2025年は映画が豊作と言われており私も結構観たいものが多かったのですが、
すごく特別に面白い!特別に好き!というものはとても少なかったです。
「何度でも観たい映画」はかなり少ない印象。
要は及第点、突破しきれない壁みたいなものを感じる映画が多かったのがちょっと残念です。あとエンタメ要素が減り、胸糞系が増えましたかね。ディカプリオも、アリアスターもそうでした。
その中で、「リバイバル上映」というのが流行ったと思うのですが、
「落下の王国」だけは別物でした。
あれはリバイバルのため、あえてランキングには入れていませんが、「映画とはかくあるべし」を全身に感じるようなすごい映像でした。もしこの中に入れろと言われると間違いなく1位になってしまいます。
ストーリーのテーマ性(物語の持つパワー)、CGを使わない豪勢なロケ地、粘り強く待ち続けて撮ったという絶妙な天気の元の壮大な背景、観たこともない衣装等に圧倒されました。
ただ美しいだけならここまで言わないのですが、最終的にただの幻想だと思われていたストーリーが現実を動かす、あの力は、「良い映画」に共通すると思います。ネバーエンディングストーリーから始まり、アランウェイクなどにも通ずるものがあります。特に、「物語の主人公を殺さないで」のメッセージがこれほどくっきりと、意味を持って語られた映画を私は他に観たことがありません。
1位:異端者の家
ストーリーの完成度の高さと、引き込み方が絶妙でした。映像も暗いだけで怖いのに、奥に奥にと色々隠されている構成はとても興味が惹かれました。また、知的好奇心を非常に煽ってくる脚本でした。
「いいとししたおっさんVS若い女性二人」という、過去の映画であれば確実に性的な拷問が行われそうですが、コンプラを考慮した現代でこの「いいとししたおっさん」リードが歪みまくっているのがリアルでした。
このリードがマンスプ、論破系で、いかにもひろゆきのような底の浅い理論を繰り広げる中、先に論破仕返した女からあらゆる手段でやられていくわけです。ただ、最後に殺し合って終わるというのではなく、最初は男に迎合すればなんとかなるだろうと思っていた弱い女が立ち上がるのも、素晴らしかった。
2位:トワイライト・ウォリアーズ
アクション映画としても、九龍城砦という舞台も心惹かれるものがあったと思いますが、やはり血のつながりのない訳ありの人物たちが身を寄せ合って助け合って暮らしている姿が胸熱ですね。映像の撮り方も見せ方も非常にうまく、あんな狭いところで、と思いましたが狭さをうまく利用して緻密に作られていると思います。セットは本当に「すごい」の一言です。
3位:ミッキー17
久々にロバート・パティンソンを観ましたが、ロブの魅力をよく捉えて作られている映画でした。最初アホの子かと思いきや、クローンはドSでクールなのもとても良かった。ロブにはそういう二面性あると思うので。
ストーリーはナウシカにインスパイアされすぎといいたい場面もあったものの、悪役がトランプっぽいという意見もあり、話も全体的に面白かったです。
4位:サブスタンス
メッセージを「これでもか!」と叩きつけてくるちょっとうざいレベルの「ルッキズム」「アンチエイジング」の映画ですが
私はね、この件は「深めるシネマ」を聴いた方がいいと思いますよ。非常に深まる考察をしていらっしゃいます。
ただ、「歳を取ったら芸能の仕事を干される」「整形して若返りたい」「いや若返りの薬があれば」という安易なアンチエイジングの話じゃないんですよね。
彼女は消費される「商材」なんです。彼女は役者であり、商品なんですよ。なのにそれを人生の軸にしてしまって、承認欲求をメインに生きてしまっている。
もしあの時、特にイケメンでもない普通のおっさんになった同級生とちゃんとお食事デートにいけていたら???このシーンはものすごい重要でしたよね。
消費、搾取されることに慣れてはいけない。会社や社会でのあなたはただのリソース。リソースを提供してお金をもらっているだけ。プライベートではババアでいいんですよ!能動的に自分自分の軸を持って生きましょう!
というところまで考えると色々納得がいくストーリーではありますが
ものすごいグロいシーンが多く、特に終盤の「ほらおっぱいくれてやるよ(ボトボトッ)」みたいなのすごい好きです。あれはセクハラ男に見ていただきたい。おっぱい単体だと気持ち悪いんだよ、ってことを、知ってほしい。
5位:ANORA
6位:MAXXXine
7位:ウェポンズ
ネタバレしてしまえばとても簡単な話なのだが、それを演出の力でわけがわからないようにしてくれたという点で、ロングレッグスには勝ってた気がする。演出勝ち、脚本構成勝ちのホラー映画。
また、人間がただ瞬きもせず部屋の中で突っ立っているのがこれほど怖いとは思わなかった。