2013年2月8日金曜日

ロストシンボルの感想

ダン・ブラウン何冊目だ?


ロストシンボルをやっと読み終えた。
感想としては以下のような感じ。

8割方すごく面白い。進行度8割まではページをめくるのがとまらない印象。

だけど終わり方がwwwww

肩すかしwwwww

しかも、「この素晴らしさがわからないとは…君達は知性が足りない!」という感じの描写をするので、なんかイラっとくる。

途中まで映画化されたらすごく面白いだろうと思っていたが、
最後のほうは、美しいが映画のエンディングとしては
興行成績、ワーストなんとかに入りそうな感じだ。

今回も、悪役はすごく魅力的だった。
それが一番この本の良いところだ。
彼の正体は、大体途中でみな気づき始めると思う。

見た目としては、CoDBOのメネンデスを想像するとぴったりくる。
ブロンズの肌の、健康的な肉体の、ラテン系の若いイケメン。
しかし凶悪な狂信者。味方につけた人間をいとも残酷に裏切っていく。
ポテンシャルと知性にあふれ、さまざまな能力を極限まで磨くことのできる天才男だ。
だけど、富も、名誉も、女も自由に得られるようになった時…
若くして、彼は 行き詰ってしまう。もうやることが無くなってしまったのだろう。

そこで彼はフリーメイソンへの興味に没頭してしまい、それが恐ろしい悲劇を招く。

この辺のくだりはすごく面白いし、この凶悪でありながら魅力的で、男性も女性も騙し、いったん味方につけてしまうこのハンサム男子がどんな人かと想像してしまう。
ハンサムでエレガントで、知性にあふれ、礼儀も忘れずコミュニケーションもそつなくこなす。そんな美しい有能な悪人。
腹の中で恐ろしいことを考えていても、いとも簡単に人を素手で殺してしまう男でも、みな読んでるうちに没頭するだろう。

この男が最後、どうなってしまうのかを。

あまりの頭の良さと手際の良さに、私ですら、今回こそ主人公が死んで悪が勝つのかと思ったくらいだ。

だがエンディングが高尚であるがゆえにちょっと残念。

もちろん、ダンブラウンの小説の価値はその知性の高さにある。エキサイティングなサスペンスであれば他にもたくさん本は出ている。でも宗教や秘密組織にフォーカスしていて上品に面白く書けている作家は少ない。 (下品な本なら読んだことはある…)

高尚さは一位かもしれないが、ロスト・シンボルはちょっと完成度低いと思う。

以下が今のところの私の評価のまとめ。

1位:ダヴィンチ・コード 主人公が女性(ラングドンが主人公だけど、ソフィーにフォーカスした話なので)で共感できるのと、エンディングがものすごい感動的で、「果たしたな」と感じることができる。悪役のドラマは悲しい。宗教の話なので、好き嫌いはわかれるが、世界史と宗教史が好きならいけると思う。

2位:天使と悪魔 悪役が大変魅力的。また、スピーディーな展開で、エンディングまでしっかり盛り上げてくれる。終わり方もスッキリする。高尚さはあまりないが、最後悲しいドラマにちょっと涙する。スケールが大きいので、映画向き。悪役の残酷さは随一。カルト集団の噂話とか都市伝説が好きだったらいける。

3位: ロスト・シンボル 途中まではものすごい面白い。悪役も魅力的だし、主人公が死ぬまで追いつめられて、続きが気になってしまう。知的好奇心も刺激される。だけど、エンディングであんまりすっきりしない。このまま映画化したら興行成績は悪いと思う。

4位:デセプション・ポイント 若干だるい話。NASAと軍と政府をめぐる陰謀の話で、若干陳腐に感じる。映画としては、成功するかもしれないが、ダヴィンチコードに比べると高尚さや知性の点で劣る。結構バタバタ人が死ぬ。そこそこ残酷。

そういえばロスト・シンボルで、「女ってやつぁ…」みたいな表現が一回出てくるんだけど、あれが職場とデジャヴして、面白かった。男性視点から見た、頼みごとをするときの女性の狡猾さというか。

実は私あれ、苦手なんだよねw


「腑に落ちない」って言ってる人、正解だと思います…上下巻でこの評価の差www
私が買ったのは右端の洋書で、これだと圧倒的にコスパ良い。まあ、その程度の作品かもしれないですね。犯人の正体がわかるまでは非常に面白いんですけどねーーーうーーん。
英語わかるなら右で十分だと思うよ。うん


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