2023年3月21日火曜日

フェイブルマンズ、観てきたんですけどね

いや、びっくりするほどつまらなくてびっくりしました、ほんと

エブエブ見た後だとベーグルは二番煎じだし、「Walk On By」はNOPEと同じだし、何もかもがふわっと大したことないな~と思ってしまう内容。

主人公「サム」はおそらくスピルバーグ本人だと思うんだけど、裕福な家に生まれ育ち、父が天才的なエンジニアで謙虚で真面目で妻が浮気がちでもまったく怒らない。怒ったのは息子に対して一回だけ。ポール・ダノが真面目なおとうさんやってる・・・!!!!という衝撃。

母親のほうが最初から「もしやADHDなのでは」と思うくらい素っ頓狂で、躁鬱で、幻聴のような夢を見るし、顔は可愛いけど自由すぎてどうなの?子供みたい、って思っていました。がそれは杞憂ではなく本当に悪い方向へ進んでいくのでちょっと驚きでした。

私は自分の母にも父にも問題はありまくると思っているので、共感はするものの、ちょっとどうかなと…。 

しかしですよ、息子サムは母の自由人芸術体質を引き継ぐものの、それであまり苦しむほどでもないんですよね。

なんか、ザ・バットマンのぼっちゃんと比較すると断然楽そうに生きているなと思いました、、

いじめもあるものの、カメラマンとして活躍するし、結局ガールフレンドもできるしで、そんなに無茶苦茶落ち込むとかでもなさそうだった。 しかも結局裕福だからカメラ買うのに一苦労、とかでもないし。

なんともパンチの無い内容でした。


個人的によかったなと思うのは、随所に変態的芸術家おじさんが出てきて、裕福な家庭でのほほんと自由に映像を撮るおぼっちゃんなサムに警告をしていくシーンです。

「芸術はお前を切り刻むぞ。ほんとうにいいのか」と。


私は特に最近思うんですが、私は、結婚しようと思えばできたし、妊娠する能力も出産する力もあったと思います。でもどうしてもその気になれなかった。気に入った相手がいないから、ということもできるのですが

私はフェイブルマンズの母親みたいになってしまう可能性が大だったから、どうも直感的にそれから逃げていたのだと思います。

今まで、多くの男性が私にブチギレてきました。男性はうまくいかないとすぐにキレる。特に交際や結婚の願望を砕かれるといちいちものすごい怒ります。私が直に断らなくても。 

私は男女交際においては確実に直感を優先させるべきだなと感じています。トラブルになると感じたらどんな手段を講じてでもその男性から逃げるべき。男性は直情的に瞬間的に暴力をふるう傾向にあるため、簡単に殺されてしまう可能性があるからです。

「芸術は孤独だ。家族とも切り離される」という風な警告をされますが、それはある意味芸術に生きる人間にとっては幸福なのです。私は、自分のことをクリエイターと定義することはあまりありませんが、本当にお金だけを稼ぎたいならこの仕事を選んだとは思っていません。ビジュアルデザインは結局はクリエイティビティが仕上げるものであります。そこにどうしても芸術性がからんでくるからです。

ものをつくりたい!と願う人、ものをつくっていないと鬱になってしまうような人は、孤独であるべきだし、孤独にならないと時間が確保できません。そのくらい、時間というのは確保するのが難しいと感じています。


私は生まれた時から孤独だったけれど、それは私が選んだことなのか、ずっとわからずにいました。

でも、この映画を観て思ったんですけど、やっぱり私は孤独になるべくしてなり、孤独から芸術の道を選んだのだと確信しました。そして、やはり長い年月をかけても「普通の人」にはなれませんでした。戻れないのではありません。最初から孤独でした。

そういう人はどうあがいても普通の家族をつくったり、普通の仕事には就けないと思います。事務員の面接でもはっきりそう言われたことがあります。ですが、それは悲しむべきことではありません。みんなと、違う力を持っているだけなのです。

寂しいとか一瞬でも思ったら、それを絵にしたり、映像にしたり音楽にしたり、複合芸術にしてもいい。わたしたちはそういう人種なのだと思います。

大事なのは普通になれないということから、「絶対に目をそらさない」ということです。これは迂回なので大量の時間を無駄にしますし、自分に傷をつける自傷行為です。普通になろうだなんて努力するのは違っていると思います。最低限のマナーだけでいいのです。

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