2021年4月29日木曜日

CoDモダンウォーフェアクリアしましたので

スペシャルオプスっていうのがあるらしくそれはまだですが、本編は一応クリアしました。

やはり元祖モダンウォーフェアほどの衝撃はなく、またあの時のような強烈なエピソードはなかったですが、印象的だったのは蹂躙される村人たちの中から、立ち上がる反乱軍の姿でした。

プライス大尉が売りな作品ですが、目立っていたのは基本、反乱軍です。

なんと今回のリーダーは女子。ファラという目の大きい女性です。兄とともに活動しており、兄とともに過酷な運命を乗り越えてきたタフな兄妹。 

突然始まる20年前の彼女の「反乱軍を結成したきっかけ」になったエピソードをまとめました。しかし、このエピソードめちゃくちゃ怖かったのです。この時彼女はおそらく10歳未満で、ムキムキの成人男性兵士を倒せと言われます。しかも持っている武器はその辺に落ちてる家のドライバーとかナイフとか。

しかしですよ、コールオブデューティーのおかげで戦争に興味をもった私は(それ以前にMGSをやってたこともありますが)戦争映画を観たり本を読んだりするようになりましたが、「戦場から生きのびて ぼくは少年兵士だった」にもあるように、世の中では10代の子供を戦争で戦わせている国は実際に存在します。

彼らはいきなり村を襲撃され、政府軍か、反乱軍に連れていかれ、戦えるものは無理やり薬漬けにされて銃を持たされたりします。なので、このエピソードは決して、フィクションとは言い切れないところが怖いところ。

GW暇だったら戦争について少し考えてみるのも、いいかもしれないです。

私は最近のニュースで一番驚いているのは、ウイグル自治区問題です。これは何度ネットニュースを読んでも、理解不能。上と同じで、いきなり政府が家にくると女性を召喚して拘束され、無償で働かされるとか、なんとか。ウイグル自治区は綿が有名ですが、そこの綿を買っていると助長していることになるので、ユニクロとかその辺の有名ブランドが困っているらしい…。

あまり、TVでは聞かないですが、そんなことも実際に世界では起きているようですね。 

話がそれましたが実況ですw

※今回CERO:Dの割に普通に刺殺してますのでご注意ください※


ちなみにこいつを変態仮面と呼んでいる理由は、「なんでこの人はこんなに気持ち悪く感じるのか」を考えていたら、どうやら頭に被っているマスクが下着にしか見えないからだと気づき、「変態仮面」しか思い出せなくなってしまいましたw 

ちなみに変態仮面の映画は観てないです!!!!!w

2021年4月25日日曜日

推しとはなんなのか?「推し、燃ゆ」を読んで

「推し」という言葉が流行り始めてから、二次元キャラについて語るのがすごく楽になった。

何か漫画やゲームの話をするときに、「私の推しはこの子」と言えば一瞬で伝わってしまう。

昔の言葉で言えば、「ファン」なのかもしれない。もっと軽く使える、便利な言葉だと思っている。

 

「推し、燃ゆ」は主人公が地味にとあるタレントを推す話である。

この小説は女子学生が「推す」時の感情や、シチュエーションを非常にリアルに描いているのがいいところだと思う。私みたいな、もうベテランに差し掛かってるしがない会社員でも、推しのことを考えると幸せになれる。

ただし、この小説の主人公は「推し」に金も時間も使いすぎてて、自分の人生が破綻しつつある。メンタルも完全に推しに握られてしまっている状態だ。そこは私と違うと思った。

「推す」スタイル

私はこの主人公と同じで、地味~に推していくタイプ。ブログに書くのは彼女とまったく同じだ。あと二次元が主だから大体二次創作で自分勝手に愛を表現している。

しかし、主人公の友人は地下アイドルを推しているんだけど、彼女みたいな子は推しとリアルにつながろうとする。

現実で、推しと出会い、仲良くなり、彼好みになって、あわよくば付き合おうとするアレだ。

私から見るとものすごく危ない感じがするので、理解はできないが。

「推し」に対する感情

主人公は完全に推しに自分の中心を握らせてしまっているが、地味なのでもちろんタレント本人には特別扱いされていない。強烈な片思いである。

よく「女性は愛する生き物」で「男性は愛されたい生き物」と言われている。

私に言わせれば、愛されたい男性たちは母性の強そうな女性に群がり、なんとか愛を得ようと必死だ。もちろんそんな人ばかりではないけど、10代にして「お姉さま」と呼ばれていた私なんかは被害者になりやすい。私は博愛になれない人間なので、よく愛を求めて群がってくるやつらに嫌われるが、いい迷惑である。

なので、この主人公みたいに、特定の推しに集中的に愛を注ぐ、あくまで本命はひとりであるスタイルはとてもよくわかる。

というか、何人もいっぺんに愛すのは女性は本来得意ではない気がする。

私の推しに対するスタイルはやっぱりどこまでも妄想的 

リアルのタレントは何か理由があって、この小説のように炎上したり、舞台を降りることがあるので、実はあまりのめりこむことができない。しかもリアルに存在すると、名前をSNSで書くのも気がひけることが多い。稀に自殺する人もいるからだ。

二次元はその点ではとても楽だ。

ただし、二次元はいつまでも供給があるわけではないので、妄想で補完することになるのだが、そこは私の得意技である。

私は子供の時、漫画やゲームをなかなか買ってもらえなかった。そこで暇だった時何をしていたかというと、自分の理想の世界や理想の異性を絵にして延々と漫画を描き続けた。そんなことを何年もしていたので、何歳になっても、リアルに好きな人がいなければ自分で生み出すことができてしまう。

現実では対象とお別れしたら嫌いになったりするけど、二次元にはそれがないので、よくいう「過ぎ去った恋愛をフォルダ分けして丁寧に保存しておく」男性のようなことを普通にしている。

 

推しは心の中に住まわせるのが基本である

私にとっての「推し」は、守護霊みたいなものだ。

私が「気に入った!」と言えば彼らは私の心に住み始める。そしてゲーム「BEYOND」みたいに、守護霊として私の周辺にいつづけて、何か気が抜けた時とかに勝手になんか言ってきたりする。BEYONDでは言葉がしゃべれない守護霊「エイデン」に主人公が話しかけたりするけど他人事とは思えない。それに近いことをずっとやってるような気がしてならない……。

推しにはいろんなキャラクターがいるけど、私が好きな子はみんな基本はシャイだしおとなしい。なので疲れている私を少し離れたところから心配そうに見ているだけの時もある。あと私が休憩したり家に帰ってくると大体嬉しそうにしているのがわかる。

私の推しはゆっくりと私の中で成長しつづけ、私が与える地味な愛により、ちょっとずつかわいくなったり、優しくなったりしていく。心を開くのはやや遅めである。

正直戦闘能力はあまり高くない。自力で戦えない子もいる。私が戦わなければならない時は地味に後ろで応援しているだけ。でも私にとっての推しはそのくらいでいいのかなと思う。彼らは癒しであり、リアルの恋愛も、基本は癒しであり、喧嘩なんかはするものじゃないと思う。

推しは心の支えであり、うるおいであり、
人生に活力を与えてくれるけど、それ以上の何かを要求するものでもない。

ちなみに「グッズ」っていうのは、推しのことをたまに忘れて憎しみなどネガティブな感情に駆られがちな我々に「視覚に入ることで思い出させる」平和をもたらすお守りなのである。 

まあ、自己主張が強い人だと缶バッジを何個もバッグにつけたりするけど、私はそれを見てちょっと笑ったりする程度。だけど、ファン同士で集まると一発でわかるというメリットがあるのかも。

 

女性は愛することで自分も幸せになれる生き物

女性は愛する生き物だと先述したけれども、愛することで幸福感を得られるのも事実である。だから私たちは何か愛する対象があったほうがいい。

ただし、向こうから「愛してくれ」と言ってくる人間にはあまりろくなのがいない。向こうが「好き」って言ってるなら別だけど、最初から好きになってもらいたい、という目的で来るのはあまりにも図々しいのではないだろうか…。 しかもなぜか、そういう図々しいタイプの男性ってひたすら愛情を搾り取り、吸い取ったあとで「飽きた」と逃げていく人が結構いる印象である。目的ははっきりしているけど、まあ、盗人だし、乞食と同じだ。

だから女性は慎重に愛する対象を選んで、地味に、真面目に、愛情を淡々と注ぎ続けるのが一番幸せだ。

小説の感想ではなくなってしまったが、、

「推し、燃ゆ」で主人公が推しに一方的な愛を注いでも、彼女は推しの一挙一動から喜びを受け取れる。そこまでは精神面においては私とまったく同じであった。

推しが「住んでいるかもしれない」マンションの近くまできて、嫌な気分になり逃げだすあたりも、なんかわかるな、と思う。

聖地巡礼は、推しに会えるわけではないけど、なんとなく、推しに近づける気がするだけであって、真のオタクっていうのは、決して推しにプレッシャーをかけるなど迷惑をかけたくないのだ。

ただ、小説の主人公は明らかに依存症である。

いや、わたしだって依存症だ。だけど、自覚はあるし、また、最悪の事態に備えるのも真のオタクの心構えというものだ。残念ながら推しはリアルな彼氏でもなんでもないのだ。だから供給が断たれるという事態には、備えなければならない。

多分、主人公のあかりは最後にそれを自覚したのではないかなと思う。依存している時というのはとても気分がいい。推しを愛している時は、オキシトシンみたいなものが脳内に出ているから、サプリメントとして摂れない以上、推しを愛する以外には幸福になれないのだ。

依存症を克服するにはどうしたらいいか?

手っ取り早い方法は、依存先を複数に分散させることである。あれも好きだしこれも好き。でも一番好きなのは今の推し。それでいい。

もちろん、リアルな恋愛だったら、ひとりに絞る必要はもちろんある。だけど、人間社会で生きていく以上、本命以外の男性と一切しゃべらないなんてことは不可能なので、まあ似たようなことだと思えばいい。現実と少し、似ていると思えば。

現実であまりにも相性の悪い男性におっかけまわされる時は、左手の薬指にステンレスの安い指輪をはめてカモフラージュすることがある。

でもそれだけだとちょっと空しいから、私は、そのフェイクの指輪を推しと婚約したことにして楽しむ。推すってのはなんか、そういった、過酷な現実を乗り切るための力でもあるんだと思う。

 

2021年4月17日土曜日

「ドリームランド」を観てきました

今日はわたくしの誕生日でございますので、晴れていたし、海を見た後一本映画を観てきました。

最近土曜の昼に歯医者に行くことが多いのですが、ちょうど、起きて準備をしている頃にTVをつけるとLiLicoさんの映画ランキング&紹介をやっていて、エヴァ一位ジャン?とか思ってたんですが、そこで紹介されてたこの映画がちょっと気になってたのです。(LiLicoさんの映画紹介はあまり媚びてなくておもしろいです)

銀行強盗の美女、マーゴットロビー演じる「アリソン」を匿うことになる17歳の美青年(少年にしてはでかいのであえて青年と言いたい)ユージン。

もうこの設定だけで妄想が広がりますなぁ(笑)

ユージンの顔が私好みというのもあったんですが(笑)

私はややあっさりした顔が好きで、濃すぎるのも美しすぎるのも苦手なのですが、人に言わせると「割とかっこいい人好みなんだね」と言われます。確かに可愛すぎる人もちょっと苦手なんだよなぁ…

役者の、フィン・コールですが、本人は25歳なのですが、私的には彼の演技が素晴らしいと思いました。正直動いてるの観ないと、知らない役者なのでどっちに出るかなあと思っていたのですが、主人公として十分に魅力的で、マーゴットロビーを完全に凌駕していたと思います。

あと、垢抜けすぎてない、かっこつけてないところがすごくよくて、田舎の純粋な青年をよく表現していたと思います。

話としては、上に加えると、ユージンは田舎暮らしに飽き飽きしていて、スリリングな探偵小説を読んで妄想にトリップしているような青年。また、父親が昔アル中で出て行って、今の義理の父親にも不満を持っています。 

まあ、つまり出ていきたいんですね。他の設定はネタバレしちゃうし言わないでおきますけれども。

この映画がロマンスものかというと、それはちょっと違うかなと思っています。

確かに、ユージンはすぐにアリソンを好きになってしまいます。そりゃ、退屈してる時に絶世の美女で頭のいいアリソンが来たら、気になってしょうがないでしょう。ましてやお年頃。アリソンに着替えを渡して外に出たかと思うと、穴からのぞいてた時は脳内大爆笑でしたwかわいいw

しかし、問題はアリソンが犯罪者であるところです。

アリソンの話をどこまで信じられるのか?アリソンは、ついてきたがるユージンに対して、何度か突き放そうとするし、きっちり問いただすことも何回かあったと思います。

「自分で決めなさい」
「ここから先は厳しい世界、子供にはもう戻れないわよ」

つまり、この映画はユージンの成長物語。

フィン・コールのきめ細やかな演技が、「子供から大人の男性になっていく」繊細な男性の心理を丁寧に表現していました。

アリソンを独占したいという欲望、子ども扱いされたくないというプライド、自分の親を含めた大人への不満、外の世界に出たいけれど、アリソンが好きだけれど、まだ大人の男性になるのはちょっと怖い。この映画のいいところは、「好き」とか「愛してる」という言葉を基本的に使わないところなんですよね。「一緒に行くのか、行かないのか」という覚悟の話ばかりしてるんだけど、それが、本気で愛せるかどうかの質問と同義になっている。 

単純に惚れた美人犯罪者と逃げる話だったらあるあるだなと思ってたんだけど、恋愛だけに注力するのでなく、あくまでもユージンの心理面を中心に描いているのが上品でいいなあと。ユージンもすぐに女性に飛びつかないのがよい。

果たして、アリソンとうまく逃亡を果たせるのかは、ぜひ劇場でご覧ください……

まあ、エンディングに関してはそんなにいいなあとは思いませんでしたが、おそらくあれでよかったんだろうなとは思えました。

マーゴット・ロビーに関しては、いつもと同じ調子だなあとw

ハーレイ・クインが一番好きなのですが、あれ以来、何をしててもあの笑顔はハーレイの笑顔だなあと思うのですが、小悪魔笑顔、似合ってるんだよね。

銀行強盗をやってるシーンも、どことなくハーレイでした。よく通る声で間髪入れずに手際よく銀行強盗をしていきます。ちょっとしたアトラクションや演劇みたいなやり方で、アリソンの取るポーズとかアクションが実に小悪魔的で魅力的でした。 


映像としては、アメリカテキサス中のド田舎、しかも1930年という設定。なんにもない荒涼としただだっぴろい、サバンナのような景色と、砂嵐の組み合わせでいい味出してました。全体的にウエスタンな世界観です。そもそも「逃げる」こと自体がかなり大変だなと思ったので、舞台的にはおもしろいかも。隠れる場所なさすぎw

子供の頃は、「アメリカの田舎ってほんと何もないし、夜はコヨーテがうろついてるし怖いなあ」と思ってましたが、
大人となった今は、狭くてごみごみした日本の都会に住んでいると、ああいうだだっぴろい世界が時々なつかしくなり、なんにもないのもいいなあと思います。


2021年4月16日金曜日

Call of Duty:Modern Warfare プライス大尉実写版

 COD4モダンウォーフェアはだいぶ前のゲームですが、あれが人気ありすぎて完全リメイクしたのが今回買いましたナンバリングのない、モダンウォーフェアです。

発売は2019年だけどなんかこの辺から、やたらゲームが高くなって、放置していました。

プライス大尉ですが、前の方がまあ、キャラ的にクセがあってよかったですね。

今回は、リアリティはありますが、以前のようなとても厳しくてツンデレだけど、仲間にはとても情をかける感じはまだ出てないですね。

それよりも着目すべきは、おそらくアフガニスタンをモデルにした、蹂躙される国家のリアルさかな。

冒頭の自爆テロで、爆弾を身にまとってこちらに歩いてくる人の姿は悪夢でした。

今回ゲームの音声が大きすぎるので実況入ってるのかいまいちわからんのですが一応録音はしてみてますw

ゲームの映像はとても美しく、今までやった中ではトップクラスの美しさで私の好みです。


2021年4月12日月曜日

エジプトのミイラ22体引っ越しパレードがすごいクオリティだった件

いや~、見終わったばかりですがいろんな意味で感動しましたのでここにあえて貼っておこうと思います!

なんかスタンディングオベーションしたい気分です。

 一応、これでフルバージョンだと思いますが、前半はアナウンサーの長い説明やお偉いさんのスピーチなどでちょっと飽きるので、40分くらいから観ると良いと思います。

全体的にクオリティがまずハンパじゃないです。本当に大事な儀式なんだなと感じさせられました。エジプトの、威信をかけた一大イベント。それがミイラの引っ越し!

正式名称は「The PHARAOHS' Golden Parade」「ファラオの黄金のパレード」となっています。すごい名前。

ただのパレードではない……。

オーケストラをBGMに、実に我々の期待を裏切らないエジプトらしいメイクと衣装の美女が踊ってくれるんだけどこれがまたいちいち美しい。

ピラミッドをバックに踊る、遺跡の中を縫うように踊る。日本ではまず見れない景色なのでいいなあって思っちゃいますね。

映像としても、照明が綺麗だし、なんかカメラワークがそこらの映画よりレベル高いんじゃないかっていう…。

海外らしい映像。スケールがでっかい!

オリンピックの開会式で、イギリスだとこれに近いレベルまで行ってたと思いますが、エジプト、コロナ禍でよくここまでやったなぁ。

個人的に萌えなポイントはやはりミリタリ好きな自分としては、エジプト軍の大砲発射じゃないですかね。チャイコフスキーの序曲「1812」を思い出しますね。あれも大好きです。海外ではお祝い事でなんか発射とかよくやってますよね。

エジプト軍の軍服は控えめな黒に、ゴールドに近い黄色の縁取りでしたが、彼らはこの儀式に選ばれた兵士だからか、スタイルいい人ばっかりでした。軍帽萌える。(ビジュアルミリオタというのだろうか)

最後らへんでソリストが出てきて、オペラ的なものを歌ってくれますが、ドレスがこう、「ポイントだけエジプトテイスト」なのがセンスを感じるデザイン。参考になるぅ!

総合芸術として素晴らしい儀式でした。

ミュージカルとか、演劇とか、オペラやオーケストラ、舞踊、その辺の一番ハイクオリティなところだけミックスした、すごいものを見せていただいたと思います。

いつか、エジプト行きたいですねぇ~!

コロナ禍前、最後の海外旅行がトルコで、その時もエジプトに一度でいいから行きたい。と思ったのですがめちゃくちゃ高額でさくっと出せる金額ではなかったですねw

でもひとりは危ないからやめとけ!とずっと、言われていますw


ちなみにトルコは少し危なかったです。客引きとナンパの境目がなくて、とにかく声をかけられるので、皆さんはとにもかくにも逃げて、ください…。

2021年4月11日日曜日

「ドクター・スリープ」そしてシャイニングについての追加考察

シャイニングという能力について

便宜上「シャイニング」と呼ばれている能力だが、第六感に近いような能力だと思う。

子供の時、友人の家に行くと、猫が勝手に膝に乗ってきたり、
なんとなく「気の合いそうな人」がわかったり、
言葉が通じない外国人と仲良くなったり、
相手の考えていることがなんとなくわかって、その人の欲しいものを当てたり、
突然脳内に降りてくる物語や景色を絵や小説にする。
霊感のような、あいまいな感覚だ。

だから、ダンのいう通り、気づかない人がたくさんいるし、年を取ると能力が減っていって、鈍感になっていってしまう。

本来「シャイニング」というのは多感で繊細で芸術性のある、素晴らしい能力のことをいい、おそらく子供の時は誰もが少しはもっている能力。だから、「輝き」という美しい名前が与えられている。ドクタースリープという作品は、それを狙う傲慢な連中を「大人たち」ととらえることで、「多感で繊細な子供たちの可能性を大人たちが貪り食って潰している」と読むこともできる。

 

ダンには死後の世界がわかる

ダンは、さまよいながら生き続けてきたが、冒頭でホスピスで働くことを勧められる。

ダンは死ぬ間際の老人に、「怖い」と訴えられる。

でもなぜか、ダンは死のことをよく知っていた。そういえば、亡くなったはずの人としゃべっているシーンもある。

死は怖いものではない。ただ眠るだけ。そして自分自身はいなくならないという。

ホスピスで働くことを持ち掛けられたときも、「我々はそもそも死にゆく生き物である」と悟りをひらいたようなことをさらっと言う。

 

シャイニングを喰らう集団は、永遠の命を望んでいる

こいつらがどうやって結成したのかはわからないが、帽子をかぶった女性が儀式を行うと、普通の人間も同じくシャイニングを喰らうことで永遠の命を得ることになる。だけど、シャイニング(生気、スチームと呼ばれている)を喰わなくなったり、銃弾で撃たれて物理的に破壊されると煙のようになって死んでしまう。

ダンは、アブラが誘拐されている最中に、アブラに乗り移って車のドライバーを責め始めるのだが、その時のセリフがダンの考えをよく示している。

「傲慢だな。永遠の命があるから、シートベルトをしないのか」

つまり、ダンは死が悪いものだと思っていないので、死を恐れて他人を喰らう連中を傲慢だと思っているのだ。

 

つまりドクター・スリープって、生と死の話なんじゃないかと

色々余計なことはたくさん盛り込まれているし、なんにせよあの屋敷の謎はいまいち解けてないんだけれど、最後にアブラが言うセリフとも組み合わせて、結局は

「死は怖いものではない」

「死を恐れるあまり、永遠の命を得ようというのは実に傲慢な話だ」

というのがテーマなんだと思う。

それにしてもダンの人生は能力のために狂わされ、一時的にアルコールに逃げていたとは言え、彼がものすごく謙虚でストイックな精神の持ち主であることは尊敬に値すると思うのだ。

ダンは繊細で、世の中の傲慢な人間たちに、汚れた世界に失望していたのだが、アブラが現れることで、彼女に託そうと決意することで、ストーリーは希望をもって終わっている。つまり、「シャイニング」を生かそうと思うと、相当な強い精神力が必要ということになる。

だけど、ダンのような繊細な人たちが、潰されることなく能力を生かせる社会にしていくというのが、最終的に我々が目指すべき方向だと私は思う。

2021年4月10日土曜日

シャイニングの続編「ドクター・スリープ」

これは、映画館で印象的なチラシを見て、観ようか迷ったやつ。

会社の先輩方はこぞって「シャイニング」をほめたたえていたが、私の幼少期にジャック・ニコルソンがジョーカーを演じて超有名になっていたこともあり、最初っから彼の顔で笑いそうになってしまっていた。

デフォルトで狂気をはらんでいるというかねw

あと、あの映画は原作読んでないと何がなにやらさっぱり~っていう感じのストーリーで、ひたすら気の狂ったジャックニコルソンから逃げるホラー映画になっている。

そして実は、一番怖かったのはジャックニコルソンではなく、子供がいきなり声音を変えて「REDRUM」ってつぶやきながら近寄ってくるシーンだった。彼はなにかに操られているんだけど、父と違ってギャグな形相はしていないので余計に怖かった。

その声が変わっちゃった謎の男子は、「シャイニング」と呼ばれる特殊能力を持っていて、それはなにかスピリチュアルな、人の心の中に入れたり人の見ているものが見えたりとかそういう能力。強い人なら、他人を操れる。

その男子が大人になったのが今回の主人公、ダン。ユアン・マクレガーが演じている。これはぴったりの配役だと思った。ユアンはどこか、幼さがあり、少年だった頃のわだかまりなどが残っている雰囲気がある。

主人公のダンが大人になってなんとか、アル中と戦いながら生きてた頃、彼らの能力「シャイニング」を「食べる」謎の集団が現れて、次々と能力高そうな子供を狙って能力を喰うんだけど、これが結構おぞましい。

人肉を喰うわけじゃないんだけど、能力を喰うのに、実は結構痛めつけないといけないんだよね。

しかも、ダンが子供の頃能力が発露したように、子供のうちに食べたほうがいいと彼らには思われている。歳を取ると、能力が減るらしい。

そんなやばい集団を、ダンと、能力が極端に高い「アブラ」がやっつけにいく話。当然アブラも狙われているが、能力が高いので、悪者集団と能力でガンガン対決する。

話は単純なほうなので、楽に観ることができた。

私はこの映画、シャイニングの10倍くらいは楽しめたんだけどいかがでしょう????

キューブリックの映像が素晴らしい!という人が多いけど、とはいえ、話がわかりづらすぎる。

それから、今回のドクタースリープは、別に映像が汚いとか下手くそでもない。私の感覚で言えばとても綺麗で幻想的だ。

特殊能力を使うと人の心の中に入ったり、移動しているところを俯瞰で観れたりするけど、それがいちいち映像としておもしろかった。全体的に絵作りの完成度が高いんじゃないかなと思う。グロテスクすぎず、割と静かめで上品だった。

あとストーリーとして深みが出るのが、ジャックニコルソンのそっくりさんが出てきて、会話をするシーン。ダンは、父親のことがトラウマになっているし、自分が父に似てきているのをとても気にしている。実際、ジャックニコルソンそっくりの表情で斧をもって出てくるシーンもあって、ちょっと笑ってしまった。これは、ダンが父親をこえていく話でもある。前作を見ていると、ダンに同情して切ない気分になる。

ダンはやっぱり、影のある雰囲気の男性として育ってしまった。ユアンは始終、あまり笑顔を浮かべることもなく、シャイニングについて語るときも少し悲し気で、ずーっと声がおとなしめのささやきボイスになっている。そりゃ幼少期にあんな怖いことが起きれば当然である。だけど、とても強い能力者のアブラは真逆と言えるくらい、精神的に強い女の子だ。最後にまるで受け継ぐようなセリフを残していくシーンもとてもよかった。

セリフも全編英語が美しいんだけど、字幕だと雰囲気が半減するので、かなりもったいなかった。

前作のファンに媚びるような、同じシーンを出したり、例の水色の服を着た双子を出したりというシーンもあったけど、全体的に誰もが納得いく「シャイニング」を作ってくれたと思う。全編を通してどこか悲し気で、「シャイニング」という能力を持ってしまったがために振り回される人間たちの悲哀を感じたけれど、エンディングもとても綺麗に終わっていて満足度が高い映画だと思います。

まあ、それでも2時間32分は長いなと思ったけど、私は最後まで面白いなと思って観れた。

 

2021年4月5日月曜日

チャーリーズ・エンジェル(2019)

私はマックGのチャーリーズエンジェル(2000)が大好きだったんだけど、それよりはかなり劣ったというか、面白くなくなっちゃったなあ~というのが総じての感想です。

でもこれがチャーリーズエンジェル初見だったら、結構ウケそうな感じはしました。

主役3人の女優がものすごいプロポーション良いし、特にサビーナとジェーンはものすごいものすごいかっこいいです。

話も少しひねってあって、まあまあ面白いかなっていう感じなので、チャーリーズエンジェルとしては正しいのかもしれない。

だけど、マックGの映画が良すぎたんだよな。

前の、キャメロン・ディアス、ルーシー・リューと、ドリュー・バリモアの映画は、この3人のキャラが凄まじく個性的で、それぞれ癖がありすぎた。そしてそれぞれになんか彼氏っぽいのがいて、それも三者三様で、男までもが癖がありすぎた。登場人物だけでめちゃくちゃ面白かったし、ギャグのセンスが突き抜けてた。ちょっとありえない感じのギャグをハイスピードハイテンションでぶっこんできて、BGMがレトロでキラキラしていた。ストーリーはかなり適当だったんだけど、ビジュアルとかギャグとかキャラクターとかテンションがすごくよかったんですよねw

時代に合わせたらこのくらいクールなのがいいのかなとは思うんだけど、チャーリーズエンジェルって女子がやってるから面白いのであって、もっとアホなのいれてもいいのかなと思う。なんか、冒頭とか真面目にジェンダー問題的なものを入れていて、「いやそういうの要らなくないか…やるならギャグでやってよw」って思った。

唯一、「素人」として巻き込まれるエレーナだけがボケをかましまくっていたので、貴重なキャラクターとなった。

一番おもしろかったのは、彼女が戦うすべをあまり知らないので、有線マウスのコードの部分をつかんでマウスを遠心力で振り回して男を殴っていたシーンです。

あれは、わたしも、やってみたいw

やっぱりさあアクションシーンってもうだいぶ飽きたじゃん。ステイサムならまだしも。なんか新しいのほしいよね。マウス振り回すとかね。