2022年12月30日金曜日

今年観た名作映画を音楽とともに振り返る!2022

cocoで投票したのは以下の通り。(お前トップガンなめんな!というクレームは受け付けません)


ザ・バットマン

「自分の親世代の負債を無理やり背負わされる」ブルースとリドラー。そして、親に憎しみを抱くセリーナ。私の世代にはドンピシャなテーマであったと思います。やるせないですね。 

先日JOKERを見直して、ちっちゃいブルースぼっちゃんを見て、「あ、ちゃんと雰囲気がつながっている」と感じました。美少年だけど、どこか暗い印象がある。そしてあのぼっちゃんな髪型も同じ。パティンソン君と並べるとすごいわかりやすいです。

この音楽はアイスバーグラウンジ潜入時の曲なのですが大変気に入っています。もちろん、ニルヴァーナやブルースのテーマも大好きなのですが、最近BaauerのPlanet'sMadに爆ハマりしていてやばいです。勝手に電車の中でクラブを繰り広げていますw

Thank you Matt Reeves!!!


NOPE

ジョーダン・ピール3作目にして大ブレイクって感じですね。少ないキャラクターと、少なそうな予算感の中、決してラグジュアリーな大作ではないのに、ものすごい緊張感、緊迫感。そして人類が、機械やデジタルに頼れない中で未知の巨大生物に立ち向かう。新しいタイプの映画でした。とにかく面白いですね。元気が出ます。

実は私のSpotifyランキング1位は、NOPEのこの曲でしたwww2回目観に行った時すでに頭に音楽が入っており、クライマックスで鳥肌立ちましたね。

NOPEは音楽とSEで半分成り立っていると思いますが、生で録音した(デジタルではない)素晴らしいサウンドだらけで、音の持つ力を再確認させられました。

 

RRR

こちらもすさまじいアナログの力を感じさせてくれる超大作。予算はかかっているとは思うのですが、何しろインド映画です。人力でどこまでもやったるよ!筋肉の力で切り拓いていく!という強さがあり、人間を再度信じようと思える内容でした。また、相反するような性格の二人は時には互いを傷つけながら、同じ敵に立ち向かっていくというドラマがよかったですね。ラーマの神ビジュアルがとにかく好きです。あらゆる要素が詰まっており、大変楽しめます。

ラ~~マン~~~~~

 

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード

実は1作目よりハイテンションなワイフズボディガード。 思い出すだけで笑えるシーンもいくつか。

なによりサルマ・ハエックがあれから大変お気に入りで、特にアントニオバンデラスにツッコミ入れてるインタビューとか胸キュンです。(バンデラスはドМなのかけなされると大喜びします)

もう死にそうにつらい時とかあえて見たい映画w

この曲は、予告編にしか使われていないのですが(笑)あまりにも歌詞とシンクロしてて爆笑なので置きました。

Hit me baby one more time!!


ウエストサイドストーリー

いやまあこれは、音楽の力よね。帯状疱疹抱えて気を紛らわすために観に行き、やはり声を出さずに泣くのが大変でした。


来年もいくつか楽しみにしている映画はありますが、今年の上位3作を超える衝撃や熱量はあるのだろうか…。


Everything Everywhere All At Onceは凄そうですけどね。(これ絶対カタカナで書きたくねぇな!)

あと、マーゴットロビーのバービーは絶対観るが(なんなら二回見たい)いつやるのかわからん

2022年12月27日火曜日

CONTROL 動画集(1)

CONTROLについて考察を途中まで書いてたのですが

動画編集を始めたら楽しくなってきてしまい

そっちを先にリリースすることに致しました。

年末年始、お暇なら見てみてください。

摩訶不思議★サム・レイクの世界がここに…。

 

ただ、ゲームとしては難易度高めなので、オプションからこっそり難易度を下げることをおすすめします。

どうやらどっかにゲストでミスター・ヒデオ・コジーマが潜伏しているそうなので、後日探索にいく予定です。

 

私の好きな恒例北欧ヘヴィメタル 


冷蔵庫との戦い

 

 

突然自ら踊りを撮りだすダーリング博士。実は、歌詞の内容が「ジェシーはダイナマイト」に変わっているのでよく聴いてみるべし。

 

 

ジェシー、なぜかブラック会社でこき使われる夢を見る。実は仕事に自信がないとかなのかな…w

2022年12月26日月曜日

アバター! WoW!

チケットに「WoW」って書いてあるからなんかあるのかと思ったら

Way of Waterの略だった件w

 

最近こんなキャンペーンやっててワクチン打ってたら映画が1200円だから、金額で渋ってる人は買うといいよ~

チケット電子発券まで大体5分だったよ私w

https://eventwari.movieticket.jp/

 

この映画は多分、

「わあ~綺麗~、ウフフッ」

で終わるだろうなと思って、大スクリーンだけど2Dでチケットを買ったら、

案の定その通りであった件。

キャメロンさんが楽しそうに、自分の好きなもの詰め込んで、脚本は、「教科書通りでいいよ」な映画でした。

もうテンプレすぎて意外性はゼロ。

強いて言うなら、海好きの私にはたまらない美しさで、今すぐモルディブの水上コテージに移動したいと感じました。(チケットトゥパラダイスも、実はバリ島に行きたくて見たのですが、テーマと舞台がよく合っていたと思います)

キャメロンが、海が大好きなんですよね。

それはよく伝わってきた。

だけど、彼が元来上手なのはやはり「メカもの」と「戦争」であり、そこの描写もすごいレベルが高いわけです。

どっちか選ぶというのができなかった。そして、やはり海側に勝たせたかった。というのは伝わってきました。

あとテーマが少しとっちらかっており、

もしキーリをナウシカみたいな、特殊ヒロインに仕立て上げてキーリの話にしてくれたら、私はもっと喜んだと思います。

そして、はぐれクジラのキャラクターも大好きなのですが、キーリとクジラだけでよかったと思うんだよな~。

 

色々詰め込みすぎてぼやけた上に、「無難なテンプレ通りの話」にしてしまったため、私の中ではかなりランクが落ちているのですが、

キャメロンさんがこの雰囲気をもっと大事にして、「海だけがメインの話」を思い切って撮ってくれたら、

世界はキャメロンは変わってしまった、と非難するかもしれませんが、私は喜ぶと思います。

 

アバターは前作もまったく好きじゃないし評価していませんが、
CGや映像のレベルの高さはやはり世界トップクラス。見て損はありません。そのくらいの能力やアセットをお持ちの方だからこそ、思い切った決断を下し、次回はメカが出てこない映画にして欲しいな。

ちなみに前作は全然好きじゃないんだけど、今作はよかったと思うし、俳優陣は大好きなのですよ。サム・ワーシントンはやっぱり実写がいいなあと思う。

あとゾーイ・サルダナも、「コロンビアーナ」でかなりツボりまして、あの激昂すると無茶苦茶な芝居をするところが大好きです。声が出なくても絶叫しちゃうの、カッコいい…。

CGだけど戦うとバケモノじみてるところも好きです(今回そういう印象しかないw)。

2022年12月20日火曜日

縞模様のパジャマの少年

サムネイルからして気に入って観たのですが…

 

第二次世界大戦中のドイツ人の裕福な家族の末っ子少年「ブルーノ」の視点から見た、ユダヤ人差別についてのお話です。

もうこの時点で色々想像してしまいますが。

まず冒頭から、ブルーノのお父さんが昇進し、引っ越すという話が出ます。

お父さんが昇進!どんな仕事かと思ったら……

「ハイルヒットラー!!」

という掛け声とともに、立派な軍服に身を包んだ父親(デヴィッド・シューリス)が現れます。

見ている方は「おおう……そっちの昇進か…」と。

軍服には骸骨のマークが!

SSじゃないっすか…………(SSがどんなに残酷な連中かは、検索してみてください)


恐ろしいことに、引っ越し先には謎の「農場」が。ブルーノは農場だと思い込むのですが……2本の煙突も気になるところです。

家に来るお手伝いさんが、囚人の服を着ていて、誰もいない時は会話をするのですが、実に悲しい内容だったりします。

「I used to practice as a doctor」と彼が言うのですがこれは、「医者として勤めていた」という英語の言い回しです。ですがブルーノは「プラクティス」を練習の意味でとらえて、笑います。

違うんです。彼はユダヤ人で、「収容される前に医者をやっていた」と言いたかったのです……。

お父さんは、「ユダヤ人は人間じゃないんだよ」ととんでもないことを言いますが……

案の定、ブルーノから見たら「ユダヤ人って本当にみんな悪いの?」と素朴な疑問を抱きます。

引っ越しで友達がいなくて暇なブルーノは、明らかに収容所である農場へ向かい、フェンス越しにユダヤ人の少年と仲良くなりますが……

 

どんどん残酷な感じになっていく、実に切ない映画で、正直なんの救いもないな、戦争映画だなあと思いましたが

印象的だったのは母親の反応でした。

戦争は、いつも女性が犠牲になりますね。

男性は、昇進が大好きですし、強い組織に認められ、働くことが生きがいですから。

「サウンドオブミュージック」のように、ある日いきなり彼氏がナチスに入り、別れを告げにきたりするわけですよ。

この映画のお母さんは、煙突から出てくる「臭いにおい」がなんの匂いか知ったとたん、ブチギレて夫を責め立てます。

気がついてしまったのです。

収容所が、収容だけではなく、役に立たなくなったユダヤ人を焼却していることに。

このお母さんは、最後まで、怒り続け、責め続け、最後まで泣いています。本当にかわいそうです…。

 

今更戦争映画、とも思われそうですが、少年たちの可愛らしさと純粋さ、春の美しい野原と、戦争の残酷さのコントラストが強烈でした。

 

時々こういう戦争映画を観た方がいいですね。少年の無垢な目から見た戦争、という視点がよかったです。

 

2022年12月16日金曜日

リリーのすべて

確か叶恭子さんが好きな映画のひとつに挙げていたと思います。

前から興味はあったのですが、わくわくアクション映画ではないので、観るのが遅れましたw

とても美しい映画で、衣装や主人公たちの自宅のセットも絵画のようで、特にエディ・レッドメインが女性のように見えたり、少年のように見えたり、時折狂気の人に見えたり、死にそうになったり、完全な中性キャラになったりと、非常に存在感が大きい。

エディ・レッドメインといえばファンタビですが、ファンタビなんて彼のほんの一部でしかないのですね。アカデミー賞受賞俳優の真価を見たなと思いました。本当にね、芝居が上手すぎて、こちらでも「今リリーなのか、アイナーなのかわからない」「本当に別人格に支配されているように見える」と騙されまくるすごい演技です。

筋書は、エディが演じる「アイナー」がトランスジェンダーで、自分の中の女性性に目覚めていき、「リリー」という別人格を形成し、それに乗っとられつつも、妻を愛し続けるという苦悩にさいなまれるというお話になります。 

これも、エディの演技力がなければ伝わらない話で。

自分の姿を鏡で見るシーンが多く、鏡の前でメイクをぬぐい、ウイッグを外して男の自分を見て。服を脱いで美しい肌の、細い体を眺め、どこまで女性に迫れるか確認。悲しいのが、いつも股間のペニスのところまで来ると苦悩が激しくなり、どうにかしてそれの存在を忘れようと、消去しようとする姿が痛々しい。

どうしても女になりたい彼は(というか、トランスジェンダーの男性は、「自分は女だ」と自覚しているので、肉体が男性なのがどうしても許せないらしい)、月に1回鼻血と下腹部の痛みを発症する。これ私はすぐに意味が分かって恐れおののきました。

彼は、自ら「月経」を発症しているのです。

女になりたいがあまり、いや自分は女だから、月経が鼻から出るのでしょう。

史実の「リリー」は、男に惚れて子供を産みたいと願い、子宮移植まで行ったそうですが、映画のリリーは異なります。

ですが、この中途半端さが少しひっかかりました。

 

私はこの映画を観ながらずっと「りゅうちぇる氏」のことを思い出していました。

彼は恋愛対象は女性でありながら、性自認は女性。みんながひっかかっているのは、子供がいるのに「離婚した」ということだと思います。でも同居している。同居して、子供の面倒をみているなら、まあいいかなと思うのですが、

 まあ、やっぱり我儘な印象は受けますね。

トランスジェンダーの人を批判したいわけではないのです。

夫の性自認が女性であることを、「途中から知らされる妻」の苦しみが気になりました。

要は…一度男として結婚したからには、できるだけ、最後まで、男を貫いてほしかったといいますか…。

未婚の人はいいんです。私も未婚だし、未婚のオカマさんたちが私は大好きだし。

でも、最初に「男として」結婚してしまったら、それはひとつの誓約だし、相手を幸せにする義務はやはりあると思うんですよね。その義務を放棄し、妻を苦しめて泣くシーンがあるのですが、どうも微妙に同情できないというか。

 

最後まで見捨てない妻も素晴らしいと思うのですが、手放しで感動はできませんでした。

 

エディ・レッドメインがどんどん美しくなり、女性っぷりに磨きがかかり、最後らへんは完全に女性に混ざって、百貨店店員をやってるのが凄いと思ったし、とにかく彼はかわいくて、そして美しいと思いました。

でも感動の物語というよりは、トランスジェンダーがもたらす悲劇を淡々と描き、悲壮感がありそうで、それを押し付ける作風ではなく、なかなか難しい問題だけどどう思うよ、って投げてくるドライな感じ。悪くないと思います。

2022年12月14日水曜日

シェールの妄想小説

ある日俺は博士に紹介された。

なんでも、俺の見えない左目を治してくれるというのだ。

オーナー家族の娘さんと、俺は特に仲が良かった。彼女の紹介なので、間違ってはいないと思うのだが、いかんせんそんな簡単に治るものだろうか?と不信感を抱きながら博士とやらに会いに行った。

博士はどこかで見たことがあるような、頭髪が左右に爆発したような髪型の、いわゆるマッドサイエンティストのような風貌だった。

その彼が、興奮しながら言うには、こうだ。

「君の左目を直してあげよう」

「プイプイ(それは、痛いの?)」

「麻酔をするので痛みは感じない。寝ている間に終わるさ」

「プイプイププイ?(お金は、かかりますか?)」

「無償だ」

俺が驚いて目を丸くすると、博士はにやりとした。

「その代わり、君には実験に協力してもらいたい」 

「プイ!!」

俺はさらに驚いて、一歩後ずさるが、博士は高らかに続ける。

「君はインテリジェント・ハイブランドモデルモルカーだ。その性能をさらに引き出そうというのだ」

娘さんが心配そうに見守っている。

「君には、地球の物理法則を超えてもらう」

俺は、娘さんと目を見合わせた。物理法則?どれのことを言っているんだ。

「君は地球初、時空を超えるモルカーになる。次元のはざまを、光より速いスピードで駆け抜けてもらう。すると…」

博士の興奮はクライマックスだ。

「時間を飛び越えることができるのだ。シェール。君は史上初の、タイムマシーンになるんだよ」

決定事項のように言われて、頭がぐるぐるする。

確かに俺はハイブランドモデルモルカーだ。片目がつぶれてしまったから、売れなくなってしまったが…、インテリジェンス機能搭載なので、英才教育を受けた。実は物理と車の関係も他の一般モルカーよりは詳しく学んでいる。雨の日や雪の日に、滑らないよう。高齢者を乗せても、赤ん坊を乗せても、事故を起こさないよう、厳しく指導を受けた。

だが、さすがに時空を超えるとか、光より速く走ることは学んでいない。そもそも俺の足(タイヤ)自体は、少し頑丈で溝が深い程度で、スピードは普通だ。モルカーは、スピードの出しすぎは厳禁なのだ。

俺たち3人は、本当に危険はないのかとか、通常の道路で家族を乗せて走ることも可能なのかとか、維持費などを2時間ほど話し合った。娘さんが、お父さんを呼んでzoom会議まで行った。

 

 

そして俺は、史上初、タイムモルカーとして生まれ変わった。

見た目が無骨になった。目が赤く光っているし、機械っぽい。ちょっと怖いなと思ったのだが、お父さんは「かっこいい」と喜んでいた。両目が見えているのはありがたかった。さすが博士だ。

「さっそく、実験を行いたいと思う」

俺は満腹状態まで食事を食べさせられ、だだっ広い田舎の一本道の手前にいた。娘さんがワクワクした顔で、博士と一緒に俺に乗り込む。

「この一本道は、しばらく人が来ない。この先は工事中で通行止めだ。工事中の札の前までに、時空のはざまに入れるよう、アンプリファイアーを起動する。いいかね。何も考えずに、全速力で走り抜けてくれ」

博士の目がキラリと光った。

「きみならできる!それでは行くぞ!」

どこまで安全なのかわからなかったが、博士の改造のせいか、走り出したくてたまらなかった。俺は生まれ変わったのか。そうだ。俺は伝説のタイムモルカーになるんだ。つらい過去を乗り越えて、閉鎖的な教習所を卒業して、俺は今、時空のはざまにまで駆け出そうとしている。


俺は変われる。


そう信じて、俺は全速力で走りだした。

2022年12月12日月曜日

モルカーDS10話泣いた…………

何も言わずに見てやってくれ。

 

俺はこういう話に弱いんだ。

 

シェール、どうか、人の愛を、もう疑わないで。

幸せになってくれ…。

 

俺みたいにならないでくれよ……。

https://youtu.be/RIKXRVcv_gg 

 

ところで動物が「撫でられる直前ですっと避ける」表現がむちゃくちゃ上手いな。某猫の島の猫もそうだった。

2022年12月11日日曜日

MEN 同じ顔の男たち

これは前から楽しみにしていた映画なのですが、まあいまいちという評価が多いし、実際そうだと思います。映画としては、ですけど。

これは女性向けですね。

 

そりゃー女性からしてみれば、「男はみんな加害者」になる時期ってのはあると思います。私は今実際そうなので、別段感情移入に時間はかかりませんでした。

そうよ。大家さんも、警察官も、教会の神父ですら、どいつもこいつも同じ「男」。どいつもこいつも、信用できない。どいつもこいつも、味方のふりして近づいてきて、欲しいのは私(女)の身体。 

男はみんな同じ。男は加害者。男は諸悪の根源。男は女性の人生を奪い取り、不幸にする。

こないだ実家で父親に「男をすべて同じにくくるな。」と言われたんだけど、そういうこと言っちゃう時点でもう娘に対して、不信感を植え付けている。

(そもそも娘が男性不信になるのは、父親の対応がいまいちだからだと思う。異性の肉親って、最初に見る異性だからね。そういう意味では、親の責任は重い。)

ある意味タイムリーな映画ではあります。今、男性不信が加速している時代で、日本では少子化が爆速で進行している。その反面、都心ではベビーカーをバスに乗せるなだの、子育て妨害も多い。男性はもはや女性を紳士的に口説く術すら学ぼうとしない。

人間って本当に、わがままな生き物です。 

オチが非常に納得いく内容でした。だから、一応感想を書こうと思えました。しかし、このオチは、男性には理解不能かもしれません。

映画の中の男たちは、ただ、ひたすら、這いつくばってまで、主人公の女性をもとめて近づいてきます。

まあ、そういう悲しい生き物だっていうことなんだと思います。 

コロナ禍で女性と関わる機会がさらに減り、最近は40代女性も被害を受けるようになりましたね。20代女性なんて、どのくらい気をつけたらいいんでしょうね。スカートなんてはけたものではないですね。盗撮が横行してますから。梅毒が流行る理由も…、年齢分布を見れば状況が明らかであると言われていますね。

 

ちょっとネタバレっぽくなってしまいますが、意味不明な現象がありました。考察の余地はあると思いますが 

教会にある謎の石像。

あれはなんだったのか、というと…。

多分ですが、「子供を産めない男性」が子供を産むことができる「何か」を表しているのだと思います。

両性具有なのか、わかりませんが、森の神、みたいなものでしょうか。

 

創作側の立場で言うと、男性は子供を産むことができないから、女性を求めてさまように運命づけられている。だから、見た目は男だけれど、子供を産む生き物をつくった。(というか、産めれば、女になれるという願望?)

ということなのかなと思いました。しかし、産まれてくるものを見ていると、ろくなアレじゃないので、ヒロインは途中で怖がることすらやめてしまう、あのくだりはちょっと理解できる感じがします。「男ってしょうがない生き物だな」というあきらめ。

A24らしい、神話のようなものを感じました。もうちょっと、説明が欲しかったかな。

 

A24作品のリストを見返したら非常に面白かったです。今まで観た「なんじゃこりゃー」映画は全部A24でしたw

しかもパティンソン率結構高め。実は見てて感想を書いてないものも多いです。だってポール・ダノがどんな作品出てるのか気になって観た「スイスアーミーマン」なんてさ。「もしリドラーがこの体験を通して気が狂ってしまったのなら…」と思うとすっごい納得いっちゃうっていうか、キチガイ映画ですからね。ギャグなのかもしれないけど笑えないっていうか…。

最近で言うと、「LAMB」のほうが面白かったです。なぜかというと、最初っから、「その子は人間じゃないよね。いつかこの家庭は崩壊するよね。」ってわかっているから。そのいつか、がいつ来るのかがとても怖くて、だから、平和なシーンが続いても、ろくな終わり方しないってわかってるじゃないですか。それがよかったなあ。

2022年12月4日日曜日

ザ・メニュー THE MENU

息抜きには映画はやはり最適ですね。特にエネルギーが不足している時にはいいです。

 

私は前職で資産家の上司にフルコースのディナーをご馳走になることが何度かありました。

基本的にはその食事のお値段に見合った、綺麗な格好をして、マナーも合わせるべきだと思っていますし、シェフの食べ方の指示があれば、それに従うべきだと思っています。

はじめて博多の寿司屋で食事した時に、とても上品な寿司だと思ったので「上品ですね」とコメントしたら「お客様が上品だからですよ」と返されて嬉しかったことがあります。

しかし「ザ・メニュー」のレストランのシェフ(レイフ・ファインズ)はどうやら極端な凝り性で、お客様への要望レベルが高い。高いけれど、どうやらもはや食事ではないらしいことが、じわじわとわかってきます。

この作品は、単なるホラー映画ととることもできますが(売り文句のブラックユーモアですが、私は一秒も笑えなかったので、コメディ要素は期待ゼロのほうがいいです)、

私は、どちらかというと、プロの職人の精神的な病魔を感じました。

これは、ものをつくる人たち

エンジニア、デザイナー、PMで情報設計したり指示を出す人たち、アニメーター、漫画家、イラストレーター、映画監督、CGデザイナー、そんな人たちが観たら途中で色々思うことがあって胸が詰まることでしょう。

シェフが途中で言う

「あなたは11回もこのレストランに訪れた。その度に我々は料理の説明をした。ひとつでも覚えていますか」

というセリフは結構刺さりましたね。私も上手に説明ができないです。だって、コース料理って8品くらい出てくるじゃないですか。

本作のレストランでは「スマホで写真を撮るな」と言っているのに、ニコラス・ホルトがこっそり写真を撮っています(しかもバレバレ)。でもね、私も許可を得て撮っているのですが、覚えてないですよ。すっごい、難しいんです。どこ産の肉だとか、どこそこの野菜だとか。福岡だと「糸島産」がステータスみたいなのですが。

でも、ですよ。

これはひとつの、シェフのエゴでもあるのです。

客のエゴは、「有名な予約のとれないレストランでディナーした!」というステータス。

シェフ側のエゴは、「一品ずつ丹精に心を込めて制作した、貴重で芸術的な食事」。

これって、難しい問題ですよね。

特に日本人はね、本物の大富豪ってあんまりいないですから。

ショッピングモールを散策していたら、マクドナルドに長蛇の列で、ちょっと驚いたことがあります。

別にマクドナルドが悪いとかではないんですよ。

たまの外食がマクドナルドだったら、つまらないとは思いますが。

私が食事をつくる時は、味と栄養を考えます。健康的で外食より節約になるような、合理的な献立を考えます。しかも効率重視で一品、もしくは2品まで。しかし、味音痴ではないので、調味料に少しお金をかけます。テーブル食塩はNG、こしょうはGABAN、塩麹は自家製、サラダ油は一切使わず、ごま油かオリーブオイルを使います。最近は中華料理のレトルト調味料をやめました。あまりにも変な色がついているので。

ですが調理に手を抜きたいので、冬はもっぱら電気圧力鍋に調理してもらっています。
なので、食事に対するエゴはそれほどありません。

ですが、だからこそ、たまにいく高級レストランではシェフに敬意を示さなければ、と使命感さえ感じます。というか、どのレベルのお店でも飲食店では敬意を示すようにしています。いつも自分がつくっているのも楽じゃないのを知っているので。


つまりあれなんですよ。職人に対する敬意とかの話なんですよね。

だけど、ジュリアンは行き過ぎてしまった。個人的に思うのは、

どうしてもクライアントが嫌なら、その仕事を休職するか、辞めるしかない

ということです。これはデザイナーをやっていても、何度も思ったことです。デザイナーの人数は減り、若手もなりたがる人が少ない(フリーで自宅でチート的にやりたい人以外)ので、求人だけはたくさん出ていますが、相変わらずクライアントは「安くいいものを速く」ばかり言ってきます。これはデザインに対する一種の冒涜であり、それは本作のシェフにも通ずるものがあります。

この問題はおそらく一生涯クリエイティブ職につきまとうことでしょう。そしてなかなか、越えられない壁でもあります。ですが、たまに救世主のような人が現れ、「低賃金重労働」を救ってくれることがあります。まあ、なかなかその輪に入るのも難しいんですけどね。


さてこの映画の面白いところは、終盤でアニャ・テイラー=ジョイ演じるマーゴットが機転を利かせて、プロ魂を揺さぶるようなことを言い出します。これはかっこよかったですね。マーゴットはあまりレストラン自体に興味がないのですが、ニコラス・ホルト演じるタイラーのパートナーとして連れてこられます。欧米ではパートナーを連れてくることがルールだったりするからなのですが、マーゴットには「エゴ」がないため、おかしなルールなどを見てはストレートに批判します。かっこよかったです。こういう女性でいなければならないと思いました。

世間をお騒がせのあのイーロン・マスクが言った言葉で結構刺さったのが、「規則ではなく良識に従え(Use common sense)」

これね~。結構重要なんですよね~。

 

しかし、「ザ・バットマン」でブルースの候補に残ったのがパティンソン君とニコラス・ホルトだったそうなのですが

ニコラス・ホルトは高身長だし、顔もかわいいんだけど

なんていうか、パティンソン君の持つ重た~いダークオーラやシリアスな繊細さ、にじむ狂気や世間への恨みみたいなものが、ニコラスには感じられないんですよね。

ニコラス君はやっぱりこういう明るい能天気な役が来るんですかねぇ。というか、明るいけど被害者になりがちな感じがする…。

ゾンビ役もなんだかんだ暗いというよりは、ただピュアなだけだった気が。 ピュアさで言えば、マッドマックスは最強にピュアでしたね。

パティンソン君も純粋!ってよく言われるから似ているけど、パティンソン君のほうが暗いことをひきずりそうなイメージありますw

 

そうそう一個だけ思い出しました。「男の過ち」というメニューが出てくるのですが、これだけはちょっと笑っちゃいましたね。あのジュリアンも過ちをおかすんだなと……。

しかもその後女子会みたいになって、あそこだけはちょっと面白かったです。

2022年11月30日水曜日

「プラットフォーム」を観て

結構面白い映画だと思う。予告編をツイッターで見て、恐ろしい内容だと思ったが、大変興味を持った。それがアマプラにいつの間にか追加されていた。

あらすじ、設定は非常にシンプルでわかりやすい。

主人公は、とある条件(認定書をもらう目的)で「プラットフォーム」の中に入る。

そこでは、簡易なベッドと明かり取り程度の窓、そして洗面台が用意されている。同室にはもうひとりだけ人間がいる。

部屋の真ん中が空いていて、そこにテーブルの台だけみたいなものが降りてくる。

そこには、「人が食べたあとの食べ残し」が乗っている。

下層にいけばいくほど、食べ物が減っていくという仕組みだ。

最下層にたどりつくと、このテーブルの台は超高速で上に戻っていく。 

一か月経つと、別の階に移される。自動的に寝ている間に。

ストーリーは48階から始まる。

 

注意点としては、食べ物を食べるカトラリーがないため、手づかみで食べなければならないこと、そのため非常に汚いビジュアルになる。

主人公は最初食べること自体を嫌がった。

だが、もちろんそれだけでは済まされない。

上からいろんなものが降りてくる。あるときは自殺者?か他殺かなにかの人の遺体、ある時は「ミハル」といって息子を探している女。食べ物は下層に近づくにつれて、減っていくので、 本当に飢えた人間は同室者を殺して食べたりするのだ。

この「ミハル」が実にキーパーソンだった。

最後の最後までちゃんと見ると、それがわかるようになっている。

さてこの映画、何が素晴らしいかって、最初から中の人が、良心を試されているからだ。

この映画はスペインでつくられており、全編スペイン語だ。

スペイン人は敬虔なキリスト教徒が多い。

キリスト教徒でなくとも、当然こう思うだろう、

「下の階の人たちのために、食べ物を残してあげよう」と。実際、元管理者が言うには、自分の分だけをとれば全員に食事がいきわたるというのだ。

ここがミソだ。

最初から、主人公は「残そう」という。

だが、金銭でも、性欲でもなく、「食欲」の飢餓に、人はいつまで耐えられるものだろうか。 

主人公は途中で、同室の女性に自殺されてしまう。

そして飢餓の誘惑と戦う。

人を食べていいものか。いや、いいわけがない。でもそこに死体がいるのだ。

私がこの作品がいいなと思ったのは、完全に安部公房的なシュールレアリスム、芸術性の高いセリフと見せ方を貫いた純粋なSF作品であること。多くを語らず、視聴者に解釈や想像の余地を残すこと。そして同じ舞台なのに非常にテンポがよく、伏線もばっちりだ。

そしてテーマはあくまで人間の良心に迫ることであること。


この映画で、人は試されている。

 

主人公を食おうとした同室者も、死体を食べようとした主人公も。そこには「善悪」の概念よりも、視聴者に直接問いかけるちからがあった。

「あなたなら食べますか?」

という問いだ。

 

残酷映画でも、スリラーでもない。ベースはキリスト教の概念だ。究極の状態で他人に与えることができるだろうか?という、試練である。キリストになれるか?お前の中の、神はどのくらい強いのか。

 

強烈な階層社会を、まるでそのまんまビジュアル化したような映画だし、ビジュアルも気持ち悪いシーンが多い。だが、主人公は人を食べることは基本的にしなかった。

 

これが、主人公があっさり誘惑に負けて人を食べてしまったら、ただの猟奇映画なのだが、それをしないことで、様々な苦悩をすることで、映画の芸術性やメッセージ性が高まって非常にいい作品になっていると、私は思う。

 

人を食べる作品というのはいくつかある。ハンニバルは娯楽のために人を食べるので私はあまり好きではない。東京グールも好きではない。鬼滅も基本的には嫌いで、最初は見る気すら起きなかった。

本作は「人を食べる」ということを、ネタにし、センセーショナルな客寄せの道具に使っているような作品とは一線を画している。食べてはいけない、というのではない。食べないのが尊いということでもない。

なぜ、食べてはいけないと感じるのか、を考えさせられる。いい作品だと思う。 

宗教は本来、人があがめ信じたもののために、プライドを持って、善人であり続けるために存在する。

日本には宗教がまともに定着しなかったおかげで、変なところで良心がない。例えば海外では、性的な行動を宗教で抑制している関係で、日本よりは性的な発言や軽度の性犯罪が「常識として」タブーとなっている。私は、イスラム教がちょっと苦手ではあるが(トルコ人のせいで)、イスラム教徒は「本(コーラン)に書いてあるからレイプはいけない」と女性が言えば、やめるのだそうだ。

私はそういう「信念」を評価したい。それが「人間が人間であること」のプライドだと思うから。


ちなみに終盤からエンディングの展開はなかなかすごい。特にラストシーンは美しいと思った。娯楽作品ではないが、非常に完成度の高い、社会問題を織り込んだ詩をビジュアル化した芸術作品だと感じる。

2022年11月19日土曜日

インターステラーちゃんと観たわよ

私が覚えていたのはマット・デイモンに突き落とされるシーンだけだったww(ネタバレだぞ!!)

全体的に静かで、前回見たときは寝ちゃったような気がする。

まあテネットに比べたら寝るわな。

あと終盤の強引すぎる展開、どう受け止めていいのかわからないところもある。

 

私は子供の時「宇宙」という図鑑がとても好きで、そこにもブラックホールについて書かれていた。人が知覚できるのかわからない、ブラックホールの、イメージイラストが綺麗に描かれている子供向けの図鑑だった。

そこにも、「ブラックホールの向こうにはなにがあるかわかっていない」と書かれていた。クリストファー・ノーランはそこを自由に創作したのだと思う。ポエムな感じの作品だ。途中までは割とSFだったのだが……。(まあ、ちゃんとSFだといえばそうなんだけど、やはり4次元に連れてこられた時からがおかしいw)

基本的に正しい知識としては、劇中でアンハサウェイが言う通りだ。

時間は巻き戻らない。

そして、ブラックホールに入ったら重力が強すぎてすべての物質がつぶれるはず。人間が一瞬でつぶれるはずなのだ。

というか、潰れたことすらわからないんじゃないかなと思う…。

という知識を前提で見ると、伏線はきちんとあるものの、どこでねじ曲がったのかがわからなかった……。

4次元や5次元の存在が、時間を自由に行き来できるのはなんだかわかるような気もした。

だが、我々から時間を取ると、一体どういう世界になるのかちょっとわからない。

時間が遅かったり早かったりするのは、あるのよ、とアンハサウェイが言うんだけど、それはわかるのよ。物理学で有名なやつですよね。体感もあるし。そもそも、人間が時間を知覚しているだけのことで、例えば、鉄が酸化してサビていくことで、時間を「見る」ことができる。

時計は人間が発明したもので、それも知覚したものを表示させているだけ。誤差もある。しかも飛行機で飛ぶと、数時間前に巻き戻ってしまう。(そういう意味では戻るんだが…)

元々は、太陽系の、太陽の動きを人間が知覚したことで始まった「概念」なのだし。

人間の染色体にはテロメアという寿命を示すものがあり、細胞分裂により老いていく。それで「年齢」という概念も出てきた。ものすごい田舎の少数民族で年齢という概念をよくわかっていない人たちもいるっていう。彼らはいちいち、誕生日を数えたりしないようだ。

 

なので、じゃあ時間とはなにか?という話になる。人間にとっては、物質の劣化よりも自身の年齢の方が時間ととられるだろうか。100歳を超えても、外見や身体が50代で止まっていれば、それほど悲しいとは思わないかもしれない。今若い人達にはそういう考え方が流行っている。病気や介護で最後を終えるのではなく、50代くらいの外見でいきなり寿命が来ればそれはそれで幸せだろうと。

最後の主人公を見てそう思った。

 

いい映画なのかそうじゃないのかは、ちょっと評価しがたいのだけど、ブラックホール関連を描いた作品としては面白かったです。あと、前半は、宇宙船が妙にリアルでよかった。宇宙船ってのは狭くて、無骨な乗り物じゃないといけないよね。パッセンジャーなんか全然リアルじゃなくてつまらない。

クリストファー・ノーランの映画はいつも「ああ、うん、わかったよ」って思うんだけど、

え、なに?愛がなんだって?

って思って終わる。ちょっと愛が伝わらないというかw 主人公の役者の芝居はめっちゃうまくて涙を誘うんだけどね。

むしろ「お前裏切るんかーい」とか「嘘だったんかーい」みたいなサスペンス劇場のほうが、彼は上手いのかなと。

2022年11月13日日曜日

CONTROL クリア後感想

途中からとてもポエムな内容になってきて、さすがサム・レイクだなと思ったのだが、例によって付属ドキュメントや動画、音声などが豊富すぎてすべて追い切れていない。つまり、大量の考察時間が必要だ。

全部動画に撮って、暇なときに観るのもいいかもしれない。

さて内容としては、

SCP財団と非常に似ていて、一部完全にパクっているところがある。

SCP財団というのは、架空の財団で、インターネット上にしか存在しない創作物である。

そこでは、例えば冷蔵庫や扇風機、信号やベビーカーが意志を持ち、人を攻撃してきたりする。

かつてアニメで「つくもがみ」というのがあったが、あんな生易しいものではない。

例えば、このゲームをクリアしたあと、サブクエストを自由にプレイできるようになるのだが、今日は冷蔵庫と戦った。

それをラングストンに報告したら、「信号」を処理してほしいと言われ、行ったら、信号が赤の時に近づこうとすると離されるという現象が。

おもしろい。SCPはずっと増えているらしいのだが、実はSCP自体はゲームにもなっている(とても怖いホラーゲームなので、プレイできず、実況だけ見た)。ただ、CONTROLに関しては、それだけで終わるものではない。

基本的には壮大なSFであり、精神世界の描写も多い。

ノリ的にはクリストファー・ノーランの映画だ。変貌した現実は「インセプション」であり、エントロピーについては「テネット」を思い出す。(インターステラーはなんか途中で眠くなってしまったのでまた今度ちゃんと観るw)

アイテムで「エントロピー」が落ちてるんだからびっくりだ。アイテムになるんかいなw

エントロピーについて調べると気が狂いそうになるから、「エントロピー テネット」で調べたらちょっとだけわかりやすくなった。私は物理学は天文学に関したものしか興味がないので、時間旅行にはまったく興味がない。もちろん、天体からの距離が光年で示されること自体は知っているのだが、現象が巻き戻るならともかく、時間は巻き戻らないと思っている。

主人公ジェシーは異常なまでの超能力を持っており、

・物体を念力で動かす
・変貌された世界(周辺数メートルだが)をもとに戻す
・空中浮遊をする
・なんと、人を洗脳・・・(しかも普通に普段から使えるw)
・謎のバリアー機能
・瞬間移動

 こんなに能力があるので、超能力ものが好きな人には楽しいのだが、いかんせん使い分けに困る。浮遊はないと進めないところがあるので、いいんだけど、バリアー機能とか、ちょっと忘れてたりする。

しかも、ものを飛ばして攻撃できるのに、銃が5種類くらいあるのだ…。

全部使わなくても全然クリアできるしw

洗脳も便利は便利だが、HPを減らしてから、なのであんまり実用的ではなかった。

 

話も風呂敷を広げすぎ(ちゃんと収束するのがすごい手腕だけど)

色々な要素を詰め込みすぎている。たとえば、巨大な設備の中にいる大量の従業員は、カビの胞子にやられて襲ってくるのだが…。

この時点でラスアスとかなり似ている。しかも感染具合で異形の化け物に進化するのだ。これがうざい。特に自爆するやつがうざかった。

だけど、ボスはカビじゃないんだよね。だから話がこんがらがっている。カビは生き物だけど、「ヒス」は多分精神を侵して人を狂わせるもの。見た目がカビなのかもしれないが。

実は謎音声がずっと流れていて、それで人が狂うとも言われている。どっちやねんって思うよね。 

しかも、ヒスの侵略からまもるものがヘドロンなのにヘドロンに直接曝露するとおかしくなってしまうらしい。原子力みたいなものか?


すべての引き金はスライドプロジェクターなのだが、そこをもっと掘り下げてほしかった。ダーリング博士は、スライドを見たときに、「愛」を感じたのだとか。さてそれは本当だったのだろうか?

そしてジェシーが出会った「ポラリス」は「愛」なのだろうか?それとも「母ならざるもの」であり、自分が自立した時に自分を見守るために生み出されたもうひとりの自分か?

本当に謎が多い。しかもジェシーはおそらく、「常に夢見がちな女の子」と言われているが、他人が見えないものが見えている可能性大。プレーヤーはそれを追体験しているのだ。

 

このゲームは、FBCから逃げることができない。SCPがそうであるように、内部から危険なものが脱出できないように、厳重に管理されている。敵は何度も出現するのだが、防火扉の中に入ってしまえば追ってこないのだ。しかも丁寧にシェルターが各地に用意されている。

FBCはいったい、何をしていくつもりなのだろう。あんなに巨大な設備で、優雅に仕事をしているようだが、正直「それをどうするの?」と聞きたくなる。まるで、ペンタゴンでUAPを閉じ込めて管理しているような、そんな感じの話だ。 

そもそもですよ。

格納している「余剰次元生命体」

これ、倒せないんですよw

なのに最後らへんだと普通に出てくる。


それ格納してどうするんだ……。本当に、謎です。

面白いんですけどね、アラン・ウエイクはAWE(この世界でいうAltered World Eventsの略、つまり変貌世界)のひとつだとされている。

つまり、CONTROLの世界観を使うと、(SCPもそうだが)たくさんのAWEを一個ずつひろってゲームにすることができるのだ。なんなら小説や映画でもいい。

CONTROLのFBCも、SCPも、「ネタの宝庫」であるにすぎないが、こういう世界観を共有しておくスタイルは、何作も作品がつくれるのでいいかもしれない。

それに一見テンプレにみえる作り方でも、それぞれは独立した世界観を持てるし、それぞれのパワーオブジェクトに特有のストーリーや背景があるに違いない。


冷蔵庫が蹴られて怒った、というのはわからんでもないからだ。

私は、物持ちがとてもいいけれど、それは結構大事にものを使う癖があるからだ。しかし、そのせいでストレスを抱えていたりもするから、「モノ」が、私の味方をしてくれると嬉しいのだけど、ある程度の投資は必要らしい。

そしてこれは40代に突入してよくわかったことだが、たくさんの「モノ」を持っていると病的なほど、メンテナンスに時間や手間を割かれる。

モノはなるべく持たないほうがいい。私もだいぶ手放してしまった。レンタルであれば、お金を払えば他人がメンテしてくれる。

 

2022年11月8日火曜日

CONTROL:難易度を選択できる自由と弊害

ゲームにおいて「難易度」という概念はよく問題になる。

 

現代人は日本だと特に人材不足で、仕事の密度が上がってきており、団塊世代ジュニアであるわたしたちは日本経済のあまりにも奔放すぎる降下トレンドにひたすら搾取され、馬車馬のように働かされている。つまり、疲弊している。

それを救うものが「IT」だったはずなのだ。

だから、ゲームも「簡単で」「お手軽で」「なおかつ面白く」なければならないという、非常に難しい時代に突入していると思う。

 

ところでCONTROLというゲームは難易度が高い。これははっきり言えることだ。

だが最初に難易度選択というものは出てこない。

このままでは進めることができないと思った私は、オプション画面を開くことにした。するとなんと、細かいパラメータ調整で難易度が10段階で調整できるではないか。

100%にするとほぼ無敵になってしまう。

一時期あまりにも難しくて疲れるので、100%で挑んでみた。

すると、かなり簡単になってしまったので、50%に下げた。そしたらやっぱり完遂できないイベントなどが発生するようになった。 

ただ、私はプレイしながら思った。

無敵な状態でも面倒なものは面倒である。

無敵でもエンカウントが多すぎると、先に進めない(倒すにはテクニックが必要なので)。

こっちが無敵でも、敵が弱くなってないので手間は同じこと。

 

「倒す」という達成感は、エンカウント率や敵の強さによってもかわってくるのではないか?

つまり

敵が適度に強く、エンカウント率が適切(多すぎるとやはり頭にくる)でないと、「面白くない」「楽しめない」

まとめれば、難易度は適切であるべきだということだ。


正直、難易度が高すぎると、どんなに調整が可能でもゲーム自体に興味を失うおそれがあると思った。

 

なおCONTROLにおける大きな問題点は以下の通り。これはアランウェイクほど本作が人気がない主な理由に直結すると思う。

・武器のカスタムが面倒(アランウェイクくらいシンプルでいい)、主人公のカスタムもあるのだが、いらん。勝手に経験値でグレードアップしてほしい

・主人公がスキルフルなため、やれることが多すぎて覚えられない

・敵の種類も多く、しかもものすごい量出てくる。囲まれるとかなり面倒(無敵でも、倒さないといけないのでうざい)

・爆発が多すぎて視界が遮られる。とにかく、うざい。そばで自爆するやつと、グレネードを大量に飛ばしてくるやつと、物を飛ばしてくるやつがいる

・ここまでゲームを複雑にしておいて、さらに大量のドキュメントを拾わせ、大量の動画メディアも拾わせる。追いきれない(読むのに時間がかかりすぎる)

 

「シンプルイズベスト」という大きな標語が見えた気がした。 

やはりアランウェイクは偉大だ。

サム・レイクは天才だが、才能があるからといってなんでも詰め込むとこうなるんだな……。謙虚さって、必要ですね。

 

2022年11月7日月曜日

TICKET TO PARADISE 観てきました

ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが昔別れた夫婦を演じることで大々的にCMされてましたが、正直あんまり期待していなかったけど、

「なんか観たい!」「癒されたい」

と思って観に行ったら、

もうすごく癒されて、観に行ってよかったあ~!と思いました。

NOPEのような怖い緊迫感もないし、個性のあるコメディでもないし、RRRのような情熱もありませんが、

メンタルが弱ってるときには本当に癒される映画でした。

なによりやっぱり、ジョージ・クルーニーは天使だね。

笑顔を見ているだけでも癒されるけど、変顔をしょっちゅうぶっこんでくるんですよ。面白い人だというのは知ってたし、私はことあるごとに「ジョージ・クルーニーを見るとどうしても笑ってしまう」って言ってるんですけど、本当に面白いです。茶目っ気と愛嬌がありすぎ。リアクション芸もうまい!

なのに超がつくほどのイケメンだし、スタイルもいいし、タキシードはアルマーニで注文したもので、それはもう美しかったです。 

私がジョージ・クルーニーは絶対面白い人に違いないと思ったきっかけは「ヤギと男と男と壁と」というわけのわからない映画なんですが、キャストはものすごい豪華なんです。その映画で、車の上でヨガポーズをとってるシーンで大爆笑して以来、忘れられません。

基本めっちゃ面白い人なんだろうなと思います。なのにあの端正な顔…。そして決め顔が上手。

かつてバットマンやって映画が大失敗して今回もエンディングでちょっとネタにされていて笑いましたが、パティンソン君がクルーニーの衣装でカメラテストしたというのを聞いているので感慨深いです。思えばちょっと似ているところがあるかもしれません。

クルーニーさんのことばかりべた褒めしてしまいましたが、映画の内容はというと、

ものすごい真面目に結婚を考える映画で、

あ~凄い真面目だなあ、泣けるなあ、と思って。不祥事ばっかりニュースになる時代に。最後らへんとか癒されすぎて泣きました。

というか。


私もジョージ・クルーニーみたいなパパが欲しかったあ~~~!!!!

実の父親に失礼だけど。

いや、クルーニーが父とか、毎月会いに行っちゃうね。自慢のパパでしょう!

いや~もう、娘役の人クルーニーさんに頭撫でてもらうとかもうそこ私入っていいですかどうですかね???みたいな。

 

あとジュリア・ロバーツとのかけあいはもう、ベテラン級すぎて台本いらないでしょ。スタッフロールで、採用されなかったアドリブ流してくれるけどもうエキストラの人たちが爆笑しちゃっててなにこれもう癒されすぎでしょ、っていう、メンツがベテランっていいよね~。

2022年11月4日金曜日

CONTROL 始めました

 いや、やっぱりサム・レイクは天才だよ。

もし天才っていうのがいるなら、彼だろうね。

何がすごいかというと

まず語り口のセンス。

映画をたくさん観ている人なのだろうと推察するが、下手すると映画よりうまい。

「遊べる映画」として十分成り立つ。

彼は、自分が作った緻密な設定を、それはもう出し惜しみするんだけど、それがとてつもなくうまい。

つまり脚本を書く天才だ。

人の知的好奇心を煽りながら、ぐいぐいとプレーヤーを引き摺り込んでいく。

我々は、現実ではないが現実に限りなく近いその世界に、どっぷりハマることになる。

そして、難易度も相変わらず上手に調整されている。

「もう無理、絶対無理」と思いながら、4回目くらいでコツがわかるようにできている。


いやはや、サム・レイクおそるべし。

私たちはクリエイターの前に平伏す必要なんかない。

ジョーダン・ピールも言ってただろ。

自分の映画を観て、何か作ろうと思ってくれたら。

そういうことなんだよ。

私は、サム・レイクのゲームをプレイしていると、ものすごく創作意欲が湧くんだ。

クリエイターってのは、職業じゃないと私は思っている。

この世の全ての人間が、クリエイターでありますように。


ナマステ。



2022年10月25日火曜日

RRR!!!

わたくし、先日遺伝子検査を受けてみましたの。それはそれは面白かったですわ。

まあ、なにが面白かったかって、

わたくしの遺伝子ルーツはなんとインドから。

インド、フィリピン、沖縄とわたってきたそうです。どうりで南国が好きなわけですね。わたくし、やはり、沖縄にいつか移住するべきなのかもしれませんわ。(わりに肌が白いんだが)※おそらく、母親の遺伝子が強いことが証明されてしまいましたね。 インド(ネパール?)カレー屋さんはだいすきです、ヨガも大好きで、インドは怖いけど一度食べて祈って恋をするみたいにヨガのレッスンを受けてみたいような、気もしないでもない。(本音を言うとヨガのグルになりたい)

というわけで、ナマステ!!!

今年最大級のインド映画、RRRについて熱く狂気の感想を語るわよ!わが宣言をもって法とせよ!(それ別のやつな)

筋肉!!!!!!

巷でゴールデンカムイの実写化が物議をかもしているが、インド人につくらせたらこんな感じになるんじゃないかという映画。美しき筋肉!!!!そして、「まじで強い」

熊の代わりに戦うのは、なんと、トラ!!!冒頭のトラとの戦いは実は伏線なのだが、ゴールデンカムイもそうだけど、無茶苦茶すぎる。

兄貴!!!!!

美しく、ピュアなブロマンスがテーマだ。クールな兄貴は、俺といるときは楽しそうに笑ってくれる。ギャップがすごい。ギャップ萌え。ラーマかわいすぎる。やられました。

ラーマはちょっと二重人格だけど、冷徹な仕事っぷりとは逆に親友ビームといるときはそれはもう子供のように楽しそう。キュン死。

ナトゥーの力!!

敵対するのは西暦1920年のインドを支配する大英帝国様。その麗しき英国式のパーティーに招かれたブラザーたちは…

とりあえずインドの踊りを披露するよね。

まあこの辺はインドびいきやから、「ナトゥーのほうがいけてる」で終わり。

でもなにがすごいて、体力と筋力でしょ!! 

バイクは武器

バイクで殴るのはデビルメイクライ5だけだと思っていた…。インド人はバイクで殴った後、

直接投げる

バイクを燃やして投げる

もちろん乗りものとしても

英国人殺しまくって「俺は悪いことはしていない!!!」

英国人は敵なので割と容赦なくぶっ殺す。しかし、鉄砲で撃つというよりは、銃床で殴る。あとトラに襲わせる。

それから、インド人は確かにいつも思うけど、人力がなんかすごい。人の力で有刺鉄線なんか、ぶっ倒してしまうのだ!

得意のスローモーション!!!

スローモーションで飛ぶスコットに大爆笑!!!!!

「正しいことがしたければ、偉くなれ」

踊る大捜査線の名台詞だ。私は管理職昇進があるたびにこれを思い出す。(転職のしすぎなので管理職になっては辞め、を繰り返してしまうがw)

ラーマは村との約束のために、警官として昇進していく。そのためであれば、一度は友人を裏切ったりするのだ。

だが!それがラーマのドラマであり、感動を呼ぶ設定なのだ。

もし!ラーマがバーフバリの兄貴みたいに、最初から最後までサイコパスってたら、こんなに感動はしなかったかもしれない。※バーフバリは別の意味でなぜか感動するんだけど、それは多分、 カッタッパのせい♡

LOAD! AIM! SHOOT!!  

ラーマは幼い頃、スナイパーの才能が発露した。それはもうすごい精度で彼は劇中でもあらゆる敵を銃殺もしくは、弓矢で射る。特に監獄から長髪で出てきたあとのラーマの上半身裸の弓矢をつがえる一連のシーンは恐ろしく美しく、もう神にしか見えない。

そう、この物語はふたりの神の話だ。

ひとりは火をつかさどる才能豊かな射撃の名人。

もうひとりは水をつかさどる、心優しき剛腕の持ち主。


この映画を観たあとに得られるもの

それは謎の自信。そうだ、鞭打たれても、鎖につながれて食事が出なくても、俺は絶対にここを脱出して目的を果たす!!!!

友人に理解されなくとも、彼のために生きる!そして愛するものたちのために!!!

神とはなにか。それはもう私の中では数年前からこたえがでている。

神は、あなたが信じる、あなたの価値である!!!!!!!

2022年10月16日日曜日

「マスク・オブ・ゾロ」におけるヒーロー像

マスク・オブ・ゾロはバットマンの原作にもなったとか言われている、古い小説「怪傑ゾロ」をもとにした映画である。昔TV放映されてて見たような覚えがあるんだけど、今回ちゃんと見直してみた。

ゾロはお貴族様なんだけど、黒い覆面をかぶって(といってもはちまきみたいなやつ)民衆を助ける、バットマンと同じく「自主的なヒーロー」である。

映画の冒頭で、初代ゾロ(アンソニー・ホプキンス)は正体を見破られ、自宅に押し入ったラファエロっていう、政府の偉い人に逮捕され、嫁が殺され、乳飲み子の娘はさらわれてしまう。

このあと、本編の主人公のアレハンドロ(アントニオ・バンデラス)が出てきて、 兄を殺されたと嘆いていたところ、昔ゾロからもらったメダルを初代ゾロに見つけられる。(ゾロはアンソニーホプキンスらしい奇策で脱獄してきたのだ)

これがきっかけで、ゾロに多大なあこがれをいだいていたアレハンドロは2代めとして修業を受けるのであった。

これだけだったら、単なるエンタメアクション映画だと思うし、ちゃんと見てないとそれだけしか感じとれないかもしれないけど、アクション映画として非常に完成度が高いのであまり気にならないかもしれない。つまりなんとなく見てても面白いのは面白いのだ。

だけどこの映画が、ただのヒーロー映画として終わらなく、映画を観る目が肥えてる人も唸らせる理由はこの初代ゾロの悲しみにある。

ゾロはかつて、自主的に民衆を救い、たたえられていた。本物のヒーローだった。

しかし、傍若無人に逮捕され、20年も投獄されていた。嫁は殺されているし、娘はなんとラファエロの娘にされてしまっていたのだ。

20年。

ちょうどザ・バットマンのブルースが両親を殺されてからの月日と同じ経過時間だ。

映画の途中、やる気満々で若いアレハンドロが、初代ゾロから言われる冷水のような言葉がある。

「私は民衆のために戦ったが、その見返りとして、妻を失い、娘は奪われ、そして人生も失った」

ヒーローをやっても失うものばかりだったことをアレハンドロに告げる。このシーンは結構刺さった。とても怖いことだと思った。ヒーローの本質はここなのだ。

ゾロも貴族だったし、お金に余裕があったからこそ、覆面ヒーローができたんだと思う。だけどバットマンもそうだけど、別に見返りなんかないのだ。自己満足なのだ。政治を邪魔したら、テロリストとして逮捕されても文句は言えないかもしれない。ザ・バットマンでもなんども警察に怒られている。本当は、「邪魔」な存在なのである。

これがヒーローの本質なのだ。

逆に考えてみたらどうだろう。

ではなぜヒーローものがもてはやされるのか。

それはおそらく、「警察への不満」「政府への不満」がそうさせるのであろう。

本来のヒーローは、警察、消防士、レスキュー隊、自衛隊、政治家であり、その下にいる民衆だって、それぞれがヒーローになれる。

だけど、普通の人間はあまりにも無力だし、お金にも弱いから、アベンジャーズみたいに、なんかすごい能力をもったヒーローになれたらいいなあなんて思うのかもしれない。

それでいうと、ゾロやバットマンなんかは特に能力をもっていない。持っているのはお金だけだ。つまり余裕があるということ。だけど、現代社会だったらちゃんと寄付するなり、社会に役に立つようにお金をまわせばいいだけの話なのだ。今年のバットマンではそれが割と生々しく描かれていた。

そんな現実的な話は聞きたくないし見たくもないよ。と言う人は、若くてかっこいい新しいヒーローアレハンドロに釘付けになればいいし(貴族に扮するバンデラスのイケメンっぷりはハンパない)、現実がうまくいかないことを知っている人は、初代ゾロのアンソニー・ホプキンスの哀愁漂う素晴らしい芝居に酔いしれればよい。

つまりこの映画のすごいところは、主人公2人のどちらから見ても楽しめるところだ。また、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの情熱的な恋や、女性としてどうあるべきか、みたいな視点から楽しむこともできる。

悪役は単純にサイコパスなところがあって、あまり納得はいかないのだが、上記3人のキャラクターだけでもお腹いっぱいで、楽しい映画だ。

 

2022年10月11日火曜日

10 クローバーフィールド・レーン

クローバーフィールドHAKAISHAがアマプラに来たわよ!この名作パニック映画を観たことがないなんてどうかしているから、なるべく早めに鑑賞なさいな。ちょっと疲れる映画だから退屈しているときに観るとグッドよ。

続編だという本作なんだけど、なんでみんなが怒っているかというと、続編に思えないから、らしいんだけど

いや、これはこれでいいんじゃないかしら?

マット・リーヴスがつくったらもっとシャープになったかもしれないけどね。

確かにテーマはブレてるように感じるんだけど、この作品の面白いところは、

「はたしておっさんの言ってることは本当なのか?」

なのよ。もうそれだけなの。脱出するかどうかは二の次。

おっさんが言っている「外の空気は汚染されている」「攻撃を受けている」これがどこまで本当なのか、主人公には確かめるすべがほぼない。だから、わずかな情報から、本当かどうか考えて、脱出プランを練る。

しかし、このおっさん、明らかにおかしい。

途中で主人公のヒロインのことを「女の子」と呼ぶシーンがあるのだが、あきらかにヒロインが嫌そうな顔をする。

アメリカにおいて、成人女性を「女の子」と呼ぶのはちょっと病気と捉えられるから。

日本では、奇跡のアラフィフでもかわいければ女子、なんて呼んだりするけど、それは、日本では小児愛者が多すぎて、HENTAIがまかり通っているから。アニメが原因なんだろうけど。童顔に成人女性の身体をくっつけたりする。

でも上記はアメリカだと「精神病」とみなされる。危険人物なのだ。そう、このおっさん、だんだんやばくなってくる。超危険な液体を保持していたり、大きな嘘をついていたり。

だからこの作品はブレているのではなく、2軸で構成されている。

ひとつはやばいおっさんから逃げなきゃということ。

そしてもう1軸は、本当に外は攻撃を受けていて空気は汚染されているのか?ということ。

このふたつは違うようでリンクしている。

おっさんがやばいだけでも映画としては成り立つのだが、途中で本物かどうかわからないが、「ガス攻撃を受けた」という女性が窓にはりつくのだけど、これがヒロインに恐怖を与える。ヒロインはおっさんが嘘をついていると思っていたけど、この女性の登場で半分は本当らしいと思い始める。だけど、おっさんからは逃げたい。

ただひたすらその葛藤なんだけど、ミステリー色が強くてよかった。見ているほうも葛藤してしまう。

本家クローバーフィールドは、すでに攻撃が開始されており、バケモノの姿もちらちら見えるので、怒涛のパニック映画となっている。一見単純だが謎の面白さがある。

だから、今回は謎解きっぽく仕上げたのだろう。

 

特に面白いのは最後の10~15分くらい。ネタバレになるけどヒロインは脱出をきめる。ここまでもかなり大変だったので大変面白かった。さて、脱出した先にあったものはー?!!!!

またこれが面白いんですって。

個人的には、さっさと脱出したほうがよかったと思ったけどね。

「ゲット・アウト」も出ていくのが遅かったじゃないですか。だから、実をいうとラストバトルはちょっとしつこいな!と思ったんだけど、今回のクローバーフィールドはちょっと笑ってしまった。普通に「続くんかい!」って面白かった。だからこそラストバトルはもうちょっと長めにやって欲しかったかな。おまけに感じた。

エンディングは賛否あると思うが

ヒロインの決断って、 

「私は戦える女になった。だから人を助けに行く」

なんですよね。それがすっごくかっこいいなと思って気に入りました。

2022年10月8日土曜日

ロードオブザリング 二つの塔 IMAXリマスター版

本音を言えば一作目が最高。あの時の感動は忘れてない。

だけど今回のIMAX上映、期間がかなり短いようでショックだ。1作目は見逃した。そもそも、台風がクリーンヒットして映画館が閉まっていたのである…。

二つの塔はちょっとなかだるみしていて、3作目の方が個人的には好きかなあ。

1,3、2の順で好きかと思います。

今回不思議なことに、映像の良しあしよりも、LOTRに託された哲学のほうになぜか感動していました。

例えばセオデンが悪い部下にコントロールされて大事なものが見えなくなっていて、そこにガンダルフが来て気合の魔法で(笑)開眼させ邪気をはらうシーンがありますよね。あれは前に見たときもとても好きでしたが、映画館で観るととてもよく演出が設計されているなと感じました。

誰かにささやかれた悪意(SNSなどもそうですが)を手放して、自分の意志を取り戻すというコンセプト。基本的には「自我が自由であるか?」を主題にしていると思うのです。娘のエオウィンも「檻に入れられるのが一番怖い。戦うことも死ぬことも怖くはない」と言っています。

しかしなんでだろうか、大画面だからか、ガンダルフが「老人から杖を取り上げるんかい…」とぼやいたあとほんのわずかな隙にアラゴルンにウインクして、アラゴルンがニヤ…と笑うのですがその一連のシーンにキュン死しそうになりました、かわいいよガンダルフ。

年取って思ったこと(今までとの違い)

英語意外と簡単だから字幕いらんな。

アラゴルンは今も昔もやはり美しい。汚い格好しているのになぜなんだ。ヘアメイクとか完璧だ。とにかくクーーーール。

レゴラスは今見るとめちゃくちゃ子供っぽいww少年エルフか。

ガンダルフは安定していた。それにしてもこの人はもう人間じゃないですね。

アンディサーキスがゴラムの声を機械を使わずにやっているのが今でも信じられない(たま~に地声が混ざってるのがまたいい。人間から堕ちた設定だから)。

 

IMAXリマスターの謎

リマスターがきちんとされているシーンとされていないシーンがあり、明らかに手作り感があったのだが、あれの差異はどっから原因が来ているのだろうか。

合成やCGがどうしても劣化する感じがあった。ホビットの身長差を合成でごまかす場合の合成感。また、ゴラムのCGはやはり2022年現在のCGに比べるとかなり劣る。劣るといってもキャラ造形がすごいので納得いってしまうけど。

ただ、モブキャラCG群像は意外と今見ても違和感ないんだけど、「普通、なにか突進してきたら逃げるだろ」というロジックがおかしいところはあったw

ナズグルや、オークの表現はあまり違和感がない。悪い生き物をつくるのが上手いよね…

キャラクターのアップは綺麗にリマスターされている。

特にアラゴルンやレゴラスのようなイケメンキャラはとてつもなく美しいので、初見だったら今見ても惚れちまうと思う。(LOTRは女性キャラがいまいちなのが難点)ケイト・ブランシェットが若すぎてピカピカしていた。でも不思議だよね。ガンダルフはおじいちゃんでもやっぱり素敵。

背景がなぜか、劣化感がすごい。この辺の理由はちょっとわからなかった。もともと解像度が足りないのかな。

アクションシーンなんだけど、たまに安っぽいアクション映画にある、残像出まくりでごまかすシーン」が結構多めなんだなと改めて思った。

総じていうと、「IMAXだとアラが見えるから通常上映がよかった」と思った。

2022年10月2日日曜日

MBTIの結果がINTJについて語る件

最近 小田切ヒロさんの美容動画にハマっているんだけど、理由としては、美容動画ってのはポジティブな内容しかないということがひとつ。また、メイクアップのコンセプトがしっかりしており、男性ならではの理論が展開される。

化粧品が安くても、ブラシが安くても、極論ブラシがなくても、彼は「技術と知識があればメイクはうまくなる」と言い切る。これはネガティブ思考に陥りがちな私にはとても素晴らしい哲学であり、私は、理論や理性はこの嵐のように没落していく日本という国家に生きる上で、非常に大事な価値観だと考える。

さて先日小田切さんがMBTI診断をやったら、あまりにもあたりすぎててびっくりしている動画を見て、久々に思い出した。

私はMBTIがINTJであった。

これは建築家っていう名前がついているんだけど、こないだ酔っ払ってるときに診断してもやはりINTJであった。

INTJの性格はざっくばらんにいうとこんな感じ。

内向的!

ひとり大好き!

本や知識が好き!

理屈っぽい!

なんなら冷血漢に見られがち!

計画するのが好き!

ともだちいない!

有名人だとイーロン・マスク、ビル・ゲイツ、クリストファー・ノーランなど。

強烈なメンツである。優秀な起業家が多い。 

それからなぜかフィクションのキャラクターを分類したがる人が多いんだけど(それは意味があるの?とINTJは訊きたい)

この中に必ず「ブルース・ウェイン」が入っているww

そうか…道理でなんか似てるなと思ったよ……

INTJは女性では非常に少ないと言われている。道理で男性が、寄ってくるけど近寄ると「こわ!」という顔をして逃げていく。でもまた来る。みたいな。

恋愛の仕方は一生わからないんじゃないかなと思うこともある。

ブルースはモテるというキャラ設定があるけど、レゴバットマンを見てたら本当に自分が気に入った女性には全然好かれない(笑)というパターンがありそうな気がした。それはINTJの悪い癖で、少々傲慢なところがあるゆえ、女性から見ると「めんどくせえ…」ってなるから。だけど、INTJは理想が高いし洞察力が高いから、一番いけてる女性を選んじゃうんだよね。

私は幸い女性に生まれたため、これが男性だったらさぞかしめんどうなことになっていたかもしれないと思う。 

INTJはブルース見てるとわかるとおもうけど、「偉い人」に果敢に立ち向かってしまう。立場は平等だと思っているし、権力者を信じていないから。私ひとりだけが「なぜ社長の言うことをきかないといけないんですか?」と天然で質問してたことがあって、100%スルーされたことがあるw

トランプ元大統領がセクハラしてきたらおそらく遠慮なく殴ると思うし。

しかも目標達成型志向なので、まっすぐに立ち向かえない場合はスパイ好きな自分の知っている知識を総動員してありとあらゆる方向から復讐したりするw 

INTJを怒らせるとかなりめんどうなのは事実だ。

INTJは生きづらいか?

生きづらいと思います。だってブルース・ウエインなんですよ。ぼっちだし、プライド高いし、少々傲慢だし、陰キャだし。飲み会でひとりだけぼんやり黙ってうつむいていることが、若い時はみじめな気分にもなったんだけど、最近は「どうやってこれ抜けようかな」と考えるようになったw(お手洗いに立つと勝手に席替えが行われる法則を最近知った)

この年になってわかった。別にいらない友達は、いらんのですよ。やっぱり。

ひとりのほうが効率がいいし、ひとりでやってればハラスメント問題を考えずに済むし、わけのわからん人がからんでくることもない。

ただ、問題は「それでもお金が稼げるかどうか」なのだ。

名だたる起業家が名前を連ねるINTJのメンツだが、

私にそのような気力や能力がどこまであるだろうか。どちらかというと、「気力」が足りない。なにか嫌なことがあるとすぐに世間に絶望してしまう。

なので、中途半端なINTJをやってるのはほんとによくないなと思う。

INTJがおそらく素晴らしいと思われるところ

偏見がないという特徴がある。私は多少偏見があるが、それは自分に対して危害を加えた人たちのことを責めているのであって、本来は男性と女性は同等に扱われるべきだとずっと思っていた。

アメリカにいた経験から、黒人差別を考えたことは基本的にない。むしろ黒人のもつ体力と底抜けの明るさとたくましさにいつもあこがれている。アメリカの経験で「白人より有色人種のほうが優しい」「日本人より中国人のほうが合理的」などの観察力が身に着いた。

また、性差別問題でいえば私はいわゆるオカマさんが大好きだし、女性の文化を取り入れる男性が非常に好み。体育会系の男性は全滅です。

INTJが偏見がない理由は理屈っぽいからというところもある。だから「社長も同じ人間やんけ」とか言い出す。ただし、社長がすごく尊敬できる人の場合はまったく異なる対応をする。真実の探求者であり、その人の地位ではなく、能力をがっつり見抜くタイプ。

だから私はチャレンジングな部下だと言われてきた。本当に正しいと思えば、相手がセクハラ野郎でも不倫してても、仕事においては一切差別はしない。ただ、飲みにいこうと言われたらありとあらゆる手段でお断りしますw 

INTJが大成功する人とただ嫌われるだけのぼっちにわかれてしまう理由

とにかく社交性がない。これに尽きる。でも頑固に自分を守り続けていて、実はちょっとしたことでも傷ついて「やっぱり人間なんか信用できひんわ!」と思うのがINTJである。内気なので、よくわからないいじられ方をすると「攻撃された」と判断してしまうのだ。

私が今までのキャリアで絶対的に必要だと思っていたのが、新選組でいうところの「近藤さん」の存在。たとえば私が土方みたいな立場であって、私を信頼して内気なINTJの発言をちゃんと聞いてくれる人の存在である。でもこれがとにかく「めんどう」なので、転職活動はいつも難航する。

だが、INTJは起業家にも向いているので、どこにいってもなじまないと泣いているくらいだったら、やっぱり自分の会社を興そうと思いますw

INTJにしては腑抜けで燃え尽きがちなのが問題やんな…

2022年9月27日火曜日

レゴバットマン ザ・ムービー、とっても面白かったですww

なんかツイッターでバットマンの本質は「レゴバットマン」が一番深く考察している、と見かけたので興味本位で観てみたら、めっちゃ面白くて最後まで観てしまいましたw

マットリーヴス版でも、「そうそう、バットマンって多分本当はこんな感じよね。現実逃避した、わがままでかわいそうなお坊ちゃんの話だと思う」って思ったけど、それをさらにギャグテイストにして、それこそ、やっぱ漫画が原作なんだなって思わせる内容。なのにとても説得力がある。

ブルースがかわいいと思えるところは、「親しい人を失うこと」を恐れていること。これがものすごくかわいそうで同情するから、あんな妙ちくりんな所業も許せてしまう。もちろんブルースは頭もいいし有能だけど、だったら警察官になれよって誰もが思うと思う。しかし彼は頑なにひとりで行動することを好む。同僚と仲良くなったあと殉職でもされたら、メンタル的に耐えられないから。

レゴ版だけれど、冒頭ではブルースのとてつもなく孤独な私生活が生々しく描かれる。帰宅してもアルフレッドに声もかけず、冷蔵庫の夕食を独り言をぼやきながらレンチンして、ひとりでご飯を食べて、ひとりでギターの練習をして(笑)(そういう設定)、ひとりで映画を観てどうでもいいところで笑う。

アルフレッドにゴードンの退職祝いに行ってくださいと言われゴロゴロ転がって嫌がるブルースが爆笑である。実写だったら絶対やらないと思うけど。とにかくブルースは、ブルースとして外に出るのを嫌がる、だけど、外に出たら出たでナルシシズムを発揮して人当りのいいブルースウェインになってしまう(この辺はちょっとパティンソン君版とは違うけど原作通りかな)。 二重人格ですね。

ジョーカーには「私情を抱いていない(憎しみすら)」と言い切って怒らせるんだけど、どうもジョーカーですら、彼には本当は必要な人間なのだろう。というのは、割とストーリーの前半でジョーカーが降伏宣言してきて、バットマンはその存在意義を失ってしまう。

「残りの人生楽しんでね!」と引退宣言されるバットマン。 

この時の孤独感の表現もすごい。子供向けとしてはあまりにも生々しいのだ。

ひたすらアルフレッドに「現実を見てください」と、「自分の家族を持ってください」と懇願されるブルースだけど、自分がトラウマもちであることすら否定する始末。しかし血の繋がってない家族「ロビン」をうっかり引き入れてしまったことで、ブルースは少しずつ家族のよさをもう一度受け入れて、「楽しい」と思うことを受け入れていく。

いやこりゃ、大変だ。

だけど気持ちはすごくわかる。

なんだかんだ、人にはこういう一面がある。幸せになることを拒否してしまう一面。私なんかも典型だけど、どうせ人は裏切るから、などと過去のトラウマの出来事を引っ張り出してはもう人と関わらないほうがどっちかというと幸せなんだ、と思い込んでしまう。ブルースの場合は死別だからまだかわいそうな子、で済むけど、多くの人は別の理由だろう。

親御さんに虐待をうけたことがあっても結婚できる人とか本当にすごいなって思いますよ。

トラウマを乗り越えるって、勇気とかそんなんじゃないですからね。

勇気を出して乗り越えるというより、自分が傷つけられてもいいから自分を差し出せるかっていう、寛大さや余裕が必要だと私は思っています。マザーテレサみたいな感じでしょうか。平たくいうとそれが愛なのかもしれない。

この映画のブルースってナルシストじゃないですか。でも、褒められたときに「自分は優秀だから当然」と受け入れられるのは、トラウマで完全に折れたわけではなく自己肯定感があるからこそ、「傷つきたくない」「自分を守れるのは自分しかいないから、必死で守る」ってなっちゃうんですよね。プライドも高いと思います。

普段ちょっとしたミスでアルフレッド殴っちゃったり、急ブレーキ踏んでロビンが頭ぶつけた時はブルースは素直に「ごめん!」って言えるんですよね。もとはすごく常識人で良き人間なんです。

大人というのは、色々な過去をまるっと飲み込めるかどうかだと思うんですよね。

アルフレッドがブルースに大人になってほしいと思っているのは、そこのところだと思うんですよ。

私は毎週リリーフランキーさんのラジオを聴いているんですが、「30すぎて許せないものをたくさん持ってるってのは、じゃあお前はどうなんだよって話だよな」って言ってたのは、まあ、

「大人になれよ」

って話なんだろうなあって思います。

パティンソン君のバットマンを予告編で初めて見たとき、子供っぽいなあって思ったのは、そういうことなのかもしれません。彼は幼少期のトラウマで大人になれない。一見悲壮感ただよう悲しき青年だけど、現実的に考えるといつまでメンタルひきこもっているんだろうっていう話でもあります。逆に言えば、子供っぽいからこそ、ああやって妙な格好をして夜中出歩いて、ヒーローとして活躍することで自己満足を得ている。ある意味大人のあこがれの趣味とも言える。

 

この映画はギャグもかなり面白いんですけど、私が一番笑ったのはアルフレッドの奇妙な行動の数々ですね。

1.変身するアルフレッドw

2.ペアレンタルコントロールを仕掛けるアルフレッド

他にも色々あった気がするけど全体的にさすがとしかいいようのない執事wでしたw ブルースと言い争って「クビにすんぞ」って言われても引き下がらないところとかかっこいいです。もうアルフレッドしかブルースは育てられないですよねw

 

2022年9月26日月曜日

LAMB観てきました

予告編やビジュアルからして実に奇妙な映画です。

なぜ、羊が二本足で歩いているのだろうか……

いや、羊なのか?

この子は何者なの?悪魔の使い?それとも天使?

これが、映画を観ている間ずっとつきまといます。

「アダ」まるで、桃太郎のような存在。

子供が欲しいけどいない夫婦に突然手に入った、子供のようななにか。

桃太郎は幸せな話ですが、この夫婦が、アダを通して本気で築きあげた家族、それ自体は確かにとても幸せそうなのですが、どこか疑問を抱かざるをえません。

川上から流れてきた桃に入った子供の親は、彼らではないからです。 

つまり、アダが、羊であろうが人間であろうが、この夫婦の子供ではないことは確かなのです。

その証拠に、少ししつこいエピソードも盛り込まれています。そして第三の目撃者もいます。

もしこれが、羊の話ではなくすべて人間の話であったら、人権がからむので大変なことになっていたでしょう。そう、この話はファンタジーなのです。

ファンタジーなのに、どうにもうまくいきません。そこがすごくリアル。

私の目から見てもアダはシュールだし、かわいいと言っていいのかわかりません。草を出せば食むのに、食卓にも座るし、人間の言葉を理解して行動する。しゃべれないのに息は荒い。どんなに子供が欲しかったとしても、「これではない」という違和感が満載です。

この、「かわいいと言い切れない違和感」がリアルなんですよね。

このまま育ってしまっても、人間社会には溶け込めない。アイスランドの、ド田舎の、羊飼いのお手伝いとして生きていくのだろうか。

私は映画を観ていて実に恐ろしいのは人間のほうだと思いました。

アダはどこか不気味です。というか、私ならこの子を子供にはしないと思います。だって自分の子供でないことは確かだし、誰かから預かってくれとも言われていないから。

それを、「人間っぽいから」と勝手に人間として育て始める「マリア」が怖いなと思いました。

旦那は、悲しそうにすることもあるけれど、奥さんが子供を欲しがっていることはよく知っているので、家族ごっこに本気で乗っかってくれます。優しい人なのです。

マリアはとてつも無く怖い女性です。映画を観ればわかります。

彼女の「なにがなんでも自分が欲しかった幸せを守る」「そのためならなんでもする」という静かな意志が、かなり怖い。

正直に言いましょう。これは母親のエゴの話だと思いますよ。

こないだツイッターで、「子供は親のエゴで生まれてくる。だから親は責任をとらないといけない」と言っていた人がいて、本当にそうだなと思います。

どうしても子供がほしくて不妊治療にお金をかけ、不安で周囲に当たり散らし、医者にも不満をもらし、やっと授かって生まれたらそれはそれで旦那が協力的じゃないと周りに愚痴を垂れる。育児がこんなに大変だと思わなかったと言われた時は唖然としました。

その逆もしかりで、つきあってる女性が妊娠しても「おろしてくれ」と普通に頼んでいる男性のLINEのスクショも出回りましたよね。

人間って結局客観的に見るとエゴイストなんですよ。

 

この映画の実にうまい設定が、他人の子供ではなく、家畜の子供だから奪い取っていいと思っているところなんですよね。

NOPEっぽさありました。

動物の赤ちゃんなら奪い取ってもいいのか???

 

その結末は最後にわかります。

 

やはり人間は傲慢だと言わざるをえない内容でした。

 

もうちょっと設定を掘り下げてくれてもよかったと思うけど、それをあえて語らない、北欧神話のような、ポエムのようにシンプルな映画でした。

ロバート・エガースの「ウイッチ」と雰囲気がよく似ています。

 

また、映像も綺麗でした。

アイスランドの自然の表現は、黒ではなく白で表現されます。

ザ・バットマンでは暗闇の中からバットマンが現れていたので、黒が引き締まるドルビーシネマは最高の視聴環境でしたが

LAMBは白から始まります。

霧の中から何かが現れるという表現が多いです。白、意外と表現が難しいなと感じました。私が観たスクリーンは残念ながらハズレだと思いました。白に色収差がかかってわっかのグラデーションができてしまっていたのです。

でもLAMBは小さい作品だと思われているのか、あまり、視聴環境に力をいれていなかったようです。残念です。まあ、福岡だと流行らない内容だと思いますが、人は結構入っていました。 

また、NOPEに比べるとものすごく静かな映画で、ちょっと退屈に感じるかもしれません。NOPEは前半退屈だという人が多いですが、2回目はもう内容を知っているので最初からディテールを拾うのに忙しかったです。

NOPEはトリッキーなアクションホラー映画で、LAMBは静かで詩的で、北欧神話のような、やるせないホラー映画だと思います。 

北欧って、ミッドサマーもそうだけど、「綺麗なのにどこか怖い」あの雰囲気は最高ですよね。

2022年9月16日金曜日

フリー・ガイ 2回目

フリー・ガイをもう一度観てみた。この映画は2021年で一番気に入っていた映画。

やっぱり素晴らしい映画だと思う。2回目のほうが泣けたw

まずはキーズの「続編をリリースするよりバグを直しましょうよ!」で心臓グサグサくるw

そして売り上げを上げたい社長の気持ちもわかるが、実はソースコードは盗品なんだよな。リアリティある。エンジニアリング業界の闇を的確にとらえているなと。

恋愛ものとしても完璧だ。

ゲーム内のキャラクターと恋をするのはあるあるとして。

実はそのキャラクターって、「誰かがつくったものなのだ」とゲームのキャラに言わせるのも秀逸だ。散々伏線を張って最後にもってくる。

そしてそのつくった人はすぐそばにいたりするのもいい。 最後に気づくのも素晴らしいエンディング。

一般市民を「モブキャラ」と捉え、「自由に生きていい」というメッセージに変える脚本の手腕も完璧だ。

私たちはそろそろ、特殊能力をもった完璧な勝ち組ヒーローものなんて受け入れられなくなってると思う。

一般市民が巨大な権力と戦うストーリーは熱い。

そして一番やばいボスキャラが完全にギャグで、特権使ってヤバいギャグをぶち込んでくるのも「とっておき」感が素晴らしい。

映画の終盤に近付くにつれて、それが加速していくんだから構成が完璧だ。

ひねりはないと思われるかもしれないけど、3本柱のストーリーを同時に展開させて、

仕込むギャグのレベルも高いし、ゲームならではのギャグも研究されてていろんな視点から見ても納得の内容だと思う。 


2回目に観たら、途中でカメオ出演していたチャニング・テイタムに気づいた。

彼はなに?もう変態キャラとして確定してるの?wイケメンなのにもったいない。でもすごく良い味出してるから、これからも変態でお願いします!!


あえて欠点を挙げるなら、モロトフガールのデザインはまずい。けど、あえてだと思う。

2022年9月11日日曜日

NOPE 2回目

あの興奮が忘れられず、終わってしまう前にと観てきました。

今度は普通の画面だけど、Sony Digital Cinema 4Kという案内が出ました。これはキャッシュトラックの時も出たのですが、この上映方式はコントラストがとても美しく、通常サイズのスクリーンでも非常に快適に鑑賞することができます。黒が結構黒いです。IMAXのほうが全体的に明るいのですが、NOPEは夜と昼のシーンがあるので昼シーンはIMAXのほうがいいかなと思います。

また、NOPEはスクリーンが大きいほうが迫力あるシーンがいくつかあるのですが、やはり終盤は小さいスクリーンでも手に汗握りますね。結末を知っていても、見せ方が上手いんだなと思います。

あと、やはり音響はこの映画にとってなくてはならないもので、音で「それ」が近づいているのを知ることができます。気配の代わりですね。主人公たちも近づいてくるとなんとなく察知し、一番近い時はすべての電子機器がダウンするのでそれの演出もいいのですが、音楽がぐにゃーんと歪んで消えていくあの演出はNOPEにはとても重要。

そして独特の音は、やはり劇場で聞かないと、狙った演出にならないと思うんですよね。

音が大きい時は、「あ、怒ってるな」っていうのが本能的に感じ取られるようになっています。

また、Spotifyでサントラが聴けますが、弦楽器の使い方がとにかく素晴らしい。

スタッフロールで大量の弦楽器奏者の名前がつらなっており、弦楽器がこの映画の3割くらいをつくっているといっても過言ではありません。非常に重要な役割を果たしていますし、センスがいいですね。

 

主題について、多くの方が困惑しているようですが、2回目の視聴でやはりテーマは「動物愛護」であり、「動物を支配することの危険さ」を警鐘しているのがよく伝わってきました。エピソードを追うごとにそれは強くなっていく。だから、 ゴーディーは伏線であり、人間にとっては注意喚起を促す事件でありました。なのに、それを生き延びた人たちはなぜか学習しておらず、傲慢にも次の生き物を手なずけようとする。その結果、ゴーディーの回想シーンの後、最後がラスボス「Gジャン」なのだと思います。

私はこの映画を観ていて今まで出会った色んな生き物のことを思い出しました。 

海でダイビングやスノーケリングを楽しむうちに、水族館に行く気が失せました。水族館の生き物は「飼われている」から、とても快適な環境で美しく観ることができますが、まったくライブ感がない。あれじゃ映像と大して変わらない。また、飼われているものを見る「不快感」がありました。それは、この映画に通ずる、「人間の傲慢さ」が原因だったのだと思います。

こないだ野生のイルカが人間を噛む事件がありましたが、イルカもストレスをためやすい生き物です。野生の生き物には手を出してはいけない。これは大原則で、ダイビング中も基本的には一切生き物には手を触れませんでした。ウミガメは結構近づいてきますが、触るのは禁止されています。マンタ鑑賞ダイビングでは「取る距離」が定められており、それを逸脱するダイバーは手で制止されていました。

だけど、人間だってそうですよね?

セクハラの何が問題かというと、その辺の見知らぬ女性をいきなり触ったり、距離感を間違えるから反撃され、警察に訴えられるわけです。治安なんですよ。動物や人間にはそれぞれパーソナルスペースや、なわばりがあるということだし、「見てはいけない」も同じです。私はあまりにも職場で好奇の目にさらされるのに限界を感じて辞めましたし、若い頃は本当に様々な目線にさらされたなと思います。ピリピリするのはそのせいなんですよね。

 

2回目、気になったのは

エンジェル、やっぱりいいですね。大変お気に入りのキャラクターです。

オーディションに参加したブランドン・ペレアは、台本通りの「気のいいハッピーな家電店員」を覆す芝居をして、ジョーダンピールに採用されました。これすごくいい話だと思います。役者の解釈によって、キャラクターが造形され、あの「生意気なのにいいやつなエンジェル」が出来上がったわけですよ。

エンジェルはいいやつだけど、最初からやたらいい人だと視聴者はかえって不自然に感じるし、なんなら疑ってしまうかもしれません。

エンジェルは最初退屈そうに皮肉をまじえながら接客をし、なんだかんだで事件に巻き込まれますが、始終かったるそうに元カノの愚痴なんかを言っています。でもそれがあとで効いてくる。やたら首を突っ込みたがり、助けてくれる言動から、「なんだいいやつじゃん」と好感を持つわけです。

私が気に入っているシーンはやっぱり「We're in trouble!」って言いながら家に入ってきて包丁持って机のしたでプルプルしてるシーンですね。かわいすぎて何度観てもお気に入りですww包丁で勝てる相手じゃないところが、エンジェルの天然でかわいいところをあらわしていますね。

その後も、本番の作戦中に「正直言うと怖くて…」と言っているし、ビビリがひとりいるほうが癒されますね。

あといいなと思ったのは、作戦中に「ねえ、これってさ、人のために、地球のためになることなんだよね?」って聞いてくるところですね。このまさに天使な性格により、彼は厄災をまぬがれたのかもしれません。まさに、天使。 

あとご老人も2回目はますます好きになりましたね。いいキャラですよね。彼は、最高傑作を撮影できるなら死んでもいいと思ってたんでしょうね。格好良かったです。カメラマンの神ですね。

クリーチャーの雑な造形が批判されがちですが、まあ、あんなもんかなと思いつつ、もう一工夫は欲しかったですかね。明らかに布にしか見えない時もあるし。 変形したあとスッと戻る感じは不思議な生き物という感じで好きですし、なんかああいうの海で見たことある気もします(サイズは手のひらだが)。


NOPEの看板を見て感動のあまり泣き出すかわいいブランドン・ペレアはこちら。自分で動画アップしてるのが笑えるけどw

 


 

2022年9月9日金曜日

パーム・スプリングスを観ました

パーム・スプリングスというのはカリフォルニア内地で有名なリゾート地だ。カリフォルニアにしては珍しく、一応温泉地である。日本のように男女分かれて裸で温泉三昧ではなく、あくまでも温水プールではあるが。私が子供の時に連れて行かれたのだが、ビーチとかではないのであんまりおもしろい記憶がない。が、大人たちに言わせるとなかなか極上の金持ち向けのリゾートらしい。 ワイナリーとか、ゴルフ場のイメージがある。私はハワイのほうが断然好きだけど、カリフォルニア内部からのアクセスは確かに速いし車で行ける。

この映画が上映していた時、あまりにもリア充なキービジュアルのせいで敬遠していた。最近公開されたリア充が次から次へとサメに喰われる映画と似たような感じかなと思っていた。

ストレス発散にと観始めた映画であったが、最初は確かにふざけた怠惰なラブコメという感じがした、というか、最初から勃起不全だの、浮気だのとどうやら煮詰まった連中であることはわかった。 

この映画のテーマは「モラトリアム」である。

高度経済成長期が終わった日本は団塊世代の子供たちが就職できない就職氷河期に陥り、金持ちな親のもとで育ち実家で無職でくすぶる「ニート」「フリーター」が流行った。私の世代である。

この氷河期がうっかり就職もせずに過ごすと老後えらいことになるわけだ。今の40代で、犯罪を犯すやつなんかが、結構それに当てはまるのかもしれない。しかし我々の世代は単純に日本経済の犠牲になっただけなので、苦虫をかみつぶしながら、今日も自分より下の世代を育成しつつ、こき使われる。50代~はバブルがまだ続いているかのようなふるまいをし、ハラスメントし放題だと思っているのだから完全に板挟みだ。 

この映画の主人公は完全にモラトリアム化しており、ループする日常に大満足してしまっている。何度か自殺を考えたものの、死ねないのであきらめてしまい、偶然女性が同じループに入ってきたので彼女を愛し、ずっと年をとらずにループを生きることに満足してしまったのだ。

このモラトリアムは、氷河期世代には刺さるものがある。

さて一発奮起して実家を出て就職するか?それとも親の寿命がくるまでしゃぶりつくすのか?

我々には永遠の命などない。いつかは老いて、介護が必要になるかもしれない。親が亡くなったあと、自分が喰らいつくした分、資産は残っていないかもしれない。その時自殺しようにも、かなり億劫にはなるかもしれないw

さてこの映画の面白いところは、モラトリアムに完全に浸っている男性のかたわらで、女性がループを利用して脱出方法を勉強し始めるところにある。

あまり男性を批判したくはないけれど、これはあるあるかもしれない。

女性はなぜか現実を直視する傾向にある。

私が実家を出た理由は、親と一緒にいると発狂しそうだったから。ほうっておけばニュースにある刺しちゃった事件を起こすかもしれないと思った。運よく、正社員にも一度なって、その後派遣で美味しい仕事にもありつけるようになった。採用する側はまだバブルをひきずっているので、若い女性としての私を採用したのかもしれないが、そんなものは利用してナンボだ。(実際女性というのはこういう時男性を利用して就職するのはありだとは思う)

だが、男性はなぜか安心すると動かなくなる人が多い。

例えば、派遣の仕事自体はよかったのだがとにかく時給が低かったため、再度正社員の転職先を決めた私は、当時社内で付き合っていた男性に事後報告したのだがひどく狼狽された。彼はひとつのモラトリアムに浸っていた。

今のぬるい職場が最高で、彼女が時給が低いと言って転職しようとしているのが信じられないらしい。ぬるま湯にいきなり氷水をぶっかけられたような気分だったのだろう。

映画の主人公も同じくであった。彼は今の幸せが壊れるのが信じられないという風であった。女性は「臆病者」と罵る。

結末はご自身の目で確認してほしい。

モラトリアムの罪とはなんだろうか?

例えば。

上の社内恋愛は放っておいたら、私はいつまでも時給が上がらず、万年派遣社員だ。正社員登用が無いのは知っていた。しかも実はそのあと、正社員も給与が低い会社だと知った。

よく同棲したまま、結婚できないカップルがいる。これは放っておくと、女性に飽きられて捨てられる結末が多い。女性には出産のリミットがあるからだ。婚活で売れ残るのは実は男性が多いともいう。女性のようにメイクなどで着飾らないので、老いると目にみえて醜くなってしまう。

実家暮らしニートは上記の通り、資産の食いつくし、経済のますますの冷え込み、犯罪などにつながるし、本人が五体満足でも無能ということになるし、年をとってからの就職は非常に厳しくなる。体が健康でもメンタルを病むだろう。

ループのぬるま湯につかることの罪とはなんだろうか?おそらく、女性は発狂する予感があったと思う。私なら発狂する。一見楽そうではあるが、毎日周りは同じことを繰り返す、そして死なない人生。なにか楽しいことがあるだろうか?もってせいぜい数か月だろう。

非常に深い主題である。人生の時間が有限であることの意味を非常にカジュアルに、ギャグをまじえて語る。軽快で、一見不真面目なノリなのに、説得力がある。最後までお笑いのノリも忘れていないし、さわやかで押しつけがましくない。

とてつもない良作ではあるが、あまりにもノリが軽すぎてアカデミー賞とかはとれないと思う。だけどこういう軽いノリの映画は未来永劫残って欲しいジャンルだ。

2022年9月7日水曜日

マット・リーヴスの「猿の惑星」シリーズ

ザ・バットマンがとてもよかったしクローバーフィールドも大好きなので、猿の惑星を観てみようとレンタルしてきた。なんとか3部作全部観た。主演はアンディ・サーキス、猿のモーションキャプチャーと演技もキャプチャしている。

1はマットリーブスじゃないので、あんまり期待していなかった。こちらはCGが稚拙で、いきいきとしているのは主役のシーザーくらいのもの。話は面白いのだが、なんとなく安っぽい。

2新世紀が一番気に入った。ドアップの演出から、人間との勢力争い、猿どうしの仲違いによる混乱など、テンションが低くて展開が遅いこと(それでも3よりは早い)以外は面白かった。そしてマット・リーヴスらしい暗い絵面と、ゲイリー・オールドマンの涙を誘う名演技などが光った。やはりエモーショナルなシーンは得意分野なんだなと思った。

3聖戦記に関しては、正直だるかった。というのは、これはマット・リーヴスの悪い癖なのかもしれないが一個一個のシーンがテンポが遅い。話としては面白いのだが緩急がなく一定のテンポで進むので人間の脳だと飽きてしまうw 

私は最近クリエイティブの本質について考えていたことがある。

人の脳は飽きやすいのだ。

ではどんなクリエイティブが人をひきつけるのか。それは、「コントラスト」だと私は思っている。テンポで言えば緩急。クライマックスとそうでない部分の熱量の差。文字組で言えば、ジャンプ率。フォントのウエイト。色はもちろんそのまま、コントラストだ。配色が美しくてもコントラストがなければ早めに飽きてしまうものだ。

眠たい色合いの写真や絵は早めに飽きるが、絵の中に一か所シャープなコントラスト(ピントが合っている部分)があると美しくていつまでも眺めてしまう。美大向けのデッサン教室に通ったときにそれを学んだ。背景は綺麗にぼかすこと。手前のどこかに描き込む部分をつくれと。これは映画の撮影でももちろん存分に使われている。またドアップとひきの画面を交互にもって来るなどもコントラストだと私は思う。


猿の惑星シリーズは、一番最初の映画を子供の頃に観て驚愕した覚えがある。あれほどの恐怖や驚きが、そのあと制作された映画にはない。どこにもなかった。ティムバートン版で非常にがっかりし、猿の惑星にはもう期待しないと思った。マット・リーヴス版は完成度としては悪くないのだが、最初の映画にはやはり負ける。猿の惑星の問題点はなんなのだろうとちょっと考えた。

まずはキャラクター。猿の見分けがつきにくい。シーザーはわかるが、それ以外がなんとなくしかわからん。 

そしてNOPEを観た人はご存知だと思うが本物のサルは使えないので、全部CGになってしまう。8割CG映画だ。ちょっときついものがある。アバターだって好きじゃないし、次作もどうかなと思ってしまう。やはりリアルな俳優の映像のライブ感が好きだ。

どういうわけか、猿の惑星は人間の俳優もなぜか見分けがつきにくく、個性もいまいち。わざとなのだろうか。ザ・バットマンにあれだけ似たような警官が出てきたのに、なんとなく誰が誰だかわかっていた。2に関しては、ゲイリーがいたし、若い男の子や綺麗な女性もいたんだけど、3は女の子以外の人間がよくわからなかった。なにしろボスキャラの顔に全然個性がなかったw 

それから、マット・リーヴス版は、猿VS人間とはっきり描かれていない。複雑極まりない関係の中、シーザーはもまれて疲弊するって感じの構図になっている。はっきりしないので、元祖の映画みたいにひたすら猿から逃げるような怖い構図になっていないので、ある意味、感情移入しづらかった。

細かいエピソードを観ていくと色々面白いけど、結末でなにか壮大な問題解決が行われたかというとそうでもない気がする。

これがバットマンであれば、どうせブルースはこれからも戦わなきゃいけないので、セリーナに「なんも変わらないわよ」って皮肉言われてもまあそうやね、と思うのだが、猿の惑星はあれでいったん終わりなので未消化すぎてもやった。

ただ、アンディ・サーキスはすごい頑張ったと思うし、もはや猿なのかアンディなのかわからないくらい似ていたし、これからもアンディ見たら猿思い出すと思うw

2022年9月4日日曜日

ひたすら新幹線をぶっ壊す映画「ブレット・トレイン」

ブレット・トレインには原作があるらしい。しかも日本人の作品だ。私はそれを読んでいないのでそれ前提で感想を書く。

そもそも主人公は違う人間らしい(ブラピではない)のだが、原作主人公は脇役にまわってしっかりと存在感を放っている。

だが、映画全体がギャグテイストのため、ブラピがアホで雑な白人殺し屋をやることで、全体的にファンキーなテイストで成り立っている。これが木村が主人公だと暗くなってしまう。それはそれでありかもしれないが今回の映画には合っていない。とにかく全体的に「タランティーノっぽい」極彩色の派手なアクションが目白押しだし、最後はとてもハリウッド映画っぽく終わる。完全なるアメリカ映画だ。我々日本人からしてみれば、「ひたすら新幹線破壊された」「すっごい損害額になってそう(震)」っていう映画。ネイサン・ドレイクが日本で遺跡を発見しにきたらこうなりそうだ。

唯一感心したのは、一応駅の順番が大体合っているところだw

真田広之氏は米原で乗ってくるが、みなさんは米原で降りたことはあるだろうか?私は一回だけあるのだが、「ここどこやねん」みたいな場所で、なのに、いろんな乗換が可能な割と重要な駅であった。映画では霧がかかっていて(笑)もはやマジでどこやねんである。

キャラクターが次々と現れて、どうつながっていくのか?というちょっとしたミステリー調になっている。そういう意味では面白いのだが、ちょっと全体的にバカなので、前半はいらつくことが多い。

このノリ、どっかで見たことが…ああ、「キル・ビル」かな。2かも。ヘビの使い方がイイ感じに似ていた。

あまりにもバカすぎると思っていたが、終盤大ボスが出てくるあたりでみなさんの怒りや恨みつらみが爆発するのがクライマックスとして最高だった。なにしろ大ボスにも、恨みがあるのだ!!なのにブラピは最後までバカだった…。だから主人公なのかもね。 

列車の進行と、物語の進行がシンクロして素晴らしいのに、ブラピのキャラがアホすぎてなんともいえない、不真面目感があるけど、まあ娯楽映画ととらえればね…


キャラクター別感想

レディバグ(ブラピ)

こいつそそっかしすぎるんですよね。殺し屋には向いてないでしょw多分ブリーフケースを回収するだけとかそういう任務がいいよ。それでもまともに出来てなかった感あるけど。

「ヒットマンズワイフズボディーガード」を思い出す設定で、アンガーマネジメントに問題があるからセラピーの話を持ち出してきたりする。このキャラはカーヴァー(ライアンレイノルズ)の代わりに出てきたそうで、もうその時点で色々かぶりすぎててカメオ出演数秒で大爆笑。

見方によっては、「アホな白人」なので嘲笑してもいいと思う。日本荒らしてるしw

タンジェリンとレモン

すこぶるウザイ二人組だったけど、レモンが「俺は人の本質を見抜ける」と言ってたのがよかった。そうなんだよね。本質見抜くのって大事なスキルだと思うよ。だからレモンは好き。タンジェリンはうざいだけだった。

木村

いい感じのキャラなのだが、周りがうざすぎて存在感がかき消されている。

木村(父)

真田広之氏。下手すると息子よりキラキラしている。すごい貫禄なのに愛嬌があって最高だった。あとやっぱり刀アクションが超本格派でかっこよすぎる。

彼が話を始めるとブラピがウザがるのでさらに白人のバカっぷりが顕著になった。もしやちょっと白人をバカにした映画なのかもしれんw

プリンス

プリンスだが女子。すごくかわいいし、とてもいい存在感を放っているし、性格がやばいのもいい。終盤で父に対するうらみつらみを淡々と語りだすシーンがとてもよくて、あそこは観客がシーンとなってた。考えさせられるキャラクター。

「誰かの妻とか他人の人生の脇役になるつもりはないの」が好きです。

そしてプリンスに騙されたのは実はレディバグだけっぽい(やはりバカ)

ホーネット

いいキャラなのにすごく出番が短くてワロタ。あとジョジョ感がハンパなかった。そのままアニメに出れる。

チャニング・テイタムのカメオ出演

多分ここは笑いどころのトップ3の3番目くらいじゃないだろうか。あのチャニング・テイタムは、ロストシティよりいいかもしれないぞww

マリア

ロストシティつながりでサンドラブロック。美しすぎた。ていうかブラピは彼女のこと好きなのかねぇ。ついでにチャニング・テイタムも呼んだ感じ?ロストシティ楽しかったんだろうね。だってノリノリだったもん。

大ボス、白い死神

なかなか出てこないので実はどっかに紛れてるのかと思ったらちゃんと大ボスとして出てきた。実は彼のキャラはとても良いのだ。彼が適当なボスキャラだったら映画の評価はB級のさらに下になりそうだが、彼が言う「運命は自分で曲げるものなのだ」的なセリフがすごくよかった。

なのにブラピは最後までバカキャラだった。

 

私が笑ったところは以下:

第一位:やはり走って新幹線に飛び乗る大馬鹿野郎のタンジェリン。その後の車内への乗り込み方もおかしい。なんだあれ。ひどすぎるよ。絶対にリアルでやらないでね(できません)。

第二位:レディバグが代打をつとめる前にアサインされていたライアン・レイノルズ。カメオ出演だけで大爆笑だ。ライアンの代役ならしょうがない、と思ってしまうのが効果的すぎる。

第三位:カメオ出演のチャニング・テイタム。セリフに大注目だ。しれーっと座ってるんだけどカメラに映るだけでなぜか笑ってしまうから得だよなあ。なんで いるんだよ みたいな。


2022年8月27日土曜日

「NOPE」観てきました

我慢できずに公開初日に\(^o^)/

これは超大作ですよ!!!!

私的には2022年ランキング2位ですね。

1位は「ザ・バットマン」ですけど、これはもう好きというより沼にハマってしまっている状態なので、好きと言っていいのかわかりませんが、あのぼっちゃん見てるとメンタルが安定するんです……(病気)どうしても自分を重ねてしまうw

「NOPE」は、登場人物にはほとんど感情移入しないので純粋に客観的に観てもめちゃくちゃ面白いです。

それから、ジョーダン・ピールのノリが好きなんだよね~っていう人には間違いなくおすすめできます。

「ゲット・アウト」や「Us」よりはスケールがでかくて

「ゲット・アウト」の時の「なにがなんでも逃げ切って勝ってやるぜ!」の根性も健在です。

むしろそこに笑ったというか、感心しました。

普通あんな恐ろしいものが襲ってきたら逃げると思いますよ。逃げるのが普通でしょう!なんで戦って勝とうとするのか!と思うんですけど、それやっちゃうのがジョーダン・ピールなんだよなあ。

根が明るいんだよwアメリカ的とも言えるんだけど、ヒーロー要素は薄いの。だがそれがいい!

ちょっと金カムっぽいんだけど、最初の動機は金目当てなんだから見上げた根性だと思いますよ。

でもそこが他のヒーローぶったホラー映画と一線を画すところじゃないですかね~。

今回は人種要素は少なめです。でもやはり、黒人がつよいです!

なるべく大スクリーンで観ることをおすすめします。今回はスケールがとにかく大きいです。映画がスタートした時、「なぜこんなだだっぴろいところが舞台なのか」疑問に思ったのですが(しかもIMAXで観たので、首を左右に振らないと全部見えないくらい画面が大きい)、いざ、敵が出てくると結構画面いっぱいになるので、テレビだとちょっとあまりにももったいないかなと。

それから、サウンドがかなり重要です。というのは、ジョーダン・ピールの作品は音響もいつもセンスいいなあって思うんですけど、特に今回は敵が出るときに独特の音がするので。ホラーにサウンドはとても重要。出る前が一番怖い。それから、予告編にもあるけれど、家の真上にいるときがめちゃくちゃ怖くて、それをわかってて結構長い間とどまらせるのもうまいと思いました。

かなり怖いし、おどかし要素もあるので、メンタルが弱ってる時にはおすすめしませんが、イラついているとかストレスたまってるなら逆に最高だと思います。 

暴力はありますが、最悪なシーンは見せてない感じですね。 

あと異色のSFだなと感じました。いろんな意味で、個性が強いです。斜め上の展開、「そう来るんかい!」っていう、ジョーダン・ピールならではの、シュールな表現が面白かったです。

やっぱりどこにでもあるようなSFホラーだと飽きちゃいますもんね。


キャラクターについて

Angelとは?

エンジェルという名前の綺麗な顔の男性が出てきますが、最初に聖書の引用が出てくることもあり、彼は文字通り「天からの使い」ではないかなと感じました。実際、おせっかいを焼いて色々と助けてくれます。

顔が美しいし、芝居も上手かったので有名になってくれたらいいなあ。

顔がただれている女性の謎

これはもしかしたら、冒頭の事件で「アレ」に殴られていた女性が生き残ったんではないかと思いました。わざわざ、登場させるということは……。

まるで仙人のような映画撮影監督老人

なんとなく、山にのぼっていく様はモーゼかなにかのようでした。彼はあまりにもわかりやすいミスを犯しますが、それこそ彼の生きざまなんだろうなと思いました。

このキャラクター、じつはあまり意味がないと思うんですけど、あまりにも味わい深いので好きなんですよねw声が凄いし。

そして、彼が撮影に命がけで夢中になる姿や、 電動ではない手回しカメラで撮影するシーンなどは、映画業界のデジタル化を揶揄している側面もあるのかなと、(利益より本当に撮りたいものを撮ろう!みたいな)

なんか、色々オマージュが入ってるみたいなので(AKIRAは笑ってしまった)、ジョーダン・ピールが本当に映画が好きすぎて、映画好きのために、そして劇場映画が滅びないために創ったのかなという感じがしました。

 

テーマの片鱗

もはやテーマはなんでもよくてただ怖くて面白いのですが、どうも動物を飼いならそうとした(動物の権限を踏みにじっている人)は全員やられてる感じがしたので(冒頭で示される事件は伏線で、助かった少年はその後馬を裏切ったからやられたのかなと)、馬が逃げても追わず、飼育するためにちゃんと戻ってきた主人公はこの映画では正義とみなされるのかもしれません。オトリに馬を使う提案も即お断りしていました。

それ以前に頭が良すぎるし、勇気もとてもありますが。

結構考察すると面白いかもしれないです。まあまあわかりやすいですし。


 

2022年8月22日月曜日

Netflixの「スプリガン」鑑賞しました!

スプリガンは私の世代だと多分ドンピシャだと思うんですけど、私は劇場版も映画館で観ております。

当時はジャン・ジャックモンドの登場シーンで爆笑してました。長髪イケメンのフランス人だからねw

当時ジャンを演じていた子安さんは、今回朧役で返り咲いております。公式サイトのコメントがこりゃまた爆笑で、子安さんの本性はどっちかというとどう考えてもジャン・ジャックモンドですねw

Netflix版なんですけど、悪くはないんだけどすごくいいとも言い難い。なんか人物の絵に気合が感じられないのが気になりました。あっさりしすぎ?

あと演出も、すごくうまい時と間延びしてる感がある時があって、もともとスプリガンってハリウッド級の題材を扱ってるので、テンポよく油ののってるテンションで進めて欲しいんだけどちょっと現代っぽくなってた。

私的におすすめの回は「バーサーカー」の回と、「水晶髑髏」の回。水晶髑髏に関しては完全にインディージョーンズと似てるんだけど、もうちょっと史実よりな感じがしました。スピルバーグの解釈はSFすぎるかなと。

バーサーカーは単純に突き進む回なんだけど、わかりやすいのと、クレメンティ中佐がかわいい。かわいすぎる。

毎回女子ヒロインが007よろしく出てくるけど中佐が一番かわいかったです♥

なんか染井芳乃が思ったよりかわいくないというか、たぶん、もとからカワイイキャラに見せかけてやっぱうざキャラなんだよなwと再認識した。

水晶髑髏に関しては、私はとにかくスプリガンでは「朧」が好きなんですけど、今回もアニメで観てやっぱりこの人好きだなあと思った。セリフがとにかく秀逸なんですよね。

朧は、淡々と敬語でしゃべるのに時々とんでもないセリフを口にする、あの静かな毒気がとても好きですね。かっこいいです。

基本的にはすごく冷静だし、ちょっとジェット・リーを思い出すんですけど、私は腹にいちもつ持って微笑しながら黙って立ってるジェットリーがすごい好きなんですよ、朧はかなり近い感じがします。もうちょっと顔が怖いかな?

あと大して動かなくてもスプリガンで最強のエージェントですからね。彼にはマッスルスーツなんか必要ないですから。

朧はハリウッドだとあまり好かれないタイプだと思いますが、日本人の視点から見るとああいう気功だけで相手を倒せるというのは理想的な戦い方だなと感じます。マーベルには出て来なさそうだな…。

朧のセリフで「あなたの筋肉は伊達ですね。そんなに筋肉をつけても動きづらくなるだけですよ」っていうのがあって(うろ覚えだけど)筋トレする時はよくこれを思い出しています。筋肉はつけすぎると、硬いので、柔軟性が悪くなってくるので、ストレッチしないと姿勢が悪くなったりするんですよね。

御神苗の装備はバットマンと非常に似ているので、明るいバットマンだと思うとある意味ヒーローものでもあります。御神苗も幼いころ両親をむごい殺し方で失いました。実はスプリガンのバックグラウンドって結構強烈なので、かなりのタフガイ揃いなんですけど日本の漫画なのでメインキャラは17歳とかなんですよねw

ジャン・ジャックモンドは相変わらずドSだな~wと思いました。でも確か彼のファンは多かったはず…。超イケメンでドSなのに、実は仲間・家族思いで、フランス人だなあ!って感じの性格なんですよね。

あと私の好きなキャラクターは「ティア・フラット」です。なんと魔女です。楽しみだな。出るよね???スプリガンにおいては割とおとなしい師匠系のキャラクターが大好きですね。でもボーブランシュとかも面白すぎるし、脇キャラもよくできてます。

CIAだかSASだか、そんなのがバンバン出てきちゃうしミリオタな作品ですけど、ほどよい明るさとノリの良さがあり、エンタメ作品としては非常に良質だと思います。ハリウッドで映画化できないだろうか…(笑)アメリカや英国製じゃないと軍人のモブがリアルじゃないんだよなw


2022年8月21日日曜日

ドント・ルック・アップ、面白かったです

あまり期待しないで観始めたんだけど結構面白かった。

私はこの手の皮肉満載な映画や作品が好きで、ノリ的には「第9地区」とよく似ている。しかし、第9地区のテンションまでにはたどり着かない感じ。でもかなり近いですよね。

ただ、この話、メンタルが強くないと笑って観れないかもしれないですね……

まあ、笑うというより……受け入れるという感じでしょうか。

この映画のあらすじは、彗星が地球にぶつかったら、人間はすべて滅亡する、という状況で、それにも関わらず、人は利益をめぐって対立し、SNSでは派閥ができてネタが大流行します。

でも、私、コロナ禍ってこんな感じだった(一応過去形)だと思うんですよね。

マスク反対!とかワクチンは陰謀だとか、いろんな憶説や、デマが飛び交ったと思います。

昔の宗教は、利益は絡んでいましたが、旧統一教会みたいに、一般市民から大金を巻き上げる詐欺集団ではありませんでした。

そういった、現代人のダメさ加減をそれはもう、極端なまでに描きあげた作品。

これを笑うというのは、結構人間のバカさ加減を理解して俯瞰できないと難しいかもしれないですね。

地球滅亡ネタとしては他にもあると思うのですが、テンポがよく、SNSをうまく使い、明るいけれど怖い感じに仕上げた演出力や、キャラクターの創造力(特に大統領w)、カットの速さとかが成功だったと思います。

また、エンディングが素晴らしいですね。滅亡の直前の表現もとても好きだし、おまけのあのアホらしい展開とか大爆笑です。あそこで笑う私は悪趣味かもしれませんが、一番面白かったのは、おまけエンディングですねww


ちなみにこの映画の前に「パッセンジャー」観てて、似たような展開もあったので、さらに悪趣味度が増すww

 

ジェニファー・ローレンス2連発。すごい美人だとは思わないのだが、超体当たりの演技には大変好感が持てる。女性として同情する。毎回ひどい目にあって声枯らしながら叫ぶあの感じとかたまらないですね。同性に好かれるタイプね。

2022年8月15日月曜日

Stray,クリアしました!

巷で噂の猫になれるゲーム、クリアしました!

思ったよりもSFで、

思ったよりも美しく、

思ったよりも、切なくて、エモーショナルな内容でした。ちゃんと映画のように、一連のイベントが見事に解決し、エンディングは分岐しませんが、スケールの大きい終わりを迎えています。そして猫は最後までマイペース。

それがいいですね。

とてもセンスの良い、よく猫を観察してつくられたゲームだと思うので、このエンジンやCGモデリングを再利用して別の話でまた続編つくって欲しいなあ。その時は、ネコをいっぱい出してほしいw

今回ロボットが多くて、ちょっと寂しくなりましたw

背景美術が美しい。しかもこの明かりは敵のもの…

最近のフランス製のゲームには脱帽です。どれもこれもレベルが高いですね。美術面のセンス・クリエイティブのレベルの高さが特徴ですかね。ダークピクチャーズはイギリス製ですが、やはり謎に癖があったなと思います。

あんまりたくさん動画アップする主義じゃないので、最後に

メタルギア・にゃんこを……。

にゃんこは潜入任務にうってつけだなと思ったのですが、意外と、敵と認定されて襲われてしまうのが恐ろしかったです…。 

なんの罪もおかしていない猫が危ない目に遭いながら元・人間たちを助けるために奔走するなんて、皮肉な話です。

動画には収録してないですが、あのでっかい目がこっち見てるのはサウロンのようなあれなのだろうか。人間がおかした罪が二度と繰り返されないよう、こちらを見ているのだろうか。実はそこまでは描かれていなかったけれど、生きた人間が残っていない世界はじわじわとこちらを責めているような気がしました。

 

2022年8月14日日曜日

Us 観てみました

 私は今月公開の「NOPE」を真剣に前から楽しみにしておりまして、

「ゲット・アウト」もなかなか面白かったので、「Us」を観てみました。

毎回シンプルながら含みのあるタイトルで、ジョーダン・ピールは頭のいい人なんだろうなあと思わせますね。

Usの方が、ミステリー要素は強めに感じました。

結構感想で書かれている方が多いですが、なんとなく「怪しい」と最初に気づく人は多いのですが、まさか本当にそうなるとは…というエンディング。

ヒントは色々あるのですが、大きいところでいうと最初にヒロインのクローンがすごい怖い声でしゃべる内容が、すっごく、衝撃的で面白いじゃないですか。そっちのトークにもってかれるんですけど、その後、他のクローンが全然しゃべれないどころか、知能が低くて、うあーーくらいしか言えないのが「あれ?」となります。(このシーン自体は怖いし盛り上がるので、ダブルの意味で重要。さすが監督)

彼女は「私は特別だった」と言いますが、特別だと気づかれた、と言っていたので、それもなぜ?と思う。たまたま特別に出来上がった遺伝子変異だったのか?と思っていたら…。

この映画は2周目で「そういうことだったんか!」って色々わかるので、時間を十分にとって観るといいと思います。

ジョーダン・ピールは黒人ですが、いたるところでブラック・ユーモアを感じますよね。なんともいえない、ギリギリな感じの人種ジョーク。日本人は第三者視点で苦笑といった感じです。また、いつも女性がピリピリと危険に感づいて、男性がダラダラリラックスしている構図……。男性のそういうところにあこがれますけど、あれだとやられますよね…。

バトルはそんなに面白くないんだけど、Usの場合、「オールド」とか、「ドントブリーズ」みたいに同じ場所をぐるぐるしないので、動きがあって結構面白いです。

雰囲気は「オールド」とちょっと似ているのですが、たぶんジョーダン・ピールは怖い映画をつくれるのに性格が活発で明るいのかもしれないですね、結構動きのある話だったりしますよね。ゲット・アウトも、最後は逃亡劇で逃げ回りますし、黒人特有の明るいノリの会話が印象的でした。今回も、殺されるって時にアレクサみたいなのがヒップホップ流してくれるの、あれは完全に黒人ジョークですよねw


ただ、クローン問題に関しては、最初ヒロインのドッペルゲンガーが話してくれた扱いのひどさが一番怖かったですねー。最初、奴隷問題をモチーフにしたのかな?と思いました。そして、「お前たちは誰だ?」に対して、「アメリカ人だ。」と答えるのがすごく詩的というか、象徴的だなと。

黒人だけが虐げられてるわけでもないとわかったので、人種差別だけでなく、階級や支配に対する大きな皮肉の物語なんだと思う。

あと、ずっと気になっていたのが、クローンたちが本当に悪いわけじゃないというところ。彼らは復讐と自由を求めて襲ってはきますけど、ヒロインの息子が鬼の仮面をかぶっていて、クローンは白いスケキヨみたいな仮面なのが気になります。なぜ味方の仮面を鬼(西洋なので悪魔かな)にしたのだろう? 上位階層に対する、皮肉なのかもしれない。

 

私は持つものと持たざるものの話は結構好きで、最強なのは「第9地区」だと思っている。あの主人公は宇宙人をバカにして虐げることをなんとも思っていなかったから、罰が当たったのだと考えることもできるんだが、そこで止まってはいけない。「あなたたちもそんなことをしていないか?」と内省するためにある映画なのだ。

「あなたは誰かを蹴落として上に上がったことはない?」
「あなたは誰かをいじめて、満足感を得たことはない?」
「冗談半分で外国人を貶めた発言をしていない?」(日本人めっちゃ多いですよね)
「財力や学歴を振りかざして、他人をおとしめるマウントをしてはいない?」

それは時としてどうしても必要になるのかもしれない。だけど、落とされた方の気持ちと、復讐の怖さは考えておかないとね。

私は、力関係は今後はイーブンでないと、憎しみは止まらなくなると思うわ。だから、今でも憎んでいる人はいるけど、どっかで手を組む必要が出てくるかもしれない。その時に利用できないと、困っちゃうからね。だからおおっぴらに復讐はしないでおいたのよ。 

世の中、特に日本の田舎なんかに行くと凝り固まった思想の檻から逃げられないかわいそうな人たちがいる。そういう人たちと特別仲良くなる必要はないし、わざわざ差別する必要もないと思う。例えば海に入る時、海の生き物を絶対触らない、というのと同じ。

でも何が嫌って、この映画、一番の悪はクローンを生み出した政府なんだよね。もうウサギの扱いが嫌でねぇ。色々ひどいなと思った。 

ジュラシックワールドみたいに、恐竜が力で勝っちゃうのもありだよな。

2022年8月7日日曜日

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 観てきました

今日映画館に行くべきではなかったなと思う。明日もだけど。

某ワンピース映画の公開日で、たぶん特典目当ての人が押しかけていた。どこもかしこも長蛇の列。チケット受け取り機に、30人くらい並んでいるというありさまだ。博多でこれなんだから、東京だとどうなっているんだろう。 ワンピースにまったく興味がない私にとっては非常に腹立たしい状況となってしまった…。次回からは何が公開されてるのかチェックしてから行きます。

 

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者。英語ではDOMINIONとなっている。もちろん英語のタイトルのほうがかっこいい。

さて、某作家が耐えられずに途中で退席したというこの映画。正直あまり期待できないなと思いながらも、映像に期待してドルビー3Dで観た。

映像自体は確かに綺麗だが、ドルビー3Dを初めて体験して、「やっぱり3Dは要らない」という結論にまず達した。メガネがずり落ちるし、おそらく皮膚に光が反射して、レンズに映るので、明るいシーンだと霧がまわりにかかったような見え方になってしまう。これじゃあ、観た意味がないし、お金をかけた分だけ無駄だ。映像自体はいいものなのはわかるし、3Dも効果的に使われていたと思うが、子供だましみたいな感覚に陥った。 

この映画の致命的な欠陥はなんだろう。

私に言わせると、結論、「安っぽい演出」じゃないかなと思う。

ジュラシックパーク自体は何度観てもなんだかおもしろくて、初代は本当によくできた映画だなと思った。演出がとにかく面白かったのだ。特に最後らへんの、恐竜の身体に「ATGC」とDNA塩基配列が映し出される演出なんかはかっこいい。彼らが遺伝子を改造されて創り出された結果、こんなことになってしまったのだという強い後悔を知的に映像で表わしている。また、最後にレックスが吠えるタイミングで「恐竜が世界を支配していた」という垂れ幕の端っこが切れて舞いながら落ちてくる演出なんかも皮肉たっぷりでユーモラスだ。

しかし、これらの演出は多用すると少しやっぱり興ざめしてくる。

それが今回の映画だ。

ネタバレになるので全部は言わないけど、人間の顔ギリギリのところに恐竜の歯が迫るみたいな演出が多すぎ。

怖いし面白いけど、かなり使い古されている演出が多い。

また最後の最後は私はもう大爆笑って感じだった。詳しくは言えないけど、「頭おかしいんじゃないの…」っていう演出。

この映画のシリーズは、恐竜がよみがえるという魅力と恐怖を同時に描くのがテーマなので、CGをもちろん多用している。けど、大事なのはCGのクオリティではないと思っている。

CGを使うからこそ、演出や使いどころのリアリティにこだわってほしいと私は常に願っている。

あからさまにCGだとわかるような表現だと、没入感が薄れて興ざめだ。

例えば私がなんどでも絶賛する「クローバーフィールド:HAKAISHA」のいいところは、あれのモンスターは明らかにCGなんだけど、 ギリギリまで姿を拝見することができないところ。

多くの災害がそうであるように、突然未曾有の危機に襲われた時、その原因をすぐに見ることがかなわない場合が多い。それがリアリティなのである。

地震は目で見るのが難しい。3.11が起きたとき、強烈にビジュアルとして焼き付いたのは、青山のオフィスの会議室の窓から見えた、向かい側のビルが、ゴム製かというくらい、ぐねぐね曲がって動いていたわずか数秒の映像だ。何度でも脳内で再生できるくらい、よく覚えている。それがリアリティだと私は思う。

いかにもねじまがっているとか、大袈裟に表現する必要はない。漫画やアニメだったら別だけど、この手の映画にはやはりリアリティが欲しいと思う。初代は、笑える演出は多少あったものの、レックスに車をあごで転がされる演出など、非常に巧みで、暗いからかCGであることも全然気にならなかった。非常にリアルであった。もしかしたらスピルバーグの手腕なのかもしれない。当時のスピルバーグの恐怖の演出は神がかっていて、本性はドSなんじゃないかと心配するくらいだ。

(多分リドリー・スコットのほうがドSだけど)

では演出力というのはどう磨けばいいのだろうか。

私は大学を卒業してすぐ、仕事がなかったのでアルバイトにいくつか応募していた。一応働こうと思ったのである。(私の世代は氷河期ど真ん中で、新卒で応募しても入れる感じではなかった)

そこで、イラストを描くアルバイト募集でとても小さなオフィスに伺ったことがある。そこの偉そうなおじさんが、「演出を学んだ方がいいよ。」と言ってきたんだけど、他に言われたことに関してはなにひとつ尊敬できなかったので、(圧迫面接で根性とメンタルの強さを試されただけ)この人はバイトでもいじめるんだろうなと思って電話で辞退した。 

しかし、「演出を学べ」という言葉だけは強く残ったので、演出というのを気にするようになった。幸い、自分は「センスが悪いもの」を理解する力があったと思う。

「バーフバリ」とか「マッドマックス:怒りのデス・ロード」なんかは、演出が極端だけれど、世界観にマッチしているので笑って済ませられる。バーフバリすっごい!ほんとうに強いんだね!で終われるのだ。好みかっていうとギャグだなと思うけど。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」に関しては、世界観をどっちにふりたいのかわからないまま終わってしまったんだと思う。

私の意見としては、初代のトンマナを踏襲するべきだったのではないかなと。そこにあったのは、ひたすら「恐怖」。初代はものすごい怖い。今見ても嫌だなあと思う。餌をやるシーンですでに怖い。

あと特によろしくなかったのが、とってつけたような今作のテーマ。この地球の支配者は誰なのかという話だ。それ、もし科学者に語らせるなら、真面目なトンマナのほうに寄せるべきだったんだと思うんだな。

 

登場人物としては、マルコムがやはり魅力的だった。見た目は確かに老いているが、スタイルはいいし、なんといってもあの「飄々としたキャラ」が最高だ。ああいう風に生きたいと思う。何が起きてもあんまり驚かないところがすごく良い。

クリス・プラット自体はいいのだが、彼はどうしてもギャグっぽくなる傾向がある。顔つきのせいかもしれないがw「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」がハマりすぎてたのかな…。でもアマプラの映画のほうがシリアスでかっこよかった気がするんだが、なぜなんだろう。 

グラント博士が年とったほうがかっこいいので、画面のオーラは彼が奪い取っていたと思う。登場人物が多すぎるのも難点だ。


バイク逃走シーンとかは、単純にわくわくして面白いので、ストレス発散にはうってつけだけど、映画としては、ギリギリクライマッチョに勝てるくらいじゃないですかね…w

2022年8月5日金曜日

ゴッサム見終わりました!!T_T

長かったな〜!!

シーズン5は短いのに、あんまり面白くないのでなかなか終わらない感じがした。

ベインはあっさり、ゴードンに捕まって終わっちゃうし。これは打ち切りの合図だなと思った。
そもそもゴッサムというドラマには欠陥がある。

このドラマ、死者を再利用しすぎなのだ。

倫理的にもちょっとな、と思うし、どうせ生きてるんでしょ、と思うこともある。なのに、ブルースの親は生き返らないし、他にもブルースが大変後悔した事件の被害者も生き返らなかった。
そして生き返った人が決まって「ここはゴッサム」っていうのがもはやコント。

役者が気に入っていれば、また出てきてくれて嬉しいかもしれないが、例えばミスターフリーズはフェードアウトして、アイヴィーは何度でも出てくるのはなぜか。お色気作戦だろうか。セリーナの母親だって、もっと出てきてくれても面白かったのに。

最後の最後にバットマンが出てきたんだけど、あのかわいかった坊ちゃんが影も形もなかった。

いかにロバート・パティンソンが可愛いか。良くわかった。パティンソン君はカウルをかぶって出てきてもお口元が可愛らしくて、いかにも初心者って感じがあったし、若いな!って感じがあった。バットマンは普通の青年だ。私は、素人感があった方が圧倒的に親しみやすくて好き。

さてこのドラマ、個人的にはシーズン2だけを観てもなんとなく世界感がわかると思うので、部分的に観たいならシーズン2をお勧めする。(1のフィッシュはあんまり良いキャラじゃないと思った)

キャラクターの個人的ランキング。

5位:バーバラ

男嫌いなのにゴードンを愛してしまう、奇妙なヤンデレだったが、どんどん美しくなっていった。最後はショートカットが可愛い。ゴードンと結婚はしてもらえなかったが、なんと子供は産んでしまった、、、、すごい。そして生き残ったし。

4位:リー

この女優さんのお芝居がすごく上手で好き。キャラクターも医者として、どんな状況でも人を助ける良いキャラクターだった。リドラーと一時的に恋仲になったふり?をしていたけどやっぱりゴードンに戻って、よかったのかな。ゴードンの役者さんはリーの役者さんと本当に結婚したんだからすごいw
シーズン5のアルフレッドとの会話「子供を育てるということ」は号泣必至なのでご興味があれば。

3位:ハービー・ブロック

最後まで生き残った!最後までキュート!だけど中盤が一番可愛いです。つぶらな瞳がワンコキャラ。年取ったふりして怠惰なシーンもあったけど、この人も芝居が上手いんだと思う。強運の持ち主で、爆弾のワイヤー切るとき、「あのねのね」的な切り方をして助かってる。洗脳されてもなぜか、助かる。愛されてる。

2位:ペンギン

このドラマはゴードンやブルースが主人公というより、ペンギンの話じゃないだろうか?
マザコンと言われようと、彼は幸せだった。なのにある日、母親を殺されて、傘持ちだったペンギンはさらに悪の道を駆け上がっていく。市長にまでなった。リアクションがわかりやすく、華のある外見で、人々の興味関心をひいていた。何度か殺されかけたり凍結されたりするけど必ず生きて帰って来た。でも一番良いのは、彼の中にある「愛」。これは異性愛とは限らないし、ペンギンの場合は女性にはあまり興味がないらしく、一番好きなのは母親であり、他の人にも同様の無償の愛を探し求めている。その姿は純真無垢で、誰の心にも必ずある気持ちだ。
その逆をいくのがリドラーで、彼は異性にしか興味を持たず、あとは利用するサイコパス。その辺のコントラストが良く、なぜリドラーがペンギンと同じ場所に駆け上がれないのかが良くわかる。リドラーには愛がないのだ。

1位:アルフレッド・ペニーワース

もしゴッサムに感動のヒューマンドラマがあるとしたらその大半はアルフレッドから来ている。
初めてブルースと二人きりにされた時の所在ない哀れな執事の姿から、シーズン5あたりまでくるともはや父を超えた存在となっている。
アルフレッドは単なる執事ではなかったし、武道の師範でもない。彼は、ブルースに生きるということの意味を教えた教師なのだ。
何度も死にかけて、その度になんとか生き返るが、アルフレッドが守ったのはブルースだけではなく、ゴッサムの守護者になるべき人物を守ったのだ。つまりゴッサムシティを守るためにブルースを守っていた。
ブルースとアルフレッドの相性が良かったか悪かったかはあまり関係がなさそうだ。アルフレッドは、目の前にある困難なミッションに真面目に取り組んだ善良な人物であり、本物のヒーローは、ヒーローを育てた彼に他ならないと思う。
だから、私たちがアルフレッドに涙するのは、彼が素直に苦悩を打ち明け、ひたむきにブルースを導くその真摯な姿に自分を重ねる時なのである。


さて問題は、ゴードンがいまいちな主人公だったところ。彼は女にモテる。他の女とも寝てたし誘惑されれば落ちるし、数日で妊娠させてしまうすごい男だ。なぜゴードンをそういうキャラにしたのかは、良くわからなかった。あとかっこいいとも思わなかった。

ブルースはイケメンだが、欠陥が色々ある。そもそもなぜバットマンにならなきゃいけないのかが、「ザ・バットマン」より説明が下手。暗いといえば暗いけど、堂々と経営会議に出てるあたり隠キャとは言い難い。また、セリーナにこだわってる割にはちゃんと付き合うことができなかったのも、なんだか謎である。
既存の設定に振り回されて作られたのが今回のブルースであり、「ザ・バットマン」ではブルースの性格を一新し、女を知らない引きこもりの隠キャに作り替えたことで、真実味が出た。
昔のヒーローは007も含め、女好きのプレイボーイが多いけど、それは男の理想を描かないと売れなかったからだと思う。
今の時代は個人と隠キャの時代。みんな少し内向的なくらいが現実的。ブルースは2022年になってやっと設定が一新されたのである。
これは喜ぶべきことだと思うな。少なくとも、私は嬉しい。

2022年8月2日火曜日

Strayという巷で有名すぎる猫ゲーを始めました#1

今、これを書いている私は、力が尽きかけている。

どうか、完全に、システムがシャットダウンする前に。

この映像を世界に届けたい。

 

私はかつて猫であった。 

飼い猫でもなく、自由に世界を駆け巡っていた。何にも縛られてなどいなかった。

何をやっても、私は愛された。

かわいいからだ。猫だからだ。

 

ずっと猫でいたかった。

これはそんな、おぼろげな記憶を、動画にしたものだ。

 

 

2022年7月31日日曜日

バッドマン!観てきました

しょーもな!って思いながら「バッドマン」観にいきました。

感想は「しょーもな!」って感じです(笑)。でもものすごいヘタレで低テンションなギャグのオンパレード、真面目に生きすぎてつらい人はぜひ見てみてください。こんなにいい加減でも生きていけるんですよ。人は。(普段から不真面目な人は見ても何も変わらないかも)

ギャグ映画はもともと好きで色々見てきましたが、昔のは結構忘れつつあるので最近のでいうと、やはりハイテンションでスピードが速いほうが面白く感じるので、ランク的には

1位:フリー・ガイ(アメリカ)

2位:VIVA!公務員(イタリア)

3位:ヒットマンズワイフズボディガード(アメリカ)(これは前作も見ましたがなんと続編の方が笑えました)

4位:ザ・ロストシティ(アメリカ)

5位:バッドマン(フランス)

という感じです!残念!でも5つとも面白いです。ランクが下がるにつれてゆるふわ癒し系になっていきます。「エージェント・ウルトラ」はもう一個下ですw 

やはり、個人的にイタリア人の「超高速しゃべり」と「超ハイテンション」はアメリカを凌駕していると思いました。アメリカ人って、普段はテンション低めなのでね。

そしてフランス人もあの言語特有の「ボソボソしゃべり」なので、それほどハイテンションではないのですが、ちょっと気を抜いたところにボンボンギャグを突っ込んでくるのでタイミングがすごくいいんですよ。

実はこの映画、アクションが結構上手だったので、もったいない!と思いました。

次作はパロディじゃなくてフランスのヒーローものをオリジナルでつくっても良いのでは??

ナポレオンとかになっちゃうんですかね…。

フランス人が、マーベルやDCや、ハリウッド映画の有名どころをパロディで次々と物真似をやるのですが、どう見ても、

英雄シーザーのコスプレが一番ハマってるあたり。

これは民族性だなと思いましたww

フランス人がマリー・アントワネットやナポレオンやったら全然違和感ないんですけど、なぜかヒーロー映画の物真似をやるとダサくなる。(つか、たぶんフランス人ってヒロイズムが浸透してないんですよね)

イギリス人は最近ヒーロー映画に出まくってるけど、やっぱりハリーポッターなんかは、アメリカ人には任せられないって思いますよね?そういう感じです。

個人的にはロードオブザリングもできるだけイギリス人か、ヨーロッパの人にやってほしいなと思っています。(主役はアメリカ人でしたが、あの役者は格別ですね)

中国人にサムライやらせるとなんか違う気がする、あの感覚ですかね。 

全体的にハリウッド映画を揶揄してる内容だなと思いましたが、イタリア人もそうなのですが自国をdisるギャグも忘れておらず、ノートルダムに火がつくギャグは笑っていいのか悩みましたw「オーマイガッ!!」って感じですね。

主人公は、ヒーロー映画に出る前は、ひったくりされるおじいちゃんを助ける余裕もない貧相な青年。記憶喪失してもまだ臆病ではあるのですが、自分が着ている特別なスーツや、映画のために用意された執事の応援メッセージ(笑)を見て、自信をつけるのであります。最後はヒーローの在り方を理解し、人を助けるために戦うようになります。こんなヒーローもありだなと思いました。

もしかしたら、それが、本物のヒーローなのかもしれません。

そう、本当は誰もが、自分より弱きものを助けるヒーローであるべきなのだと……


と思っていたところ2段階で強烈な皮肉オチが待っており、最後まで完璧でした。

フランス製なので、実にエスプリで、実にライトで、マカロンみたいに軽いノリでいただけましたよ。

ロマンスの描き方はさすがフランス、基本的にセンスはめちゃくちゃいいですね。

 

2022年7月11日月曜日

GOTHAMシーズン4!やっと視聴完了!

シーズン4は相当だらけてきた。

いやドラマとしてはいいのかもしれないけど……

まず、ぼっちゃんがぶっ壊れて全力で反抗期突入。

みなさんはこの本をご存知だろうか……

リドリー・スコットのメイドを務めた日本人女性が書いたエッセイだ。

イギリスを揶揄したいわけではない。

「金持ちのお貴族様の子供がスポイルされるとどうなるか」について結構リアルに書かれていたと記憶している(リドリー監督のことではない)。要は、ヨーロッパには大して世間にも貢献しないでグダグダしている貴族の末裔がいるってことだ。マリー・アントワネットの時代のアレだ。

今回のブルースは前半完全にそれであった。「本で読んだことがある」ダメなお貴族様の末裔…。 

もちろん理由はある。そもそも親がいきなり殺害されて、おかしくならない方が立派すぎる。

ブルースはラーズ・アル・グール(英語で聴くとどうしてもラーシャラグールなんだけど)に挑発されて彼を殺してしまい、「不殺の誓い」を破ったことが苦しくておかしくなってしまう、というか現実逃避してしまうのだった。この辺は見てても不快だし、年齢的にももう可愛くない。(パティンソン君だったらかわいいのかもしれないけどw)

その結果アルフレッドをやはり怒らせて、怠惰になっているブルースに訓練を仕掛けたところ、殴ってしまい、クビを言い渡される。これで2回目。さすがにアルフレッドもこたえたのか、結構長いこと、今回はウエイン邸から離れることになった。 

ブルースが目が覚めて、自分の役割を、「守りたいと思うものを認識する」ところでやっとアルフレッドが納得して戻ってくれるが、その後も拉致されたりして大変だった…。

このドラマのアルフレッドはとにかく酷い目に遭ったり、なにかっつーと全力で乱闘するけど、海外のツイッターでは大変評価が高かったwまあ~、強いですからね!

シーズン4の敵は、前半はファルコーネの娘ソフィアなんだけど、この子がものすごいサイコパスで男を騙しまくり、平気で裏切るような怖い女性だった。

後半は、ラーズ・アル・グールを後継したと思い込んだバーバラとラーズ・アル・グールの戦いと、ジョーカーの位置に該当するジェレマイアたち(双子なんだけどめんどうなので詳細は省略する)が起こす事件で締めくくられている。

私は、実はバーバラが大変魅力的なキャラクターに成長したなと感心した。

ファルコーネの娘ソフィアは、父より相当あくどい女で、ペンギンの依存心を煽って、母親と同じ味の料理を出して気をひこうとするような女だ。しかもペンギンは割とそういうのにひっかかりやすい。とにかく愛に飢えているのだ…。

そんな、やばいキャラクターに囲まれていながら、意外とまともな立場を守ったバーバラはいいキャラなんじゃないだろうか。彼女、どんどん綺麗になっていくしw

彼女の問題点は色々あるものの、「男ってのはどうしようもないわ。女だけでいい」というのは、あながち、悪くはないな、なんて思ったり…だからと言って殺すのは違うと思うけど、バーバラは女性だけの組織で生きてればいいと思うので。というか、もうほとんど女性とばかりチームを組んでいて、美女だらけでちょっと楽しかった。

悲しかったのは、リーだ。彼女はあの後も、貧困層(Narrowsの人たち)に医療をひっそり提供する医師として生きていた。人類の鑑だと思うが、なんだかんだで巻き込まれて結局どんどんひどい状況になっていった。彼女は男に振り回されて人生をダメにしている。

リドラーはちょっとよくわからないキャラクターになってきた。が、彼の二重人格は結局「リドラー」側がメインになりかわったということらしいので、エドワードは消滅というか吸収されたのかも。

ペンギンは実に難しいキャラクターで、ファルコーネの娘に騙されているかもしれないと疑いながら、惹かれていき、そしてまた色んな人に騙される、の繰り返し。

だけど、なぜかあんまり憎めない。

彼は孤児院を訪問し、いじめられっ子の少年に目をつけた。どうやら失語症かなんかでしゃべれないらしく、大きめのメモパッドを首にかけていて、筆談や絵でコミュニケーションを行う。ペンギンがいじめっ子同士を仲間割れするような策を授け、ふたりは仲良くなる。ちょっと、いかがわしい知恵だなと思ったんだけど、彼らの別れ際は涙するものがあった。

この少年、マーティンは、ソフィアファルコーネにも少し利用されていたようなのだが、最終的に少年が死んだと見せかけて、ペンギンが逃がしたのだ。

ペンギンは、たくさんの人を愛した、それが一方的に求めた愛だったとしても、彼は人を信じようとしていた。しかしことごとく裏切られ、シーズン4の最後では、わざと愛する人たち(ヴィラン側だけど)を再会させたあと、復讐のためにその場で殺害するようになるくらいには、もう人を信じられなくなってきている。

だけど、このマーティンだけは本物だったんだと思う。

少年は、最後に「あなたは友達」とメモに書いて、ペンギンをハグした。その際に、ペンギンがさすがに嬉しかったらしく、涙ぐむのが印象的だった。

それに比べると、リドラーは本当に魅力がないというか、映画版のほうがはるかに何か持ってる感があったなあ。

あとは、セリーナのセリフがものすごい印象的だった。

ブルースは、「あの時ジェローム(ジョーカーっぽい人)を殺さなかった自分に責任がある」と言って彼を追うんだけど、セリーナがそれを聞いてたった一言。

「あんたのエゴは巨大だね~」

ブルースがぶちギレるのではないかとハラハラしたが、静かに帰れ、みたいな仕草をして終わりだった。一応セリーナには声を荒げないのかもしれないですね。

でもこういう一応ヒーローもので腹をえぐるような、アイデンティティを崩壊させるような言葉を刺してくるセリーナさんはやはりスゴイと思う。私もこういうこと言えるようになりたいなと思いますwww

ハービーブロックは相変わらずかわいいのですが、のどを切られたりちょっと洗脳されたりして大変でした。でも私の見立て通りしにませんでしたよw


シーズン5は半分くらいしかないからすぐ終わると思うYO!

 


2022年7月10日日曜日

ザ・バットマンのブルーレイ本編を見ながら思ったこと

まずは自宅の再生環境に愕然とした。

そりゃドルビーシネマに勝てるわけないし(笑)、普通の映画館にだって勝てるわけがない。だけどここまで音声が聴こえなくなるとは、とか、階調幅の少なさ(暗くて見えやしないw)と画面の荒れ具合(特に薄暗いシーンだと顕著にISOのノイズを感じる)には愕然とした。

とりあえず、未来への投資として4KUHDバージョンを購入したので、さっそく4KUHD再生ができるモニタを探し始めた。私の部屋は狭い。一人暮らしには十分な広さではあるものの、所詮は会社員だ。

部屋の広さのために家賃を上げるのはやはり躊躇するところではあり、特に映像機器は場所を取るので、いつもゲームとパソコンは同じモニタにしてきた。映画の再生もこのモニタか、iPadというありさまである。モニタはもう10年くらい使っており、時々ちらつきが気になってはいた。そろそろ買い替え時だったので、映画のディスクがきっかけになるのは良いことだ(PS4も正直このモニタだと十分な性能が発揮されていないと思われるので、PS5のためにも探し始めてはいた)。

まあこんな、おんぼろモニタの話はこの辺にしておこう。
ここからは最近日本で起きた恐ろしい事件の話をするので、苦手な人は読まないで欲しい。

 

 

このブルーレイディスクが家に届いた週の金曜。安倍元総理が暗殺された。私は会社にいて、スマートニュースの通知でそれを知った。その時はまだ、「銃撃された」とあり、殺害は確定していなかったが、首と胸を撃たれて心肺停止と書いてあり、望み薄だなとすぐに悟った。撃たれた部位からして、致命傷としか思えなかった。

日本の法律ではそうそう簡単に銃が買えるはずもなく、そのためなのか安倍元総理の警護は実にずさんな状態であった。銃の怖いところは飛び道具だから、接近しなくても攻撃できるところだ。日本では、私の肌感覚では、「警備服を着たおじさんが立っている」だけでそれなりに緊張感があるもので、実際に警護がどのくらいできているかなんて、想像もしていなかった。あれだけ戦争や潜入のゲームをやっていても、実際にそういうオケージョンに遭遇することはまずないと思っていたし、金曜の街頭演説に集まった人たちもそう思っていたに違いない。

私は、この事件で一番驚愕したのは、犯人が使用した凶器であった。

それは手作りの銃だとされている。

私は現場の生々しい動画はあえて見なかった。やはりフィクションではない暗殺は金曜の夏バテの身体にはこたえる。想像しただけで気が滅入った。しかし、その銃とやらには興味が湧いた。

どうにも、映画のリドラーに似たものを感じたからだ。

リドラーは銃は購入したもので実際に狙撃をするし、フォロワーも銃をどこかで買ってきて、最後らへんは撃ちまくる。こんな光景は、日本ではまずありえないが、今米国では警官が銃を乱射するので問題になっているらしい…。

リドラーは映画の中で、象徴的なダクトテープを使用する。サランラップ(cringle wrap)で髪の毛を落とさないようにし、殺害した人物はダクトテープでぐるぐる巻き。今回の事件に使われたお手製だというその銃がテープでぐるぐる巻きになっているのを見て、似たようなものを感じ、背筋が凍った。そのあとも、犯人の部屋に警察が重装備(あんな装備は初めて見たかもしれない)で突入したあと、爆発物処理車がやってくる。犯人は爆弾もこしらえていたのだ。リドラーも、首に巻く爆弾や、もっとおぞましい装置などを自宅でこしらえていた。

こんなのは映画だ。そう思いたい気分だった。だが日本にもこんな事件が起きるようになってしまったのだ。

リドラーの動機は幼少期のトラウマにあり、今回の犯人も似たような印象を受ける。母親がらみの恨みらしい。それに外見も大男でもなく、メガネの中肉中背の青年だ。

私は、何がきついと感じたかというと、やはり演説中に本人を撃つパターンが一番嫌だなと感じる。もちろんほとんどの映画はそういうパターンだし、ザ・バットマンでは危険だと止めているのに「民衆に勇気を持たせたいから」と市長候補が舞台に立ち、喋り始めた直後にリドラーのフォロワーに脇腹を狙撃されて倒れる。

筋書は大体同じだけど、やはり白昼堂々と平和なはずの日本で、一般市民の目の前で、しかも舞台の上でもなく、路上で、暗殺が行われたということが恐ろしい。米国大統領選挙レベルであればそのような事件が起きる心構えが少しでもあったかもしれないが、元総理が街角で銃弾二発で倒れる国になってしまった。

 

マット・リーヴスの脚本はリアリティがあると評価されているが、今回の事件はまるでそれを裏付けるかのような内容で、監督は実際に行われている犯罪にとても詳しいのかもしれない。

ザ・バットマンのリドラーの犯罪は、ゴッサムの政治が正常に良心的に行われていたら、防げた可能性が十分ある。そういうメッセージも込められた映画だと思う。ブルースは政治家ではないけれど、加担する必要性や責任があることも示唆されていた(実際に彼が20代で少しでも責任を正しく理解して行動を取っていれば違ったかもしれない)。 そしてそれは一般市民とヒーローを隔てるものではなく、全員が等しく、考える必要性があるということなんだと思う。

自分が生きているこの街と国の政治は誰のものなのかということを。


2022年7月7日木曜日

「ザ・バットマン」のブルーレイ特典映像の感想

こんばんはわたくしは今、夏バテで完全にエアコンに生命エネルギーを吸い取られています。どうやら身体が冷えているらしく、ジムの風呂入ったらあったまりました(苦笑)

昨日ブルーレイ届きましたので特典映像ばっかり観ています。もう色々萌えが詰まっていて、、

主人公好きってこういう時おいしいですよね。たくさん特典映像観れるので。

「新たなスタイルの追求」が50分くらいあって(長すぎw)撮影開始から、コロナで中断、最後のクランクアップまでをダイジェストで説明つきで見せてくれています。これが一番よかったけど、他のところでも美味しいシーンがあって見逃せません。

個人的に好きだったシーンをざっくばらんに。

マット・リーヴス監督

バットモービルに初めて乗るときの笑顔がすごいです。単なるファンですww「乗るチャンスがキター!」みたいな顔してました。

普段は優しい先生みたいな感じで、テキパキと役者に指示を出してますが、ことバットマンの話になるとただの熱いファンでしたけど、マニアックなので面白いですね。さすがですね。

リーヴス監督は役者と対話しながら進めるので見てて面白いものがありました。 


アルフレッド

アンディ・サーキスはウェイン邸について解説を入れてくれています。すごい頼もしい感じで、なんなら副監督くらいの貫禄ありますね。

ドリフター(放浪者)のすごいやつれメイクのパティンソン君と何か会話してて、パティンソン君が苦笑して話してるシーンがすごく好き。なんだかんだこのコンビ可愛くないですか?悲観的な話なのでアンディサーキス氏が盛り上げてくれてんだろうなって思いました。明るい人ですよね。

いやどーしても…ホビットに見えるな…(笑) 


ゴードン

やっぱりジェフリーライトはやられる役としては最強(監督のお墨付き)なんだなって実感しましたけど、記憶の中で一番恐ろしかったのはウエストワールドかな…。

ゴードンはかなりマシなほうですかね。殴られるけどw しかしジェフリーライトは会話が的確ですっごいわかりやすいところを私は評価したいです。


セリーナ

セリーナのアパートは、ゾーイクラヴィッツの希望で汚くしたそうです(笑)猫雑誌がおいてあるのがたまらない!!日本でいうと「ねこのきもち」みたいなやつだと思います。

それから壁にネコちゃんのポラロイドが貼ってあります。芸が細かいな。映画で映るだろうか…。映画で気になったのはネコさんが異様にゾーイに懐いてて「あっずるい」って思いましたw

 

ペンギン

未公開シーンが思いのほかよくて、コリンファレルはやはり評価が高いだけあって芝居が上手いんだなと思いました。

ただ、今回は全然活躍してなかった気が…。もったいない。

 

リドラー

リドラーに関しては実は目新しいものがなかった気がしますが、小道具としてのすさまじい量の日記(といっても恨み言が延々と敷き詰められているだけなんだが)をつくる苦労とかそういう話がありました。

それからやっぱりリドラーはかわいいと思いました。外見はね…。

 

我らがブルース

やはりぼっちゃんは極端にかわいいですね。もう彼をキャスティングしたことで全体のトンマナが決まったんじゃないでしょうか。

バットマンじゃない時のブルースはどこまでも純粋で、どこまでも繊細で傷つきやすく、内なるネガティブな思いに突き動かされてるデンジャラスな陰キャ青年。でもどこか、「亡国の王子」感が漂う。本音では「ただひたすら悲しい」と怒りわめく10歳の子供を内に抱えながら、それでもゴッサムを良くしたいと思っている。悲劇の王子なんだけど、実は正しく役割を果たしていないっていう矛盾…。

メイキングで楽しいのは、バットマンもブルースも基本絶対笑わないのに、メイキングだとパティンソン君はもともと笑い上戸くらい笑う子なので、ブルースの格好のまま満面の笑みとかだとギャップがすごくてちょっと楽しくなっちゃいました。

実はこのディスクに収録されていない、メディアが撮った撮影の合間の写真が事前に大量に出回ってたので、いくつかは保存しているのですが。

個人的に面白かったと思ったところは、

・ドリフターの衣装にこだわったのはパティンソン君だった。あれ、ホームレスを模してるのかと思って最初すっごい驚いた覚えがあります。大富豪なのにわざとぼろい格好するんですよね。でも、金や権力に興味がない、とメイキングの中でもはっきり言われてたので。

・黒塗りメイクのメイキング、監督に直接指示を受けながらメイクさんがつくっていくのですが、おとなしくされるがままになってるパティンソン君がなんかかわいかったです。そしてそのあとアンディサーキスにちょっとからかわれて苦笑してた感じでした。

黒塗りメイクでも撮影中以外は普段通り振舞ってるのですごい新鮮でした…w

・上半身裸のシーンで監督になんか指示されてすごい一生懸命真面目に真似してるパティンソン君がすっごくかわいかったです。ブルースやってる時って基本真剣ですよね…。

・サングラスかけてるシーンで未公開シーンみたいなのがあったんだけど、ソファに座ってて…多分例の新聞読んでるシーンかなと思います。なんともいえないちぐはぐ感がすごいw家のセットが、極端に伝統的。ブルースとアルフレッドは、規則正しく伝統的に生きることに関しては、やはり正反対のようです。

・一回バットマンの格好のまま声出して笑っちゃってるパティンソン君がすっごい楽しそうでよかったなあと思いました。 


この映画を最初に観た後、ブルースが無理やり背負わされる運命に、色々と悲しさを感じて、しばらく思い出すたびに涙ぐんでいたものの、

私はブルースに何かツッコミいれるとほぼ全部自分にブーメランで返ってきちゃうので、「結局共通点が多くて感情移入する」んだなと思いました。

もう20年も前のことなんて忘れようよ。と思っても、私もなかなか11歳くらいの時の自分の抱えていた恐怖や絶望を思うと、それを捨てちゃうと自分でなくなるような気がして、確かに30歳の頃はまだまだ過去から抜け切れていませんでしたね。しかも私の場合は説明しづらいものだったので。 

それからお金に頓着しないブルースですが、私も30前後はほんとひどくて、なんでたまったお金を運用しなかったのか、と思うけど、当時は、確かまだNISAもなかったような気がします。今だったら全然違ったかも。未来に希望が持てないとなかなか、お金を運用しようとは思えないかもしれないです。

いつ死んでもいいや、って思ってたのでひとりで海外旅行やダイビングしにいって、結構危ないこともしたようなw

暗いなあ猫背だなあもっとはっきり喋れば、いい声なのに、とかも全部自分に返ってくるしw挨拶のタイミング逃したり、話しかけられた時のレスポンスが歯切れ悪いのも同じくwあと一時期吃音だったのも同じですね…。

界隈で一番悪い人(権力ある人)に反抗的なのも同じだし、身内(アルフレッド)に気を許しすぎてわがまま言っちゃうのもわかるし、復讐心を捨てられないのも同じだし、 おとなしいのに怒るとめっちゃ怖いのもそう。

私は黒いマスクなんかしないけれど、女性は常に何かしら化粧や服を切り替えて自分を演じることを強いられているように感じます。というか、武装しないとなめられるような感じがするから。

ブルースは普段は優しそうだしおとなしいし、なんならシャイで人前に出たがらないから、バットマンの衣装や黒塗りメイクが必要だったんだと思います。だったら気持ちはわかる気がする。

私に足りないのはあとは戦闘能力くらいですかねぇ、いやさすがにそれはいらないってか…w(本音を言えば、覚えたいとは思うw)

あーでも、私には守りたい街がないですね、強いて言えば、自分のいる組織の無垢な後輩は守りたいとは思いますがその辺が限界です……(*´-`)

 

2022年7月4日月曜日

MAN OF MEDANとリトルホープの全員生存エンディング達成

多分真エンディングっぽいものを見たので、少しネタバレする感想を記録。

ダークピクチャーズアンソロジーにいくつか欠点を感じるのでそれものちほど記載します。

 

マン・オブ・メダン 全員生存エンディング

ジュリアがめちゃくちゃ死にやすい。

なんと、会話で相手が狂ったら撃ってくるという話で、これがまた、情緒不安定でいつ撃ってくるかわからないし、なんでジュリア狙うの?って感じで。

でも、なぜか2回目トライしたら、リブリーザー確保に成功し(結婚指輪はロストした…)、敵のひとりを正気に戻し、連れて帰るみたいな展開に。あいつ一言も発しなかったけど大丈夫なんかw

私のエンディングではコンラッドが助けにくるやつで、コンラッドが一転ヒーローに。あいつ陽キャなのはいいとして、フリス船長を口説いたり、酒飲みまくったり、ドル札ばらまくしで、まったくいい印象がないどころか正直嫌いなんだがw、それもあって最後にいいとこ見せる設定にしたんだろうか…。

フリスが一番かっこよくて、最初に正確に船の謎を解いた。といっても、とあるヒントを正しく調べないとそのセリフは出ないんだがね。 

ブラッドはイイ子なので許す。

問題はアレックス。

確かにイケメンだし体格もいいのだが、どうにも役に立たないというか。ひとりで死体調べてぎゃーぎゃー言ってたのは爆笑ものでした。プロポーズするかしないかも弟のひとこと次第という…。弱い。あとフリスを突然疑い始めたりして、不躾だし不安定な人だなと思った。

ジュリアがアレックスが増える幻覚を見るのもわかるような気がしたのであったw

 

リトル・ホープ 全員生存エンディング

確かに最初に観たエンディングよりははるかにマシになったが、オチは一緒だし、どうにも未消化感が残る。

シナリオ自体は面白いとは思うんだけど、結局同じだし…。

テイラーとダニエルは、割とイノセントな人たちなので、この際おいておこう。

問題は、中年のアンジェラとジョンである。彼らにはそれぞれ大きな問題がある。

アンジェラは悲観的で愚痴っぽいおばさんになっている。あまり良い印象がない。だが、グッドエンディングを迎えたい場合、彼女に前向きな選択をさせねばならないのだ。

少し不自然な感じになるが、彼女だって生きたいはずなので、とにかく前向きに回答する。

ジョンはとにかく臆病だ。

先生ということだが、慎重な発言をすると周りの好感度がダダ下がりするw

ジョンは中年だけど、ここはわざとらしいくらい自信満々に回答していかなければならない。結局若い者も中年にはしっかりして欲しいんだと思う。

それから、このふたりは冒頭で出てくる両親に瓜二つなのだ。だから私が思ったのは、

アンジェラには母親にもっと明るくいて欲しかった、という願いを実現化してもらい

ジョンには父親としてもっとしっかりして欲しかった、という願いを実現化してもらう 

という、アンドリュー(主人公)の願望が反映されてるんじゃないかなと感じた。

ただ、エンディングとしては、もうちょっとなんか、説明が欲しかったかなとは思ったけど…。

エヴァンゲリオンみたいに、みんなに祝福されながら終わるとか?wそれかもう許すよ、ありがとう、って言いながら消えるとかさ。なんかあるやろ。ベタだけどさ。

ちなみにこのエンディングでキュレーターさんが言ったのは

「はい、ゲームオーバー」(拍手しながら)

なんなんあの人www 素直じゃないww

キュレーターめっちゃ面白くてハマるわ。ヒント出しましょうか?で「はい」を選択したとたん「ハッハー!」ってなんなんwww

 

 ダークピクチャーズアンソロジーの欠点

「秘密」というヒントを見つけるとそれがボードにぺたって貼られて、ちょっとした推理ボードになっている。

ここから、何が起きたのか推理は可能である。

だけど、それが生存に繋がるかっていうとそうではない。正直関係ないと思われるエビデンスも多い。

ここはやはり「ヘビーレイン」のほうが強い。ヘビーレインでは、最後らへんの佳境に来ると、今までコレクションしたヒントがずらっと並んで推理モードに入る。そして、時間制限もある。十分なヒントがないと誘拐された子供を見つけられないかもしれない。基本、足りない分は推理で補えば、ゲームなので大丈夫なんだけどね。

ダークピクチャーズアンソロジーでは、集めたヒントでストーリーを深堀できるだけだ。

例えば、リトルホープなら、牧師がなんであんなに魔女裁判で何人も有罪にしたのかがなんとなくわかる。けど、推理して答えるシーンとかは特にないのだ。

例えば、ヴィンセントが主人公にどう関係あるのか、1周目だとかなりわかりにくかったし、ヴィンセントの恋人に関する説明もほぼなし、エビデンスから勝手に推理してねという感じだ(写真の女性のほう破かなければいいのにと思った)。QTEやバケモノに気をとられているのでそこまで考えている余裕がなかった。

テーマも少しあいまいな印象を受ける。基本的にはみんななかよく!ってかんじなんだが…。あんまり感動のシーンもないし。

クアンテックドリームの作品は良心を揺さぶられまくるので、エモーショナルな面においても、推理などの点においても、脚本の緻密さや選択肢の多さなども、すべて上回っていると思う。

ただ、開発スピードは遅いので、ショートストーリーでぽんぽん出してくれるダークピクチャーズアンソロジーの方が周回は早いし時間のない人には向いてる。でもそれだったら、もうちょっとわかりやすくしてもいいんじゃないかなと思った。


あと最大の難点だけど、とにかくインタラクト・キャラの動作が遅いんすよね。ボタンが出てくるのも遅い。なのに、「落ち着いて」QTEはリズミカルじゃないからものすごい難しく感じるしw


2022年6月26日日曜日

THE DARK PICTURESアンソロジー 感想

ダークピクチャーズアンソロジーというシリーズゲームを3話パックでちょっと前に買ったのですが、一応3話とも一回クリアしました。

ノリ的にはホラーゲーム。

QTEの使い方はクアンテックドリーム社と全く同じです。

同じですが、クアンテックドリームに比べるとやはり相当グラフィックのクオリティが落ちるのと、演出や脚本がいまいちなのか、とにかくテンポが悪い。マンオブメダンで、一回だけ寝ましたw!あまりにもだるくて。

あと操作性も悪いです。正直。RDRより悪いです……マップを自由に動き回れず、カメラを自由に回せず、視界が狭いのでイラつきます。

テンポが悪いせいかほとんど怖くありません。というか、クアンテックドリームは精神的にきついイベントが多く、やはり演出力や脚本の力が強かったんですね。QTEなのに怖かったですもん。。

ダークピクチャーズシリーズの面白みは、短いけれど、選択によってキャラクターが結構高確率で死んでしまうところ。だから、やり直すときは「あそこの選択肢は選ばない」などの周回が楽しみになります。これはクアンテックドリームと同じですね。短いというのはメリットあると思います。

難易度と受けた印象は以下。プレイ順に。

 

リトルホープ

「ブレアウイッチプロジェクト」と「ウイッチ」を掛け合わせたような内容。冒頭で受けた大きな違和感が衝撃のラストに繋がるが、まさかそんなに予期した通りになるとは…。

初見でものすごい人が死んでしまった。ちょっとしたミスでどんどん人が亡くなってしまう上に、虚無感満載のラストを迎えた…。確か主人公しか生き残らなかった。もう一回プレイしなきゃと思っております。

難易度はかなり高めで、よく襲われます。幽霊のビジュアルもグロくてかなりきついです。

ただ、シナリオが一番手が込んでるのはこれなので、一本だけやるならこちらをおすすめしたいです。

 

ハウス・オブ・アッシズ

軍隊の人がメインキャラクターのため、あまり戦闘に不安はないが、なにしろQTEなので、銃撃戦はあんまり楽しくありません。キャラクターは「サリム」という素敵なキャラクターがいます。この作品が一番好感度高かったけど、難易度選択で一番簡単なのを選んだら、簡単すぎて全員生還。あと運もよかったのか、選択肢もほとんど間違えなかったようです。シナリオで恋愛三角関係が出てくるんだけど、結末に微妙に納得いかなかったですw

古代遺跡探索風にスタートし、壮大なSF感ある内容なのに、いまいち活かしきれてなかったように感じました。でもスケールは一番大きいですね! 普通のアクションゲームにすればよかったのに。

難易度は選べます。

 

マン・オブ・メダン

ダイビングクルーズで嵐に巻き込まれ、幽霊船にたどりつく話。幽霊を多数見かけるが…。

話は実は単純。ちょっといまいち面白くない。

難易度は中くらい。けど、どうやったら全員助かるのかは、初見だとさすがにわからないな。そういう意味では難しい。2人しか生き残りませんでした。しかもトラウマエンディングがあり、とあることをしてしまうと、全員生き残るはずが最後に皆殺しにされるとか。怖すぎるでしょ。

特に女性キャラ(船長じゃないほう)がバーン!!って撃たれた時は何も予期していなかったので、めちゃくちゃショックでした…。ブラッドのは完全に騙されたなと感じました。

 

マンオブメダンでツッコミいれまくりつつ楽しんでいる様子はこちらの動画で。でも圧倒的に私は「キュレーター」のおじさんに懐いていますね。ツンデレ英国紳士だけどww


2022年6月25日土曜日

ザ・ロストシティ 観てきました!!

この映画はアメリカでは早々に封切りされていて、一時期ツイッターでも話題になってました。日本ではまだまだかなあと思いますが。

まあぶっちゃけそんなに熱量はないしすごい映画でもないのですが、私はこの手のコメディ映画は率先して観にいくタイプです!!!

熱量的には「ヒットマンズワイフズボディガード」の半分くらいしかないですが、その分ゆるふわ脱力系で超癒されますw観ている間がとても楽しい。

最近不況だし物価上がってるのに給与上がんないわ~、ボーナス出ないわと嘆いている人、レイトショーでも利用してぼんやり楽しんでいただくのはいかがでしょう……

人は死にますが残虐なシーンはほぼなし。

主人公は推定40~50代くらいの作家のお姉さん(サンドラブロック)だし、体力もそんなにありません。

お相手役のムキムキ男(アランかダッシュかどっちかで呼ばれる)は、身体はバッキバキですが戦闘能力が低くメンタルが豆腐。最近こういうキャラ増えましたよねww

時代を反映しているなと思います。

多分、ブラッド・ピットはこの映画すごくやりたかったと思うんですよ。でもブラピだとかっこよすぎるためか、メインキャストからは外されています。彼はあくまでも水先案内人。

ブラピだと完成度が高すぎるんですよねw

まあ逆手にとれば、ブラピが超かっこいいシーンがありますので、ブラピのファンも大満足でしょう!どっちに転んでも正解、ブラピの使い方が最高に上手な映画です!(今までブラピが苦手だった私も「いい感じにベテラン感出てて最高じゃん」って思いました)

チャニング・テイタムがとにかく弱々しいというか、雑魚感がすごいのですが、ブラピにあこがれながらいっちょ前の男になっていく感がよかったのと、あと彼はコメディの素質があるなと思いました。とにかくおしゃべりで何かっていうとわーわー喋るのでそれだけで場が持つというか。

でもこのキャラクター、JKみたいな怖がり方をするのに、時々いいことをいう。私は

「ひとりでも喜んでくれてる人がいるときに、自分の作品を卑下するのはその人に失礼だと思うけど? 」

というセリフがめっちゃ刺さりました。なんて良いことを言うんだ。

それだけでも今回この映画観てよかったわ。

主人公の作家のロレッタは、もう次の作品書きたくないと言ってるような、何かうんざりして疲れている50代の女性。しかし、人気作家であることは間違いない。 

40~50代って、もう疲れた、引退したいなあなんて思っちゃう年齢でもあるんですよね。でも我々の定年は会社員でも65まであるし、引きあがる可能性もある。

ましてや作家であれば、70代もあり得るでしょう。

この映画は中年女性やもちろん男性にも、いいと思いましたね。

一応ラブコメの要素もあるものの、要素的にはかなり薄いと思っていただいて大丈夫です。かといって、それほどアドベンチャーでもないのですが、なんというか、アンチャーテッドをもっと一般人レベルに引き下げたうえで、くだらない感じにしたライトなコメディ映画という感じですね。でも大筋は冒険映画だしそういう意味でも楽しいです。夢がありました。

ツッコミどころは満載です。その辺はコメディだと思わないときついかもしれません。

まずサバイバル知識ですが、ヒルは手でひっぺがさないほうがいいと言われていますね。ライターやたばこを近づけて火であぶると簡単にとれるそうです。

あと洞窟にはランタンで入るべきではないですね。ヘッドライトにしてくださいw

ただ、ギャグのセンスは本当にすごく良い。

サンドラ・ブロックのナチュラルすぎるおもしろ芝居。(彼女はどのコメディ映画でもめちゃ面白いですね)

チャニング・テイタム、おしゃべりすぎて面白いw(うざさが最高)

ダニエル・ラドクリフの狂気と過剰な演出。 

ブラピこの映画好きなんだろうな~っていうブラピの謎のやる気w

あと単純に会話がすごく面白くて、脚本書いてる人はすごく才能あるんじゃないかなと思いますw

ブラピはブレットトレインでもギャグやってくれるのかな。そうだったら楽しみだなw

2022年6月17日金曜日

GOTHAM シーズン3視聴完了。

長い………(疲弊)ログみたいなものなので、今回もちょいちょいネタバレしてますが、とにかく長いので、逆に言うと細かいところはむしろネタバレすら出来ない(文章量的に)。

あらすじはざっくり言うと

梟の法廷の存在を突き止めたぼっちゃんだったが、梟の法廷は「ゴッサムシティは病みすぎなので潰す」という。(ぼっちゃんは深入りしたら身内を殺すと脅されて一旦引き下がる)

潰す方法としては、とある女性が持つ血液内に存在するウイルスを使用する。このウイルスは、血に直接触れたり、注射されることで感染すると、その人間が持つ最も黒い感情が暴走するというもの。

それぞれの人間が持つ最も黒い感情というのは人によって異なる。

例えば、私が感染したら、おそらくセクハラを含む軽度~重度の性犯罪者を片っ端から殺してまわると思う。普段抱いている最もネガティブな感情が爆発的に膨れ上がり、暴力によって外に現れるというもので、多くの場合、殺さないと気が済まなくなってしまう。また、ストレンジくらいのレベルの博士でないと、抗ウイルス剤を精製することができないが、シーズン3の終わりでは精製が完了し、一時期ゴッサムを大混乱に陥れたウイルスはいったん収束している。このウイルスは呼気で感染するものではないので、その点では安心なのかも。ただ、風邪のように勝手に治癒することもないのが難点。また、この暴力ってのがバーフバリ並みの力で、軽々と成人男性を投げられるような力が出る。

ちょっといまいちだなと思ったのが、

このウイルスそもそもどっから来たんだっけ?説明あったっけか……
途中でぼっちゃんが影の同盟にさらわれるんだけど、なんで今まで微塵も出てこなかったのかがいまいちわからんw(多分、ぼっちゃんのクローンが完成しないとばれちゃうからだと思うんだけど、伏線がなさすぎて唐突すぎてビビった)
梟の法廷弱すぎじゃない??!!!!

まあ、かなり唐突な展開が多くて、シーズン3はちょっと困惑するシーンがいくつかあったし、シーズン2のほうが良い具合にぽんぽん話が進んでエキサイティングだった。シーズン3は結構トーンダウンして、心象風景が圧倒的に多くなり、キャラクターの感情にフォーカスしているシーンが多くなる。それ自体は面白いんだけど、いきなりシリアス路線、というか。

今回は愛憎劇だったと思うのでそれぞれの人間関係にフォーカスしてみたいと思う。

 

リドラーとペンギン

この二人の関係性を描くシーンが多かった。

リドラーとペンギンは利害が一致するとうまい具合に働き、ペンギンはなんと市長に!ww

だがしかし、前述したように彼はとても子供っぽいキャラで、見た目を変えたり、民衆の耳心地のいい言葉を叫び、表側だけを取り繕うのがうまい。彼は前から、取り繕って生き残ってきた人間だから。

また、母親に依存し、次は父親に依存し、最終的にはリドラーに依存するようになる。リドラーは非常に頭がよく、ペンギンを調子に乗らせたうえで自分も乗っかって出世するという計画をやすやすとやってのけるんだけど、それの弊害が、ペンギンの過度な依存であった。

ペンギンみたいな男は、適度にはねつけないと相手が誰であっても依存してしまう。甘やかしてはいけない男なのだ…。

結局、いろいろあってどうしてもお互いが許せなくなるふたりは、殺し合いを始めるんだけどやっぱり簡単にどっちも死なないので、ずっと泥試合してる感じ。だけど、時々協力すると抜群のチームワークを発揮するので奇妙な面白さがある。

私は、リドラーはもうちょっとなんか、上手くペンギンを操れたのではないか?と思った。もし本当に、サイコパスならね。ペンギンは相変わらずぱっと見のかわいらしさなどは健在なんだけど、過剰に甘いスイーツみたいな毒々しさを感じる。ただ、キャラ的には非常に面白い。

リドラーは自分のアイデンティティを見失い、「ザ・リドラー」と名乗ることで自我を確保するんだけど、それがとってつけたような感じで、この人はこの人で、生きづらいんだろうなと思った。でもあの時、うっかり人を殺してしまった時から、もうアイデンティティは無くなっているんだろうね。映画版のリドラーのほうが動機がしっかりしているので、ドラマ版は本当に感情を失った悲しい抜け殻のような印象を受ける。

 

ゴードンとリー

そもそもシーズン2でリーを放置し、傷心のリーとよりを戻すのはものすごい難しいと思ったし、シーズン3ではもっと恐ろしいことが起きてしまう。どうにもこうにも許しあえる立場にないが、なぜか恋慕の感情だけは残っているふたりが、ウイルスを口実にして駆け落ちしようとするシーンは、なんとも終末感がすごいと同時に、非常にドラマチックでそこだけ切り取っても映画みたいな高揚感があったけど、このウイルスに感染しているとまともな生活は送れないのではないか…。まあ結局抗ウイルス薬投与して別れちゃうんだよね、そうしないと主人公が交替になっちゃうわw

私がいいなと思ったのは、リーがゴードンひっぱたいて「なんであの時言ってくれなかったの!!もう遅いわよ!!」って怒るシーン。そうだ怒ってやれ。今更遅いんだよ、男っていつもそう。せめてドラマの中だけでも叫ばせて欲しいわね。リーの女優さんの芝居が好き。

 

ゴードンとハービー

ハービーのアニキは今回もめちゃくちゃかわいい。癒される。もう超お気に入り。一番かわいかったのは自己主張が強いリドラーさんに階段の上で吊るされてるシーン。脚をばたばたさせて、あまり怖がってない感じすらするw

ハービーは最初こそ超強硬手段に出る刑事だったのに、すっかり落ち着いてしまった。短気でどんどん先に進むゴードンを追っかけて面倒見るのが彼の仕事だ。ウイルス感染したゴードンを止める列車のシーンは感動ものである。

結局このドラマで最もまともなキャラのひとりに落ち着いた。このドラマで絶対的な安心感があるのは、ハービー、アルフレッド、ルーシャスフォックスの3人くらいなものである。

ぼっちゃんのクローンの話が出た時、それまでみんな普通に「クローン」って言ってたのに、ハービーだけ「何?!!クローンって言ったの?!!ちょ、待てよ…休ませて…」って言ったから、この人だけまともだなwと思ったwwそれまで私も「おいおいクローンなんて普通に受け入れるなよ!人権侵害だしどこで遺伝子手に入れたんだ気持ち悪いくらい思えよ!」と思っていた。

ハービーがあまりにもRDR2のアーサーっぽさがあるのでちょっと調べてしまったんだけど、違う役者だけどふたりともアイルランドの血が入ってるから、アイルランド人のおっさんはかわいいという結論に落ち着いた。(リーアム・ニーソンは北アイルランド人である) 

だけどアイルランド人って「酒と喧嘩」ってイメージは、強いよねw

 

ゴードンと警察署長

警察署長がまっさきにウイルスに感染し、最終的に「誰ですか」みたいなゴッサム黒塗りメイク+アーマーナイト装備で現れて警察署内で暴れまわったため(この辺はちょっともうギャグだった)、署長はハービーに交替した。

しかし、署長は実はセリフの端々から強い正義感と、警察に対する愛を感じたので、なんともいえない切ないヴィランとなってしまった。ゴードンも愛情との板挟みになり、大変なドラマになった。


ブルースとセリーナ

クローンのぼっちゃんが現れるが、所詮ぼっちゃん劣化版コピーなので、ネガティブな感情のほうが強い。クローンぼっちゃんが執着したのはセリーナであった。彼はおそらくセリーナに、遺伝子レベルで一目ぼれかなんかしたんだろう。

そう、ぼっちゃん本人もなぜかセリーナには異様に執着をしめしていた。お年頃だし、告白のようなものをして、正式に付き合っていると本人は思い込んでいたが、セリーナにはきっぱり否定される(笑)

このふたりの生きてきた境遇の違い、とりまく大混乱や悪い大人たちの介入で、ぼっちゃんは限界が来ていて、普通にお付き合いするつもりだったのが、やはり突き放すことに…。セリーナは腐れ縁程度に考えているがそれも良い。多分最後までこんな感じなんだろう。

この辺の極端にすれ違う感じは映画版と同じだ。でも私はあまり、切ないとも悲しいとも思わなかった。これこそがバットマンとキャットウーマンの関係なんだと思う。

ブルースは大局を見る人で、セリーナは自分の周りのことで精いっぱい。セリーナは「一般人」でブルースは「ゴッサムの守護者」「リーダークラスの人間」なんだと思う。

ぼっちゃんがお金持ちなのは別に悪いことではないし、ハウスオブグッチみたいに家を捨てて女のもとに走るのが良いとは決して思わない。ブルースの性格的に、見てみぬふりをして逃げるのは性に合わないだろう。

クローンは、ブルース本人のことを妬ましく思い、手始めにセリーナを奪い取ろうとしていた。そこで最終的に言ってた「君はたくさんのものを持っているから、本当に欲しいものがわかっていない」は突き刺さるものがあった。

だけど、ブルースの運命はそれらを投げ出すものではなく、「持っているからこそそれを有効に使う」ことなんだと思う。そしてそれだけの器の人間であるということだ。

そういう人が、セリーナとの恋愛に現を抜かすのはやっぱり違うよね…。

クローンは最初から敗北が決まっている道具としての人造人間なので、切ないものがあった。クローン人間でもアルフレッドはある程度世話を焼いていたので、一瞬だけど、ブルースが複雑な目でそれを見ていたのが印象的だった。あのシーンを入れるということは、ブルースがアルフレッドに多少なりとも独占欲を持っているということなんだと思う。 

クローンが、黒いフードを被って街をうろついているさまは、ちょっと映画版のぼっちゃんを思い出しました。

 

ブルースとジョーカー 

このドラマでのジョーカーは、普通の感じで出てこない。明らかに見た目と笑い方はジョーカーなのだが、ジョーカーと名乗るわけでもない。ジェロームという、いわばただの「有名人」である。

だが、こいつが民衆を扇動して遊園地で殺戮を始めた時、ぼっちゃんが明らかに通常とは違う怒り方をした。その前提として、アルフレッドが殺されたと思い込んでいたというのもあるんだが。

怒ったぼっちゃんはジェロームを追い詰めて殴り、そしてやはり、ギリギリのところで殺すのを思いとどまる。 アルフレッドはもちろん生きていたんだけど、この事件の結果、ぼっちゃんは自分の能力をどう使うか、アルフレッドに尋ねられ、「絶対に殺さない」という不殺の誓いをたてる。この事件で、ブルースは悪人を殴り倒す自警団として生きるきっかけを得たと思う。

ブルースがちゃんと人を殴ったり抵抗して戦えるようになったのはシーズン3からなので、時期的にちょうどよかったのかもしれないが、ジョーカーと他の犯罪者の違いはちょっとこれだけだと私はわからなかったかな。笑ってるのが腹立つってんならわかるが。

 

ブルースとアルフレッド

クローンぼっちゃんがすり替わった時、本体は何をしてたかっていうと影の同盟にさらわれていた。この辺は説明がなさすぎて、ノーラン監督の映画観てなかったらなんのこっちゃ!って感じだ。

しかもその後も、「君はダークヒーロー(ダークロードだったかも)になるんだお」ということを言われて武術訓練を受けさせられるのだが、ダークヒーローってなんやねん!説明がなさすぎる。なんでいちいちダークじゃなきゃいけないんだよw

だが、この先がもっとまずくて、洗脳として親を殺された時の心の痛みを忘れるように誘導されてしまう。影の同盟って結局なにがしたいんだろう。今回は、梟の法廷をつぶして自分らがのし上がるということまでしかわからなかったが、ゴッサムを平和に支配できるんだろうか?

痛みを忘れることで、ブルースはアルフレッドへの愛も忘れてしまう。ここからは悲劇しか予想されなかったが、アルフレッドが目の前で大けがをすることで、ブルースぼっちゃんは「失ったかも」と強い感情に揺さぶられて洗脳がとける。ここで、影の同盟がいったん彼をリリースするくだりもちょっとよくわからなかったけど、急いでいるわけじゃないってことなのかね。

だがこの一連の出来事で重要なのは、アルフレッドの強い愛である。それはもう、見ているほうが泣きそうなくらい、アルフレッドは次から次へとぼっちゃんが幼かった頃の思い出を語る。いかに彼が愛されていたかということ、 そして、愛は痛みを伴うものなのだということ。言葉では洗脳がとけることはなかったけど、アルフレッドの「あなたのためならなんでもしましょう。あなたが殺したいなら殺せばいい」という覚悟が凄いなと思った。バーフバリのカッタッパを思い出す。

しかしですね、このドラマのアルフレッドは、前述通り、かなりの強面。男くさいわけではないんだけど、硬い英国人、英国軍っぽさがある。喋り方も、アメリカに合わせるつもりもなく、役者もイギリス人。

ほとんど感情が見えない、クールなキャラに、このような愛にあふれた強い決意のセリフは、少し場違いな感じがしつつも、かえってリアリティがあるかも、と思った。カッタッパやアンディサーキスのアルフレッドはそこそこ感情的で泣いたりもするけれど、ドラマ版のアルフレッドは目を潤ませることはあっても絶対に泣かない、みたいな強い意志を感じる。実は第一話で「泣いている姿を人に見せてはいけません」と言っていて、厳しいなあと思ったけど、彼はそれがウエイン家のプライドだと思っている誇り高い執事なんだと思う。

ラストあたりで、ブルースぼっちゃんは、自分がわからない。僕は何者であればいいのか。と重症から目覚めたアルフレッドに語り掛ける。いやいま目が覚めたばっかりなのに、ぼっちゃん、映画版でも開口一番で嘘つき呼ばわりしましたよね、も~~!困ったぼっちゃんやで。

ウエイン家の執事たるもの、その程度で動揺してはならないのだ。大変だな。

「守りたいものを見つけてください。それであなたの軸が決まるでしょう。私にとっては、あなたですよ」

やはりこのアルフレッドはなんだかんだクールで、こんな重要なこともさらっと言ってのけるのですが、だからこそ、アルフレッドすげーってなるし、ぼっちゃんももともとどっちかっていうとクールなキャラなので、ウマが合うのかもしれません。アルフレッドは父という存在を超えた、師匠という存在なのかもしれない。従者でありながら、指導者でもある。

次シーズンからは、自警団として活動するぼっちゃんが見られるようですが……


彼まだ15歳か16歳くらいなんだよね………


2022年6月6日月曜日

GOTHAM シーズン2観終わりました!

日付観てると結構頑張って観たんだなって感じの日程ですねw

シーズン2は怒涛の展開で、こんなにスピード展開したらネタ切れするんじゃないか?と心配しましたが、そんな心配もなんのその、そのままの速度でシーズン3に突入しました。

さらに驚きの展開があって、想像力に脱帽です………。

カオス味と狂気が増殖中。


ブルースぼっちゃん(14歳)

シーズン2の冒頭にて、どうやらトーマスはウエイン産業の闇を探っている途中で殺されたっぽいことがわかったぼっちゃんは、アルフレッドが止めるのも聞かず、どんどん真相を追求していく。

それだけならまだしも、市長ギャラバンがウエイン家に強い恨みがあり(トーマスよりはるか前の世代の権力争いで、ウエイン家に騙されて貶められたとされている)市長自ら、ぼっちゃんを抹殺することを決意。誘拐されて監禁されたりと大変だった。 

この時、急遽レスキュースクワッドが形成されるのだがこれが大爆笑である。メンバーが

ゴードン
ハービーブロック
アルフレッドww
そしてなんと、ペンギンとその手下である。

(ペンギンについてはあとで書くけどギャラバンに恨みがあるので執拗に追っかけてくる)

殺される寸前までいったのに、まったく諦めることもなく、ぼっちゃんは真相を追求していく。父親を殺した暗殺者に会いに行ったり、その暗殺者の依頼者をさがしに行ったりとまったく止まる様子がない。むしろ暴走している。父のコンピューターが直ると徹夜で中身を閲覧するし。

アルフレッドがギャラバンの手下に結構やられて入院し、「頼むからここにいてくださいね」と言っているのに、アルフレッドが眠ると「ごめんね」とすぐ出かけてしまう…。ポーカーフェイスで嘘をつくようになり、セリーナを利用して危なくなると突然突き放したりするようになった。(ただセリーナも一度ぼっちゃん泣かしてるのでおあいこかも)

挙句の果てには無免許にて車を発進させるぼっちゃん。

この演出が、マットリーヴス版とかなり似ていたので、リーヴス監督は多分このドラマ、観てるな。

そして彼はついに依頼者であるヒューゴストレンジを突き止めるのだがもちろん監禁されるし色々大変だった。しかもその裏にさらに組織がいる。

それが、「梟の法廷」であった…。というのがシーズン2の話。怒涛の展開で頭が整理できてない。

パティンソン君がやたら次は「梟の法廷」やりたいって言ってたのはこれか。でもこれ終わったらバットマン終わっちゃいそうじゃないかw


完全にバトリングバットラーなアルフレッド

シーズン2開始すぐくらいに、突然女性を口説き出すアルフレッドが笑えた。何かのチャリティーイベントに出るぼっちゃんの付き添いかなんかだったと思う。

相手がゴードンの彼女だとも知らず。エピソードの最後でゴードンとキッスしてるのを見てぼっちゃんと「教えてくださいよ」「僕知らなかったんだよ」の応酬が最高。

熱心に女性とお話しているときにぼっちゃんが現れてすごい「なんなん」みたいな顔してたのも最高。

少々ギャグキャラの扱いになっているところもあったが、相変わらず全力で戦闘しているしよく怪我をする。

それにしてもぼっちゃんに次から次へと嘘をつかれ、逃走され、アルフレッド大変すぎじゃないか……。


ペンギン(30代前半)がかわいすぎる件

さてこのドラマで大変目立っているペンギンさんだが、実はギャラバンに愛する母親を殺されてしまい、暴走気味になった。しかし、彼の母への愛情が本物であることもわかる。

ギャラバンを殺した罪でアーカムに入れられるが、数々のテストをパスして「あなたは正常です」賞状をもらって出所するwその賞状をもらって大喜びなのがかわいくてたまらないw

しかも、その後父親が現れるのだ。

ペンギンはどうやら、家族の愛情に飢えていたらしく、母親になついていた時と同じように父親に懐く。かなりピュア。

なのに、財産を狙う継母に父を殺されてしまう。この辺は本当にかわいそうだった。

せっかくアーカムで「正常です」と言われたのに、あっという間に彼は悪に戻ってしまう。また、殺し合いだ。

ペンギンは実は、家族が大好きな子供っぽい大人で、環境のせいで悪人になってしまったのではないか、と今回は同情した。

ギャラバンに恨みがありすぎて、ギャラバン殺しなどにでかい武器をもって参加。

ロケット砲みたいなのもってきて吹っ飛ばしに来るので爆笑だ。

ピュアだし子供っぽいキャラクターで、一度継母が女を仕掛けたけど完全拒絶したので、DCらしい大人になれないキャラクターなのかもしれない。映画版はちょっと違う感じしたけどw


リドラーのアニキ

ついに殺人がバレてしまい、大半はアーカムにいるリドラー。だが、その前は実はペンギンを匿って、母を失い意気消沈していた彼を優しく看病していた。

その縁でかなりペンギンと仲良くなる。

頭はものすごい良いし、言葉遊びがあれだけほいほい思いつく頭脳ってすごいと思うんだけど、

やっぱりアーカムに入れられてる。(でもゆるいからよくペンギンと会話してたり、監禁したぼっちゃんと喋ったりするw)

 

ゴードンも暴走気味

もはや警察でもなくなったゴードン。最初はぼっちゃんの親の殺人犯を探していたのに、いつの間にかぼっちゃんを助ける保護者のひとりに…wwぼっちゃんを狙うのがゴッサムの悪の真髄のため、利害一致というか、ゴードン的にも許せないのだろう。

しかし、犠牲が出てるというか、リーとは別れるかもしれない感が出ている。

ちょっと笑ってしまったのが、ブルースに手伝ってもらってトラック強盗するシーン。もはや悪党だ…。ブルースに出資してもらって口止め料みたいなの払ってたけど。

あと、ストレンジがゴードンのそっくりさんをつくって警察署に送り込むエピソードが爆笑ものだった。ゴードンの役者さんがぶっこわれた芝居をしていて、真面目なアルフレッドはツッコミ入れまくり、ハービーはゆるふわな対応をしたが、最後にバーバラがやってきて全部バレたw

 

ハービーブロック

太りすぎです!!でも好きです!!ゆるキャラ!!!

 

セリーナ

かなりドライで良いキャラになっている。でもぼっちゃんは目的意識が強すぎて、あんまり仲良くしてる感じではない。セリーナが大事にしているのは主に女友達なのだ。

 

新キャラ:

ヒューゴ・ストレンジ

こいつがシーズン2の黒幕。ギャラバンは前半の黒幕だけど、遺体がストレンジによってリサイクルされてしまう。この人、ずっと遺体をリサイクルして超人ヴィランをつくっており、ものすごいめんどくさい悪役。

シーズン1のフィッシュもリサイクルしてしまった。後述するミスターフリーズも同様である。セリーナの友人も改造されてしまう……。

シーズン2で追い詰めたものの、ヴィランが脱走して大変なことになって終わっている。

なお、背後にいるのは梟の法廷。突然テレビ電話で誰かが出てきたなと思って、最初はなんだかわからなかったが、よく見たら梟のお面被ってた。

 

ミスターフリーズかっこいい

これか~みんなが言ってたの。(バットマン2に出して!という意見が多い) 確かにビジュアル的にかっこいいですよね。氷って。ペンギンやリドラーほど活躍してなかったけど。

実はミスターフリーズはもともと良い人なので、もうちょっと掘り下げられたらなあと思います。もし映画に出るなら。

 

 

さてシーズン3は……!

 

ぼっちゃんが

増えます

 

(斜め上の展開に爆笑しております。どうするんだアルフレッドww)