2020年4月2日木曜日

娼年、良い映画っすね〜

その時期、私は完全に鬱病だった。

このままでは資金が底をついてしまう。
わたし、スキルを持ってるのに全然活かせない。
身内が老衰などでバタバタ死んでいくのも重なって、私は憂鬱な東京から逃げ出そうと思っていたけど、勇気が出なかった。

その時その人と出会った。
飲みにいきましょう。と彼女は誘ってくれた。
私のようなおばさんのくだらない悩みも聞いてくれた。

こういう時彼氏でもいたらなぁ。
と私は思っていた。
彼女は男を誘うのは簡単だよ。
と言っていた。
女は男を買うのは難しいんでしょうかね。
と聞いてみた。彼女はとてもグラマラスで、美人で、実際セクハラが嫌になって会社員をやめて起業していた。
「そういう商売も考えたんですよ。
でもね、裏にヤクザがいるから…」
そうなのか。ドイツみたいに合法じゃないのかな。

娼年というのは、松坂桃李くんが娼婦の男性バージョンをやる映画です。
端的に言えばそう。

私は結構前に松坂桃李くんをドラマで見て、
なんて気怠げな青年なんだ。と思っていた。
草食っぽくて、だるそうで、ボーッとしてて、バラエティではいじられると低い声で苦笑する。
ラジオではtiktokをチックタックと言ってしまう。
天然ちゃん。

でも芝居はうまいな、とずーっと思っていたし、単純にああいう普通にいそうでいないちょうどいいイケメン具合が好みのタイプだった。
松坂桃李くんのファンはきっと大人しくてまともなんじゃないかな。
街で見かけても、無言でニヤニヤしたり、軽く手を振る程度で、胸に秘めちゃいそう。

そういうわけで割と日本の若手俳優ならこの子〜と思っていたので、今回の映画で確信が持てた。
彼は凄いですね。
賞をもらえて当たり前ですね。
とにかく芝居がうますぎですね。
普段だるそーにしてるから、感情に色がついた時がわかりやすい。
芝居がわかりやすいというのかな。
静と動。コントラストを自在に操っている。

映画全体としては、
クラブパッションがですね、客が面白い。
性欲の吐口を求めてる女性ばかりかと思っていたら、全然。

女性というのは難しく、怖い生き物。
ゴールデンカムイで、女は怖いぞ。というセリフがありますが、
女性キャラがほとんどいないので響きますよね。
ゴールデンカムイは男の話なので、女はかなり少数なんですね。
女はね、自分が客観的に見ても凄い生き物ですよ。
私ね、誰一人人間は信じていないと思います。
セックスの途中で夕飯のレシピ考えたりできるのも女ですね。
器用だし、何考えてるかわかったもんじゃありません。
嘘をつくのも、犯罪も、スナイピングも、女の方が上手いと言われていますね。

しかし、「りょうくん」は無垢な心のまま、女を理解していきます。
彼はなんでも、スポンジのように吸収。
ありえない性癖や、気の狂った男性までも、丁寧に相手してしまいます。

この映画が、冒頭通り期待を裏切らず、ただのAVであったら、わたしも感想書く気は起きなかったかもしれません。

しかし、話が進むにつれて、女の複雑さを学び、その強さを知り、性欲の正体を知り、りょうくんは成長していく。

そして女性観客はこの映画が示す女への理解具合に感動します。


男性のAVは、性欲解消が目的かもしれないですが
この映画が示す女の問題は複雑です。

最初に男を買いたいと書いたのは、
ただやりたかったわけじゃないんですよね…
体温が、人の温もりがあれば、鬱が治りそうな気がしてたんですね。

女はメンタルの問題はすごく大きいと思います。

ホルモンバランスが崩れるとすぐにヒステリーを起こすし、複雑な性格であればある程、手に負えません。

わたしは女をめんどくさいと思って欲しくはないですね。

凄いぶっちゃけますが、必ずそれぞれの女にはふさわしいパートナーがいるというのが私の信条です。

目安は理解度です。

情報を仕入れずに寄ってくる男はやりたいだけ。
でもそれでは女はもちろん、満足できません。

まずは知りたいと思うこと
知ること。
理解すること。
特に見てるだけで大体わかる、なにが欲しいか、寝たいのか、お腹すいたのか、ただ抱きしめて欲しいのか。
となってきたら恋人に昇格できる。

それってもはや、優しいとかではなくて、その人に用意されたパートナーだと私は思っています。

だからめんどくさいと思っているうちは、別に好きでもないので、まったく付き合う必要もないですね。

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