2023年12月30日土曜日

2023年私的映画ランキング

去年から恒例にすることにした年間映画ランキング始めたいと思います!では!

cocoはイーロンマスクのせいでサイト閉鎖だそうです。残念ですなあ…

なんかネット見てると結構意見が割れているような気がしますが、それも面白いと思いつつ、エブエブもう忘れたとは言わせたくない件w

 

1位:「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」

これを観ないで2023年の映画を語ってはならない。というくらいの良作であり、怪作であり、文字通りバケモノ級に賞をとっていました。そしてたくさんの人を泣かせ、カオスの渦に巻き込んだと思います。

主人公がアジア人の中年のおばちゃんで、アカデミー賞主演女優賞なんだから私らとしては絶賛するほかない。ストーリーも子供がいなくても、女として共感できる。

 

2位:「バービー」

いまだに毎日これのサントラや関連曲を聴いていますが、ツイッターの男VS女戦争を楽しく具現化したらこんな感じでしょうか。男女の間の「暗黙の了解」を叩き斬る時代のリーサルウエポンであり、これを観た世界各国の視聴者のリアクションが大変興味深い指標となりそうです。ジェンダー学習度のバロメーター映画。

そんな感じなのにグレタガーウィグは結婚しやがりましたよ?

 

3位:「インディ・ジョーンズと運命のダイアル」

なんといっても、北欧の至宝ミケルセンがナチスの軍服をおもむろに着用するシーンなど、驚きの楽しい展開が多い。この作品もふろしきを広げたあと畳むのが非常に上手かったです。

しいていえばヒロインが微妙ではありましたが、最後の活躍は肝でしたよね。彼女がいたから、丸くおさまった。

それからインディーを継げる役者がいないというのは、ハリソンフォード役者冥利に尽きるのでは…。あの皮肉屋が珍しく「This series mean a lot to me」なんて素直に感激しながら言ってましたのでね。

 

4位:「キラーズ・オブザ・フラワームーン」

これはディカプリオ史上最高の演技!アカデミー賞狙っているに違いありません。

恐ろしく長い映画ではありますが、犯人がわかっているのにまったく目を離せない、丁寧なストーリーテリングと心理描写。人間が人間を食い殺す恐ろしい展開とそれが人の心理に与える影響をよく描写していると思います。こんなことは現代ではありえないと思うものの、メタファーとして、間接的に会社命令で他人の人生を死においやっている会社員って絶対いるんだろうなと感じる内容。考えさせられました。

スコセッシにしては多少救いのある内容とも感じました。

 

5位:「ミッション・インポッシブル デッド・レコニング」

レベッカファーガソンがかっこよかったし、テンポが非常に良く、わかりやすい、カーチェイスはギャグだし、秒刻みでよく構成を練ってあるんじゃないかなと思いました。感動の超大作ではないんですが、シリーズ中最高傑作の予感を感じました。

 

6位:「MEGAN」

AIものをあえての「人形」にしたのもいいし、それが美少女なのも最高。さらに演技は子役にやらせて、静止シーンは本物の人形を使っているというアナログな映画メイキングが功を奏したと思う。

ミーガンダンスはバイラルになり、多くの人が真似して動画をアップしたが、あのダンス自体には実は意味がない。なのに、あえての演出として入れることで大人気になったのだから、蛇足は案外重要とつくづく実感した作品。

また、AIのほうが人間より育児がうまく子供の心をつかめるという皮肉なストーリーも最高だ。AIの愛が暴走して、障害となる人間を殺してしまうのもホラー映画だからできることであり、いい組み合わせになっている。 


7位:「パリタクシー」

クチコミで火がついたマイナーなフランス映画だが、私の両親も観に行って泣ける!と絶賛。フランス人らしいセンスが随所にちりばめられており、脚本の完成度が非常に高い。

配信されたらぜひ観てほしい。生きようと思える良い映画である。

 

8位:「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

初回観たときはどう捉えていいのか悩んだが、あとで人気に火がついた時に、あくまでも私のような社会人層向けなのだとはっきり悟った。だから主人公がサラリーマンなのだろう。でも鬼太郎の父がかっこいいので圧倒的に「若めの女性」が多いと思う(私は若くないけど、独身のためw)。

順位を下げたのは日本映画だからか女子供を犠牲にするストーリーがなんとも容赦がなく、倫理感に疑問を感じたためであるが、それ以外であればテンポも非常に良く、ただの連続殺人事件ではなく鬼太郎の父をからめたことでちゃんと妖怪ファンタジーに仕上がっており、とにかく父のバトルが奇想天外で格好良い。

あとターゲット年齢層を高くするならもうちょっと絵柄は考えたほうがいいのかなとは感じた。 だけど、ゲゲ郎はデフォルメの顔がとぼけてて可愛いってのもあるから難しいだろうなあ。

 

9位:「君たちはどう生きるか」  

ジブリ映画としてはやはり既存のものに比べるとどうしてもレベルは低くなると思うが、主人公のキャラクターがとてもよかったのと、やはり絵の描きこみや単純な画力はクオリティがかなり高いと思うし、日本のアニメ映画では今これがトップレベルだと思う。

話は意味不明で説明が不足しているが、私は当初「世界の創造と崩壊」の話だと思っていて、主人公は神になるかどうかを試されているのだと思っていた。

だがあとから出てきた解説で、その「世界の創造」というのは単純にジブリの宮崎駿さんが映画をつくっていくことを示していたとわかり、少しつまらなくなった。

どうせなら本当に天地創造の能力を持たせても面白かったんじゃないかなと。この現実に結びつけちゃう感じすごくスコセッシっぽくてちょっと失望する。

 

10位:「アルマゲドン・タイム」

映画監督の少年時代の自伝として、「フェイブルマンズ」のライバルとも言える作品。

主人公は同じくユダヤ人差別を受けがちだし「普通の生徒」としてふるまうことが苦手である。それを父や祖父が全力でかばってくれていて、その「危うさ」に非常にリアリティがあった。

フェイブルマンズも悪くないのだが、本当の意味で「人生は綱渡りなんだ」という危機感を語っているのが本作品。アンソニーホプキンスが語ってくれると深みがある。クリエイターの人生は色々あると思うけど、このくらいの危機感があったほうが私はしっくりくるなと思う。

 

それでは今年も大変お世話になりました。

これからやっと買ったプレイステーション5を開封しますので、来年は少しはゲームの話ができるかもしれませんw


2023年12月17日日曜日

ゴジラ-1.0

この映画は観るつもりなかったんですが、会社でも大流行していて特に男性陣には大変高評価だったので、終わる前にと大画面で観てきました。

この映画は大音量じゃないとほとんど意味ないんじゃないかなと思いました・・特に音響!!!音響で50%くらい迫力もってってますよね…。

シナリオは個人的にはあまりひねりがなくてまあまあ普通かな?!と思ったのですがどうなんでしょう。血のつながらない家族3人という設定はもうちょっとなんかあったらなとは思いました。

よかったのは主役のふたりですかね。ビジュアルがやっぱり良い!神木くんは長時間観てても飽きないしイケメンだなあと思いました。濃すぎる顔が苦手なのだ…。

あと浜辺美波さんも引き続き好きなので。でも緑川ルリ子にはぜったい勝てないなと思いました。あのキャラは最強だったな。

ただこの映画がアメリカでも大ヒットするならその理由ってやっぱり「ゴジラ」そのものの表現だと思うんですよ。単純にギミック的なところがカッコいいんですよね。

だけど個人的には、、、

 

もう2、3技ないとちょっと飽きるっすwwww

 

あと設定がひでぇなと思ったのは、あの太平洋戦争を生き延びた銀座をボッコボコに壊しちゃうのはいかがなもんかと、、、昭和20年、復興中なのに。

ただ、ゴジラが、破壊者以外の何物でもないのであれば、同じことであればやっぱりシン・ゴジラのほうが好きでした。

シンゴジラがよかったのは、形態が変化していくとか、色んな街を歩いていくとか、攻撃の種類が変わるとか、そういうとこなんだよなあ。クリーチャーの描写。異形の物を創造力豊かに描けるかっていうところ。 

一番最初のシーンで、ほぼジュラシックパークだったのは、ジュラシック好きとしては問題ないんだけど、でもゴジラは恐竜じゃねぇし、って思っちゃう。

そういえば、途中までシナリオに疑問があったんだけど、最後特攻隊を賛美「しない」方向で締めたのは本当に素晴らしかったと思います。あれで特攻しなきゃしにきれないとか言われちゃうと、逆に感動しないんだよな。 

ちょっと不満げに書いてしまいましたが、CG,VFXは他でも言われている通り、素晴らしかったです。日本もこのくらいできるんだなという希望がもてました。

2023年12月10日日曜日

ゲゲゲの謎 2回目の入村

沼る人続出らしいじゃないですか。まさか同じ好みの人がそんなにいるなんて?(勝手な解釈)いい世の中になったもんだ?(推測)

残念ながら特典はもらえなかったものの、1回目がただ圧倒されて終わったので冷静に2回目を観ようと、、(1回目の特典は水木だったので、パパがマジで欲しい)

でもあそこ(村)マジ怖いっすからなぁ…しかも、グロい。初回、終盤生きた心地がしなかったのは、感情移入しすぎていたからなのか。(血が多すぎるんだよね……)

2回目は、かなり冷静に見れました。あと、原作の1話目を読んでいったのですっごい納得がいくエンディングでした。綺麗にハラオチしました。初回は「?????」ってなってたので。

それから、水木先生の「総員玉砕せよ!」を最近なんとなく興味があって読んだあとだったので、「あっ先生おるw」とか、「まったく同じセリフとシーンだ!」とちょっと感動しました。コアな水木オタク向けだったのか…。

総員玉砕せよ!という漫画は、水木先生の戦争体験をもとに描かれた漫画なんだけど、いややっぱりあの鬼太郎を生み出すだけあって淡々としてて、毎日毎日「食べ物が足りない」と言いながら上官にビシバシやられる日記みたいになってるんだけど、この「弱者が搾取される様」ってずーっと鬼太郎に受け継がれてますよね。この映画にも、がっつり。

 

-----------ちょっとネタバレするでござる -----------

 

2回目思ったのは、

水木はこの経験ですごく精神的に成長していて、最終的にラスボスから会社をくれてやろうって言われた時、あんなに、のしあがることを軸にして来たのに、ばっさり断るのが痛快なんですよね。「あんたつまんねぇなあ!!」は名台詞だと思います。ゲゲ郎に情けをかけてもらったことや、嫁の話を聞かされて、「出世より大事なものがあるのかも」と思い始めていたのかもしれませんよね。

実はゲゲ郎も精神的に成長していると思っていて、 おそらく奥さんにも言われていたとおり泣き虫で、へたれで心の狭い幽霊族だったんだろうけど、奥さんに出会ってからまず人間も悪いもんじゃないと信じ始めるのが第一歩(そもそも奥さんを信じるところから大変そうだけど)。そして今回自分に子供がいることを知って、さらに大きく成長し、水木が助けてくれたことで人間はやっぱり信頼できることを知ったのだと思います。

あとつくづく、なんで小学生低学年で鬼太郎にハマってたのか、分析すればするほどこの世界観は私にはしっくりくるのだと、この映画を観ても思ったんですよね。よくいじめられていたので、鬼太郎の父が石を投げられるシーンがわざわざあるっていうのは、やはりこのシリーズはマジョリティの強欲な人間から搾取されたり迫害を受ける弱い側の人間を応援する作品なのだと思います。

私は幼い頃は本当に鬼太郎が好みのタイプだったし(笑)、そういう人にゲゲ郎さん見せると更に好みなわけですよね。父は拡張版だし、大人の姿をしているので、大人向けなんだと思うんです。

しかも、私はヘタレで泣き虫でピュアな人大好物なので、なんか奥さんほとんどしゃべってないけど「相変わらず泣き虫ねぇ……」がグサグサ来ましたwそうよwそこに惹かれるわよね。わかるわよ!死ぬほどわかるよ。

 

そして自分の軸が5、6歳からブレてないのに驚愕しかない。

ゲゲ郎さんがいうとおり私にも運命の人はいますか?いや俺にはちょっとそういうのはないかな…なんつって。

あと個人的に父以外で好きなシーンは沙代ちゃんが大爆発して全部破壊するシーンです。あれは一回目もスカッとした。毎回「やっちまえー!」と思う。終わり方が嫌だけど。

 

2023年12月3日日曜日

映画「ナポレオン」を観て

リドリー・スコットだし多少なりともの期待をして観に行ったんだが

今年最大の駄作じゃないだろうか?ゴールデンラスベリー賞すぎないか?これ……

いやはやとにかくつまらん。まあ、結末は世界史専攻の人はみんな知っているだろう。ジャンヌ・ダルクもそうだがフランスの英雄はなぜか悲劇的な末路だったり、いまいちパッとしないが、ちょっと今回はdisりすぎじゃないか?

わかるよ、リドリー・スコットは英国人だからな。

そりゃフランスの英雄なんて好きじゃないだろう。

だが、映画じゃないか。もうちょっと、英雄みたいなシーンもあってもいいんじゃないだろかーと思ったが正直、持ち上げられていたのは一瞬くらいだったよね。

ナポレオンは戦争の神みたいなところがあったと思う。

なので、戦争のシーンに期待していた。

戦争自体はよく描けていると思うが、「最後の決闘裁判」に比べると緊張感が半分以下。ナポレオンが大活躍という感じもないし、いけてるメインキャラ戦士がいるわけでもない。

そして話の1/3くらいが、嫁のジョゼフィーヌとの話なんだが、最初はちょっと面白いなと思ったのだがなんとも、中途半端であった。

 

戴冠式などのビジュアル自体は確かに素晴らしいのだが、これだけの予算をかけて、大物俳優のホアキン・フェニックスを使ってこれなのか。なんだか大変がっかりした。特に観ている間ずっと、「え、このまま進むの?」という失望感がぬぐえなかった。

あとエンディングもなかなか酷かった。

どうせならコメディ映画にすればいいのに。