2022年11月30日水曜日

「プラットフォーム」を観て

結構面白い映画だと思う。予告編をツイッターで見て、恐ろしい内容だと思ったが、大変興味を持った。それがアマプラにいつの間にか追加されていた。

あらすじ、設定は非常にシンプルでわかりやすい。

主人公は、とある条件(認定書をもらう目的)で「プラットフォーム」の中に入る。

そこでは、簡易なベッドと明かり取り程度の窓、そして洗面台が用意されている。同室にはもうひとりだけ人間がいる。

部屋の真ん中が空いていて、そこにテーブルの台だけみたいなものが降りてくる。

そこには、「人が食べたあとの食べ残し」が乗っている。

下層にいけばいくほど、食べ物が減っていくという仕組みだ。

最下層にたどりつくと、このテーブルの台は超高速で上に戻っていく。 

一か月経つと、別の階に移される。自動的に寝ている間に。

ストーリーは48階から始まる。

 

注意点としては、食べ物を食べるカトラリーがないため、手づかみで食べなければならないこと、そのため非常に汚いビジュアルになる。

主人公は最初食べること自体を嫌がった。

だが、もちろんそれだけでは済まされない。

上からいろんなものが降りてくる。あるときは自殺者?か他殺かなにかの人の遺体、ある時は「ミハル」といって息子を探している女。食べ物は下層に近づくにつれて、減っていくので、 本当に飢えた人間は同室者を殺して食べたりするのだ。

この「ミハル」が実にキーパーソンだった。

最後の最後までちゃんと見ると、それがわかるようになっている。

さてこの映画、何が素晴らしいかって、最初から中の人が、良心を試されているからだ。

この映画はスペインでつくられており、全編スペイン語だ。

スペイン人は敬虔なキリスト教徒が多い。

キリスト教徒でなくとも、当然こう思うだろう、

「下の階の人たちのために、食べ物を残してあげよう」と。実際、元管理者が言うには、自分の分だけをとれば全員に食事がいきわたるというのだ。

ここがミソだ。

最初から、主人公は「残そう」という。

だが、金銭でも、性欲でもなく、「食欲」の飢餓に、人はいつまで耐えられるものだろうか。 

主人公は途中で、同室の女性に自殺されてしまう。

そして飢餓の誘惑と戦う。

人を食べていいものか。いや、いいわけがない。でもそこに死体がいるのだ。

私がこの作品がいいなと思ったのは、完全に安部公房的なシュールレアリスム、芸術性の高いセリフと見せ方を貫いた純粋なSF作品であること。多くを語らず、視聴者に解釈や想像の余地を残すこと。そして同じ舞台なのに非常にテンポがよく、伏線もばっちりだ。

そしてテーマはあくまで人間の良心に迫ることであること。


この映画で、人は試されている。

 

主人公を食おうとした同室者も、死体を食べようとした主人公も。そこには「善悪」の概念よりも、視聴者に直接問いかけるちからがあった。

「あなたなら食べますか?」

という問いだ。

 

残酷映画でも、スリラーでもない。ベースはキリスト教の概念だ。究極の状態で他人に与えることができるだろうか?という、試練である。キリストになれるか?お前の中の、神はどのくらい強いのか。

 

強烈な階層社会を、まるでそのまんまビジュアル化したような映画だし、ビジュアルも気持ち悪いシーンが多い。だが、主人公は人を食べることは基本的にしなかった。

 

これが、主人公があっさり誘惑に負けて人を食べてしまったら、ただの猟奇映画なのだが、それをしないことで、様々な苦悩をすることで、映画の芸術性やメッセージ性が高まって非常にいい作品になっていると、私は思う。

 

人を食べる作品というのはいくつかある。ハンニバルは娯楽のために人を食べるので私はあまり好きではない。東京グールも好きではない。鬼滅も基本的には嫌いで、最初は見る気すら起きなかった。

本作は「人を食べる」ということを、ネタにし、センセーショナルな客寄せの道具に使っているような作品とは一線を画している。食べてはいけない、というのではない。食べないのが尊いということでもない。

なぜ、食べてはいけないと感じるのか、を考えさせられる。いい作品だと思う。 

宗教は本来、人があがめ信じたもののために、プライドを持って、善人であり続けるために存在する。

日本には宗教がまともに定着しなかったおかげで、変なところで良心がない。例えば海外では、性的な行動を宗教で抑制している関係で、日本よりは性的な発言や軽度の性犯罪が「常識として」タブーとなっている。私は、イスラム教がちょっと苦手ではあるが(トルコ人のせいで)、イスラム教徒は「本(コーラン)に書いてあるからレイプはいけない」と女性が言えば、やめるのだそうだ。

私はそういう「信念」を評価したい。それが「人間が人間であること」のプライドだと思うから。


ちなみに終盤からエンディングの展開はなかなかすごい。特にラストシーンは美しいと思った。娯楽作品ではないが、非常に完成度の高い、社会問題を織り込んだ詩をビジュアル化した芸術作品だと感じる。

2022年11月19日土曜日

インターステラーちゃんと観たわよ

私が覚えていたのはマット・デイモンに突き落とされるシーンだけだったww(ネタバレだぞ!!)

全体的に静かで、前回見たときは寝ちゃったような気がする。

まあテネットに比べたら寝るわな。

あと終盤の強引すぎる展開、どう受け止めていいのかわからないところもある。

 

私は子供の時「宇宙」という図鑑がとても好きで、そこにもブラックホールについて書かれていた。人が知覚できるのかわからない、ブラックホールの、イメージイラストが綺麗に描かれている子供向けの図鑑だった。

そこにも、「ブラックホールの向こうにはなにがあるかわかっていない」と書かれていた。クリストファー・ノーランはそこを自由に創作したのだと思う。ポエムな感じの作品だ。途中までは割とSFだったのだが……。(まあ、ちゃんとSFだといえばそうなんだけど、やはり4次元に連れてこられた時からがおかしいw)

基本的に正しい知識としては、劇中でアンハサウェイが言う通りだ。

時間は巻き戻らない。

そして、ブラックホールに入ったら重力が強すぎてすべての物質がつぶれるはず。人間が一瞬でつぶれるはずなのだ。

というか、潰れたことすらわからないんじゃないかなと思う…。

という知識を前提で見ると、伏線はきちんとあるものの、どこでねじ曲がったのかがわからなかった……。

4次元や5次元の存在が、時間を自由に行き来できるのはなんだかわかるような気もした。

だが、我々から時間を取ると、一体どういう世界になるのかちょっとわからない。

時間が遅かったり早かったりするのは、あるのよ、とアンハサウェイが言うんだけど、それはわかるのよ。物理学で有名なやつですよね。体感もあるし。そもそも、人間が時間を知覚しているだけのことで、例えば、鉄が酸化してサビていくことで、時間を「見る」ことができる。

時計は人間が発明したもので、それも知覚したものを表示させているだけ。誤差もある。しかも飛行機で飛ぶと、数時間前に巻き戻ってしまう。(そういう意味では戻るんだが…)

元々は、太陽系の、太陽の動きを人間が知覚したことで始まった「概念」なのだし。

人間の染色体にはテロメアという寿命を示すものがあり、細胞分裂により老いていく。それで「年齢」という概念も出てきた。ものすごい田舎の少数民族で年齢という概念をよくわかっていない人たちもいるっていう。彼らはいちいち、誕生日を数えたりしないようだ。

 

なので、じゃあ時間とはなにか?という話になる。人間にとっては、物質の劣化よりも自身の年齢の方が時間ととられるだろうか。100歳を超えても、外見や身体が50代で止まっていれば、それほど悲しいとは思わないかもしれない。今若い人達にはそういう考え方が流行っている。病気や介護で最後を終えるのではなく、50代くらいの外見でいきなり寿命が来ればそれはそれで幸せだろうと。

最後の主人公を見てそう思った。

 

いい映画なのかそうじゃないのかは、ちょっと評価しがたいのだけど、ブラックホール関連を描いた作品としては面白かったです。あと、前半は、宇宙船が妙にリアルでよかった。宇宙船ってのは狭くて、無骨な乗り物じゃないといけないよね。パッセンジャーなんか全然リアルじゃなくてつまらない。

クリストファー・ノーランの映画はいつも「ああ、うん、わかったよ」って思うんだけど、

え、なに?愛がなんだって?

って思って終わる。ちょっと愛が伝わらないというかw 主人公の役者の芝居はめっちゃうまくて涙を誘うんだけどね。

むしろ「お前裏切るんかーい」とか「嘘だったんかーい」みたいなサスペンス劇場のほうが、彼は上手いのかなと。

2022年11月13日日曜日

CONTROL クリア後感想

途中からとてもポエムな内容になってきて、さすがサム・レイクだなと思ったのだが、例によって付属ドキュメントや動画、音声などが豊富すぎてすべて追い切れていない。つまり、大量の考察時間が必要だ。

全部動画に撮って、暇なときに観るのもいいかもしれない。

さて内容としては、

SCP財団と非常に似ていて、一部完全にパクっているところがある。

SCP財団というのは、架空の財団で、インターネット上にしか存在しない創作物である。

そこでは、例えば冷蔵庫や扇風機、信号やベビーカーが意志を持ち、人を攻撃してきたりする。

かつてアニメで「つくもがみ」というのがあったが、あんな生易しいものではない。

例えば、このゲームをクリアしたあと、サブクエストを自由にプレイできるようになるのだが、今日は冷蔵庫と戦った。

それをラングストンに報告したら、「信号」を処理してほしいと言われ、行ったら、信号が赤の時に近づこうとすると離されるという現象が。

おもしろい。SCPはずっと増えているらしいのだが、実はSCP自体はゲームにもなっている(とても怖いホラーゲームなので、プレイできず、実況だけ見た)。ただ、CONTROLに関しては、それだけで終わるものではない。

基本的には壮大なSFであり、精神世界の描写も多い。

ノリ的にはクリストファー・ノーランの映画だ。変貌した現実は「インセプション」であり、エントロピーについては「テネット」を思い出す。(インターステラーはなんか途中で眠くなってしまったのでまた今度ちゃんと観るw)

アイテムで「エントロピー」が落ちてるんだからびっくりだ。アイテムになるんかいなw

エントロピーについて調べると気が狂いそうになるから、「エントロピー テネット」で調べたらちょっとだけわかりやすくなった。私は物理学は天文学に関したものしか興味がないので、時間旅行にはまったく興味がない。もちろん、天体からの距離が光年で示されること自体は知っているのだが、現象が巻き戻るならともかく、時間は巻き戻らないと思っている。

主人公ジェシーは異常なまでの超能力を持っており、

・物体を念力で動かす
・変貌された世界(周辺数メートルだが)をもとに戻す
・空中浮遊をする
・なんと、人を洗脳・・・(しかも普通に普段から使えるw)
・謎のバリアー機能
・瞬間移動

 こんなに能力があるので、超能力ものが好きな人には楽しいのだが、いかんせん使い分けに困る。浮遊はないと進めないところがあるので、いいんだけど、バリアー機能とか、ちょっと忘れてたりする。

しかも、ものを飛ばして攻撃できるのに、銃が5種類くらいあるのだ…。

全部使わなくても全然クリアできるしw

洗脳も便利は便利だが、HPを減らしてから、なのであんまり実用的ではなかった。

 

話も風呂敷を広げすぎ(ちゃんと収束するのがすごい手腕だけど)

色々な要素を詰め込みすぎている。たとえば、巨大な設備の中にいる大量の従業員は、カビの胞子にやられて襲ってくるのだが…。

この時点でラスアスとかなり似ている。しかも感染具合で異形の化け物に進化するのだ。これがうざい。特に自爆するやつがうざかった。

だけど、ボスはカビじゃないんだよね。だから話がこんがらがっている。カビは生き物だけど、「ヒス」は多分精神を侵して人を狂わせるもの。見た目がカビなのかもしれないが。

実は謎音声がずっと流れていて、それで人が狂うとも言われている。どっちやねんって思うよね。 

しかも、ヒスの侵略からまもるものがヘドロンなのにヘドロンに直接曝露するとおかしくなってしまうらしい。原子力みたいなものか?


すべての引き金はスライドプロジェクターなのだが、そこをもっと掘り下げてほしかった。ダーリング博士は、スライドを見たときに、「愛」を感じたのだとか。さてそれは本当だったのだろうか?

そしてジェシーが出会った「ポラリス」は「愛」なのだろうか?それとも「母ならざるもの」であり、自分が自立した時に自分を見守るために生み出されたもうひとりの自分か?

本当に謎が多い。しかもジェシーはおそらく、「常に夢見がちな女の子」と言われているが、他人が見えないものが見えている可能性大。プレーヤーはそれを追体験しているのだ。

 

このゲームは、FBCから逃げることができない。SCPがそうであるように、内部から危険なものが脱出できないように、厳重に管理されている。敵は何度も出現するのだが、防火扉の中に入ってしまえば追ってこないのだ。しかも丁寧にシェルターが各地に用意されている。

FBCはいったい、何をしていくつもりなのだろう。あんなに巨大な設備で、優雅に仕事をしているようだが、正直「それをどうするの?」と聞きたくなる。まるで、ペンタゴンでUAPを閉じ込めて管理しているような、そんな感じの話だ。 

そもそもですよ。

格納している「余剰次元生命体」

これ、倒せないんですよw

なのに最後らへんだと普通に出てくる。


それ格納してどうするんだ……。本当に、謎です。

面白いんですけどね、アラン・ウエイクはAWE(この世界でいうAltered World Eventsの略、つまり変貌世界)のひとつだとされている。

つまり、CONTROLの世界観を使うと、(SCPもそうだが)たくさんのAWEを一個ずつひろってゲームにすることができるのだ。なんなら小説や映画でもいい。

CONTROLのFBCも、SCPも、「ネタの宝庫」であるにすぎないが、こういう世界観を共有しておくスタイルは、何作も作品がつくれるのでいいかもしれない。

それに一見テンプレにみえる作り方でも、それぞれは独立した世界観を持てるし、それぞれのパワーオブジェクトに特有のストーリーや背景があるに違いない。


冷蔵庫が蹴られて怒った、というのはわからんでもないからだ。

私は、物持ちがとてもいいけれど、それは結構大事にものを使う癖があるからだ。しかし、そのせいでストレスを抱えていたりもするから、「モノ」が、私の味方をしてくれると嬉しいのだけど、ある程度の投資は必要らしい。

そしてこれは40代に突入してよくわかったことだが、たくさんの「モノ」を持っていると病的なほど、メンテナンスに時間や手間を割かれる。

モノはなるべく持たないほうがいい。私もだいぶ手放してしまった。レンタルであれば、お金を払えば他人がメンテしてくれる。

 

2022年11月8日火曜日

CONTROL:難易度を選択できる自由と弊害

ゲームにおいて「難易度」という概念はよく問題になる。

 

現代人は日本だと特に人材不足で、仕事の密度が上がってきており、団塊世代ジュニアであるわたしたちは日本経済のあまりにも奔放すぎる降下トレンドにひたすら搾取され、馬車馬のように働かされている。つまり、疲弊している。

それを救うものが「IT」だったはずなのだ。

だから、ゲームも「簡単で」「お手軽で」「なおかつ面白く」なければならないという、非常に難しい時代に突入していると思う。

 

ところでCONTROLというゲームは難易度が高い。これははっきり言えることだ。

だが最初に難易度選択というものは出てこない。

このままでは進めることができないと思った私は、オプション画面を開くことにした。するとなんと、細かいパラメータ調整で難易度が10段階で調整できるではないか。

100%にするとほぼ無敵になってしまう。

一時期あまりにも難しくて疲れるので、100%で挑んでみた。

すると、かなり簡単になってしまったので、50%に下げた。そしたらやっぱり完遂できないイベントなどが発生するようになった。 

ただ、私はプレイしながら思った。

無敵な状態でも面倒なものは面倒である。

無敵でもエンカウントが多すぎると、先に進めない(倒すにはテクニックが必要なので)。

こっちが無敵でも、敵が弱くなってないので手間は同じこと。

 

「倒す」という達成感は、エンカウント率や敵の強さによってもかわってくるのではないか?

つまり

敵が適度に強く、エンカウント率が適切(多すぎるとやはり頭にくる)でないと、「面白くない」「楽しめない」

まとめれば、難易度は適切であるべきだということだ。


正直、難易度が高すぎると、どんなに調整が可能でもゲーム自体に興味を失うおそれがあると思った。

 

なおCONTROLにおける大きな問題点は以下の通り。これはアランウェイクほど本作が人気がない主な理由に直結すると思う。

・武器のカスタムが面倒(アランウェイクくらいシンプルでいい)、主人公のカスタムもあるのだが、いらん。勝手に経験値でグレードアップしてほしい

・主人公がスキルフルなため、やれることが多すぎて覚えられない

・敵の種類も多く、しかもものすごい量出てくる。囲まれるとかなり面倒(無敵でも、倒さないといけないのでうざい)

・爆発が多すぎて視界が遮られる。とにかく、うざい。そばで自爆するやつと、グレネードを大量に飛ばしてくるやつと、物を飛ばしてくるやつがいる

・ここまでゲームを複雑にしておいて、さらに大量のドキュメントを拾わせ、大量の動画メディアも拾わせる。追いきれない(読むのに時間がかかりすぎる)

 

「シンプルイズベスト」という大きな標語が見えた気がした。 

やはりアランウェイクは偉大だ。

サム・レイクは天才だが、才能があるからといってなんでも詰め込むとこうなるんだな……。謙虚さって、必要ですね。

 

2022年11月7日月曜日

TICKET TO PARADISE 観てきました

ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが昔別れた夫婦を演じることで大々的にCMされてましたが、正直あんまり期待していなかったけど、

「なんか観たい!」「癒されたい」

と思って観に行ったら、

もうすごく癒されて、観に行ってよかったあ~!と思いました。

NOPEのような怖い緊迫感もないし、個性のあるコメディでもないし、RRRのような情熱もありませんが、

メンタルが弱ってるときには本当に癒される映画でした。

なによりやっぱり、ジョージ・クルーニーは天使だね。

笑顔を見ているだけでも癒されるけど、変顔をしょっちゅうぶっこんでくるんですよ。面白い人だというのは知ってたし、私はことあるごとに「ジョージ・クルーニーを見るとどうしても笑ってしまう」って言ってるんですけど、本当に面白いです。茶目っ気と愛嬌がありすぎ。リアクション芸もうまい!

なのに超がつくほどのイケメンだし、スタイルもいいし、タキシードはアルマーニで注文したもので、それはもう美しかったです。 

私がジョージ・クルーニーは絶対面白い人に違いないと思ったきっかけは「ヤギと男と男と壁と」というわけのわからない映画なんですが、キャストはものすごい豪華なんです。その映画で、車の上でヨガポーズをとってるシーンで大爆笑して以来、忘れられません。

基本めっちゃ面白い人なんだろうなと思います。なのにあの端正な顔…。そして決め顔が上手。

かつてバットマンやって映画が大失敗して今回もエンディングでちょっとネタにされていて笑いましたが、パティンソン君がクルーニーの衣装でカメラテストしたというのを聞いているので感慨深いです。思えばちょっと似ているところがあるかもしれません。

クルーニーさんのことばかりべた褒めしてしまいましたが、映画の内容はというと、

ものすごい真面目に結婚を考える映画で、

あ~凄い真面目だなあ、泣けるなあ、と思って。不祥事ばっかりニュースになる時代に。最後らへんとか癒されすぎて泣きました。

というか。


私もジョージ・クルーニーみたいなパパが欲しかったあ~~~!!!!

実の父親に失礼だけど。

いや、クルーニーが父とか、毎月会いに行っちゃうね。自慢のパパでしょう!

いや~もう、娘役の人クルーニーさんに頭撫でてもらうとかもうそこ私入っていいですかどうですかね???みたいな。

 

あとジュリア・ロバーツとのかけあいはもう、ベテラン級すぎて台本いらないでしょ。スタッフロールで、採用されなかったアドリブ流してくれるけどもうエキストラの人たちが爆笑しちゃっててなにこれもう癒されすぎでしょ、っていう、メンツがベテランっていいよね~。

2022年11月4日金曜日

CONTROL 始めました

 いや、やっぱりサム・レイクは天才だよ。

もし天才っていうのがいるなら、彼だろうね。

何がすごいかというと

まず語り口のセンス。

映画をたくさん観ている人なのだろうと推察するが、下手すると映画よりうまい。

「遊べる映画」として十分成り立つ。

彼は、自分が作った緻密な設定を、それはもう出し惜しみするんだけど、それがとてつもなくうまい。

つまり脚本を書く天才だ。

人の知的好奇心を煽りながら、ぐいぐいとプレーヤーを引き摺り込んでいく。

我々は、現実ではないが現実に限りなく近いその世界に、どっぷりハマることになる。

そして、難易度も相変わらず上手に調整されている。

「もう無理、絶対無理」と思いながら、4回目くらいでコツがわかるようにできている。


いやはや、サム・レイクおそるべし。

私たちはクリエイターの前に平伏す必要なんかない。

ジョーダン・ピールも言ってただろ。

自分の映画を観て、何か作ろうと思ってくれたら。

そういうことなんだよ。

私は、サム・レイクのゲームをプレイしていると、ものすごく創作意欲が湧くんだ。

クリエイターってのは、職業じゃないと私は思っている。

この世の全ての人間が、クリエイターでありますように。


ナマステ。