2021年5月29日土曜日

シンエヴァ2回目の感想

今回はだいぶ時が経ったのでネタバレを無難なレベルでぶちこんでいきますのでご注意願います。

今回の視聴の目的は「前回情報量が多すぎて飲み込めなかったディテールなど」を鑑賞するためでした。(イケメンが目当てという説もあります)

 

 

 

全体的に言えると思ったこと

初回もそうでしたが、庵野監督が素直になったのかなあという感覚を受けました。

やはり、親子には和解してほしい。まるで伏線のように、ケンスケが「一度は父親と話しておきなよ、後悔するよ」と言います。が、シンジの父親はアレなので、アスカが皮肉って無理よ~って言うんですよね。

今までどのバージョンでも、ゲンドウときっちり和解している感がなかったので、今回が一番しっくりくるエンディングではないですかね。

そして父親がおかした罪を、息子のシンジが引き継いで世界を治していく。いい感じですよね。

それにしてもアディショナルインパクトとかで出てくる「誰の理想の世界だよこれ」

「変よ」

って言われてたあの光景は、やっぱり変だし、悪夢だし、きもちわるいし、特にいいことはなかったので、やっぱり人類は補完されなくてよかったんじゃないかと思いますww

(前回はもう綾波見たくないとも思いました)

しかし、映像としてディテール細かいのはすごいと思うんですけど、全部の機体の詳細まで覚えられないですね。パンフを見てもどこに出てきたのかよくわからんのもあります。

 

アスカが大人の女になってきているのが素敵

劇中とってもドライな冷たい発言のオンパレードのアスカ嬢ですが、辛酸なめてやさぐれて、あきらめることを覚えた疲れたOLのように見えました。がんばったって評価されないし愛されないのよ。でも仕事しか、私には出来ないし。と、暇な時はゲームを、しかも同じゲームを延々と繰り返す、疲れた操り人形のようになっています。上司からお声がかかるまでは一切仕事らしいこともせず、同居人の手伝いも基本してませんねw 

まるで女を捨てたかのように全裸で部屋の中を歩き回ったりしてますが、実際人間ではないようなので、仕方ないのかもしれませんが、

私の目には、アスカの女らしい部分が時々垣間見えていました。

特に、ケンスケとの絡みで彼女はちょっとした女性らしさを見せるのですが、頑固でプライドの高いプロフェッショナル体質のアスカのこと、ほんとに「ほんのちょっとだけ」で、よく観察しなければ見えてこない。

私が一番女だなあと思ったのはケンスケがビデオカメラを向けた時の反応ですね。「やめてよ」というんですが、その時の声が完全に大人の女性でした。対するケンスケの答えも大人の男性だなあって感じました。もう同級生ではないんですね…。

最後にボロボロのアスカが以前の恋に別れを告げ、ケンスケのもとへ帰るという時、アスカが一番美しく描かれています。シンジがケンスケによろしくと言っているので、シンジがきっとアスカを帰してくれるということなんだと思います。

 

ケンスケがイケメンな理由

ケンスケが異様にイケメンに描かれているのは、もしかしたらアスカのためなのかもしれません。アスカは大変プライドの高い優等生。偽のプライドではなく、彼女の根性と努力によって築き上げられてきた、真の能力に裏付けられている。それが彼女のアイデンティティでした。しかも容姿にも恵まれている。

そんなに自分を頑張って磨き上げてきた彼女を受け止めてあげられる男性は、相当優秀でなければなりません。そう考えると、もうケンスケしか残っていなかったのかも。

シンジとアスカのカップリングが好きな方も結構いると思うけど、私はずーっと「わからん。しっくりこない」と思っていました。シンジの性格だと本来、綾波が一番しっくりはきますよね。私も実体験として、ずっと叱り飛ばさないといけない相手は嫌ですね。時々ならいいんですけど。アスカが、時々シンジにちょっかいだして、好きという設定になってましたが、シンジ的にはずっと振り回されてて幸せには見えませんでした。

アスカの本命は昔は加持さんだったんでしょうなぁ。

すごく不思議なシンクロがあるんですけど、私もTVシリーズでは、加持さん大好きだったんですねw

でも大人になるにつれて、なんだか薄れていきました。というか、「あいつは危険な男だな」と認識するようになりました。経験がそういう風に判断させたのだと思います。それに、加持はなんだかんだ本命はミサトでしょうね。

そして、今回ケンスケに拾われて「なによ、ここ居心地いいじゃないの」と住み着くアスカの気持ちもすごくよくわかる。加持への恋も終わって、シンジはガキのまま。ひっぱたいても何をしても、頑固なシンジはアスカの言葉じゃまるで動かない。レイの言葉なら、動くのに。

でも久しぶりに出会ったケンスケはとてもしっかりしていて、ただのオタクかと思っていた能力は真価を発揮し、復興に大活躍している。頭のいいアスカは「悪くないわね」と思ったに違いない。自分は手伝わないのに、シンジには「手伝ってこい」と命令しますw 

ケンスケというのは不思議なキャラクターで、「脇キャラ」だから、割と傍観しているキャラクターという感じがしていました。でばっているのは友人のトウジで、ケンスケがフォローをいれるといった感じ。しかしその「傍観」や「フォロー」が実は彼の素晴らしい能力の一端を担っていました。つまり他のキャラクターに比べると実は結構大人で達観していたんだと思います。彼は、自分のオタク趣味を邪魔さえされなければ、誰とでもうまくやれたのではないでしょうか。

まあぶっちゃけドライというか、結構クールで情緒も外には出さないし、ニコニコしているけれど、それは「俺はあんまり関係ないし」と思ってるからではないかと。私は一回目はケンスケ結構サイコパスなところあるんでは?と思っていたのですが、そのくらいのメンタリティがないとニアサーとか、未曽有の危機というやつに立ち向かえなかったのでは?そういう意味では、めっちゃ強い男ですよね。

同じくドライで優秀なアスカがやさぐれて行き場を失っているのをみて、最低限の手伝いとして居場所の提供や、食料の確保などをした。全裸で歩き回るアスカを見ると、一瞬止まるけど何も言わずにバスタオルを投げてよこす。普通の男性だったら「おいおい裸かよ!」とか言いそうなシーンでもケンスケは冷静。彼の理数系の頭の中では「これは良い状態ではない」と判断したんだと思います。 

なんとなくだけど、アスカほどドライで優秀で言いたいことをズバッと言える女性とは、理数系の頭をしているケンスケは相性がよさそうな感じがしました。違いは感情の起伏だと思うけど、ケンスケが諭したら言うこと聞いちゃいそうな気がします。感情的に叱られるのはアスカには合わないでしょうからね。

 

トウジとヒカリのカップル

実はこのふたりが私は苦手なのですが、あくまでも、日本人の古きよき夫婦像を描いたのだと思います。

私は自分に配偶者ができても「夫」なんて呼びたくないなあと強く思いますが、それも含めて、ヒカリのセリフ群には多大な違和感と時代錯誤を感じました。これはもう、天然記念物ものの夫婦ですね。今時これをやれと言われたらフェミニストたちや女性の自立を叫ぶ団体とかからバッシングを受けるのでは…。わざとやっているような感じさえしました。

自分がアスカとケンスケのカップルに異様に心惹かれる(理想像)ために、トウジの夫婦は真逆に感じ、対比になっているのでは?と思いました。

特にアディショナルインパクトが始まって、封印柱のところにインパクトの影響がぶつかってきた時の反応の違いがすごい。

ヒカリは旦那に守られながら目を背けています。「女は守られるもの」を体現するかのように。

そして、ケンスケは封印柱の近くでビデオカメラを構えています。やはりケンスケのメンタリティはサイコ並みに強い!私はこの時、「戦場ジャーナリストかあんたは」って思いました。ケンスケは独身だし、自分のことなんかどうでもよくて、世界のことわりに多大な興味をもっている研究者体質。そこが彼の強みであり、トウジたちとの大きな違いですね。


例の新キャライケメン少年の件

2回目も、すっげイケメンだと思ったし、やっぱり、大人っぽいなあと思った。内山さんの声の所為かもしれないけど、少年って感じじゃないですよね。18歳くらいに見えますね。シンジと隣で写真撮っても、頭半分くらい背が高いし。

写真だけだと母親に似てるけど、動いたりしゃべったりしてるとすごく父親に似てるなwと思いました。あの馴れ馴れしさは父親に酷似……。

パンフレット買ったんですけど、山寺さんがスピンオフが欲しい!と言っていたけど、私は、この少年のスピンオフが見たい!wエヴァとかほぼ出てこないやつ…。

この少年の登場で、なぜか安心して最後が見守れるというのがあります。というのは、未来に希望を託さずにいなくなるには、あまりにもその親御さんたちが惜しいキャラだったからね。 

それにしても登場シーンが短すぎる!もうちょっと観たいのでやっぱりスピンオフが欲しいw

 

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