2020年2月29日土曜日

1917。素晴らしい映画です

かなり評価が高いので観てきました、1917。結論から言うと大変良い映画です、戦争ものが怖くなければすべての人間が見るべきではないかと思いました。

以下、ポイントを押さえて解説していきます。

映像美

 非常に映像がよかったです。
大画面に広がる何もない戦場、川に舞い散る桜の花びら。
けがをした戦友を抱きかかえるシーンでは火の粉が綺麗に舞い、
暗闇の中壊れた街を走り抜けるときは、時々照明弾が当たり。とにかくコントラストが美しいですね。
この映像を撮った方はかなりの計算をして撮っていると思います。

戦争なのに汚い映像と言えないのがすごいと思いました。

臨場感

特に色気もないオープニングでいきなりふたりの兵士にミッションをくだされますが、急ぎの伝令のため、最初から爆速で進みます。
とにかく急いでいるので、何が起きようとも「立て!進むんだ!」の一点張り。
戦場ってのは、人以外にも恐ろしいものがたくさん転がっています、しかもあろうことか飛行機が落ちてきたり、ハプニングの連続。
また、リアルお化け屋敷のような暗闇のクリアリングがドキュメンタリーのようで、怖すぎて臨場感がすごいです。
特に怖かったパートはたくさんあるのですが、代表的なのが、

序盤のドイツ兵がいなくなったはずの基地。
誰もいない空き家。
そしてやはり怖いのがスナイパー!橋を渡ってたらいきなりバーン!CoDあるあるですが。
最後の方は後ろからドイツ兵に撃たれながら全力疾走!!!!

そりゃ主人公泣きますわwwww

没入感

まさにコールオブデューティー、実写版!
ゲームのように淡々と進んでいきますが、行く手には死体や、有刺鉄線、塹壕、空き家や川、壊れた橋など、様々なステージが用意され、まったく飽きません。
また、それぞれのステージに対して、カメラが売り文句通り、密着ドキュメンタリーのようにくっついてきますので、ゲームを体験しているような気分になります。カメラが近いんですよね。
とにかく怖いw

音響

BGMが地味だけど恐怖感をあおっており、また、あるあるですけど理解できないドイツ語が怖い!!!
どこか遠くから、謎のドイツ語が聴こえてくるんですよね。
うるさすぎない爆音もちょうどよくて、バランス取れてるなあと感じました。

また、途中で突っ走るのをいったんやめて歌声を聴くシーンがあるなど、メリハリがあって上品です。

わかりやすくシンプルな脚本

ミッションが非常にシンプル。重要ではありますが。手紙をカンバーバッチに届けるだけなんです。ですが、徒歩で届けるしかありません。
途中でコリンファースが車で拾ってくれるのに、結局道路にトラップやらなにやらで、主人公はまた徒歩を選択します。

戦争ものでありながら、主人公たちは伝令のため、特に戦う必要はありません。
なので、必要以上に内臓ぐちゃーとかがないのも、クリーンでうまいと思いました。

憎しみや、怒りとは無縁な、ただ使命感で突っ走る、さっぱりとした話に仕上がっています。 戦争ものとして非常にいいと思います。とても謙虚な脚本ですね。

無駄がない!

エンディングにもオープニングにも一切無駄無し。
戦場だからか、冗長な伝達経路であるものの、会話自体はシンプルですし、余計な感情もありません。
 でもすっきりすべてに片をつける。そんなシンプルな構成がよかったです。



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