2018年9月15日土曜日

映画「スターリングラード」結構面白かったです

舞台は第二次世界大戦、ジュード・ロウとエド・ハリスが狙撃手どうしとして戦う映画です。ジュードはロシアの羊飼い出身のナチュラルボーンスナイパー。エド・ハリスはナチスドイツの偉い少佐でスナイパー。きちんとした軍服を着こみ、ナチスドイツのハーケンクロイツ勲章を身に着けていたりします。

筋書自体はいたって単純な話で恋愛の描写なんかはありがちすぎて別に感動もしないです。むしろ恋愛はヴァシリにとっては障害になっていたかもしれません。

 この映画のいいところは狙撃手の戦闘方法の描写が結構リアルだったな~というところです。スナイパーっていうのは狙撃位置がばれたら一発で死ぬ危険性があります。でもヴァシリはひどく冷静な男で、初めての狙撃でも頭を使って、複数の人間をなるべく気づかれないようにヘッドショットで射殺していました。

かなり高度なテクニックだと思います。

脚なんかを撃っちゃうと、叫ばれたりしてすぐにばれてしまいます。しかもその時、ヴァシリの存在に感づいた敵兵がこっちにむかってジリジリと近寄ってきていました。その危険性を感知しながら、そいつじゃなくて奥の人間から狙撃していくんです。その緊張感の中、ヘッショをきめないといけないっていう。

FPSでスナイパーを経験したことがあればおわかりいただけるかと思いますがゲームでもかなり、きついと思います。

あとはエド・ハリスの格好良さですね。
スナイパーというのはかなりクールな性格でないと務まりません。ドキドキしすぎると長距離の狙撃は簡単にぶれてしまいます。
なので冷静で心拍数も落ち着いてないと、仕事にならないのです。

その点エド・ハリスは驚くほど静かでクールな男ですからこの役にはぴったりだったなと思います。
そしてエド・ハリスは怖い。
子供がダブルスパイをしていることに気づき、処刑を決めるときの静かな怖さと言ったら。アンソニーホプキンスとためをはる恐ろしさです。怒ったとき声を荒げない人って怖いですよねぇ。

この映画が個人的にいやだなと思うのは、
まず子供を犠牲にしたところですね。あんまりこの映画を有名にしたくないなと思いました。
あとは女性兵士がからむことにより恋愛するのはいいけれど仲間に嫉妬の感情を引き起こし、一時的に最悪の状態にひきずりこんだのも私は嫌だなあと思いました。

その点では、仲間うちでぐちゃぐちゃするロシア軍より、孤独だが清廉潔白に淡々と狙撃をこなすエド・ハリスは格好良く見えてしまいますね。
かわいそうな人なんですけどね。でも、エド・ハリスの独特のきれいなまなざしで、スコープをじっとのぞいて標的をさがす姿はとても美しい。
あと軍服も毎回ですが似合いすぎですね。

もし格好良いエド・ハリスを見たい!!という人がいたら迷わずその点ではお勧めできると思います。

あとひとつ心に残ったのはヴァシリの友人が
「ソビエトも結局人間を平等にすることはできなかった…」みたいなことを言っていて
あーわかるね
って思いました。
いいセリフですよね。
ヴァシリに嫉妬してる自分を弁解するだけではなく、結局のところ事実でもあると思います。

しかし、スナイパーって潜伏場所から出たら終わりなんですねぇ、やっぱり。

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