2021年1月17日日曜日

ブレードランナー2049

私は正直この映画に関しては懐疑的で、昔の映画を時間が経って続編をつくる時、まずは原作者が関わらなければ大きな失敗になる可能性が大きく、関わっていたとしても多少の失敗は否めないと思っていた。

スターウォーズなんかは、わたしに言わせればかなり最悪な結果になったんじゃないかと思う。冒頭のテロップ読んだだけで爆笑しそうになったからね。

しかし、ブレードランナーは思いのほか面白かった。

今の50代の人たちは口をそろえて「ブレードランナーが好き」という。あまりにも言われるので、2回くらい観てみたんだけれども、どうにも鼻につくかっこつけたSFで、ハリソン・フォードがドSすぎて女性アンドロイドの気持ちになると観てられないものがあった。リドリースコットらしい、全体的に漂うドS感が合わないというか。

今回のブレードランナーは謎を追っていくストーリーで、その謎を解明するまではやはり気になって観てしまうし、そもそもの謎が仰天ものである。割と冒頭で問題提起されるので言ってしまうと、なんとレプリカントが妊娠し、子供を産んだ過去があるというのだ。

レプリカントは、自分たちが奴隷だと思っている。もし、自力で繁殖できるのであれば、人間たちに反乱を起こせると、彼らは思い、団結して隠れて機をうかがっていた。

まあ、ここで問題に思うのは、そもそも人造人間が妊娠できるようにするのは、まず不可能なんじゃないかということ。

いにしえの錬金術師がどんなに頑張っても、生命を生み出すことはできなかった。

性教育で、妊娠する過程をNHKの番組の録画で見せられたんだけど、おそろしく複雑である。

あんなの、機械で作るのは逆に難しいんじゃないか?

だって、まるで合理性がない。大量の精子細胞が、女性の身体に入っても、受精するのはたったのひとつの細胞だ。そもそも、女性がひとりの男性しか選べないのにさらに精子細胞も一個しか受精できないのだ。なんという競争率の高さなのだろう。女性が高飛車になってもこれは自然の摂理としか言えないかもしれない。そして、受精後も着床という儀式がありこれで失敗する可能性もある。人間は生まれてすぐに立ち上がれないし、かなり未熟な状態で産まれてくる。食事、言葉、排泄まで教育しないといけない。そもそも、鶏と違って卵子は月に一回しか排卵されない。

まあその辺をいじったとしてもだ。科学で卵子をわざわざつくることになんの意味が……。最初から、自分の細胞でクローンつくれないのか?と思ってしまう。

それはさておき、彼らにとって繁殖は夢のロストテクノロジーであった。 

レプリカント反乱軍も、ウォレス社長も、どこにいったかわからない(情報をかくらんして、どこかに匿われている)「レプリカントが産んだ子供」を探している。今回は、ずっとその話だ。私たちは、妙にリアルな感情を持つレプリカントのジョー(ライアン・ゴズリング)がその子供なのではないかと思って、その謎が解明されるまで、付き合うことになる。

その謎が少しずつ明かされていく感じ、記憶や、証拠品や、関連する場所を探す作業はとても面白かった。

映像もすごく綺麗でセンスがよくて、ディストピアとなったラスベガスには異様な雰囲気があり、ゴージャスな建物や劇場の中で繰り広げられる格闘は趣があった。

ただ、個人的にはエンディングは「えっこれで終わり」という感じがした。

まあ、反乱軍が反乱始めたところで、

ターミネーターとか、デトロイトビカムヒューマンとか、ウエストワールドみたいになって終わるだけなんで、別にいいか…と思い直しているところです。

ところどころ、不可解なところがあったので、ブレードランナーオタクの考察とか読んでみたいですw


デッカードがレプリカントかどうかって……あれがレプリカントだったら結構それはそれですごいし、あいつが人間のままでもそれはそれですごいし、

レプリカントって年取るんだろうか。ターミネーターのシュワちゃんに訊けばわかるのかしらね……

ところで、リコメンドで一時期めっちゃ流れてきた「ライアンゴズリングの名前を忘れがちなハリソン・フォード」の動画がすごく好きなので貼っておきます。ライアンっていじりたくなるよな……。映画観てるときも「小熊ちゃんみたいだなあ」と思っていた。


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