2020年9月28日月曜日

「パッセンジャーズ」

アン・ハサウェイ主演ということでなんとなく見始めたのですが、非常に引き込まれる映画でした。構成が上手いといいますか。

ミステリー調になっているのですが、明らかにおかしい人が紛れていて、そいつの正体を知りたくてどんどん見ちゃう感じですね。

この映画は、ネタバレするとものすごくつまらなくなってしまうので、絶対にwikipediaとか、人のネタバレ感想とか読まないで、とりあえず観るべきだと思います。

最後まで見て終盤でスッキリするとともに、なんだか哀れな気分になりちょっと泣きたい気分になります。カタルシス的なものを感じました。

個人的にはこの手の題材なのにすごく上品につくっていて、普通に悲しさとか、やるせない気持ちを上手に描写しているなあと思いました。静かに、繊細に、騒ぎ立てることもなく、徐々に、予感が真実になっていく感じです。

アンに感情移入しやすいようにつくられていました。

そしてアンも含めみなさんの演技がすごく上手で、奇妙なテーマをすんなり受け入れられるようになっていました。


アン・ハサウェイの素敵サムネイルに魅かれて観た「シンクロナイズドモンスター」がマジどうしようもないダメ映画だったことを考えるとこれは快挙ですねwww

シンクロナイズドモンスターは絶対、全編ギャグにするべきでしょ!アンにギャグやらせなさいよ!(まあ半分はギャグだったけどテンション低すぎ)

2020年9月24日木曜日

TENET、観てきました

★一切ネタバレを見たくないという方は読まないでくださいね★

 

 

 

クリストファー・ノーランだし映画館で観よう!と思っていた作品なので、緊急事態宣言終了後初の映画館です。両隣をあけてくれるのですごく楽でしたw

前知識は数行のあらすじしか読んでいなかったので静かめなスパイものかと思っていたら全然で驚きました。全体的に最初から、ものすごくスピードが速くて、暴力シーンも結構ある。しかも難解。疲れている時には観てはいけないですね。セリフ全部理解したとしても、進行が速いから脳内で処理しきれないです。

この作品がなぜ難解になってしまうかというと、時間を逆行できるからなんですね、、

前半最初の任務で思わぬ敵と遭遇しますが、その敵は「逆行」している人間。簡単にいうと装置を通り抜けると時間を逆に進むことができるんですが、意味はわかっても映像で観ると「????」となります。逆行している人間は普通の人間と同じ場所を進むことができるのがややこしいんですが、逆行してる人間は、普通の人間からすると、セリフが逆再生に聴こえるんですね。 逆行してる車はバックでこちらに向かってきたりします。恐怖ですよあれは。

鏡を見ながら自分の前髪切りにくい、あの感覚ですね。

もうそれだけで、頭がこんがらがってくるのですが、前半のその思わぬ敵がもう一回登場するシーンがあり、それでつじつまがあってきます。

この「つじつま合わせ」を丁寧にやってくれるのはせいぜいここだけで、ラストバトルは正直かなりきつかったです。私の頭が。見終わった後全部時系列に書いて、逆行軍はどうやって進行軍を助けたのか推測しなければなりませんでした……

しかも最後の作戦は、冒頭でブリーフィングを行うんだが雑(たぶんわざと)で、 

多分紙かなんかに書かないとわからないですね。時間逆行する装置もその場にあって、目標もそこにあるんだけど、なぜかメインの任務は主人公ともうひとりの人だけで、そのもう一人の人がなんで来るのかいまいちわからないまま任務がスタートするっていう、、、

最後の数分はさらに意味不明なオチが待っており、ちょっともう一回見ないとわからないなあと思いましたw


てかあれなんですよ。英語を、全部聞き取りたかったんですけど、スピードがものすごく速いし、難解な単語を使うし、字幕がおそらく微妙にずれた翻訳をしているんだけど、意味合い的には合ってると思うんですね。でも多分英語で聴き取れたら、もっと「そういうことか!」って理解できると思うんですよね


多分ですけどwww


ただ、クリストファー・ノーランの映画って確かに独特な世界観を一生懸命つくってるしセンスもいいし音楽もいいしめっちゃかっこいいけど(全部は見てないけどインセプションは特に今回と似ている感じがする)

個人的にはエモさが足りなくて心にはあまり残らないんです……

だから「好き」と思ったことはないですww

今回は特に、ひたすら謎解きにいそしむ、ある意味ストイックで渋い映画なんだろうな。


2020年9月21日月曜日

オールド・ガード(ネットフリックス)

小島監督をはじめとして漫画家さんなども絶賛していたオールド・ガードを見る機会に恵まれました。 絶賛されるだけあって、確かに面白かったし、シリーズ化しても良さそうですね。 

 主人公はシャーリーズ・セロンなのですが、45歳とはいえまだまだバキバキの美しさとキレのあるアクション。アクションに関しては、アトミックブロンドよりさらに磨きがかかっていました。

アトミックブロンドは見せ方が悪いのかもしれませんが狭いところで相手を投げたりするし、当時のシャーリーズはちょっと鍛えすぎなのか太めだったので、重いなあと思ってたのですが、今回はかなり減量しているのかスキニー穿いた脚はめちゃくちゃ細いし、顔は少しこけてましたね。でも爛々と輝く瞳は変わらぬまま。 

 あとシャーリーズ・セロンってとにかく表情作るのが上手い。新入りの腕試しではにやにやと好戦的な微笑み。これがかっこいい。過去に失った戦友のことを思うときは遠い目になる。それがとても美しく、こういうときは女性的。でも戦うときは完全に男のような表情。 

中性を極めたな、という感じです。

彼女は男の代わりも十分出来るのに、女性らしいセクシーさや母性を兼ね備えていて、完璧な女優になりつつありますね。 

 この主人公の髪型もちょっと特徴的で、日本の厨二病キャラだとありがちな、片方の前髪だけめっちゃ長いパターンwですが、両目が見えているときや、片方隠れているとき、何かと頭を振って髪を跳ね除ける仕草がアクセントになったりして、とてもキマッてました。 
 シャーリーズには今後も期待したいと思います。 

 ストーリーはよくある特殊能力ものですが、CG使うような魔法とかじゃないので、基本地味で、普通に銃やナイフ、体術で戦っていきます。なので、役者の訓練や、見せ方にかかってくるわけですが、アクションシーンは本当に良かったです。

あと銃を使い潜入したり突入するときは、完全にミリタリものなので、動きも軍隊のように訓練されたものでした。その方がリアリティあっていいし、メタルギアやCODやってる人だとゲームを観てるようで楽しいと思います。 

 そして設定が面白く、世界史が密接に絡んでくるので、歴史が好きだとさらに面白いです。

シャーリーズの使う十字架型の武器がすごく印象的。過去にあれで戦っていた思い出の武器なのか、基本的には手元に置いてあるようです。そこが個性を出しているな〜と思いました。
もしかしたら首につけてるメダルみたいなアクセもなんか意味があるのかも。明らかに続編待ちですからね。 

 ノリ的にはちょっとラノベやゲーム、漫画を思い出すようなライトな部分もあるのですが、ミリタリ色が強いのと歴史が絡んでくるのでアサシンクリードのような、ディープな世界観があり、決してチャラくなり切らないところがいいかな。

もっとシリアスに描いても良いかもしれないですね。なのに、シャーリーズさんなぜかいきなり酒をラッパ飲みにしたり、わざと不良みたいなことするのでちょっと面白かったです。てか、彼女いきなり暴れ出すとか、いきなり不敵な挑発したりとかほんと上手い。普段めっちゃクールなのにww 

 あとは残念なのはBGMかな〜。音楽、意外と重要なんだなって、ダイバージェントの時も思いました。
真面目に聴かないようにはしてましたが、意外と自分が音楽好きなんだなって改めて思いました。 

 昔は映画のサントラを結構買ってた気がします。
CODでは映画音楽をよく作っているハンスジマーを使ったりしてましたもんね。あとリュックベッソンがよく使ってたエリックセラも大好きだし、マッドマックスのBGMも、結構好きですwジョンウイリアムズは言わずもがな(しかし作りすぎで一部被っている)。久石譲さんも、坂本龍一教授も好き。マニアックなところだと、昔ヤマカシっていうパルクール映画があったんですが、それのヒップホップなBGMがものすごい完成度高くて、サントラ買ったりしましたね。 

 音楽は大事。ゲームももちろんそうだけど。雰囲気を損なわない音楽って、大事w

2020年9月13日日曜日

鬼滅の刃やっと全部観たよ!w(今更感)

今やコンビニに行くたびに自己主張してくる恐ろしい人気の鬼滅の刃ですが(笑)
アニメのほうは一応全部観終わりました。そしてなんだか中途半端な終わり方ですが…他にも読みたいものとかあるので次シリーズやるまで放っておこうと思いますwやらないかな?いややるだろうな……

私には、この作品がどうしてそこまで人気なのかは、正直、わかりませんでしたと、結論から言いますけれども、(笑)

キャラクターで、人気投票しろって言われたら、間違いなく「ゆしろう」に入れようと思いますwww

そんくらいかな!

ちょっと全体的に子供っぽいところが気になりました!子供向けなのかもしれませんが!
でもなんか、大人のファンも結構いますよねwとくに芸能人があのキャラが好きとか普通に言ってるのをちょっとニヤニヤしながら聴いている次第です。

私が、なんで「ゆしろう」がいいかっていうと(漢字がよくわかんねぇ)、

あの子はね、大人女子の願望を具体化したキャラクターなんですよね、だから男性にはピンとこないと思います。大人女子的にああいうワンコみたいな「自分を全肯定してどこまでもついてきてくれる」男子っていうのがとても気分がいいっていうだけですね。あの子の欠点は嫉妬深いところですが、それさえも、私のためなのねと思えばかわいいものです。しかし時々、謎の冗談を言ってくるのは、彼の、ストレスなのか……

でも大人女子は、ああいう子を、ひきつけておくために、ずうっと、美しくなきゃいけないのねと思うといきなりしんどくなって遠い目になったりします。

 

アニメにおいては、「柱」はいっぺんに出てきすぎなので目を白黒させて終わりました。覚えられるかお前ら。強烈だし。とにかく。

鬼は、やっぱり累が、印象に残りますよね、思ったより長い間出てきてくれて、ちゃんと過去の、なぜ鬼になったのかまで説明してくれたので。(諏訪部さんの鬼もおもしろかったですが)

あと、累を見ていると、すごく色々考えさせられました。自分の家族のことをです。

私は、家族ごっこなんか求めてなかったけど、あの人たちは、ちょっとした家族ごっこをいつもやっていて、

前に、母親がちらっと「私、お母さんとして認められるようにがんばるわ」って言ってたことがあって、ゾッとしました。私もう、30代とかだったんですよ。あの人は、いつも不安なんですよね。自分が、母親をできているか。というか、本質的にはできてなかったから、だと思うんですけどw

まあ、そんな自分の家族のことも重ね合わせて観てはいたものの、累が憎めないのは、彼は、理想的な家族をいつも思い描いていて、その幻想に囚われていて、なにかっていうと逃げてる鬼を自分の「家族」に引き入れる。その時にちゃんと手をつないだりするのがかわいいなって思いました。あと、空っぽの器を丁寧にならべて、ご飯食べないのにおままごとのようにご飯食べてることにしたり。

ある意味とてもシュールなキャラクターなんだけども、願望はとても純粋なんだなと思って、やはり、かわいそうだなと思わざるを得なかったですね。

鬼滅がおもしろいなと思えるところは、そういうかわいそうな鬼さんたちに、主人公が優しいところなんじゃないかなと思います。

それから私は長女だけど、妹を命がけで庇ったりは基本しないし、長女だからって痛いの我慢したりしないので♥そういう意味では、ちょっと感情移入しづらいところはあるかなと思いました。でも、おそらく、主人公がふわっと優しい感じで、猪突猛進ではないところが、人気の秘訣でもあるのかなあと思った次第です。

2020年9月6日日曜日

「ダイバージェント」どこにも属さないという強さ

 なんと行きつけの美容師さんから教えてもらった映画ですw

(グランドイリュージョンもおすすめされましたが、あれはお世辞にも面白いと言い難い感じではあった……種明かしとかは面白いんですけどね)

ちなみに彼女はいわく元パリピ★でリア充で、外見は完全にアメリカ西海岸のギャルなんだけどガチな博多弁でしゃべるのが面白いです。カットの腕は良いです。よくしゃべる割に。

 

ディストピアにおいて、なぜか「シカゴ」だけが生き残っており(笑)、そのシカゴの中で派閥が作られていて(ハリーポッターの寮のような感じで)、その中のどれに所属するかは、本人たちがある程度の年齢にくると選べるようになっているらしい。

適性テストは事前に受けるのだが、選ぶのは本人の意志。

主人公はトリスという女の子(本名はベアトリス)で、適性テストで奇妙な結果が出てしまう。冒頭なのでネタバレというほどでもないのでいうと、彼女はどうも「異端者」、どこにも属さない、ダイバージェントであるという。でも、異端者は、世界から見れば畏怖の存在であるから、隠して生きろという。彼女は堂々と、「勇敢」ドーントレスに所属することを選ぶ。

しかし、私の目から見ても、ドーントレスっていうのはちょっと過激な雰囲気の漂う派閥である。勇気などを試されるテストを何回か、受けさせられるのだが内容が過激で、どうも何かがおかしい。そして何度か、母親や適性テストの試験官が登場し、とにかく異端であることを隠せ、と警告してくる。

伏線は大きくはってくるし、中盤以降でついに派閥にわけられた真の理由が判明してくる。そして異端は、あるあるだけど、他人の洗脳に影響を受けない。異端であることの強さ、というのが痛快だなと感じた。この辺はSFとしては非常に良いテーマを取り扱っているなと思ったし、現代社会において、特に日本は、かつては「異端」であるものは口を封じられる傾向にあった。だがそれも、崩壊しつつあるだろう。

コロナウイルスの影響により、かつては許されるはずもなかったリモートワークが定着しつつある。

私は、もう10年以上前から、リモートワークは実現可能だ、マネージメントがさぼっているだけ、と思っていたし、成果主義もそうだと思っていた。

異端は、マネージメント側、あやつりたい方から、支配者から見れば畏怖の存在であることは確かだ。彼らは、私は、支配者に対して意見を言うことなど恐れない。

そういった、「強い意志」というのはもっと前面に押し出してもよかったと思う。題材が非常に良い映画なんだけど、まあ料理が雑。演出も雑。非常に残念。インパクトに欠けて、 印象に残るシーンをつくるという努力にも欠けていて、緩急がはっきりしていない。あと、音楽の使い方も非常に雑で(特にエンディングはひどいw)、とにかく安っぽいのである。

きっと原作はすごいちゃんとしてるんだろうなって感じる映画だったので、惜しいなと思いつつ、このくらい、しっかりしたSFが増えるといいなあとも思いました。

 

演出とか、背景のデザインや作りこみを頑張ってる大作映画はいくつかあるものの(ジェームズキャメロンさんがつくるものとか……)話がなんだかいまいちだなあと思うことは多いので、世の中アンバランスなところって、ありますよね。

私は割と、低予算で、なんかひどい宇宙人とか出てくるのに、なんか面白いエネルギッシュな映画とか、好きですねw