2022年6月26日日曜日

THE DARK PICTURESアンソロジー 感想

ダークピクチャーズアンソロジーというシリーズゲームを3話パックでちょっと前に買ったのですが、一応3話とも一回クリアしました。

ノリ的にはホラーゲーム。

QTEの使い方はクアンテックドリーム社と全く同じです。

同じですが、クアンテックドリームに比べるとやはり相当グラフィックのクオリティが落ちるのと、演出や脚本がいまいちなのか、とにかくテンポが悪い。マンオブメダンで、一回だけ寝ましたw!あまりにもだるくて。

あと操作性も悪いです。正直。RDRより悪いです……マップを自由に動き回れず、カメラを自由に回せず、視界が狭いのでイラつきます。

テンポが悪いせいかほとんど怖くありません。というか、クアンテックドリームは精神的にきついイベントが多く、やはり演出力や脚本の力が強かったんですね。QTEなのに怖かったですもん。。

ダークピクチャーズシリーズの面白みは、短いけれど、選択によってキャラクターが結構高確率で死んでしまうところ。だから、やり直すときは「あそこの選択肢は選ばない」などの周回が楽しみになります。これはクアンテックドリームと同じですね。短いというのはメリットあると思います。

難易度と受けた印象は以下。プレイ順に。

 

リトルホープ

「ブレアウイッチプロジェクト」と「ウイッチ」を掛け合わせたような内容。冒頭で受けた大きな違和感が衝撃のラストに繋がるが、まさかそんなに予期した通りになるとは…。

初見でものすごい人が死んでしまった。ちょっとしたミスでどんどん人が亡くなってしまう上に、虚無感満載のラストを迎えた…。確か主人公しか生き残らなかった。もう一回プレイしなきゃと思っております。

難易度はかなり高めで、よく襲われます。幽霊のビジュアルもグロくてかなりきついです。

ただ、シナリオが一番手が込んでるのはこれなので、一本だけやるならこちらをおすすめしたいです。

 

ハウス・オブ・アッシズ

軍隊の人がメインキャラクターのため、あまり戦闘に不安はないが、なにしろQTEなので、銃撃戦はあんまり楽しくありません。キャラクターは「サリム」という素敵なキャラクターがいます。この作品が一番好感度高かったけど、難易度選択で一番簡単なのを選んだら、簡単すぎて全員生還。あと運もよかったのか、選択肢もほとんど間違えなかったようです。シナリオで恋愛三角関係が出てくるんだけど、結末に微妙に納得いかなかったですw

古代遺跡探索風にスタートし、壮大なSF感ある内容なのに、いまいち活かしきれてなかったように感じました。でもスケールは一番大きいですね! 普通のアクションゲームにすればよかったのに。

難易度は選べます。

 

マン・オブ・メダン

ダイビングクルーズで嵐に巻き込まれ、幽霊船にたどりつく話。幽霊を多数見かけるが…。

話は実は単純。ちょっといまいち面白くない。

難易度は中くらい。けど、どうやったら全員助かるのかは、初見だとさすがにわからないな。そういう意味では難しい。2人しか生き残りませんでした。しかもトラウマエンディングがあり、とあることをしてしまうと、全員生き残るはずが最後に皆殺しにされるとか。怖すぎるでしょ。

特に女性キャラ(船長じゃないほう)がバーン!!って撃たれた時は何も予期していなかったので、めちゃくちゃショックでした…。ブラッドのは完全に騙されたなと感じました。

 

マンオブメダンでツッコミいれまくりつつ楽しんでいる様子はこちらの動画で。でも圧倒的に私は「キュレーター」のおじさんに懐いていますね。ツンデレ英国紳士だけどww


2022年6月25日土曜日

ザ・ロストシティ 観てきました!!

この映画はアメリカでは早々に封切りされていて、一時期ツイッターでも話題になってました。日本ではまだまだかなあと思いますが。

まあぶっちゃけそんなに熱量はないしすごい映画でもないのですが、私はこの手のコメディ映画は率先して観にいくタイプです!!!

熱量的には「ヒットマンズワイフズボディガード」の半分くらいしかないですが、その分ゆるふわ脱力系で超癒されますw観ている間がとても楽しい。

最近不況だし物価上がってるのに給与上がんないわ~、ボーナス出ないわと嘆いている人、レイトショーでも利用してぼんやり楽しんでいただくのはいかがでしょう……

人は死にますが残虐なシーンはほぼなし。

主人公は推定40~50代くらいの作家のお姉さん(サンドラブロック)だし、体力もそんなにありません。

お相手役のムキムキ男(アランかダッシュかどっちかで呼ばれる)は、身体はバッキバキですが戦闘能力が低くメンタルが豆腐。最近こういうキャラ増えましたよねww

時代を反映しているなと思います。

多分、ブラッド・ピットはこの映画すごくやりたかったと思うんですよ。でもブラピだとかっこよすぎるためか、メインキャストからは外されています。彼はあくまでも水先案内人。

ブラピだと完成度が高すぎるんですよねw

まあ逆手にとれば、ブラピが超かっこいいシーンがありますので、ブラピのファンも大満足でしょう!どっちに転んでも正解、ブラピの使い方が最高に上手な映画です!(今までブラピが苦手だった私も「いい感じにベテラン感出てて最高じゃん」って思いました)

チャニング・テイタムがとにかく弱々しいというか、雑魚感がすごいのですが、ブラピにあこがれながらいっちょ前の男になっていく感がよかったのと、あと彼はコメディの素質があるなと思いました。とにかくおしゃべりで何かっていうとわーわー喋るのでそれだけで場が持つというか。

でもこのキャラクター、JKみたいな怖がり方をするのに、時々いいことをいう。私は

「ひとりでも喜んでくれてる人がいるときに、自分の作品を卑下するのはその人に失礼だと思うけど? 」

というセリフがめっちゃ刺さりました。なんて良いことを言うんだ。

それだけでも今回この映画観てよかったわ。

主人公の作家のロレッタは、もう次の作品書きたくないと言ってるような、何かうんざりして疲れている50代の女性。しかし、人気作家であることは間違いない。 

40~50代って、もう疲れた、引退したいなあなんて思っちゃう年齢でもあるんですよね。でも我々の定年は会社員でも65まであるし、引きあがる可能性もある。

ましてや作家であれば、70代もあり得るでしょう。

この映画は中年女性やもちろん男性にも、いいと思いましたね。

一応ラブコメの要素もあるものの、要素的にはかなり薄いと思っていただいて大丈夫です。かといって、それほどアドベンチャーでもないのですが、なんというか、アンチャーテッドをもっと一般人レベルに引き下げたうえで、くだらない感じにしたライトなコメディ映画という感じですね。でも大筋は冒険映画だしそういう意味でも楽しいです。夢がありました。

ツッコミどころは満載です。その辺はコメディだと思わないときついかもしれません。

まずサバイバル知識ですが、ヒルは手でひっぺがさないほうがいいと言われていますね。ライターやたばこを近づけて火であぶると簡単にとれるそうです。

あと洞窟にはランタンで入るべきではないですね。ヘッドライトにしてくださいw

ただ、ギャグのセンスは本当にすごく良い。

サンドラ・ブロックのナチュラルすぎるおもしろ芝居。(彼女はどのコメディ映画でもめちゃ面白いですね)

チャニング・テイタム、おしゃべりすぎて面白いw(うざさが最高)

ダニエル・ラドクリフの狂気と過剰な演出。 

ブラピこの映画好きなんだろうな~っていうブラピの謎のやる気w

あと単純に会話がすごく面白くて、脚本書いてる人はすごく才能あるんじゃないかなと思いますw

ブラピはブレットトレインでもギャグやってくれるのかな。そうだったら楽しみだなw

2022年6月17日金曜日

GOTHAM シーズン3視聴完了。

長い………(疲弊)ログみたいなものなので、今回もちょいちょいネタバレしてますが、とにかく長いので、逆に言うと細かいところはむしろネタバレすら出来ない(文章量的に)。

あらすじはざっくり言うと

梟の法廷の存在を突き止めたぼっちゃんだったが、梟の法廷は「ゴッサムシティは病みすぎなので潰す」という。(ぼっちゃんは深入りしたら身内を殺すと脅されて一旦引き下がる)

潰す方法としては、とある女性が持つ血液内に存在するウイルスを使用する。このウイルスは、血に直接触れたり、注射されることで感染すると、その人間が持つ最も黒い感情が暴走するというもの。

それぞれの人間が持つ最も黒い感情というのは人によって異なる。

例えば、私が感染したら、おそらくセクハラを含む軽度~重度の性犯罪者を片っ端から殺してまわると思う。普段抱いている最もネガティブな感情が爆発的に膨れ上がり、暴力によって外に現れるというもので、多くの場合、殺さないと気が済まなくなってしまう。また、ストレンジくらいのレベルの博士でないと、抗ウイルス剤を精製することができないが、シーズン3の終わりでは精製が完了し、一時期ゴッサムを大混乱に陥れたウイルスはいったん収束している。このウイルスは呼気で感染するものではないので、その点では安心なのかも。ただ、風邪のように勝手に治癒することもないのが難点。また、この暴力ってのがバーフバリ並みの力で、軽々と成人男性を投げられるような力が出る。

ちょっといまいちだなと思ったのが、

このウイルスそもそもどっから来たんだっけ?説明あったっけか……
途中でぼっちゃんが影の同盟にさらわれるんだけど、なんで今まで微塵も出てこなかったのかがいまいちわからんw(多分、ぼっちゃんのクローンが完成しないとばれちゃうからだと思うんだけど、伏線がなさすぎて唐突すぎてビビった)
梟の法廷弱すぎじゃない??!!!!

まあ、かなり唐突な展開が多くて、シーズン3はちょっと困惑するシーンがいくつかあったし、シーズン2のほうが良い具合にぽんぽん話が進んでエキサイティングだった。シーズン3は結構トーンダウンして、心象風景が圧倒的に多くなり、キャラクターの感情にフォーカスしているシーンが多くなる。それ自体は面白いんだけど、いきなりシリアス路線、というか。

今回は愛憎劇だったと思うのでそれぞれの人間関係にフォーカスしてみたいと思う。

 

リドラーとペンギン

この二人の関係性を描くシーンが多かった。

リドラーとペンギンは利害が一致するとうまい具合に働き、ペンギンはなんと市長に!ww

だがしかし、前述したように彼はとても子供っぽいキャラで、見た目を変えたり、民衆の耳心地のいい言葉を叫び、表側だけを取り繕うのがうまい。彼は前から、取り繕って生き残ってきた人間だから。

また、母親に依存し、次は父親に依存し、最終的にはリドラーに依存するようになる。リドラーは非常に頭がよく、ペンギンを調子に乗らせたうえで自分も乗っかって出世するという計画をやすやすとやってのけるんだけど、それの弊害が、ペンギンの過度な依存であった。

ペンギンみたいな男は、適度にはねつけないと相手が誰であっても依存してしまう。甘やかしてはいけない男なのだ…。

結局、いろいろあってどうしてもお互いが許せなくなるふたりは、殺し合いを始めるんだけどやっぱり簡単にどっちも死なないので、ずっと泥試合してる感じ。だけど、時々協力すると抜群のチームワークを発揮するので奇妙な面白さがある。

私は、リドラーはもうちょっとなんか、上手くペンギンを操れたのではないか?と思った。もし本当に、サイコパスならね。ペンギンは相変わらずぱっと見のかわいらしさなどは健在なんだけど、過剰に甘いスイーツみたいな毒々しさを感じる。ただ、キャラ的には非常に面白い。

リドラーは自分のアイデンティティを見失い、「ザ・リドラー」と名乗ることで自我を確保するんだけど、それがとってつけたような感じで、この人はこの人で、生きづらいんだろうなと思った。でもあの時、うっかり人を殺してしまった時から、もうアイデンティティは無くなっているんだろうね。映画版のリドラーのほうが動機がしっかりしているので、ドラマ版は本当に感情を失った悲しい抜け殻のような印象を受ける。

 

ゴードンとリー

そもそもシーズン2でリーを放置し、傷心のリーとよりを戻すのはものすごい難しいと思ったし、シーズン3ではもっと恐ろしいことが起きてしまう。どうにもこうにも許しあえる立場にないが、なぜか恋慕の感情だけは残っているふたりが、ウイルスを口実にして駆け落ちしようとするシーンは、なんとも終末感がすごいと同時に、非常にドラマチックでそこだけ切り取っても映画みたいな高揚感があったけど、このウイルスに感染しているとまともな生活は送れないのではないか…。まあ結局抗ウイルス薬投与して別れちゃうんだよね、そうしないと主人公が交替になっちゃうわw

私がいいなと思ったのは、リーがゴードンひっぱたいて「なんであの時言ってくれなかったの!!もう遅いわよ!!」って怒るシーン。そうだ怒ってやれ。今更遅いんだよ、男っていつもそう。せめてドラマの中だけでも叫ばせて欲しいわね。リーの女優さんの芝居が好き。

 

ゴードンとハービー

ハービーのアニキは今回もめちゃくちゃかわいい。癒される。もう超お気に入り。一番かわいかったのは自己主張が強いリドラーさんに階段の上で吊るされてるシーン。脚をばたばたさせて、あまり怖がってない感じすらするw

ハービーは最初こそ超強硬手段に出る刑事だったのに、すっかり落ち着いてしまった。短気でどんどん先に進むゴードンを追っかけて面倒見るのが彼の仕事だ。ウイルス感染したゴードンを止める列車のシーンは感動ものである。

結局このドラマで最もまともなキャラのひとりに落ち着いた。このドラマで絶対的な安心感があるのは、ハービー、アルフレッド、ルーシャスフォックスの3人くらいなものである。

ぼっちゃんのクローンの話が出た時、それまでみんな普通に「クローン」って言ってたのに、ハービーだけ「何?!!クローンって言ったの?!!ちょ、待てよ…休ませて…」って言ったから、この人だけまともだなwと思ったwwそれまで私も「おいおいクローンなんて普通に受け入れるなよ!人権侵害だしどこで遺伝子手に入れたんだ気持ち悪いくらい思えよ!」と思っていた。

ハービーがあまりにもRDR2のアーサーっぽさがあるのでちょっと調べてしまったんだけど、違う役者だけどふたりともアイルランドの血が入ってるから、アイルランド人のおっさんはかわいいという結論に落ち着いた。(リーアム・ニーソンは北アイルランド人である) 

だけどアイルランド人って「酒と喧嘩」ってイメージは、強いよねw

 

ゴードンと警察署長

警察署長がまっさきにウイルスに感染し、最終的に「誰ですか」みたいなゴッサム黒塗りメイク+アーマーナイト装備で現れて警察署内で暴れまわったため(この辺はちょっともうギャグだった)、署長はハービーに交替した。

しかし、署長は実はセリフの端々から強い正義感と、警察に対する愛を感じたので、なんともいえない切ないヴィランとなってしまった。ゴードンも愛情との板挟みになり、大変なドラマになった。


ブルースとセリーナ

クローンのぼっちゃんが現れるが、所詮ぼっちゃん劣化版コピーなので、ネガティブな感情のほうが強い。クローンぼっちゃんが執着したのはセリーナであった。彼はおそらくセリーナに、遺伝子レベルで一目ぼれかなんかしたんだろう。

そう、ぼっちゃん本人もなぜかセリーナには異様に執着をしめしていた。お年頃だし、告白のようなものをして、正式に付き合っていると本人は思い込んでいたが、セリーナにはきっぱり否定される(笑)

このふたりの生きてきた境遇の違い、とりまく大混乱や悪い大人たちの介入で、ぼっちゃんは限界が来ていて、普通にお付き合いするつもりだったのが、やはり突き放すことに…。セリーナは腐れ縁程度に考えているがそれも良い。多分最後までこんな感じなんだろう。

この辺の極端にすれ違う感じは映画版と同じだ。でも私はあまり、切ないとも悲しいとも思わなかった。これこそがバットマンとキャットウーマンの関係なんだと思う。

ブルースは大局を見る人で、セリーナは自分の周りのことで精いっぱい。セリーナは「一般人」でブルースは「ゴッサムの守護者」「リーダークラスの人間」なんだと思う。

ぼっちゃんがお金持ちなのは別に悪いことではないし、ハウスオブグッチみたいに家を捨てて女のもとに走るのが良いとは決して思わない。ブルースの性格的に、見てみぬふりをして逃げるのは性に合わないだろう。

クローンは、ブルース本人のことを妬ましく思い、手始めにセリーナを奪い取ろうとしていた。そこで最終的に言ってた「君はたくさんのものを持っているから、本当に欲しいものがわかっていない」は突き刺さるものがあった。

だけど、ブルースの運命はそれらを投げ出すものではなく、「持っているからこそそれを有効に使う」ことなんだと思う。そしてそれだけの器の人間であるということだ。

そういう人が、セリーナとの恋愛に現を抜かすのはやっぱり違うよね…。

クローンは最初から敗北が決まっている道具としての人造人間なので、切ないものがあった。クローン人間でもアルフレッドはある程度世話を焼いていたので、一瞬だけど、ブルースが複雑な目でそれを見ていたのが印象的だった。あのシーンを入れるということは、ブルースがアルフレッドに多少なりとも独占欲を持っているということなんだと思う。 

クローンが、黒いフードを被って街をうろついているさまは、ちょっと映画版のぼっちゃんを思い出しました。

 

ブルースとジョーカー 

このドラマでのジョーカーは、普通の感じで出てこない。明らかに見た目と笑い方はジョーカーなのだが、ジョーカーと名乗るわけでもない。ジェロームという、いわばただの「有名人」である。

だが、こいつが民衆を扇動して遊園地で殺戮を始めた時、ぼっちゃんが明らかに通常とは違う怒り方をした。その前提として、アルフレッドが殺されたと思い込んでいたというのもあるんだが。

怒ったぼっちゃんはジェロームを追い詰めて殴り、そしてやはり、ギリギリのところで殺すのを思いとどまる。 アルフレッドはもちろん生きていたんだけど、この事件の結果、ぼっちゃんは自分の能力をどう使うか、アルフレッドに尋ねられ、「絶対に殺さない」という不殺の誓いをたてる。この事件で、ブルースは悪人を殴り倒す自警団として生きるきっかけを得たと思う。

ブルースがちゃんと人を殴ったり抵抗して戦えるようになったのはシーズン3からなので、時期的にちょうどよかったのかもしれないが、ジョーカーと他の犯罪者の違いはちょっとこれだけだと私はわからなかったかな。笑ってるのが腹立つってんならわかるが。

 

ブルースとアルフレッド

クローンぼっちゃんがすり替わった時、本体は何をしてたかっていうと影の同盟にさらわれていた。この辺は説明がなさすぎて、ノーラン監督の映画観てなかったらなんのこっちゃ!って感じだ。

しかもその後も、「君はダークヒーロー(ダークロードだったかも)になるんだお」ということを言われて武術訓練を受けさせられるのだが、ダークヒーローってなんやねん!説明がなさすぎる。なんでいちいちダークじゃなきゃいけないんだよw

だが、この先がもっとまずくて、洗脳として親を殺された時の心の痛みを忘れるように誘導されてしまう。影の同盟って結局なにがしたいんだろう。今回は、梟の法廷をつぶして自分らがのし上がるということまでしかわからなかったが、ゴッサムを平和に支配できるんだろうか?

痛みを忘れることで、ブルースはアルフレッドへの愛も忘れてしまう。ここからは悲劇しか予想されなかったが、アルフレッドが目の前で大けがをすることで、ブルースぼっちゃんは「失ったかも」と強い感情に揺さぶられて洗脳がとける。ここで、影の同盟がいったん彼をリリースするくだりもちょっとよくわからなかったけど、急いでいるわけじゃないってことなのかね。

だがこの一連の出来事で重要なのは、アルフレッドの強い愛である。それはもう、見ているほうが泣きそうなくらい、アルフレッドは次から次へとぼっちゃんが幼かった頃の思い出を語る。いかに彼が愛されていたかということ、 そして、愛は痛みを伴うものなのだということ。言葉では洗脳がとけることはなかったけど、アルフレッドの「あなたのためならなんでもしましょう。あなたが殺したいなら殺せばいい」という覚悟が凄いなと思った。バーフバリのカッタッパを思い出す。

しかしですね、このドラマのアルフレッドは、前述通り、かなりの強面。男くさいわけではないんだけど、硬い英国人、英国軍っぽさがある。喋り方も、アメリカに合わせるつもりもなく、役者もイギリス人。

ほとんど感情が見えない、クールなキャラに、このような愛にあふれた強い決意のセリフは、少し場違いな感じがしつつも、かえってリアリティがあるかも、と思った。カッタッパやアンディサーキスのアルフレッドはそこそこ感情的で泣いたりもするけれど、ドラマ版のアルフレッドは目を潤ませることはあっても絶対に泣かない、みたいな強い意志を感じる。実は第一話で「泣いている姿を人に見せてはいけません」と言っていて、厳しいなあと思ったけど、彼はそれがウエイン家のプライドだと思っている誇り高い執事なんだと思う。

ラストあたりで、ブルースぼっちゃんは、自分がわからない。僕は何者であればいいのか。と重症から目覚めたアルフレッドに語り掛ける。いやいま目が覚めたばっかりなのに、ぼっちゃん、映画版でも開口一番で嘘つき呼ばわりしましたよね、も~~!困ったぼっちゃんやで。

ウエイン家の執事たるもの、その程度で動揺してはならないのだ。大変だな。

「守りたいものを見つけてください。それであなたの軸が決まるでしょう。私にとっては、あなたですよ」

やはりこのアルフレッドはなんだかんだクールで、こんな重要なこともさらっと言ってのけるのですが、だからこそ、アルフレッドすげーってなるし、ぼっちゃんももともとどっちかっていうとクールなキャラなので、ウマが合うのかもしれません。アルフレッドは父という存在を超えた、師匠という存在なのかもしれない。従者でありながら、指導者でもある。

次シーズンからは、自警団として活動するぼっちゃんが見られるようですが……


彼まだ15歳か16歳くらいなんだよね………


2022年6月6日月曜日

GOTHAM シーズン2観終わりました!

日付観てると結構頑張って観たんだなって感じの日程ですねw

シーズン2は怒涛の展開で、こんなにスピード展開したらネタ切れするんじゃないか?と心配しましたが、そんな心配もなんのその、そのままの速度でシーズン3に突入しました。

さらに驚きの展開があって、想像力に脱帽です………。

カオス味と狂気が増殖中。


ブルースぼっちゃん(14歳)

シーズン2の冒頭にて、どうやらトーマスはウエイン産業の闇を探っている途中で殺されたっぽいことがわかったぼっちゃんは、アルフレッドが止めるのも聞かず、どんどん真相を追求していく。

それだけならまだしも、市長ギャラバンがウエイン家に強い恨みがあり(トーマスよりはるか前の世代の権力争いで、ウエイン家に騙されて貶められたとされている)市長自ら、ぼっちゃんを抹殺することを決意。誘拐されて監禁されたりと大変だった。 

この時、急遽レスキュースクワッドが形成されるのだがこれが大爆笑である。メンバーが

ゴードン
ハービーブロック
アルフレッドww
そしてなんと、ペンギンとその手下である。

(ペンギンについてはあとで書くけどギャラバンに恨みがあるので執拗に追っかけてくる)

殺される寸前までいったのに、まったく諦めることもなく、ぼっちゃんは真相を追求していく。父親を殺した暗殺者に会いに行ったり、その暗殺者の依頼者をさがしに行ったりとまったく止まる様子がない。むしろ暴走している。父のコンピューターが直ると徹夜で中身を閲覧するし。

アルフレッドがギャラバンの手下に結構やられて入院し、「頼むからここにいてくださいね」と言っているのに、アルフレッドが眠ると「ごめんね」とすぐ出かけてしまう…。ポーカーフェイスで嘘をつくようになり、セリーナを利用して危なくなると突然突き放したりするようになった。(ただセリーナも一度ぼっちゃん泣かしてるのでおあいこかも)

挙句の果てには無免許にて車を発進させるぼっちゃん。

この演出が、マットリーヴス版とかなり似ていたので、リーヴス監督は多分このドラマ、観てるな。

そして彼はついに依頼者であるヒューゴストレンジを突き止めるのだがもちろん監禁されるし色々大変だった。しかもその裏にさらに組織がいる。

それが、「梟の法廷」であった…。というのがシーズン2の話。怒涛の展開で頭が整理できてない。

パティンソン君がやたら次は「梟の法廷」やりたいって言ってたのはこれか。でもこれ終わったらバットマン終わっちゃいそうじゃないかw


完全にバトリングバットラーなアルフレッド

シーズン2開始すぐくらいに、突然女性を口説き出すアルフレッドが笑えた。何かのチャリティーイベントに出るぼっちゃんの付き添いかなんかだったと思う。

相手がゴードンの彼女だとも知らず。エピソードの最後でゴードンとキッスしてるのを見てぼっちゃんと「教えてくださいよ」「僕知らなかったんだよ」の応酬が最高。

熱心に女性とお話しているときにぼっちゃんが現れてすごい「なんなん」みたいな顔してたのも最高。

少々ギャグキャラの扱いになっているところもあったが、相変わらず全力で戦闘しているしよく怪我をする。

それにしてもぼっちゃんに次から次へと嘘をつかれ、逃走され、アルフレッド大変すぎじゃないか……。


ペンギン(30代前半)がかわいすぎる件

さてこのドラマで大変目立っているペンギンさんだが、実はギャラバンに愛する母親を殺されてしまい、暴走気味になった。しかし、彼の母への愛情が本物であることもわかる。

ギャラバンを殺した罪でアーカムに入れられるが、数々のテストをパスして「あなたは正常です」賞状をもらって出所するwその賞状をもらって大喜びなのがかわいくてたまらないw

しかも、その後父親が現れるのだ。

ペンギンはどうやら、家族の愛情に飢えていたらしく、母親になついていた時と同じように父親に懐く。かなりピュア。

なのに、財産を狙う継母に父を殺されてしまう。この辺は本当にかわいそうだった。

せっかくアーカムで「正常です」と言われたのに、あっという間に彼は悪に戻ってしまう。また、殺し合いだ。

ペンギンは実は、家族が大好きな子供っぽい大人で、環境のせいで悪人になってしまったのではないか、と今回は同情した。

ギャラバンに恨みがありすぎて、ギャラバン殺しなどにでかい武器をもって参加。

ロケット砲みたいなのもってきて吹っ飛ばしに来るので爆笑だ。

ピュアだし子供っぽいキャラクターで、一度継母が女を仕掛けたけど完全拒絶したので、DCらしい大人になれないキャラクターなのかもしれない。映画版はちょっと違う感じしたけどw


リドラーのアニキ

ついに殺人がバレてしまい、大半はアーカムにいるリドラー。だが、その前は実はペンギンを匿って、母を失い意気消沈していた彼を優しく看病していた。

その縁でかなりペンギンと仲良くなる。

頭はものすごい良いし、言葉遊びがあれだけほいほい思いつく頭脳ってすごいと思うんだけど、

やっぱりアーカムに入れられてる。(でもゆるいからよくペンギンと会話してたり、監禁したぼっちゃんと喋ったりするw)

 

ゴードンも暴走気味

もはや警察でもなくなったゴードン。最初はぼっちゃんの親の殺人犯を探していたのに、いつの間にかぼっちゃんを助ける保護者のひとりに…wwぼっちゃんを狙うのがゴッサムの悪の真髄のため、利害一致というか、ゴードン的にも許せないのだろう。

しかし、犠牲が出てるというか、リーとは別れるかもしれない感が出ている。

ちょっと笑ってしまったのが、ブルースに手伝ってもらってトラック強盗するシーン。もはや悪党だ…。ブルースに出資してもらって口止め料みたいなの払ってたけど。

あと、ストレンジがゴードンのそっくりさんをつくって警察署に送り込むエピソードが爆笑ものだった。ゴードンの役者さんがぶっこわれた芝居をしていて、真面目なアルフレッドはツッコミ入れまくり、ハービーはゆるふわな対応をしたが、最後にバーバラがやってきて全部バレたw

 

ハービーブロック

太りすぎです!!でも好きです!!ゆるキャラ!!!

 

セリーナ

かなりドライで良いキャラになっている。でもぼっちゃんは目的意識が強すぎて、あんまり仲良くしてる感じではない。セリーナが大事にしているのは主に女友達なのだ。

 

新キャラ:

ヒューゴ・ストレンジ

こいつがシーズン2の黒幕。ギャラバンは前半の黒幕だけど、遺体がストレンジによってリサイクルされてしまう。この人、ずっと遺体をリサイクルして超人ヴィランをつくっており、ものすごいめんどくさい悪役。

シーズン1のフィッシュもリサイクルしてしまった。後述するミスターフリーズも同様である。セリーナの友人も改造されてしまう……。

シーズン2で追い詰めたものの、ヴィランが脱走して大変なことになって終わっている。

なお、背後にいるのは梟の法廷。突然テレビ電話で誰かが出てきたなと思って、最初はなんだかわからなかったが、よく見たら梟のお面被ってた。

 

ミスターフリーズかっこいい

これか~みんなが言ってたの。(バットマン2に出して!という意見が多い) 確かにビジュアル的にかっこいいですよね。氷って。ペンギンやリドラーほど活躍してなかったけど。

実はミスターフリーズはもともと良い人なので、もうちょっと掘り下げられたらなあと思います。もし映画に出るなら。

 

 

さてシーズン3は……!

 

ぼっちゃんが

増えます

 

(斜め上の展開に爆笑しております。どうするんだアルフレッドww)

2022年6月5日日曜日

トップガン:マーヴェリック観てきました

前作を今一度見直してからにしましたが、あまりにも輝かしい陽キャの世界で(笑)、眩しくて観ていられないぜ!とかならないかなと不安になりましたが大丈夫でした。普通に面白い映画でした。

空軍ではないものの、ほぼ空軍みたいな話です。だって話の中で、ピート、ヨットの立て直しすら出来ないんですよw

空軍と海軍の違いは、あまり詳しくはないんだけど、海軍の場合空母から発進し、戻るときも空母に着陸しなければならないらしい。空母の滑走路ってかなり短く感じますね…。

コールオブデューティーシリーズをプレイしている人だったら、一度は戦闘機の空中戦ミッションを経験していると思うので、わかりやすいと思います。

ただ、全然知識がなかったらミサイルとフレアの意味わからないかもなあ…。

戦争ゲームで空中戦ではなにをやるかっていうと、ひたすら、この映画でやってるのと同じことをやります。ただ、Gが無いだけで。Gはゲームではほとんど考慮されていません。また、離着陸やパラシュート脱出は大体ゲームだとカットシーンになることが多いです。ゲーム中やることは:

1)コントローラーで自機を操作、敵機を追いかける
2)敵機をロックオンしてミサイルを撃つ
3)敵機にマシンガンを浴びせる
4)敵機がミサイル飛ばしてきたらフレアを撃って熱誘導をそらす

だけなのですが、私はゲームの空中戦がものすごい苦手です。なぜかど下手くそなのです。理由としては、上下左右の感覚が無くなるからだと思います。もしかしたら現実ではそうでもないのかもしれませんが、自分の力で重力を感じられない以上、どっちが上なのかわからなくなりますね。

冒頭はやはりコールオブデューティー:ブラックオプスの超音速偵察機SR-71ブラックバードのシーンを思い出します。ピートが操作してるやつがすごい似てて。ブラックバードが離陸する時、

「You have the sky.」「My sky.」

っていう超キザな無線やりとりするのが好きですw 

日本は非戦国だけど、アメリカは軍隊に人をいれなければいけない国だから、やっぱりカッコよさってのは重視されてるなあと感じます。あとチームでビーチバレーしてるシーンありますけど、基本米国人って楽しくないことが苦手なので、あえてやってるんだなと思います(まあ陽キャシーンだと思うけど)。

 

面白かったところ:

「戦闘機かっこいい」の演出がバッチリ。映像の完成度&演出もさることながら、特に映画館の音響は必須だと思います。音響すごい大事です。自宅だとこれは再現不可能に近いと思う。エンジン音!大事!!(ザ・バットマンの時もすごい思った) 

そして戦闘機の大きさを考えると、映画館のスクリーンで横幅いっぱい使って観るのがやっぱり迫力あっていいですよね。

単純に空中戦がめちゃくちゃ面白い。これも映画館の大スクリーンをいっぱいに使って観ないと、空の広さが理解できないので、映画館で観る必要があると思う。最後のミッションは手に汗握る感じで、 先が読めていてもやはりハラハラして楽しかった。

CGではない航空機の空中戦を観れる映画自体がものすごい少ない、という点では非常に希少な映画。そもそも、こんなの撮影できるのはトム・クルーズのネームバリューがないと難しいのではないか。海軍の協力を得るのも、トップガンの成功がなければ難しいと思うので、そういう意味ではとても価値のある映画。 

ミッションの説明がどの映画よりもわかりやすかったwシン・ウルトラマンがなにいってるかいまいちわからないことを考えたら、トップガンのわかりやすさは表彰ものだと思います。そしてそのミッションがどのくらいきついかを、トム・クルーズが一番よく表現していて、彼の演技は真に迫っていたと思う。

コールオブデューティーっぷりがすごい。敵機を奪うところなんてほぼ同じです。コールオブデューティーは大体どっかで落とされてひとりぼっちで脱出するシーンがあります。お約束なんだと思う。ゲーム好きには楽しい。

トム・クルーズが端的にいって魅力的。別に好きな俳優ではないんだけど、ルックスはやはりダントツで良いし、50代であの体型は素晴らしいとしか言いようがない。筋肉の付き方もバランスがいいし、そもそもスタイルがいい。顔が愛嬌あって少年っぽさがあるから、やんちゃしてるキャラクターにぴったりはまる。

トニー・スコット監督に追悼の意を表してくれてありがとう。私個人的にトニースコットは好きです。「スパイ・ゲーム」を創った人なので。色々スパイ映画観たけど、スパイゲームが一番好きです。

スパイ・ゲームはもしかしたら生ぬるいシナリオなのかもしれないけど、本当のスパイって案外、ああやってデスクワークでFAXと郵便と電話で世界の裏を操っているのかもしれない。あとやっぱりそれだけやっといて国家を救うのではなく部下をひとり救うだけ、っていうのがもうとにかく粋でかっこよくてね。毎回泣きます。

 

ちょっといまいちだと思ったところ:

トム・クルーズ以外のキャラクターがなんか印象薄い。最近キャスティングで結構思うことだ……。華やかさというより外国人の好きな言葉「カリスマ」を持つ役者が、トム以外だとあんまりいないかな。エド・ハリスがまるでカメオ出演かのごとく短く登場するけど、やはり存在感がすごいあった。だけど若手がなんか、いまいちなんですよね…。

シナリオがご都合主義。まあ、でもこれは、陽キャの映画だからこれでいいんだと思う。本来、映画において残虐なシーンや殺しが必ずしも入っていなくてもいいと、私も思います。そういうシーンがなくても、空中戦の危険性はたくさん示されているし、ゲームをやっていても、「空軍のパイロットは撃墜された時脱出できなければ一回で死ぬから、致死率は陸軍より高い」というのはずっと感じていた。戦争は人を殺すものだ、とよく思われてるしウクライナの件も結局民間人が犠牲になってはいるが、本来、軍の作戦では人への影響は最小限に、が基本である。民間人は本来人払いをする。今回の映画でも人を殺すことが目的ではないことがわかる。

ロマンスがあまりにもおまけすぎる。ロマンスのシーンは要らない気がするなあ……。

「考えるな、行動しろ」がメインのメッセージになってるらしいが、ちょっと怖いなってずっと思ってた。「感じろ」のほうがまだわかるかな…。二の足踏んでチャンスを逃すな、ならわかるけどね。

前作を観ていなければ「なぜ感動なのか」わからないことがメインシナリオに入っている。あらすじ知ってればなんとかなるかもしれませんが、トム・クルーズの思い入れは前作からのキャラクターに注がれているので、知らないと感動は半分くらいに減るかもです。「アイスマン」を知らないと、なんで病気の人に会いにいって哀れな気分になっているのかとか、ちょっと伝わってこないですよね。ヴァル・キルマーがガンの治療で自力では喋れなくなったのに出演してくれたことは凄いことだと思います。

ただ、もっと自己満足・自己愛激しい「俺様を見てくれ映画」の可能性も危惧していた私にとっては、客観的に観ても普通に面白い映画だったのは、よかったです。トムは「みんなのために」映画をつくったと言っており、自分をよく見せる努力も観客のため、と思ってやったことだから、なのかもしれません。彼はとにかく、映画館で観る価値のある映画をつくりたかったんですよね。

私より少し上の世代はおそらく当時の熱狂を覚えていて、普通にトムの熱量を受け止められたのではないかと思います。

私の世代は実は映画に関しては、元祖一作目を観ていないというのが多く、例えばエイリアンとか、ターミネーターとか、インディ・ジョーンズ、スターウォーズはあとからキャッチアップする感じでした。トップガンは私がまだ子供だったから、なつかしいとかそういう記憶が全然ないんですね…。

まあ、それがなくても戦闘機の映像だけでもすごい価値があると思うので、なんというか、興味をひかれなくても一度あの圧巻の映像を観ておくと後悔しないんじゃないかな!と思います!