2023年5月22日月曜日

意外と面白い「天才画家ダリ 愛と激情の青春」

パティンソン君が出ている映画としてウォッチリストに入れてたんですけど突然アマプラに公開されていました。定期的にチェックして正解ですね。

邦題ではダリがクローズアップされてますが、友人のフェデリコが主人公なんだそうです。確かに、途中でダリが突然パリに行くっていって抜けちゃうのでそうかも。

この映画何が面白いって、やっぱロバート・パティンソンですねww

特にファンは、面白くてたまらないでしょう。

内気で陰キャでド変人で、レースがいっぱいついたものすごい変な服を着て、髪の毛はおかっぱみたいにして現れる挙動不審な学生のダリ。

なのに最初から「僕は天才です」と言っている自己愛っぷりです。

パティンソン君はトワイライトの冒頭から気持ち悪さがありましたが

これが彼のウリなんだな!と確信しました。

クラスで微妙に目立つド変人で、何か質問しても変な返事しか返ってこず、しかも声が小さくて聞き取れないww

しかし、付き合っているうちに、シャイでわかりづらい彼の愛くるしさに気づき、いじらしい愛情や、繊細で優しい魂に気づいていく…。

女性は大体ハマるw

しかし今回のこの映画では男性がじわじわとダリに惹かれていく。

そして、明確には描かれていないが、レースを着用して髪の毛も長めにしているダリは、どうやら当初はトランスジェンダーだったようです。しかし最終的には男性としてふるまっているので明確ではありません。ただ、「リリーのすべて」のように鏡の前でペニスを股の間に挟み込んで女のふりをしているシーンがあります。なんと、エディ・レッドメインの友人であるパティンソン君はすでにそれを行っていたのか…。

どっちもかわいいですけどね!私はどっちも好きです!(おい)

エディ・レッドメインのほうは身体が折れそうで怖いけど、パティンソン君は身体が大きいけどメンタル弱いから…(笑)

フェデリコに惹かれつつも、からだを許すことができないダリは繊細で美しく、黒髪なので「ブルースぼっちゃんが20歳くらいの時こんな感じかなあ」とか妄想しました。特に毛布にくるまってるパティンソン君とかかわいかった。

 

問題は後半で、パリでぶいぶい言わせて大人気画家になったダリは、変なちょび髭生やして帰ってくるのですが、以前の繊細なかわいらしさが完全に抜けてしまっています。

垢ぬけているといえば垢ぬけているのですが。

そっからは、映画の評論にあるようにパティンソン君の演技はオーバーだ、と言われても仕方ないのですが、でも考えてもみてくださいよ。ダリが普通なわけないし、ダリが、あのふざけたひげを真剣にやってるわけないですよね。ダリ自身が、演技している、セルフプロデュースしているに決まっています。だからわざとらしくていいんじゃないでしょうか?それに1本の映画であそこまで演技に幅があるのはパティンソン君のポテンシャルが高いということだと思います。(ただ、ダリ自身はちょっとお笑い芸人っぽさはあります)

この映画はなにを言いたいのか?!

典型的なラブロマンス映画だと思います。ただ、エロシーンは少ないです。それに、最初のキスシーンはとても美しく演出されていて、とてもゲイの映画とは思えないほどです。しかも前半のロバート・パティンソンは本当にむちゃくちゃ美しくて、男性でも女性でもどっちでもいい!という感じでした。お相手の俳優さんもかなりのイケメンでした。

なので、どっちかというと女性向けかなあ。

当時のスペインでは(スペインはもともとカトリックというのもあって)同性愛は毛嫌いされていたので、ダリはフェデリコを愛していたのに、セックスまでには至れなかった。そのジレンマを、女性の嫁を得ることで、社会的にカモフラージュしてからわざわざフェデリコに会いに帰ったのだと思うと、、

同性愛ものとしてはかなり正しいというか深みがあるなあと思います。

https://amzn.to/43cMLA2

2023年5月15日月曜日

TAR、観てきました

ケイト・ブランシェットが最後までミシェル・ヨーとアカデミー賞を争ったと言われる話題の作品「TAR」いったいどんな作品なんだと観て参りました。

率直な感想としては「不可解なシーンが多い」という映画でした。が、話の大筋は誰にでもわかるようになっており、そこがいいなと思いました。つまり「話はわかったけどあのシーンはどういう意味?」と後から深堀することができる。

イイじゃないですか。

私もまだ見てきたばっかりで考察もあまり読んでいないのですが、

アカデミー賞候補に挙がる作品というのは深堀りができるものが多いと感じます。

前日にリーアム出演の映画「MEMORY」を見ていたのですが、正直深堀りのしようがなくて、わかりやすいんだけど、心にあまり残らないんですよね。 

本作、リディア・ターというレズビアンの優秀な指揮者が没落していく様を描くのですが

さすがケイト・ブランシェット、悪役がはまるというか…。

え?彼女は悪くない?いや、やっぱり悪いんじゃないですかね?女性の教え子に手を出して、まるくおさめられなかったわけですから…。

他の芸能人の不祥事もそうなんですけど、多分付き合っている時は「恋人」なんだと思うんですよ。別れ際に綺麗に別れられなかったから、もめるんですよね。

でも、ケイト・ブランシェット自体は格好良くて、「ナイトメア・アリー」よりこっちのほうが好きでした。私もよくやる格好を映画で観ながら、「やっぱりケイトはスタイルがいいなあ~」と思って。目指すはアレですよwパンツスーツ。シャツをラフに着こなす。

夜中に音が気になって目が覚めるシーン、私も実は結構やります。特に運動不足でよく眠れない時に冷蔵庫の音が気になって、目が覚めて、音源をウロウロ探したことがありますね…。そういえばアナログ時計の「カチカチ」が気になってある日ついにアナログの時計を処分し、デジタル一個にしてしまいました。

監督は音楽が好きなんでしょうかね?音楽好きにまつわるトラブルやちょっとした神経症みたいなもの、音楽一家として育てられた私たち姉妹は経験していて、妹なんかはすごく共感するんじゃないかなって思いました。

ただ、こういう神経症みたいなのって芸術系の仕事をしている人は一度は経験するんじゃないかなと思います。 この神経症なのか、よくわからないシーンは結構ホラー色が強くて、ホラー映画にしてもいいんじゃないかなあと思いました。

ただ、音楽よりの話をするのかと思ったら、後半はどんどんとスキャンダルで落ちぶれていき、次から次へと人が離れていくのは悲しいと同時に、それまでの彼女の少々傲慢なやり方が仇になったんだなと、

会社とかもそうなんですけど、「自分はうまくいっている!」と思っていても、案外周りからはすでに嫌われてたりするもんなんですよね。私も気をつけようと思いました。

話自体はシンプルなんですけど多分トッド・フィールド監督の能力というのは、磨き上げられたセンスの良い演出ではないかなと思いました。独特だし謎も多いなと感じます。


謎すぎるシーン:

クリスタが残していったのか?何度も登場する「図形」。出る度に怖い。ホラーのよう。クリスタと何があったのかは大体想像つくんですが、もうちょっと説明してほしいなってとこありますよね。それを、巧妙に隠すのが脚本としては面白いんだけどやっぱ気になりました。

深夜に勝手に動いていたメトロノームはマジで怖いです。結局誰がやったの?

天才チェリストの自宅。本当に住んでいるのか?

そもそもこのチェリスト、一体何者だったのか(クリスタから差し向けられたのかと思ったw)。

深夜に見る悪夢で体に火がついてるやつ。やっぱ、心象風景は不可解です。

 

好きなシーン

私が好きなシーンはやっぱり、実家?に帰ってきて恩師のビデオを観るシーンですね。 

しかもそれが、私が愛してやまない世界で指折りの作曲家・指揮者、レナード・バーンスタインです。

私が、ウエストサイドストーリーが最高のミュージカルだというのはバーンスタインの音楽が狂気をはらんでいるのにきちんと世界を表現していて、唯一無二と感じるから。あれを超える音楽は基本聴いたことがありません。それがあの少し狂気じみているターの恩師なのですから納得がいくし、彼の言葉でターと一緒に感動できるのは素晴らしい体験でした。

個人的にはバッハの平均律が最初のほうに出てくるのもよかったなと思います。(あれは簡単で誰でも弾けるのに美しいので本当に良い音楽です)

バーンスタインのビデオメッセージが全てなんじゃないかなって思いました。

音楽の本質。

ああいう、くだけたことを言えるから、バーンスタインの音楽は今2023年に聴いてもすごい曲なんですよね。

 

ターは才能あるし頭もいいんだけれど、ちょっと進め方がうまくなかったのかなと思うところは劇中にもあったのですが、ああいうのは茶飯事だと思うんですよね。世界最高峰のオーケストラなんてとこにいると、色々大変よねって話でもあると思います。

ですがやっぱり、身近でお世話になっている人はパートナーでも大事にしないといけないですね。毎日顔を合わせているからって甘えっきりはダメってことですね。

 

2023年5月7日日曜日

CITADEL(シタデル)おすすめです!!

旅行中、長距離移動で暇になる時間があることがわかっているときは、旅行前に動画をダウンロードしておいたりするのですが、今回は、アマプラでおすすめされていたこの「シタデル」がスパイものだと知ってダウンロードしておきました。

そして長距離移動が始まってイヤホンして見始めたのですが……

あまりにも面白いので、物理的に前のめりになって夢中で観ましたw 

ベタなスパイものが大好きな人には強くおすすめしますw

雰囲気としては、メタルギアソリッドやコールオブデューティーとよく似ており、ゲーム好きな人がつくったような感覚がありました。007のようなベタな秘密道具も出てくるのですが、個人的には大胆不敵なミッションが多いようにも感じました。

つまりはスパイアクションドラマ。割とうるさめです。

私はエピソード3の雪山ミッションがとても好きなのですが、主人公は明らかにメタルギアソリッドの真似と思われるようなスニーキングスーツを着ています。しかし、何をやらかしたのか主人公はまっすぐ出口からダッシュで出てきますw

これはゲームだったらかなりクライマックスのシーンじゃないですかね。

コールオブデューティー MW2でスノーモービルで逃げるお気に入りのミッションがあるのですが、それともかなり似ています。あれは、スノーモービルの操作間違えて木にぶつかり続けたり、動かなくなったらゲームオーバーなので。

そして、こともあろうにそこに出てくるヒロインが髪の毛をふたつにわけて編み込みしています。レイア姫そっくり。

周りの部下は全部白いヘルメットで完全にストームトルーパーです。オマージュなのか、これはw

主人公はマーベル「エターナルズ」でセンターにいるお兄さんなので、色々な映画のいいとこどりとも言えます。

が、わりにストーリーが面白くて次が気になっちゃうので今のところ大成功じゃないですかね。金曜がすごく楽しみです!

次のエピソードではもしかしたら嫁の素性が明らかに・・??!


問題点があるとすれば、「シタデル」は脇が甘いような気もします。ブリーフケース盗み出したら、もちろん発信機はついてるでしょー。それはスパイ映画複数見てる人なら絶対知ってるパターンだよww

しかしプロットとして、敵対組織が「金持ちが自分の都合で運用するスパイ組織:マンティコア」っていうのがいいじゃないですか。強欲な金持ちを敵にまわすって痛快ですよね。対する「シタデル」は、平和維持のためのスパイ組織。 (特別映像でCGのケネディがこれは必要なことだ!みたいなことを言っているので、国際政治的に認められているようだ)

普通敵国の情報を取りにいったりすると思うんですけど、今回はスパイVSスパイなのがいいんじゃないですかね。(そういえばCIAとKGBが手を組む映画あったなw)

それなりに拷問がきつい印象なのですが、血はあまり見たくないなと思ったら肝心のところはカットしてくれてましたww

良心的です。