18の強気な意見や考え方に多少の影響を受け、これからも何かと嫌なことが起きた時、18ならどう思うのか?と考えるようになるでしょう。あれは一見はただの事故で誕生した複製ですが、自分の新しい視点が生まれたと考えることができます。

女性の視点から観る「ミッキー17」

ナーシャがとにかくすごいですよね。

ナーシャはミッキーの恋人ですが、18が現れて増えたとき言い放った言葉が衝撃的でした。

「どっちもミッキーなのでどっちも私のもの!」

なんだそりゃ!って感じです。同じ肉体が2つあって、記憶もほとんど同じで人格だけ違うのに、気持ち悪くねぇのかよって思って、その時、17が麻薬みたいなものを見つけて酔ってるからだろ!ってツッコむのですが、彼女は多分本気で言ってると思います。

なのでナーシャも、これも捻りのある設定で面白かったのですが正直ちょっと頭おかしいところがあるんだけど、言うなれば、重い女、愛が深すぎる女であることが後半はわかってきて、いいなと思いました。

ただ、まあ、私は、双子のどっちかと付き合っててそっくりの奴がもう一人現れても普通に一人目を選び続けるし割と勘がいいので騙されないと思います…w

ある意味、ナーシャもちょっとサイコなところがあって全体的にまともな人を探すのが難しいところが、ポン・ジュノなんじゃないですかね。

雇い主のサイコっぷりも、ある意味アメリカ人の考えるラスボスより狂気感じたし、自称友人のあいつも、、、ものすごいヤバかったですwww

スカっとする復讐劇というよりは、絶望的な状況まで持っていって、なんとかかんとか辛くも解決するという感じだったので、笑えそうで笑えないギリギリなところ攻めてくるなと思いました。ストレスは溜まるので、やっぱその辺がポン・ジュノだなって思います。ブラック企業の闇を暴く社会派ムービーと捉えることもできます。SFとしては少し弱いかな、と感じましたが、SFじゃないとこの設定使いづらいですからね…

2025年3月20日木曜日

ロングレッグス

この映画は予告編の映像が本当に素晴らしく、もう絶対観たくなるような素晴らしい出来の予告でした。笑

連続殺人現場に残される、謎の暗号。不気味な人形。追われる若い女性のFBI捜査官。奇妙なシリアルキラーの気持ち悪い声など・・・
「羊たちの沈黙」「セブン」アランウェイク2や、ザ・バットマンのノリとも似ていました。ザ・バットマンが凄いなと思ったのは、バットマンがバットマンの格好してなかったら完全に狂気のシリアルキラー殺人事件・テロの話になっちゃうところなんですよね、ちゃんと大量の暗号も出てくるし、グリーティングカードや爆弾も届くし。

ロングレッグスは誕生日(訳あって少しずつずらしたりするが)に殺人事件が起きるので、予告の暗号もバースデーカードで届いたりします。その辺もお約束と言ったところでしょうか。

雰囲気は抜群の良さで、ホラーというよりは、ちゃんと殺人事件の捜査をする刑事ドラマになっていました。

よくあるパターンで、主人公は犯人と特別な繋がりがあるという話でした。

そこまでは非常に面白かったんですよ。

ですが、オチがちょっとアレでした。オチは、やはり羊たちの沈黙には遠く及ばない内容でした。どちらかというと、シャラマン監督とか、ジョーダン・ピールが得意な分野ではないかと思います。どっちに振りたいのかがちょっとわかりにくかった。ただ、アメリカ人はこういうの好きな層がいると思います。とはいえ、この料理方法はちょっと、と思いましたけど。

予告編に十字架の掲げられたドアがあったのをよく覚えていて、しかもそのあと牧師が登場するので・・・つまり、キリスト教(と悪魔崇拝)をある程度理解している前提の話になると思います。


もうちょっと描写が欲しいなと思ったところは、やはり人物の心理描写です。

主人公の女性の心理はまあまあわかりやすかったですね。途中で犯人と同じ行動を取るところがあり、「あれ、感化されてないかこれ」って思ったり。

ですが、母親は何もかも忘れたなんてことはないと思うので、もうちょっと葛藤が欲しかった。

犯人もそうです。彼がロングレッグスになった理由が推測することしかできず、それもほんの数秒のカット。生まれたことを嘆いている、しかわかりませんでした。だからバースデーに固執するんだと思うんですが、、なんで化粧をしているのかは未だわからず。あと女性に異様にこだわっていて、殺すのはいつも女の子なのですが、一体何があったというのか、、

ここで、もし我々映画オタの行間を読む(読みすぎる)推理能力を発揮するのであれば、ロングレッグスは「実は不細工で」「不細工と母に罵られたことを根に持っていて」「化粧で誤魔化して」「でも女が嫌い!」とかになるかな。ジョーカーっぽい。

ニコラス・ケイジの演技力自体は素晴らしくて、さすがだな〜と思うのですが、だからこそもったいなかったです。あと、なぜか序盤で突然歌い始めますが歌が、めちゃくちゃ、うまいですw

あともう一つよろしくないことがあります。英語が理解できないとわからない箇所がありました。(これは洋画でよくあることなのですが)字幕問題。やや深刻かもしれません。

ですがそもそも悪魔がどうたら、黙示録がどうたらとかなり話を複雑にして、悪魔の数字から計算までさせるので、ぼーっと観られる映画ではございませんでした。ぼーっとしたいならセリフが一切ない「Flow」がいいですね。



2025年3月16日日曜日

Flow を観てきました

アカデミー賞長編アニメーション受賞作品です。

今日は英会話の先生が退職する日で、無理やりブッキングしたため昼過ぎまで予定が空いてしまい、家にいると絶対だらだらするので映画館を調べてこちらの映画を見ることにしました。

全編CGで作成されており、主要ソフトウェアは無償のBlenderです。

Blenderは無償のため、多くのクリエイターが使用していると思います。私も学習しました。

それではFlowの感想ですが、小学生レベル風の感想と、大人の拗らせオタク風の感想2種類用意しましたので好きな方を読んでください(ぶん投げ) 


小学生風の感想

ネコちゃんがリアルなのにちょっと漫画風で、とても可愛かったです。犬はちょっとうざかったです。特に、人の食べ物を勝手に食べるのは良くないと思いました!
猿は、役立たない持ち物を大事にし、鏡ばっかり見ていてインスタグラマーみたいでした。
最後の方はよくわからなかったけど、みんな仲良くしようねってほっこりして終わりました!
ネコちゃんがかわいいのでおすすめです!


大人の拗らせオタク風の感想

紀元前3000年頃に、地球上で大洪水が起きたと旧約聖書には書かれている。これがかの有名な「ノアの方舟」伝説である。

旧約聖書によると、神は堕落した人類を嘆き、大洪水で一度人類を滅亡させることにした。だがただ一人、600歳の信心深く善良な「ノア」を選び、方舟を作れと命じた。ノアは、洪水が来ることを多くの人間に伝えたが信じてもらえず、自分の家族と、動物たちをそれぞれつがいで方舟にのせ、洪水の被害を免れ、のちの人間は全てノアの子孫だという。

さてFlowでは注意事項にもあるように、津波がやってくる。主人公は猫であり、猫はあまり水が好きではないので一生懸命逃げる。なおも上がり続ける水位に、私はこれが大洪水であると確信を得た。
しかし、人間が見当たらないのである。
これについては、これからも多くの考察がなされると信じている。猫が冒頭で、人間のベッドに戻るシーンがある。しかもその部屋には、猫の彫刻やスケッチが置かれている。明らかに人間のものだ。だが人間が一人も出てこない。

もしかしたら、これはすでに旧約聖書に書かれている大洪水が起きている途中経過であり、事前に情報を得た猫の飼い主は、さっさとボートで逃げ出したのかもしれない。
とにかく人間が出てこないのだが、人間の残した「もの」は大量にある。
家があり、都市があり、謎の石像のようなものがたくさんある。

さて、私がこれが旧約聖書をモチーフにしたのではないか?と考察したのにはもう一つ理由がある。謎の宗教的遺跡が登場するからである。明らかに人間が作ったものだ。

確証はない。だが明らかに神がかった力がそこに働いていたと思う。この遺跡で行われたイベント(ここはあまり書くとネタバレなので伏せるが)のおかげなのか、そのあと水が引き始め、洪水が終わるのである。
しかし人間がやはり見当たらない。

ノアは登場しないが実はいるパターンなのか、本当に人間を滅ぼしてしまったパターンなのだろうか。

さてキャラクターは全て動物だが、これらの生き物にはそれぞれ善良な者と愚かな者がおり、これも寓話的なものを感じる。

まずは猿だ。
猿は持ち物に執着を示すが、その持ち物が全く役に立っていない。装飾品を身につけ、鏡ばかり眺めている。こんな人間はよく見かける。都会の承認欲求に飢えた若者を揶揄しているように感じる。所持することに執着を示す浅はかな人間の例えである。

次は犬。私には愚かな男性のように見えた。特に他人の食べ物を見つけるなり食べ尽くす姿などは最近話題の「食い尽くし系夫」を彷彿とさせる。非常に短絡的で、獲物を見ると本能的に追ってしまうので、物事の優先順位が理解できていない。

鳥については難しかったが、唯一猫を庇ってくれた善良なるキャラクターである。ちなみに彼は、犬が乗ってくることを最初拒否していた。彼は悪い生き物を見分けられる可能性がある。あと、多分この鳥のおかげで洪水が収まっている。(詳しくは映画を観てくれ)

カピバラについては、彼はそもそも敵対心もなければ運動神経も欲もない。ぐうたらと転がってばかりである。善良な一般人と言ったところだろうか。だが、おそらくいじめられやすい。

猫に関しては、我々が主人公に感情移入するためにも常識的な性格になっている。食べ物が必要なものにはわけ与え、犬に対しては警戒心を示し、呆れた顔で接する。ある意味ノアっぽい。

クジラはどうだろうか。私は彼は神の御使いなのではないかと思った。クジラは陸では生きていけないから、洪水の時だけ現れるとかなのかもしれない。神秘的な生き物である。しかもこのクジラだけ、デザインが現実からかけ離れているので、やはり神の可能性がある。

その他様々な考察ができると思う。まだ観たばっかりで、映像美や「Blenderでここまで創れるのか」と創った人に敬意ばかり感じていて、まだやっと足元に座ったような気分なのだ。



2025年3月9日日曜日

「ウィキッド」とても良かったです!


まあANORAより日本人ウケは良いだろうなと思っていたけど案の定

映画館は久々に両隣に人がいて、8割方埋まってた

私がこの映画、一番ウケたのはアリアナ・グランデの演技でした

彼女はお笑いの才能があると思いましたww

近いところで言うと、ハーレイ演じてる時のマーゴット・ロビーのような面白さがあります。

アリアナ・グランデは小さい頃からグリンデを演じることを夢見ていたそうで、 ものすごい熱の入れようでした。私でも見ていてわかります。カメラのピントが彼女に合ってなくても完全になりきっていてずっと画面端でも演技してましたw本当に好きなんだな〜ってのが伝わってきました。

世界でもトップクラスの歌姫がですよ・・・本当にハマり役でした。アカデミー賞は獲れませんでしたが、ノミネートされただけでも大喜びしてましたね。

あとアリアナ・グランデのスタイルの良さや身体能力(ダンス上手い)、圧倒的な歌唱力、これだけでも観る価値があります。他の人もすっごく上手かったです。

ララランドってなんだったんでしょうね。私はあれのせいでアメリカのミュージカルはもう終わったのかと思ってましたよw

半分以上はアリアナのおかげで大満足だったのに、下調べが甘くてまさかのミシェル・ヨー出現でさらにお得感マシマシになってしまいました。ものすごい盛ってきてる感あった。

ミシェルが歌うよ!みんな!!

途中から悪役になるんだけどあまりにもカッコ良すぎてミシェルお姉様に胸キュンでした。ああいうふうになりたいw

エルファバもすっごい歌が上手い人で、アリアナの綺麗なソプラノとは対照的な美しいアルトボイス。低くてカッコよかったです。

他のキャラクターもすごい存在感があって、一発で覚えられるし本当に良作だと思います。これがディズニーじゃないことがまだ信じられません。今頃ディズニーはハンカチ噛みちぎってると思いますよw

オズがジェフ・ゴールドブラムだったのもよかったですね〜、これは観る前にたまたまXで勝手に流れてきたんですが、配役聞いただけで爆笑でした。案の定の凄まじいペテン師っぷり。

ジェフ・ゴールドブラムがジュラシック・パークの時の若さだったら、あの頃みたいに「あらセクシーなイケメン」って思われたかもしれませんが、だいぶいいお年(70代)なので「あのまま調子づいて歳を取った勘違いちょいワルオヤジ(しかし尖り切れてない)」って感じでした。ロマンチスト・・と言われれば確かにそうなんだが・・笑・・ジオラマで遊んでる現実逃避野郎に見えるんだよなぁ・・

あと突然現れるイケメン王子「フィエロ」(ジョナサン・ベイリー)がものすごいイケメンで、尚且つチャラいのに歌もダンスもイケイケで、いいキャラでした。彼は真面目な演技ももちろんできるので、今後もスクリーンで観たい俳優ですね。それにしても英国にはイケメンが多いですね〜〜〜〜

私は幼い頃、アメリカで「オズの魔法使い」をビデオで初めて観て、「結構シビアな話だな」って思ったのをよく覚えています。例えばハートを失ったブリキ男は、働きすぎて愛を忘れたという設定らしく、現代にも通ずる風刺を感じます。勇気のないライオンもすごい風刺ですよね・・・

そして最たるものが「オズ」。子供の時も、「うわっすごい嘘つきだし悲しいじゃん!」って思ったのをよ〜〜く覚えています。とても怖いなって思ったんですよね、大人になると、こういう嘘や、まやかし、騙されて愛を失ったり、外見だけで中身のない人間と出会うことになるだろうと。そしてそれは間違いではありませんでした。

元々オズの魔法使いは強烈な風刺、ブラックユーモアな話だと私は思っています。(アリスはおそらく英国王室の風刺でしょうね)

今回のウィキッドも嘘やまやかし、民衆の煽動(これはなんならSNSやTVの風刺かも)が後半はてんこ盛りです。彼女らが戦っている相手は政治そのものだと私は思っています。

オズが言っていた「人には道を用意してやればいいんだ」がすごい日本の政治っぽいなとゾクっとしました。

そしてこれはパート1なので、パート2はもっと激しいことになるんだろうなと思っています。

パート1はグリンダがエルファバと知り合って仲良くなるまでの過程が「ウェンズデー」や「ハリー・ポッター」みたいな楽しさがあったのですが、もう学校を飛びだしてしまったので、今後は自立した彼女らの戦いになるんだろうなあ。

おそらく悲劇はあると思うんですよ。でも私は悲劇でも、きっといい話になるだろうなと信じています。(原作未履修ですw)

アリアナ・グランデがインスタグラムで小さい頃のドロシーの仮装を載せていますが、私がアメリカに引っ越した時、すぐにハロウィンが始まってしまい、急遽母がどこからか借りてきた衣装がやはりドロシーでした。カゴまでついていました。私は髪が短かったのですが、そのワンピースが可愛くて気に入って、学校と父の会社のパーティーの2回ともそれを着て行きました。

アメリカ人の多くの心に染み付いている作品だと思います。男子ならバットマンですかねw

2025年3月3日月曜日

謎すぎるハイテンション映画「ANORA アノーラ」

アカデミー賞発表は結構楽しみなのですが、幸い「ANORA」は見れると言うことであらすじを読んでなんとなく女性向けかと思い観てきました。

ですがこちら男性が観てもなかなか驚きのクレイジー映画ではないかと思います。

少しネタバレするかもしれないので、これから見る人は控えていただければと思います。あと気を付けるべきはR18なので特に序盤は最初からエロ・セックスシーンが多いです。グロはありません。


題材は至って普通の筋書きと思えました。

娼婦がロシア語を話せると言うだけでロシアの大富豪のおぼっちゃまに気に入られ、弾丸的に結婚します。ですが、展開に無理はなく、一週間も有料で娼婦を束縛した結果、気に入ったから結婚する!と言う感じで、女性のアノーラことアニーも最初は疑っていましたが、本気だと言うので、承諾したという感じです。しかもイヴァンは確かにスポイルはされていますが、女性に手をあげたり怒り散らしたりする性格ではありません。変な性的嗜好もありません。みんな楽しければいいという現代的なゆるキャラです。

アニーは決して頭がパーな娼婦ではありません。非常に魅力的なキャラクターです。

絶世の美女ではありませんが、魅力的なボディと、ハキハキした可愛らしい美声、そしてコミュニケーション能力で仕事をこなしてきました。私に言わせればどんな業界でも通用すると思います。そして、頭がいい。雇い主に社会保険がないなら辞めると言う交渉まで持ちかけていました。(つか社会保険ないんですねこういう業界・・)

ですが結婚はイヴァンの独断であり、両親が嗅ぎつけた途端に3人のロシア人がイヴァンのところに押しかけ、離婚するように言ってきます。

筋書きは本当に普通なんですが、ここからがものすごいハイテンションで強烈なコントを見ているようでした。笑わずに終わる観客はあまりいないと思います。

ANORAの特徴は、すべてのキャラクターが思いの丈をぶちまけ、全員何かしら主張してくるのですっごいうるさいところです。普通の脚本だったら3人が同時に喋る時はなんか工夫があると思いますがこの映画は同時に3人がハイテンションに捲し立てます。例えばロシア人2人が口論をしていると、アニーが「Excuse me! Sir!!!!」って強引に割って入ろうとします。

離婚裁判もひどかったです。弁護士は「何が起きているかわからないが、知りたくもない」と言うほどカオスな状態で、普通離婚裁判というのは当事者が主張して離婚するのに、なぜかトロスと言うおっさんがめちゃくちゃ割り込んできて、警備員に腕で制止される始末。とにかくどいつもこいつも主張が激しいw

キャラクターの解説をするともっとわかりやすいと思うのでざっくり思ったところを書きます。

アニー

激しい度★★★★★

離婚しろと言われ、イヴァンが脱走すると豹変し、2人の大きいロシア人男性相手にものすごい派手に暴れ回り、最終的に絶叫するのでさるぐつわをかまされる始末です。どっからそのエネルギー来るんだよっていう。

ANORAの見せ場の一つですね(苦笑

トロス

激しい度★★★★
しつこい度★★★★★

イヴァンの親の命令を受けてイヴァンの保護観察をしているボス。

一見紳士的だがめちゃくちゃしつこくて強引なのが特徴。激しくはないと思いきや、車がレッカーされるとわかると突然何もかもぶっ壊して逃走。結構ヤバい。

真剣にうざい上に、合法な結婚を違法だと言い切るのでやはりヤバい。あと老害。

イヴァン

激しい度★★★

最初は激しい抵抗を見せたものの、途中から酒に逃げる。非常に弱い。

弱いんだけど、私にはわかるんだよ。彼は自立したいんだよね。根は悪い子じゃないし、本当に結婚して自由になりたかったんだと思う。仕事してないから資金が尽きると思うけど。

イヴァンの母

激しい度★★★

とにかく性格が悪い。多分、この人のせいでイヴァンは自立できてない。

イヴァンの父

激しい度★★

顔だけ怖い。自分の妻が愚弄されているとき爆笑していてメンタルがマジでやばかった。イヴァンを助けろよ・・・

ガルニク

激しい度★★
愚痴っぽい度★★★★★

すごい愚痴っぽくマイペースなトロスの部下。絶妙な倦怠感を場に漂わせる。

イゴール

激しい度★★★
クール度★★★★★

唯一?まともなトロスの部下。だが仕事と割り切っているのか、命令されればいとも簡単に激しく器物破損する。アニーにはかなり手加減していたんだな。フードを目深に被っていると正直怖い。

一度だけアニーを庇う発言をしたのはすごい勇敢だなと思った。

あと多分映画見てる女性全員彼に惚れる。笑


他のキャラクターもなかなか主張が強いのですが・・・

これは私が出した結論ですが、モブキャラにも結構セリフを与えているところから思うこと。

つまり「どんな人間にもバックグラウンドがあり、それぞれの意見・信条がある」と言うテーマが隠れているのではないかと。

現代の問題点として「人の気持ちがわからない人間が増えている」と言うのが多かれ少なかれあると思います。

私はそういう人間の治療に映画は使えると思うんですよね。小説でもいいんですけど、「今このキャラクターが何を考えているか想像しなさい」と言うやつです。

例えばこの映画を観て、「イヴァンはどうしようもないドラ息子だ」と結論づけるのってかなり浅はかだと思うんですよ。

イヴァンの視点から見たら、「結婚して自立したい」「親と話して説得して、親の支配から逃れたい」と言う主張が絶対にあったと思います。親にべったりだったら、「親の話はしたくない」なんて言わないと思うので。これはですね、実はきつい話なのですが、「ボーは恐れている」状態なんですよ。イヴァンは、母親の束縛から逃れられないのです!ボーの母親と全く同じセリフを言われていましたからね。私は胸が締め付けられました。最後にイヴァンがサングラスをかけるのは、理想と向き合うことを諦めたからだと解釈しています。

また、アニーに関しても「娼婦が夢見て騙されただけだろ?娼婦なんかやってるからだ」と結論づけるのであればそれもちゃんと映画を消化できてないと言えます。

アニーは結構用心深い女性です。そもそもイヴァンも、ちゃんとお金は払ってくれていました。好きか嫌いかで言えば、普通にイヴァンのことが好きになったんだろうし、イヴァンも普通にアニーに惚れていたと思うのです。普通の恋愛をしただけなんですよね。だけど、相手がちょっと悪かった。

騙されたのではなく、あの毒親の権威に勝てなかったのが一番の敗因だと思います。

裁判では彼女の主張の方が正しかった。彼らは合法的に結婚していたし、イヴァンもその書類で勝てると最初は思っていましたからね。

例えばライバル娼婦のダイアモンドですら、私は真っ当なことを言っていると感じました。彼女は嫉妬で絶対うまくいかないと予言していて、的中したら大喜びでしたが、彼女は先見の明があったわけです。あまり嫌いになれませんでした。やっときたチャンスを掴もうという気持ちもわからんではないのです。それに、HQでの大騒動のとき、娼婦たちが面白がって列を作って見物しにきたのも、コメディではありますが、本質をついているなと。

アニーはあくまでもあの子達の一人でしかなかったんだと、娼婦はみんな本当は解放されたいと思ってるんだなと、改めて再確認するわけです。

トロスの主張は色々あるものの一番笑えたのは「お前らの世代は大嫌いだ!インスタ、TikTok、インスタ、TikTokばかりじゃないか!

老害発言なんだけど、これも的を射てるので一概に「間違っている」と言い切れないのが、うまい!

ガルニクの主張は、やはり飛行機のシーンじゃないですかね。

ここぞとばかりに「お会いできて光栄です・・」とゴマスリを始めますが、私、これ本音だと思うんですよ。

ロシア人がアメリカで生活していくのってそれなりに大変じゃないかなと思うので。高給とりだと思うし、本当にありがたいと思ってると思います。

でもイヴァンを保護観察するのはすごく大変らしく「こんな目に遭うために契約したんじゃない・・」と愚痴りまくっていました。でもやっぱり、それなりのお金はもらっていたんでしょうね。

最後にイゴールの主張です。彼はずっとアニーのことを心配していて、ちょっと気持ち悪いくらい気にかけていましたが、まあ、ちゃんとした優しさでした。アニーが警戒するほどの下心は持ち合わせていない本物の紳士。

イゴールは多分仕事だと割り切っていると思いますが、そんな彼でもやはり一度だけアニーをきちんと弁護していました。多分、彼は時が来たら辞めるんだろうなあ、と思います。

トロスは老害だしウザすぎです・・・


2025年2月27日木曜日

極悪女王

私は「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」でゆりやんレトリィバァを見てからというもの、「この人は一体何者なのか」と謎に思っていた。

それでこの記事を書くに当たって調べた。

なんと去年の12月にカリフォルニアはサンタモニカに移住したらしい。

アメリカに行こうと思った理由はバックトゥザ・フューチャーらしい。(ゼメキス監督責任重大だな・・・)

ますます訳がわからなくなった。

インスタ見たら「引っ越していきなり大火災が起きたので、チャリティコメディショウを行う」とのこと

強い。強すぎる。芸人以前に何か違うものを感じる。なんか持ってる。ちょっと真似できない。調べたら余計謎が深まってしまった。


それはさておき

「極悪女王」、やっと観ました。静かで快適なスクートプラスの座席で「やべぇこれしかDLしてこなかった・・・」(お前がわけわからんよ)

ダンプ松本さんが、ダンプ松本になって大暴れして、引退するまでのお話。

ダンプ松本さんは、私は一応かすってて、TVで見た覚えがある。

クラッシュギャルズはおそらく見たことがないか、記憶にない。ジャガー横田さんはよくTVで見ていた。個人的に女子プロレスラーはみんな好き。LiLiCoさんも元プロレスラーだし。自分は多分この世界向いてると思う。血の気多いし。でもまあ、オーディション受けようとかは思ったことないし、このドラマを観てフォークで刺されるのは嫌だなと思った。

佳境に入ってくるとゆりやんレトリィバァが美女の頭をフォークで刺してわざと流血させるという恐ろしいシーンが続き、私はスクートのスタッフが怯えるのではないかと少し心配した。

少しだけ。

と言うとすごい怖いドラマに感じるけどまあ、怖いは怖いんだろうけど

なんて言うのかな、「人は何かが起きないと本気にならないけど、本気出したらすごい」っていう典型的なパターンだと思う。

あとゆりやんレトリィバァの演技力が半端ではない。ますます訳がわからなくなった。天性のなんか・・なりきる力?みたいなのを持ってそうだった。逆にいうとゆりやんが何考えているのかいつもわからない。プロだ。


長与千種とは何者だったのか

このドラマを通して、ずっと千種の考えていることが気になっていた。

そもそもといえばダンプ松本が誕生した経緯であるが、実は千種に裏切られたと感じた松本がブチギレて悪党に開花したからなのだ。これがフィクションなのか、ノンフィクションなのかはわからない。

千種は、あれほど仲良くしていた松本がいたにもかかわらず、取材で「ずっと友人がいなかった。いつも一人だった」と言い切った上に、二人で会っても否定しなかった。その時の意味深な瞳に様々な複雑な思いがよぎった。

これは私の実体験にもあることだからだ。

あの時は、仲良くしてた。表面上は。修学旅行も行ったし、彼女の家にも行った。

だけど、私はずっと一人だった。

千種の気持ちはわかる気がした。松本が純粋な性格だったのが悪いのか、単なる鈍感なのかはわからない。けどこういうことは女性の社会ではちょくちょく起こることだ。

それに対して、「極悪女王」が開花するのはやり過ぎだと思うが、一時期、思春期はそれに近いことが頻発していた。突然、ちょっとしたことで友人がブチギレて冷たくなったりする現象だ。私もちょっとしたことで11歳でわざと他人を避けるようになり、ランチを一人で食べるようになった。多感な時期だから仕方ないのかもしれないが、どうにも全員余裕がない。

女はめんどくさかった。10代後半に入るともう男性陣は「男友達」ではいてくれない。周りの女は全て性の対象となり、やれるかやれないかの篩にかけられ、やれなくても一緒にいれば冷やかしなどを受けて面倒なことになる。私のいた社会はそういう場所だった。

千種はそもそも家庭環境がめちゃくちゃだ。もちろん松本もそうだったが、千種は親が晴れ舞台を見にきても全く喜ばなかった。

やはり色々とメンタルを拗らせていたのだろう。

剛力さんが可愛い

剛力さんはクラッシュギャルズで目立たない方。だけどこの役はなかなかのハマり役だった。彼女は少年体型で、ショートカットだし、プロレスラーはあまりメイクをしないので、まさに少年のようだった。

この中性的な雰囲気を活かした役で今後も頑張って欲しいと思った。

ちなみに今回は知り合いの男性に非常によく似ていたww

露出しているのに全くセクハラと無縁な世界が素晴らしい

プロレスの世界は運営は男性が取り仕切っていた。にもかかわらず、戦うという内容のためにセクハラが一切ない。ただひたすら、特訓の日々。特訓は、パワハラとはいえない。だって、彼女らは戦士になることを選んだのだから。

ちなみにスクワットのシーンが非常に多かったですが、スクワットで良かったと思いました。私は腕立てがほとんどできませんがスクワットならまあまあ行けるので。

プロレスの世界を見ていて思うこと

プロレスの舞台で、松本は個人的な怨恨から極悪女王として振る舞う。そして千種の頭にフォークを突き立て、千種の髪を刈る。

だが、それは全て「お客様に見せるためのもの」である。

怨恨が原動力でも、確実にお客様を興奮させ、楽しませなければならない。

私はプロレスを見ているといつも、「どこまで本気なんだろう」と思ってしまう。

だがその虚構と現実、本物の感情が入り混じった心理の駆け引き、それが面白いなと思う。


まあ個人的にはベタなギャグっぽいプロレスの方が好きだけどね。

例えばストリートファイトが本当に起こったら、みんな逃げるじゃん。でもそれが、リング上だったら見る、と言うことだね。とは言っても、昔から、「火事と喧嘩は江戸の華」だけど。 つまり喧嘩ってエンタテインメントなんだな。

2025年2月22日土曜日

Amazon Original 「シタデル ハニーバニー」

 ハニーバニー視聴ページはこちら

2023年「シタデル」最初のシリーズの感想はこちら

「シタデル」アマゾンオリジナルの中ではかなりお気に入りのTVシリーズですが、続編が出ることは聞いていました。が、なぜか忘れており、なぜか、マレーシア旅行中に思い出しました。

先日「暑い場所に行きたい」という理由でマレーシアにプチ旅行に行ってきたのですが、正規のフライトだとかなり高くつくエリアのため、LCCを駆使しました。ですが、LCCは基本的に機内エンタテイメントはありません。(バティックエアはかろうじてありましたが、知らないインド映画ばかりw)マレーシアからの帰国フライトは最短で6時間半あります。

行きは頭が回らずうっかりしていて、なぜか「極悪女王」をDLしていましたw(これについては後日投稿します)帰りが何もないので、マレーシア到着後に探したのですが、なんとNetflixに海外でログインするとダウンロードNGとされました。アマプラだと「作品による」という感じでした。

そこでシタデルを見つけたので、「ディアナ」と悩んだのですがわずかに評価の高い「ハニーバニー」にしました。(ディアナももちろん見ます)これのいいところは、「ハニーが前作のヒロインナディアの母親である」というところです。つまり前日譚ということになります。

インド編ということで、ハニーもバニーもインド人。全編、濃いインド英語です。(様々な言語が選べますが、英語を選択してもインド英語。)しかしインド英語、ほんとクセつよすぎでしょって妹といつも言ってます…インド人のエンジニア、Slackやメールでは非常に流暢な英語を駆使しているのですが、口頭だと訛りが酷すぎて人によっては何を言っているかわからないことがあります。

実はマレーシアも、ペナンくらいになると「ファースト」が「フォース」に聞こえる始末…。

それに辟易していた帰りだったので「これはもうインド英語のモノマネの達人になろう」と思いながら見ましたw

このシリーズ、特に前半は楽しくて、ハニーの性格が特に良かったです。ハニーが可愛くて目が離せません。あだ名が「ハニー」なのはずるいですねww

前半は特にコメディ色が強い。ハニーはもっと本名が長いし、相棒の「バニー」も本名は全然違います。ハニーはインドの位の高い家のお嬢様だったのですが、結婚がうまくいかず家出し、女優を目指します。ですがやはりというか、枕営業を持ちかけられ激怒し落ち込んでいたところを、仲良しスタントマンのバニーに「いい仕事があるんだが」と持ちかけられ、スパイの世界に足を踏み入れることになりました。

女優の卵ですが元々すごい美人なので、ハニトラでかなりの活躍を見せ組織に一応受け入れられます。

後半は「組織」に対し疑念を抱いたり、シタデルの存在を知って戸惑ったり、妊娠していることを知ってさらに思いが揺らぐという展開になっています。

時系列が入り乱れるのが、いいような悪いような。この時系列がコロコロ変わる脚本って流行ってますが、本人たちの見た目がほとんど変わらないため、結構注意しないと訳がわからなくなりがちでした。

あと個人的に面白いなと思ったのが、ナディアが娘としてすでに存在する2000年の話。ナディアが子供時代からすでにハニーの英才教育でスパイとしての素質を見せ始めていて、やたら狡猾で面白かったです。しかしハニーのバトルアクションもものすごいので、アクションスパイものとして非常に見応えがあります。

「シタデル」もそうなのですが、今回も、ヒロインが妊娠して考え方が変わり、より良い未来を子供に残したいと考え直す、というテーマは非常に良いと思います。

2025年2月19日水曜日

トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦!!を観た

Xを筆頭としてSNSがすごい湧いている映画。

しかも結構な数のファンアートが女性が描いたもの・・・(というか男性がファンアート描くのあんまり見ない)

私がこの映画、評判がいいからって観に行ってまず心ほだされたのは、九龍城の仲の良さだ。

あんな魔窟、ホームレスの巣窟で日々犯罪だらけかと思いきや。

密入国した主人公が騙されて、命からがら逃げ込んで最初はバイクで轢かれそうになったり間接外されたりしたものの

それでも狭い九龍城の隙間の屋根の上でひっそり過ごしていたところ、上から食べ物が降ってくるわ、ジュースが差し出されるわ。

とにかく人情味が溢れている。

私こういうのにかなり弱い。

昔から血族をあまり信用してなかった。衣食住は提供されていたしきっと恵まれているが、義務感を感じていた。でも九龍城の人々はなんか違う。単純に困った人が逃げ込んできたらとりあえず助けるって感じなのだ。(最初に轢かれそうになったのは、一応防衛のためなんだと思う)

赤の他人が「まあ食えや」とか食べ物くれたりするの本当にすごいと思う。血族が冷たかったから他人はもっと信用できないのかと思っていたら逆だったって話。施しの心というのか。

特にエンディングで繰り返される、赤の他人とテレビを囲んで談笑しているシーンなんかがグッとくる。

まずはそれが一つ。もう一つは映像が思いの外美しいということ。

九龍城はもう取り壊されている。伝説のスラム街となってしまった。アパート群というべきか。コールオブデューティーブラックオプスで九龍城で戦ったとき、あまりにもすごいってんで色々調べたりした。ニコニコ動画の実況コメントの集団は博識だった。こんなマンションが実在したのかとかなり驚いた記憶がある。

それにすごい浪漫を感じた。こんなに密集して生きることを望んだ人たちがいたということを。これはもうファンタジーとしか言いようがない。

その狭くてボロボロで迷路になっている違法建築の映し方が素晴らしかった。主人公が見上げると、壁と壁の間からひょっこり顔がのぞいたりする。またあいつか。と思ったりする。廊下や階段が、どこに通じているのかわからないワクワク感。なぜか抜けている床もあったり、細い建物の隙間から見える空をスレスレにジャンボジェット機が通ったりする。没入感が素晴らしかった。


アクションやキャラクターも素晴らしいが、やはり上の2点。九龍城ならではの芸術的な画が素晴らしいと思う。そして、人々が密集して助け合う姿や、最後に流れるそれぞれの人間の手仕事なんかも素晴らしいと思った。日本が忘れ去ろうとしている、職人の姿だ。


アクションが素晴らしいのはいうまでもない。そもそも香港アクション映画なのだから。しかし個人的には、冒頭が一番笑ったような気がする。バイクで廊下突っ走ってくるシーンと、龍兄貴が「閉店だ」って言ってから主人公突き飛ばすまでは大爆笑だった。


キャラクター(雑ですまない)


ちなみに彼ら全員筋肉が素晴らしいので、筋トレのモチベーション上げるためにもいいと思う。アジア人でこれはなかなか大したものだけれど、私が上海に初めて行った時に驚いたのは、「中国大陸の人間は同じアジア人でも日本人の1.5倍の体格がある」ということ。多分基礎筋肉量が違うと思う。身長も違う。同行した友人が帰国時に「日本人小さい…」とぼやいていた。なので日本人が同じになれるとは思わない方がいいかも。

龍兄貴




誰もが惚れる九龍城の主。彼のおかげで行く宛のない若者たちが安全に暮らしている。一見強面だし強いけど、すっごい優しいと思う。イケオジだけど、よく見ると少し童顔で良い。

主人公 陳洛軍


一度「月島」と思ってしまったらもう月島にしか見えない坊主頭。坊主が一人しかいないのですごくわかりやすい。家族がいないので偽造ID作ろうとしてきたけど結局九龍城の温かさにほだされたりする。けどそんなにうまくいかない。

信一


まともだし髪型いけてるしスタンダードなイケメンなので多分女にモテる。普通に原宿にいそう。
龍兄貴を継げと言われてる実力者。
普通に考えてファンが多そう。

十二少


香港版菅田将暉って言われてからもう菅田くんにしか見えない。
必ず一人はいる小柄な少年タイプ男子。

四仔


4人の中ではイチオシの変人。
この中では実は一番インテリだが過去に色々あったらしく顔も体も傷だらけで猫背でなんかボソボソ喋るし暗そうだし、しかも変な変態仮面をしていて目立たない巨漢だが、医学の知識が豊富で主人公を真面目に治療してくれる。しかしなぜか彼の部屋は日本製AVが棚を埋め尽くしている…。
あまりにも変すぎて好き。たまにPTSDでブルブルしてるのもなんかいい。
手負いの猛獣って感じ。すっごいワイルド。
体が大きいため、戦うときがヘビー級。当たるとすごい痛そうw


という、舞台、テーマ、アクション、キャラクター満遍なく面白い作品でした。他にもやばいキャラがたくさんいて、特にラスボスのファンは大量に湧いています。
ギャルって言われてますが否定しません

2025年2月4日火曜日

サイレントヒル2をクリアしました

物語の核心には触れませんが多少のネタバレ記事にはなります。



さて最後はメアリーとの思い出のホテルへ向かいますが、そこでアンジェラとまた出会います。彼女は、どうやら父親の遺体のようなもの(例によってまたよく見えないし顔もない)を前に、炎に包まれていました。

「これ、なんなん?」と思ったのですが多分「煉獄」ではないかと思いました。

煉獄の正しい意味ですが、カトリックにおいては罪人が罪を浄化し天国へいくための通過儀礼だそうです。地獄の炎ではありません。最初はアンジェラは被害者なのに焼かれて死ぬんか?と思ったんですが、多分カトリックの解釈に基づいていれば、あのまま炎の中を彷徨ったあとじき天国に召されるのではないかと思います。

また、「罪を洗いながせ」と書かれた本を見かけることもできました。

で、私はサイレントヒル1をやってないので、後から知ったのですが、サイレントヒルは罪人を呼び寄せてしまう場所らしいのです。


ジェームズの罪の告白はかなり終盤で、そのあとは怒涛の展開で三角の人をきちんと倒せたらラスボスが待ち受けていますが、すごい強いわけでもないんだけどあまりアイテムを提供してもらえなかったりして最後はかなりきつかったです。あとアンジェラの時も思いましたが、「精神的なストレスがかかる」ゲームだなと思いました。

ですが、そこがサイレントヒルの魅力だと私は思います。

ただ敵を倒し続けるホラーゲームなら腐るほど存在するからです。

ジェームズは罪の意識に苛まれており、自分を責め続けると同時に、罪から目を逸らし逃げたいという気持ちもあるわけで、色々な感情が彼の中に渦巻いており、それがあの異形のものたちとなって自分に襲いかかってくる。そして案の定、マリアはジェームズの作り出した妄想のメアリーの姿でした。

それらの彼の葛藤を全て片付けて、罪や感情と向き合い、認め、「次の人生を送る」というエンディングに私はなりました。

あ、メアリーのいる天国に行くんじゃないんだ。と拍子抜けしましたが、

やっぱり、それが正しいよね。

一緒に死のうってのは本来の人間のあり方じゃない。

「忘れないけど、もう自分を責めない」というのが正解だと思います。


と同時に、私も数々のトラウマや憎しみとちゃんと向き合って、昇華させないといけないなと強く感じました。

良い作品ですね。確かに傑作だと思います!


しかし謎がまだ多い!

ローラがなんだったのか全然わかりませんでしたwwwメアリーの知り合いで同じ病院であることはわかったのですが、彼女は「ジェームズの未来」ということなんでしょうか・・?でも実の娘とかではないですよね。

引き続き考察してみたいと思います。ありがたいことに古いゲームなので大量のファンが考察を残してくれています。しかも日本製なので。(アランウェイクの時は英語のサイトをいくつも読みました・・)

エンディングがあと7個用意されているそうで、ちょっと気にはなるのでぼちぼち楽しんでやろうと思います。

トラウマの昇華にはゲームは実は意味がなく、こればっかりに時間かけるのはいけないなとは思いますが。ゲームはやはり現実逃避ですね。現実逃避のためにゲームを買って、ジェームスの現実逃避を終わらせる戦いに挑んだわけです。

それにしても、クリーチャーデザインは秀逸だと思います。

三角の人は、クークラックスクランが元ネタなのかなと感じましたが、素材が鉄なのがカッコよかった。あと音楽もすごくかっこいいですね。

ライイングフィギュアは、デ・キリコを思い出します。デ・キリコは「マネキン」の絵画をたくさん描いていて、サイレントヒルに出てくる頭が脚になっているクリーチャーも名前が「マネキン」です。まあ、ナースだけはどうも合点がいかないデザインではありますが。(あれは他の人も本来のナースの服装ではないと言っていました)

作品のテーマもストイックで、戦う相手は常に自分自身の分身かと思うと、非常に重たいテーマでありながら、自分があの世界に行ったらどのような責苦が待ち受けるのか、と想像が掻き立てられ、2度美味しい作品だと思います。

クリア記録

 


2025年2月3日月曜日

映画「ベルサイユのばら」

漫画読んだ時の感想はこちら

https://pecharat.blogspot.com/2012/07/2.html

漫画は非常に面白くて一気読みして、オスカル、大好きなキャラクターになったのですが。しかもその前にベルサイユ宮殿も見に行っていたので、フランスという国がさらに好きになったきっかけの一つです。

せっかくなので作った

「ベルサイユのばら」は見た目キラキラで、ベルサイユ宮殿でキラキラ過ごす話に見えそうですが、ちゃんとフランス革命の話です。ご存知の方多いと思いますが、あのキラキラ生活のせいでフランス国民が激怒し、最終的にマリーアントワネットはギロチンで首を斬られます。恐ろしいですね。

パリオリンピックが恐ろしく見えるのは、そのような血塗られた歴史がある国だからなのですが、フランス革命はフランス国民の誇りであります。民衆の力で自由を勝ち取ったという自負が、脈々と受け継がれているからこそ、今でも自由を謳歌しているのです。結婚制度からも自由なのは有名な話ですね。

ちなみに「アサシンクリードユニティ」というゲームではバスティーユ牢獄襲撃を体験することができ、ナポレオンも登場します。この辺の時期は被っているので、例えば、リドリー・スコットの「ナポレオン」という映画は冒頭、いきなりマリーアントワネットが首を落とされるシーンから始まります。フランスの歴史はいろいろな映画やゲームで体験することができます。この作品はその中でも非常に引き込まれる内容の上にわかりやすいので、歴史を学ぶのにもよい教材です。

ベルサイユのばらの魅力1:オスカルが毒親の元、普通の女ではない人生を選択するところ

私が「ベルサイユのばら」が好きなのは、やはり主人公「オスカル」が魅力的だからです。それは外見だけではありません。

オスカルはキラキラに見えますが、爆美女ではありますがそれを鼻にかけるような描写が一切ありません。彼女の誇りは戦闘能力、実務能力であり、キャリアウーマンであります。しかも諸事情により、「男性」の役職についていますが女性であることは隠していません(が、フェルゼンには最初男だと思われていました)。

そしてオスカルの在り方のそもそもの発端にオスカルの父という存在があります。母親は存在するし元のアニメでは序盤から登場していますが、そもそもの問題は全て父親が原因です。

この父親が、最初に「息子が欲しいのに生まれないから、オスカルを男として育てる」と無茶苦茶なことを言ったのが原因で、オスカルは元の性格が気が強かったためか、すんなり男子同様に剣技を身につけ強くなっていきました。

しかし、キャリアが順調そのものだった時に父に突然「結婚して孫を産んで、父を安心させておくれ」とポーカーフェイスで言われます。この父は一体、娘のことをなんだと思っているのでしょうかwしかし、私から見ても「この手の父親は非常に多い」と言えますし、私の父も大差ありません。もっとぼかして言いますけどねwこんなにはっきり暴言言ってくる男性には、自分の父でもバシっと言い返した方がいいですね。

オスカルは上品だしまっすぐなので、父親に正面切って正論を言い、結婚を申し込んできた相手もきちんとお断りをしています。本当に潔白で偉いなと思います。しかし、ショックはかなり受けていると思うので、ほんと強いなと思います。

ベルばらの魅力その2:女性のキャリア問題を取り上げている

後半のオスカルのキャリアシフトは目を見張るものがあります。これはぜひ映画で観ていただきたいです。

マリーアントワネットの護衛である「近衛兵隊長」は非常に楽で贅沢な仕事でした。それにオスカルは原作でもマリーアントワネットを妹のように愛しています。オスカルはクールでお茶会などの遊びには付き合わないのに、静かに愛情を注ぐ大変敬虔な衛兵なのです。

ですが、フランス国家が傾くにつれて、オスカルは一度近衛兵をやめることを決意し、衛兵隊といういわゆる男臭い世界にキャリアチェンジすることにします。これもすごいかっこいい決断だと思いました。なかなか現代の女性でもできないことですね。

この衛兵隊が曲者で、やはり女性の隊長のいうことを聞きません。これは私も経験があって、そんなに女を舐め腐っているならリーダーはやらないと、2回とも辞めてしまいました。私はリーダーという役職には一切興味はありませんでした(メンターは楽しかったのですが)。

彼女はあまりにもいうこと聞かない奴らに、決闘を申し込み接戦で勝つという実に男らしい選択をしました。

私もボクシングでもできればあのいうこと聞かないデザイナーと殴り合えたかもしれませんが、彼ら、表向きは「人見知り」「女性は苦手」とか言ってくるんですよ、そして社長がそれを容認しているような世界なんですよ。実にやりにくいですね。

一応フォローしておくと、オスカルが部下と決闘したのは一回だけで、あとはきちんと説得をしています。あ、でも一回ビンタしてるなwまあ相手が男性で兵士だとどうしても手をあげないと理解してもらえないってのが根底にはあるのかもしれん。

ベルばらの魅力その3:恋愛の正しいあり方を知ることができる

以前の感想にも書いていますが、オスカルを慕うアンドレという男は非常に不憫です。

オスカルは女性としてフェルゼンに心惹かれる時がありますが、アンドレはひたすら片思いでじっと耐えなければなりません。

ですが、結局「爆モテ」のフェルゼンの結末は、未婚のまま。散々市民に嫌われて死ぬといった有様です。まあ、マリーアントワネットに手を出した時点でアウトだとは思いますが。

爆モテは女性でも本当に厄介で、男性なら散々遊んだ後暴露されて非難されることになりますが、女性の場合わけがわからないまま多くの男性に恨まれて追っかけ回され、最悪ガチ恋したやつに殺されたりするので、本当にモテるというのはいいことがありません。

アンドレはなぜかモテませんが、最終的には彼が選ばれるので、アンドレのようなあり方が正しいと私は思います。

また、男女の関係において「相手の性別を超えて」人として好きなところがあったり、信頼、絆がある関係がやはり理想的だと思いました。

あの気の強いオスカルの心の支えがアンドレであることが後半わかってきますが、セリフの言葉の選び方が素晴らしいと思います。

ベルばらの魅力その4:正しい国家のあり方を知ることができる

映画の尺の関係であの長編漫画をかなりの駆け足で省略したストーリーとなっていましたが、きちんと「国家のあり方」に向き合っているのは素晴らしいと思いました。

しかし残念ながら、マリー・アントワネットにはそれが伝わらない。だから首を刎ねられるのだと思いますが・・・

昨今の日本政府の状態や、経済の停滞、またそれが政府の状態だけではなく、フジテレビのような大手企業の没落を見るにつけ、「お偉いさんが実にベルサイユ宮殿みたいなことをしている」というほかありません。フジテレビは確かに昔からギラついていましたが、私が20代の頃のフジテレビってのは本当にめちゃくちゃ面白くて、ドラマもかぶりついて毎回録画するくらい楽しいコンテンツを提供してくれていました。

しかし長谷川元アナの言う通り、実態は接待、キャバクラ遊びで大枚叩いている様子。私のいた小さい会社ですら、いまだに会長がキャバクラに通っていて、私も2回連れていかれました。(上納されないよう最大の警戒心を払っていましたがw)

金がたくさんあると調子に乗ってしまう人間というのは実に多いと思うのですが、やはり自制心、理性、といったものを持たないと国自体が崩壊し、フランスのように民衆の暴動が起きる可能性も捨てきれません。そして会社が崩壊する、傾くといった状況は何度か見ていますが、政府であっても、会社であっても、基本は同じです。自分は傲慢になっていないか?と内省する時間を、下から上がってくる意見に耳を貸す謙虚さを、持ち続けたいと私も思います。

オスカルは非常に純粋なキャラクターで、そこも彼女の魅力です。彼女は国民の貧困を目の当たりにして「知らなかった!」と非常に苦悩します。そして政治の勉強を始めます。

マリーアントワネットを主人公にしてしまうと、盲目的に贅沢をして気を紛らわす姿しか見ることができなくなります。彼女の苦悩は14歳で無理やり嫁に出され、本当の恋は叶わぬ人としてしまうことです。そこまでは、少女漫画の題材としては最高だと思いますが、それだけだったら私はこの作品を好きになれませんでした。

オスカルが女性の側面と男性の側面両方を遺憾無く発揮するからこそ、あの魅力が出るのだと思います。

特に最後のあたりで民衆とともに戦うと決意したオスカルの演説は本当に素晴らしくて、今思い出しても涙が出ます。おりに触れて思い出したいと思っています。



この映画の最大の欠点を言います。

ストーリーを省略しすぎて、イメージ画像と謎の歌で繋いでいるところです。イメージ画像はまだ良かったのですが、歌の歌詞がちゃんと聞き取れていないのでちょっとイマイチでした。あと、ミュージカルにしては中途半端。オスカルがなぜ突然ドレスを着たのかも、原作を読んでないとわからないですし。

劇場版であれば、前後編と分割しても良かったかもしれません。ただし私は圧倒的に最後らへんのオスカルが指揮をとって戦うところが好きなので、前編見れるかどうかはわかりません。だから一個にまとめたのかもしれないけど、

初見者だと「???」ってなりそうな、不安もある内容です。


2025年2月1日土曜日

レイクビューホテルまで来ました

エディ、なんとか2回目で突破。しかし、彼、全くもって深い話がなく、何しに出てきたのかわかりませんでした…もうちょっとなんかあるのかな?

このあと、なぜかボートに乗ることになり、たどり着いた先は「レイクビューホテル」

アランウェイクでいう「オーシャンビューホテル」

やはりサムレイクは間違いなくこのゲームからヒントを得ていますね・・・

これは私の考察になりますが、ジェームズは自分の墓を見つけ、墓穴に飛び込んでこちらにきています。あの湖は三途の川ではないかなと感じました。もう死んでいるのかもしれないと思います。

そして、冥界で裁きを受けているのではないか。最後のエンディングで、彼の罪状が裁かれるのではないかと感じました。

まあそれはさておき、レイクビューホテルの攻略が非常に楽しくてどんどん解いて行っていたところ

「従業員エレベーターの鍵」を手に入れ

従業員エレベーターに乗ったら

「重量オーバー」

近くのキャビネットに、私物を置く場所がありました。

いやこれ騙されないよ。武器以外を置いていくからね。と武器以外を全部置いたら、

まだブザーが鳴る。

いやいや。これ、嫌だったら戻れるよね。と一旦、セーブもして、私物預けて、乗ったら、乗れたんですがね。

着いた先、やはり何を押しても戻れないw w w

エレベーターから見えるのは先ほど大格闘を繰り広げた、わたくし命名「ドンキーコング女子クリーチャー」このドンキーコング、わたくしが、灰の中からシンデレラを拾い上げたらなんの脈絡もなく襲ってきて、なんと弾の補充もなく、鉄パイプだけでなんとか倒したやつ。でも遠隔攻撃もしてくるし、咆哮するし、非常に時間がかかるやつ。

いやこれなんのいじめだよ

あのな

あのドンキーコング、鉄パイプだけでも何回殴ったかわからんよ

多分、逃げ回れってことなんでしょうけど

このドンキーコングな、何度も実は前出てきてたんだ。

でも無視できたからしてきたんだ。なのに、どんどん、しつこくなって、迷宮の中ではダメージ与えないと逃げられなくなってた。

つまりそうやってじわじわと伏線張りながら追い詰めるわけですね、わかります。


ちょっとこのシチュエーションにやる気削がれたし夜遅いから止めようっと。

次の週末は全部旅行なので、更新は遅くなるかも。もう2月だね・・・

2025年1月29日水曜日

サイレントヒル2のエディ・・・・・・・

ついにエディ戦まできました。今のところ異形を呼んだり変身したりしてませんがそれが逆に腹立ちます。なんでこいつ銃持ってるんだ。

しかも、彼が「殺した」とされる相手が大体全部同じ外見なんですけど、父親なんですかね・・・?少しジェームズと似てる気もする・・・

なんかエディ戦やる気削がれるの私だけ?アンジェラの時はこりゃーアンジェラ可哀想すぎるからとっととやっつけようと燃えたけどエディはなんか、ただのダメな男子って感じがする。無敵の人系ですよね。


ここに来るまでに実は2回ほど三角の人に追っかけられており

すんごい怖かったです。

目の前から迫ってきてでかい剣を振るわれる。

最初は逃げるのに失敗し惨殺されました。

2回目は、割れ目の向こうへ逃げたのですが、後ろから剣の音が「シャキンシャキン」としていて。しかもあそこ、戻らないといけないんですが戻ったら関係ない化け物が湧いて襲いかかってくるという謎の仕様になっていました。

あとこのマップから出る時たしか一瞬、主人公が振り向く(強制的に)時に一瞬三角の人が見えるので追ってきてるんだなと。あんな一瞬のシーンでも目に焼きつく、素晴らしいキャラデザですね。

あともう一回は、これもわけのわからないマップで、目の前は血塗られた手がいっぱい生えてる壁で、後ろから三角の人が追ってくるのですが

どういうわけか、適当にグネグネ動いてたら振り切れました。

もう何度も言われていますが、

おそらくジェームズの罪が最後に暴かれて処刑されると思います。

ですが、三角の人のことはもうちょっと知りたいです。

なんかもう霧も出てなくてただグロいだけのマップばかりなので、最後らへんに霧のマップないかなあ。


トルーカ刑務所の動画。この頃はまだ、怖いけど楽しかったような・・ただ、迷宮は、ジャンプスケアが多いだけで、すごい難しいわけではないと思います。


2025年1月23日木曜日

サイレントヒル2のダディ・・・・・

刑務所がなかなか面白かったので後で動画編集しようと思いますが、その次が大変でした。

____以下ネタバレ________





アンジェラのトラウマがついに具現化します。

彼女のトラウマは父親でした。

はっきりとはどこにも言及していないところがサイレントヒルの上品で良いところですが

女性には非常にわかりやすい「男性嫌悪症」。「触らないで」のセリフ。

まさに性犯罪の被害者でした。

彼女のトラウマはだんだんと具体的になっていき、マップが脈うつようになり、壁の色は粘膜の色に。そしてただただ、なんの色気もない喘ぎ声が続きます。こりゃ悪夢だ。

で、ここで出てくる「ダディ」が、Xで紹介されていた「嫌悪感を催すクリーチャー」であります。どう見ても、セックスで結合している二人組なのですが、顔がやはり無いので、どっちがなんなんだかはわかりません。

ただただ性欲に突き動かされる、ケダモノでありながら、人の形は留めているあたりがサイレントヒルだな〜と思いました。しかしこのダディ、強かったです。独特の動きをするのですが、実は突進されたときタイミングよく回避ボタンを押すと、横に逃げられて、そのまま銃撃すると非常に綺麗に攻撃ができます。

ですが、EASYでもものすごい大変でした。マップが狭くて・・・。しかも、バトル中もずっとその嫌悪感を催すセックスの最中のような脈うつ感じが続くんで、本物の性的トラウマ持った人にはお勧めできないですね。


ところで最近「ニューシネマパラダイス」を初めてちゃんと観ました。世界的に有名な映画だと聞いていたので。

ただ、映画で女性の裸が映ると男子達が座席で跳ねているのを見て、思い出してしまいました。

かつて私が本当に短い間派遣で行っていた会社で、隣に座っていた男性社員がまさに同じ動きをしていました。

やっぱり、性的に興奮していたんですね。

私、その時薄ぼんやりと、「この人、多分股間が元気なんだろうなあ」と思っていましたが、確証を得てガッカリしてしまいました。

会社で、真昼間から、私という20代の女性が一人隣に座ってるだけで股間が大興奮で席にまともに座っていられないって、どんだけ緩んでたんでしょうかね。私、彼に話しかけたこともないし、超セクシーな格好してたわけでもないのに…、、

女性って前途多難だなって思うんですけど、今の私なら多分「お尻どうかしたんですか?」っていじって遊ぶと思います。

私にはどうしても、どういう原理でそうなるのかがわからないのですが、こないだもカフェで注文待ちしてたら前のカップルの男性がチラチラチラチラこちらを見てくるのですが、私もうアラフィフなのに大丈夫なんでしょうか?!何か別のもの(霊とか)が見えてるといいんですけど…。

2025年1月18日土曜日

サイレントヒル2の動画・・・

編集してみたものの、これプレイしてる側は心臓バクバクでも他者から見たらわけわからんし静かすぎて眠いかもしれんがこのわけわからん感じを共有できたら嬉しいと思います。

三角の人が気になってわけわかんなさすぎてちょっと好きになってきた。同僚には恐れられているが、、、

大きなネタバレシーンは避けています。


2025年1月16日木曜日

「サイレントヒル2」始めました

ちょっとストレスが溜まったので(早速かよw)ウインターセールで買ったサイレントヒル2始めました。

非常に楽しいですね!

霧の中の探索。霧の中にぼんやり浮かび上がる異形の者。どことなく美しいのにとっても怖くて静かなホラーゲームですが、

私に言わせると始終脱出ゲームをやっている気分です。謎解きが非常に多く、ほとんどの場合謎を解かないと出られないのですが

私はノーマルで今のところなんとかなってる感じです。牢獄の虫が飛び回ってる部屋だけちょっとわからなかったので攻略見ましたが、推測は大体合っていました。あそこは明確な回答がないそうで(苦笑)回答はランダムで当たるらしいです・・・ひどいっすよねぇ・・・ 

ちなみに戦闘はややきついので、EASYにしてますが慣れてきたかもしれません。

怖いと言えば怖いのですが、やっぱりバイオハザードよりこっちの方が合ってますね。自分に合うゲームが大体わかるようになってしもた。別にバイオもできるんですけど、たまにマジで気分悪いクリーチャー出てくるので、、

サイレントヒルのクリーチャーデザインは芸術点が高くてスタイリッシュなのに不気味なところがあって、特徴的なのが「顔が見えない」ところです。目は大体ついていません。

ところで、「エイリアン」シリーズの、特徴的なエイリアンのデザインですが…

なんと、当初エイリアンには目がついていたそうなんです!

それを確かリドリースコットが、「目ぇついてるとかダッサ」って言って取らせて、あのスタイリッシュな生き物になったみたいです。

まあそれ以外だとエイリアンは基本、性器とか臓器を模してるなあと思うんですが。

サイレントヒルは、頭の代わりに足がついてたり、ちょっとよくわからない構造になっています。前衛芸術っぽい感じ。Xで、「サイレントヒルのクリーチャーは絶妙な嫌悪感を与える」と言っている人がいて、ほんとそうだと思いました。

クリーチャーデザインって大事だね・・・・・

バイオハザードはたまに「それはもうちょっとおかしい」って思うことがあります・・・(バイオは元気よすぎてちょっとな、と思うことが多いかな)

ティム・バートンは可愛い感じ。彼の場合は逆に目が大きいよね。

ギレルモさんは、「MAMA」に関してはごめん、最後笑ったわ。パンズラビリンスは怖くてゲームみたいでよかったです!


サイレントヒル、まだおそらく40〜50%くらいの進捗ですがざっくり思ったことをキャラクター別に。

ジェームズ。おそらく、何かしらの罪を犯していることはほぼ確定。自分で自分の悪さに気づいていない可能性あり。女性キャラクターに悉く文句言われたり嫌われてる感じがする。たまにいますよね、自分の悪さに気づかない男性…

マリア。「めんどくさい女」私から見てもめんどくさい。彼女は実在するのだろうか?メアリーの亡霊が生前思ってたことを言っている?

アンジェラ。幼少期に男性と何かあったような感じがする。多分トラウマ持ち。

エディ。過食症の可能性大。彼もまた精神病のような気がする。

「三角の人」。サイレンが鳴るので「羽生蛇村の三角の人」と呼んでいる。腕が美しい(腕しか見えんのでw)。この人何がしたいのかよくわからないが、ジェームズのことは殺さないつもりっぽい。最後まで行けと言うことだろうか。サイレン鳴ったら帰った時は笑った。

問題はローラだが、メアリーと繋がりがあるので重要な人物。彼女もまたジェームズを非難しまくる。

マルチエンディングみたいなので、楽しみです。

ちょっと動画が間に合ってないのですが、最初の霧の街を探索してる時が一番幻想的だったのですが高解像度モードだと録画が失敗するバグに遭遇しまして、冒頭一番怖がってた時が録画されておりません・・・・・


他ゲームとの類似性。

確かにアランウェイクと酷似する設定やネーミングですが、話の本筋は大きく異なるようです。とはいえ、サムレイクがおそらくサイレントヒルから大きなインスピレーションを得たことは間違いないと思われます。(でなきゃ、湖、炭鉱、裏世界まで似るはずがないので)

ただ、このタイプのゲームはなんぼあってもいいですからね。もっと他にもあってもいいと思いますし、似たようなゲームがこの後増えたのかなという印象です。

また、シナリオで言うとサイレントヒルの方がわかりにくいですがシンプルです。サイレントヒルは世界観に合った、霧の中から徐々に真実が浮かび上がるような、幻想的な組み立て方をしていますが、アランウェイクは突拍子もなくポンポンエビデンスを投げてくるので後で頭の中で繋げなければいけないみたいなところがあります。

サイレントヒルにはジョークがほぼ一切ありません。が、アランウェイクはかなりふざけた人物やイベントがめじろ押しです。認知症で酔っ払ったおじいちゃんが真実を喋っていたりします。特に、ヘヴィメタルの使い方は他のゲームではあまり見ないタイプのふざけ方をしていて、その辺が大好きです。

だけどサイレントヒルはこのストイックさが魅力だと思うので、あんまりごちゃごちゃしないでほしいなあ、と思います。

2025年1月13日月曜日

アマプラで面白かった映画(7):プリデスティネーション

見終わった後の率直な感想としては

ありえない。

ありえないんだが、普通に楽しませてもらった。

だが、どう考えてもありえない。


私はタイムトラベルは「無理」「不可能」と捉えているので、タイムトラベルの概念が出てきた時点で「おわた」と思ったけどまあ映画なので許そうと思った。

しかもこの映画、構成が非常に巧妙。

バーテンが仕事をしているところに細身の男性が客として話し掛けてくるのだが、この人の話がとてつもなく長い。

なんと尺にして、映画の半分近くは「俺の人生語り」である。

彼は様々なひどい目にあってきた、という話で、これがなかなか面白かった。

普通なら、そんな語り延々と聞かされてもどっかで飽きると思うんだが、どうにも構成がうまくて引き込まれる。

そして映画も後半に差し掛かったところで、バーテンが「お前をそんな目に遭わせたやつに、会わせてやるよ」という。

ここで初めてタイムマシンが突然姿を現して、突然SF映画になるんだが、メカメカしいものではなくファンタジー的な要素を感じた。彼らは、この作品の中で、見たこともない未来などには行かないからである。


この映画は語れば語るほど、ネタバレだらけになってしまうので、暇だったら観てみると面白いかも、とだけ言っておきたいのだが

私は個人的にやっぱりちょっとありえないなと思ったし


ぶっちゃけ気持ち悪いなと思った。


一つだけ言えること。

自分がもしこの状況に置かれたとしても、映画のように、自分自身を正せるようにはしておきたいと思う。それが、おそらくメッセージではないかと思う。

でもそんなこと抜きにしても、この映画の「ストーリーテリング能力」には脱帽だ。しかも徐々にちゃんと「もしかして」と勘づくようにできているのだから、すごい手腕だと思うよ。

そうそう、私が時間旅行を否定する理由も、この映画には描かれている。つまり人がおかしくなっちまうんじゃないかって、思うんだ。まあまず、おかしくなるだろうね。こんなふうに。

2025年1月5日日曜日

新年一発目にステイサム映画:「ビーキーパー」

年末は「マッド・ハイジ」で気を引き締めた私であったが、新年早々喝を入れるにはもってこいのステイサム映画である。

俺たちの戦いは、また明日から始まるのだ。そのためには前日から気合を入れておかねばなるまい。

ステイサムの映画には様々な効果がある。私はステイサム映画鑑賞後に月経不順が治ったことすらある。流石に人類最強の一人。スクリーンで観ただけでご利益があるのだ。

実は去年も、新年早々「エクスペンダブルズ ニューブラッド」を観たのだが、なんとも肩透かしであった。ステイサムは強いのだが、ニューブラッド(新規メンバー)を目立たせるために、少し控えめにしていたようだった。

だが今回は違う。

今回のステイサムは単独行動。味方らしきものはいるが、もはやステイサムの強さと肩を並べられるアクション俳優がいないため、 ひたすら一人で暴走している。しかしステイサムのファンはそれを待っていたのだ。

映画館は8割方埋まっており、いかにステイサムファンが多いかわかる。そして血の沸るアクションを、気合を欲しがる人間がそれだけいるということだ。試写会の時からXでの評判は上々で、3日公開当日は絶賛コメントの嵐であった。さすがステイサムと言うほかない。

今回のステイサムは哀愁漂う孤独な養蜂家でミツバチを愛し、スズメバチの駆除に余念がない。だが、彼が「自分に唯一優しくしてくれて」場所を貸してくれた老婦人がフィッシング詐欺に引っかかって全財産を盗られてしまう。

私も一度似たような画面を見たことがある。これは今超流行っているのでXでも注意喚起されているが、私の場合信じられないことに、広告バナーを一つクリックしただけだった。その先で大音量でブザーが鳴り響き、全画面表示で連絡先などが出る。しかしもちろん、電話なんかしたら即詐欺なのはわかっていたので、まずはエスケープキーを長押しで画面を閉じることである。これ以外の動作をしていなければ、まず何かされることはない。

確かに今どきの老夫婦は騙されやすいので私もハラハラしている。どうしても動かない時は、コンセントを抜いちゃっていいよって教えてる。実はこれ、「ブラッディマンデイ」でも使われていたわざだし、ハッキングされそうになったらLANケーブルを抜くか電源を落とせば追跡が中断されるからである。

だがステイサムが唯一慕っていた老婦人は騙され、全財産を抜き取られ、警察に連絡する前に自殺してしまう。娘さんもいるのにである。しかもFBIだ。この娘さんがステイサムの仲間になるのかと思いきや、ステイサム、警察は面倒だと思ったのか、一人で復讐に乗り込んでしまう。というか、あの復讐の仕方だと警察に許されるはずがない。


阪元裕吾監督(ベビわる)のポストなのだがこれすごいわかる。

そう最初はこいつが敵だった。最初はね。

だけどステイサムって、私が好きな、

クール
寡黙
暗殺者体質
一撃必殺
超・効率主義
超・高速スピードバトル
頭もきれる

なキャラクターのため、やっつけるのがすこぶる速い。今回は特にスピーディーだった。だけど、それが今回の映画が高評価な理由でもあると思う。展開が早いので、飽きないのである。

なので、この最初のボスも早かった。というか、最初見逃して泳がせたら、案の定戻ってきやがったから一回痛い目に合わせて後から追って趣向を凝らして殺し、携帯を奪って彼の元締めを探していくという戦略。

次の敵も早かったよなあ。というか、入り口ガードしてる人高速で倒すよね。で、またその元締めも吐かせる。

詐欺の元締めって怖いよな。祖母が詐欺にあったとき、絶対に個人で探すなって釘を刺されてたし。

最終的にどこに辿り着くかは、お楽しみ。全部ステイサムが一人でやるので(笑)痛快としか言いようがない。ステイサムじゃないと、できないと思った。あと、だんだんラスボスに近づいていくのがゲームっぽくて楽しい。


ステイサムが最後までおばあちゃんのことを思って戦っていたと言うこと、そして
警察に、「お前は誰のために戦っている?法律のためか?」と問うところも含蓄があった。

ステイサム演じる「アダム・クレイ」は自分の愛のために戦っていたと思う。徹底的に詐欺を撲滅させるべく一人で戦っていた。最初から、詐欺師のコールセンターに乗り込んで、「弱い人からお金を騙し取るのはやめます」と誓わせていたからね・・・詐欺師は本当に嫌な奴らなので、そこも爽快感の要因の一つだ。転売屋も蹴散らしてほしい。


脇役はジェレミー・アイアンズが唯一光ってるキャラだなと思った。老紳士だがスタイルが抜群に良いし、いぶし銀に、フレームレスのメガネがキラリと光る、元CIA。頭脳派悪役としては役には立ったかも。

それから大統領もキャラクター的には私は良かったと思う。最後らへんの息子との掛け合いも良かった。

2025年1月2日木曜日

アマプラで面白かった映画(6)怪物

当時話題になっていたのですが見逃した作品です。

「面白い」という表現はちょっと間違っていると思いますが、アマプラで骨のある映画を観たい人むけにあえてタイトルは変えないでおこうと思います。

私はこの映画の主旨をあえて何も見ないでいきなり見始めたので、最初はかなり翻弄されました。

ホラーやサスペンスに近い怖い映画を想像していたのです。ドロドロな心理戦とか。

しかも序盤では、「息子を誰がいじめたのか」で確実にドロドロ心理戦が行われていたので、そういういじめ映画なのだと思っていました。

しかし後半になるにつれ、衝撃の真実が浮かび上がってきます。実はいじめられていたのは別の生徒でした。

最初こそ「誰が悪いのか?」と思っていましたが、どいつもこいつも少しずつ罪を重ねている。

湊の母親が校長に「今どんな気持ちですかぁ?」って訊くのもちょっと意地悪いなあと思ったし。

校長が子供を転ばせていた時は真っ黒じゃんって思いましたが、終盤での彼女の

「誰かにしか手に入らないものは幸せって言わない。
誰でも手に入るものを幸せって言うの」

が重たいなって思いました。とても好きなセリフです。これって、「結婚は許されない」とわかっている彼に向かって言ってると思うんですが、婚活がうまくいかなかったり、どうも自分は結婚できなさそうだから幸せじゃないのかも、と思ってる人誰にでも刺さると思います。

私が一番悪いなと思ったのは星川の父親ですが、そもそもですが「世界が、多様性を受け入れられないから、世界が悪い」と言う結論なのではないかと思います。この世は世知辛い。テルマ&ルイーズみたいな、幸せな逃亡劇みたいなものを感じました。 

クィア系映画の中では良心的な方ではないかと思います。いじめに絡めているのがよかったです。あと星川くんがどんなにいじめられても、ニコニコしているのがなんとも印象的でした。

あとなあ、やっぱり「女子生徒は優しいし、庇ってくれる」んだよなあ。

まあ男子の悪いこと悪いこと。私のいた中学もそうだったなあ。なんでああなっちゃうんでしょうね。女の子がめっちゃ強くてほんとウケました。「は?!」とかよかったです。

まあこれ日本だけの話じゃなくて、そういえば、ブログには書きませんでしたが、「ムーンライト」もいじめを絡めた話で、あの映画もよかったです。これ系の映画ってやたら「男らしくないぞ!」って言葉が出てきて、中性的な少年が好きな私はちょっと彼らに同情するのでした……