2018年1月11日木曜日

スターウォーズ 最後のジェダイ 感想

※ネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。



巷ではあまり評判がよくない本作ですが、
今このタイミングで観に行って、本当によかったです。

去年は祖母を連続で亡くし、その度に私は不安感や焦燥感に襲われました。
私にも、もうそんなに時間は残されていないんじゃないか、と。
もちろん年数で言えば、祖母の半分も来ていないです。
でも、私は、祖母とは全く違う人生です。
私は一体どうやって生きていったら一番自分にとって、よかったと言えるのか?
そういうことを、ずっと考えていました。
忙しくあがくことで、不安をはねのけようとしていました。
不安なんか抱えていても、何もいいことはないから。

この作品は、そんな「生きるって結局どういうことなんだよ」という謎の疑問と不安に、少し答えを出してくれていました。

いうなれば、人生は戦いに近いものがある。一番の敵は自分。自分を幸せにするために、自分を鼓舞していかなければいけません。

主人公の「レイ」は貧困の中、必死で働き、必死で食事し、周りにはろくな友人も恋人もおらず、孤独に耐える毎日だった。

1作目を見た妹から、「レイはお姉ちゃんに似ているんじゃないか」と言われたのですがその時はちょっと違うかなと思ってたんです。
でも今作では、とても共感するものがありました。

レイは美しく、強い女性ですが、間違いなく孤独にさいなまれていますよね。
「自分は特別な存在でありたかった」という自分の存在意義にも悩まされていると思います。
そんなときにカイロ・レンと心を通わすことになり、「お前は無だ」と断定されてしまいます。

だけど、自分の存在意義に苦しんでいるのはお互い同じで、共感しているのに
カイロは闇に堕ち、
レイはそれでも希望を失わない。

正直女性のほうが強いというのもあるかもしれませんが
レイは、実はわかってたんですよね。
自分は何者でもないこと。
でもフォースの力が覚醒しているということ。

レイの人生はスタートしたばかりなんです。
これからこのフォースをどう使うか。それで自分の人生は決まっていく。
私はこの能力で何ができる?何に使うの?誰のために?というのがレイの今の課題だと思います。

対して最強のフォース使いのひとり、ダースベイダーの血をひく「特別な存在」のカイロは、少しのわだかまりを持ちながらも、闇から離れようとしません。
でもレイにはその悲しみがわかる、闇の誘惑も理解している、だからこそ、レイはカイロを救いたいんだなと思いました。
それは、レイが優しいというだけではなく、自分と同じ苦しみを持っている人を救いたいと思うのは、孤独だから。理解者になってくれるのではないかと思うから。

レイは美しいですが、決してキラキラした人生を送っているわけではありません。レイの周りには素敵なイケメンもいません。彼女はほぼ孤独なまま、ルークに会いにいき、厳しい訓練をさせられ、甘えも許されません。ちやほやされることもなく、独自でファルコン号を操作し、ひとりで戦い続けます。この今時のヒロイン像は、切ないけれど勇気を与えてくれるなと思いました。

そしてルークは、ひきこもった上にレイにも厳しく当たり、教え子のカイロのことも厳しく突き放しました。
ですが、あんなに美しい最期を迎えたジェダイが居たでしょうか。
教えるものはすべて教え、最後まで高潔であり続けました。
ほんとにかっこよかったなーと思います。ほとんど神でしたね。
マークハミルさんって童顔だけど、年をとっても独特の爽やかさが残っていて、善良さにあふれているなあって思いました。

やっぱ真面目に善良に生きるって大事だなあって思います。
レイは、自分の親よりも素晴らしい先輩たちに巡り合い、美しい最期を見届けて、さらに自分の理想の人生を思い描いていくのだと思います。

そして、フィンとローズのやりとり。
戦うことの意味とは?それは犠牲になることではない。やはり、幸福を追求することなんだと思います。

そう考えたら、全てが詰まっている映画だなあと思って。
わたし的には、とてもいい作品だなと思います。

強いて言えば、結局カイロは闇に戻ってしまったなあ…残念、という感じか。
一瞬、味方になった時かっこよく見えたんだけどなあw


あんま関係ないけど
ローズはブルゾンちえみさんに見えた。

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