2022年11月13日日曜日

CONTROL クリア後感想

途中からとてもポエムな内容になってきて、さすがサム・レイクだなと思ったのだが、例によって付属ドキュメントや動画、音声などが豊富すぎてすべて追い切れていない。つまり、大量の考察時間が必要だ。

全部動画に撮って、暇なときに観るのもいいかもしれない。

さて内容としては、

SCP財団と非常に似ていて、一部完全にパクっているところがある。

SCP財団というのは、架空の財団で、インターネット上にしか存在しない創作物である。

そこでは、例えば冷蔵庫や扇風機、信号やベビーカーが意志を持ち、人を攻撃してきたりする。

かつてアニメで「つくもがみ」というのがあったが、あんな生易しいものではない。

例えば、このゲームをクリアしたあと、サブクエストを自由にプレイできるようになるのだが、今日は冷蔵庫と戦った。

それをラングストンに報告したら、「信号」を処理してほしいと言われ、行ったら、信号が赤の時に近づこうとすると離されるという現象が。

おもしろい。SCPはずっと増えているらしいのだが、実はSCP自体はゲームにもなっている(とても怖いホラーゲームなので、プレイできず、実況だけ見た)。ただ、CONTROLに関しては、それだけで終わるものではない。

基本的には壮大なSFであり、精神世界の描写も多い。

ノリ的にはクリストファー・ノーランの映画だ。変貌した現実は「インセプション」であり、エントロピーについては「テネット」を思い出す。(インターステラーはなんか途中で眠くなってしまったのでまた今度ちゃんと観るw)

アイテムで「エントロピー」が落ちてるんだからびっくりだ。アイテムになるんかいなw

エントロピーについて調べると気が狂いそうになるから、「エントロピー テネット」で調べたらちょっとだけわかりやすくなった。私は物理学は天文学に関したものしか興味がないので、時間旅行にはまったく興味がない。もちろん、天体からの距離が光年で示されること自体は知っているのだが、現象が巻き戻るならともかく、時間は巻き戻らないと思っている。

主人公ジェシーは異常なまでの超能力を持っており、

・物体を念力で動かす
・変貌された世界(周辺数メートルだが)をもとに戻す
・空中浮遊をする
・なんと、人を洗脳・・・(しかも普通に普段から使えるw)
・謎のバリアー機能
・瞬間移動

 こんなに能力があるので、超能力ものが好きな人には楽しいのだが、いかんせん使い分けに困る。浮遊はないと進めないところがあるので、いいんだけど、バリアー機能とか、ちょっと忘れてたりする。

しかも、ものを飛ばして攻撃できるのに、銃が5種類くらいあるのだ…。

全部使わなくても全然クリアできるしw

洗脳も便利は便利だが、HPを減らしてから、なのであんまり実用的ではなかった。

 

話も風呂敷を広げすぎ(ちゃんと収束するのがすごい手腕だけど)

色々な要素を詰め込みすぎている。たとえば、巨大な設備の中にいる大量の従業員は、カビの胞子にやられて襲ってくるのだが…。

この時点でラスアスとかなり似ている。しかも感染具合で異形の化け物に進化するのだ。これがうざい。特に自爆するやつがうざかった。

だけど、ボスはカビじゃないんだよね。だから話がこんがらがっている。カビは生き物だけど、「ヒス」は多分精神を侵して人を狂わせるもの。見た目がカビなのかもしれないが。

実は謎音声がずっと流れていて、それで人が狂うとも言われている。どっちやねんって思うよね。 

しかも、ヒスの侵略からまもるものがヘドロンなのにヘドロンに直接曝露するとおかしくなってしまうらしい。原子力みたいなものか?


すべての引き金はスライドプロジェクターなのだが、そこをもっと掘り下げてほしかった。ダーリング博士は、スライドを見たときに、「愛」を感じたのだとか。さてそれは本当だったのだろうか?

そしてジェシーが出会った「ポラリス」は「愛」なのだろうか?それとも「母ならざるもの」であり、自分が自立した時に自分を見守るために生み出されたもうひとりの自分か?

本当に謎が多い。しかもジェシーはおそらく、「常に夢見がちな女の子」と言われているが、他人が見えないものが見えている可能性大。プレーヤーはそれを追体験しているのだ。

 

このゲームは、FBCから逃げることができない。SCPがそうであるように、内部から危険なものが脱出できないように、厳重に管理されている。敵は何度も出現するのだが、防火扉の中に入ってしまえば追ってこないのだ。しかも丁寧にシェルターが各地に用意されている。

FBCはいったい、何をしていくつもりなのだろう。あんなに巨大な設備で、優雅に仕事をしているようだが、正直「それをどうするの?」と聞きたくなる。まるで、ペンタゴンでUAPを閉じ込めて管理しているような、そんな感じの話だ。 

そもそもですよ。

格納している「余剰次元生命体」

これ、倒せないんですよw

なのに最後らへんだと普通に出てくる。


それ格納してどうするんだ……。本当に、謎です。

面白いんですけどね、アラン・ウエイクはAWE(この世界でいうAltered World Eventsの略、つまり変貌世界)のひとつだとされている。

つまり、CONTROLの世界観を使うと、(SCPもそうだが)たくさんのAWEを一個ずつひろってゲームにすることができるのだ。なんなら小説や映画でもいい。

CONTROLのFBCも、SCPも、「ネタの宝庫」であるにすぎないが、こういう世界観を共有しておくスタイルは、何作も作品がつくれるのでいいかもしれない。

それに一見テンプレにみえる作り方でも、それぞれは独立した世界観を持てるし、それぞれのパワーオブジェクトに特有のストーリーや背景があるに違いない。


冷蔵庫が蹴られて怒った、というのはわからんでもないからだ。

私は、物持ちがとてもいいけれど、それは結構大事にものを使う癖があるからだ。しかし、そのせいでストレスを抱えていたりもするから、「モノ」が、私の味方をしてくれると嬉しいのだけど、ある程度の投資は必要らしい。

そしてこれは40代に突入してよくわかったことだが、たくさんの「モノ」を持っていると病的なほど、メンテナンスに時間や手間を割かれる。

モノはなるべく持たないほうがいい。私もだいぶ手放してしまった。レンタルであれば、お金を払えば他人がメンテしてくれる。

 

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