2024年12月31日火曜日

2024年映画ランキング等を振り返る会

今年もこのヘタレブログにお付き合いいただきありがとうございました。
喪中なので新年のご挨拶等はできませんが、来年も面白い映画やゲームと出会えるといいなと思っています。

2024年の映画は全体的に肩透かしで期待外れのものが多かったのですが、振り返りとして個人的なランキングは記録しておこうと思います。

1位:アーガイル

これは文句なしに面白かったです。おそらく文句を言っている人は、ヘンリーカヴィルが主役じゃなかったからでしょう。

しかしそこを逆手にとって、中年女性の妄想にヘンリーを使うのが実に巧妙でした。

2位:哀れなるものたち

結局、1年通して「この映画には色々含蓄があったなあ」と味わい深く振り返られるのはこの映画でした。思い出しても単純に驚きの展開が多く表現方法やキャラクターが独特でとても面白く、グロさにも個性があり、フェミニスト映画であるのにフィクションすぎて笑い飛ばせるので、結局映画って現実を少し突き放して観られるのが魅力だと感じる作品でした。

性とはなんなのか。自分の性にとらわれず自由に生き、周りのコンプレックスだらけの男性たちを突き放す主人公が痛快で清々しかった。

芸術点も高かったです。

3位:エイリアン:ロムルス

ホラー映画として良かったというのもあるし、ちゃんとリドリースコット味があって良かった。ただ、元祖のシリーズにはちょっと勝てなさそうな雰囲気。終盤吹き出してる人いたけど、私は伏線回収が楽しかったのでおk。

4位:ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ

主人公の二人のキャラが好きで観に行ったけど、池松壮亮氏をこんなに上手く使う監督がいるのかと感心した。怖いキャラクターなんだけど、日本ならではの歪んだ真面目さやストイックさが魅力でした。相棒がいるかいないかの相違も切なかったです。また、アクションもやっぱり魅力ですね。

5位:ゴールデンカムイ

原作への愛や忠実さが話題の実写化。

ドラマ版をXやYouTube切り抜きしか見てないのにそのクオリティの高さに脱帽です。

私は「江渡貝くぅぅん」の実写版がものすごい好きで、可愛さと、中性的な雰囲気が、絶妙な配役だと思ってます。ファンになりそうです。絶妙に可愛い。あれ以上童顔でも、男臭くなってもハズレだと思います。画像検索するとのっけから変態的なビジュアルが出てきますが白熊の剥製を着る姿はモフモフでゴールデンカムイが恐ろしい作品から一気に萌え萌え感が増してまいりました。

鯉登少尉は似すぎててドン引きです。やっぱいたら鬱陶しいだろうなあ〜王子様キャラなのになあ。私の王子様キャラは杉元だけどなw

6位:フォール・ガイ

まずはライアン・ゴズリングが非常にイケてるし、主人公でハッピーエンド(おいネタバレだぞ)なのもいい。ゴズリングは実に、悲しいエンディングが多いのでこの映画も大変心配したものだ。

アクションもいいしギャグのセンスも良い。特にオチが最高だった。

また、エミリーブラントのツンデレ力は半端ではなかった。ちょっぴり懐かしいラブコメの味がする。

7位:グラディエーターⅡ英雄を呼ぶ声

この作品の順位を下げた理由は、かなり前作と似ていて完全に二番煎じだったから。そうなると、家に帰ってグラディエイターを見て、「同じ感動を2回やったのか〜」と思ってしまいます。

ただ、シリーズに流れる高潔なテーマは何度観ても良いというのは間違いない。正しく生きようと思わせてくれる。若い人がたくさん見てくれるといいなと思っています。


番外編:ドラマシリーズ。

「ウェンズデー」は、このランキングの中だと3位以内に入れてもいい、大変な良作です。

世界観の構築、衣装やメイクのデザイン、毎話の見せ場、個性の強い魅力的なキャラクターメイキング、ギリギリまでわからない真犯人、秀逸なセリフ群。特に世界観の構築は明らかにティム・バートン大勝利です!お見事!

元々ラブストーリーも得意なティムバートンなので、学園ものにホラーを絡め、ラブコメも、ギャグテイストの友情ものも、非常に上手く描いていると思いました。もっとたくさんの人に見てもらいたいです!

ドラマシリーズでは、「フォールアウト」「地面師」も素晴らしかったです!今挙げた3つはとても見やすかったです。

Spotifyランキング

ここもまさかのアーガイルが1位。確かに好きだがそんなに聴いたのかw


解説:

トップソング

  1. アーガイル(テーマソング)
  2. ヘラルドオブダークネス(アランウェイク・ザ・ミュージカル)
  3. ナイトスプリングス(アランウェイク2DLCテーマソング)
  4. これもアーガイルのバトル音楽。ものすごいふざけてる曲
  5. エッセンス・オブ・サファイア。ドロシー・アシュビーのハープジャズで一番気に入っている音楽。

トップアーティスト

  1. ドロシー・アシュビー
  2. オールドゴッズオブアスガルド(アランウェイクに出てくるじいちゃんバンドの名前)
  3. アランウェイク
  4. バウアー(EDMアーティストで、ザ・バットマンのクラブシーンに使われている曲を作ったお気に入りアーティスト)
  5. マイケル・アベルズ(ジョーダン・ピールの映画音楽をよく作っている人)

このランキングは多分数学的に統計したもので、他にもOrbital、VarienというEDMアーティストをよく聴きます。

PlayStation振り返り

ゲームはそんなにたくさんプレイしていませんが、プレイした方だと思います。


余談!

Bluesky始めました。
Xがとても住みづらく切り分けができなくなってきていたので
一旦Blueskyに仮住まいをしております。
しかし公式アカウントがほとんど存在せず、映画.comくらいしかリポストしておりませんww(映画.comはマジで大量に投稿してくる。偉すぎる)
正直自由すぎてぬい撮りとか、意味不明な投稿ばかりしていますがそれでもよろしければどうぞ。
https://bsky.app/profile/aoiasaba.bsky.social

2024年12月29日日曜日

アマプラで面白かった映画(5) マッド・ハイジ R18

ハイジは激怒した。

必ず、かの独裁政権チーズ王を除かなければならぬと決意した。ハイジには政治がわからぬ。ハイジは、山の娘である。おじいちゃんに守られ、ペーターと遊んで暮らしてきた。けれども理不尽に対しては、人並みに敏感であった。

ひょんでもないことから恋人のペーターを殺され、自宅を爆破されたハイジは政府に捕えられ、脱獄をキメたハイジは復讐の旅に出ることになる。

ハイジの住む国「スイス」はマイリのチーズによって支配されていた。そのチーズは国民の思考力を奪い、独裁政権を可能にしていたのである。なお乳糖不耐性の人間は通報されおそらく排除される。ちなみにハイジは特にそういう発言はないが野生の勘でそれをかぎ取り、チーズ中毒を回避するが、そのおかげで反逆者と看做される。だがなぜか、マイリ大統領には気に入られてしまう。

筋書きはめちゃくちゃだが、復讐のためになぜか日本刀で訓練を積むことになったハイジ。途中で鍛冶屋が何かを鍛えているのだが出来上がった武器は日本刀ではなかったw
スイス伝統の武器だというのだが、特に名前などの説明はない。
なのに森で出会ったマイリの部下がスイスアーミーナイフを出せなくてオタオタしていると、なぜか日本刀を抜いて「これが武器よ」と言い放つ。

スイスアーミーナイフ(十徳ナイフ)は確かに出しにくい。私もカタログギフトで選んだので時々使っているが、旅やキャンプ、防災以外だと実に使いにくい代物である。もちろん旅先で刃物が必要なときはとても助かるのだが。

他にもクララがなぜかアジア系だったりと、色々ツッコミ待ちな部分がたくさんある。要は半分はギャグだ。

人が死ぬシーンがいちいちめちゃくちゃグロい。グロすぎて、嫌悪感が湧かないレベルである。あと男性を殺すときは基本的に股間を狙う。中には、謎の玉を二個落としていく敵もいる。

オマージュはおそらく、エイリアンシリーズと、マッドマックスはなんとなく理解できたと思う。他にもありそうだが。

また、やたら女性が脱ぐ。マイリの部下の女性はなぜかおっぱいを常に丸出しにしている。
囚人は無駄にシャワーを全裸で浴びたりするが、これはアウシュヴィッツを例えているのだと思う。

ハイジの最終衣装が一体どこから湧いたのかわからないが、なんか森の女神が用意したっぽかった。あの人絶対物理的に存在しないだろ。ともかく、最終衣装のビジュアルは素晴らしい。ハイジをミニスカにして、黒い編み上げブーツにガードルを見せておさげにしている。これが成人したハイジの勇姿である。

アニメバージョンが大好きな人には全くおすすめできないが、捻くれまくって一周した大人には大変おすすめだ。

何しろおんじがかっこいい。おんじがかっこいい(大事なことなので)。ドントブリーズしそうな外見だ。

なにしろ眼帯をしているしイケオジである。今にも「待たせたな…!」と言って来そうだし武器は狙撃銃である。眼帯をしている理由は冒頭を見直すとわかるだろう。

この映画はなまりきった日本国民にも警鐘を鳴らしてくれるのではないだろうか。
年末年始、正月休みで腐りきらないためにも、一人で休憩中に観て気を引き締めたり苦笑していただきたいと私は思う。

次回:「ハイジとクララ」お楽しみに!!予告では、クララがガトリングガンで中毒チーズ配送車を爆破していたよ。

2024年12月15日日曜日

柱展行ってきました

甘露寺さんみたいにルンルンしながら・・・・

と言いたいところですが怖いオタクに絡まれないかビビり散らかしてキョドりながら行きました。

私はもちろん無一郎くんのカードを選んで!

無一郎の各柱についての評価ですが、多分やっぱり悪気はなくて思ったままを言ってしまうからか、多少「大丈夫か」みたいな評価をしてて笑いました。まあそこが可愛いとも言う…声の調子はおっとりしてるから、やっぱり天然なんだと思う。

名言がランダムで出る箱みたいな装置で、私は一発目からいきなり

「ありがとう」

って言われてすごいの引き当てちゃったなと思いました。

しかし隣で煉獄さん推しらしき人がずーっと煉獄さんにセリフ言わせてて(空いてれば何度でも可) 

「うまい!」「俺の継子になるといい!」ってずっと言われてて

笑うの堪えて腹がよじれてさらに挙動不審になってしまいました。なんでか知らんけどほんと煉獄さんのセリフどうしても笑う。最初見た時ちょっと狂気だなと思った。鬼滅は何度か狂気感じてる。普通のシーンでもなんかおかしい。けどそれが鬼滅の味なのかもしれない・・・

何人か概念コーデとか似たような髪型にしてる人がいてわかりやすかったです。特に女子はね。

欲を言えばもうちょっと可愛いグッズがあれば良かったな〜。

あっちなみに会場は今、すっっごい暑いです。熱気ではなくて、暖房が、です。

コートは脱ぐ羽目になると思うので、袋かなんかあるといいと思います。私は腕にかける羽目になり・・撮影とか、カードにカメラかざすのとか面倒な感じになってました。冬休みに行く方の参考になれば・・

2024年12月14日土曜日

The Game Awards2024所感

例によってまず小島監督とサム・レイクをまず見ましたw

ものすごい長いので飛ばしまくった。Xで追った方が速いかもですが、サムのスピーチだけの切り抜きはなさそう。作られるかもしれんけど。

サムレイクらしいふざけ方

https://www.youtube.com/live/LfnUQ-qKsdQ?si=tFOLNpa0ssMvEByU&t=14933

またゲーム・アワードに戻ってきた。

ループしているように感じる。

一体何回ここに来た?

何回受賞した?

もう忘れた。

何かが私をせっついている。

夢想から目を醒ませと。

そうだ。仕事をしに来たのだった。

ベスト・ナラティブの賞を渡さなければ。

受賞候補者はそれぞれ、凄い人たちばかりだ。

正直に言って、私はストーリーテリングの天才たちに感動し、嫉妬で圧倒されていた。

だが、彼らにそれを知らせる必要はない。(ニヤリ)

冷静に振る舞おう。

ステージにいると、踊りたくなる衝動に駆られた。

皆それを望んでいるはずだ。

…いや、それはまた今度にしよう。

今回は短くまとめる。

「それではベスト・ナラティブの候補者を発表します」

これは去年の見てると笑うわwwwさすがサムwwww皆それを望んでいるってwww

気になるゲーム

まずは噂をすれば影、のノーティードッグ

ちょっと期待はずれ。個人的にはラスアス3が良かったが、アビーのアンチがものすごいらしい。ちょっと信じられないくらい。海外は過激だな。アビーは被害者だと思うがなあ。

私はレブだけで50時間プレイできそうだけど?w

SFやるなら、フィフスエレメントくらいのPOPさが欲しい。

https://youtu.be/V0x8olX_p3o?si=Kiz67HGeV_-eHyQ0

大正浪漫どころではない龍が如く

https://www.youtube.com/watch?v=-hihuPFku9I

時代が時代なので農作業の鎌とかで首斬られてめっちゃ流血する。痛いw時代考証は凄いが流血もすごくてちょっとやりたくない。

龍が如くシリーズは歌舞伎町で絡まれるのが性に合わない(マジギレしそうになる)と周りの人にはいつも言い訳しています♡

Mafia: The Old Country

解像度や絵肌が一番凄い!と思ったのはこれ。でもマフィアか〜

大本命、上田文人氏の新作

忘れそうで忘れない上田大先生のゲーム。なんか色々連想してしまうが一番気になったのはナウシカとの類似性。

ただ、ナウシカがゲームになったらそりゃやりたいとは思う。間違いなく買います。

https://youtu.be/PzyVhwSe5UM?si=Cw0a-fGVYIFw5oNB

これが古代ロボット・・・ガン○ムの原型か(違
というか、上田さんのゲームで英語が出てくるなんて初じゃない?!まじでびっくりしたよ。


あとは小島監督のデススト2。展示会も一応行きました。

難易度高いと言われて少し震えているけど、私の出身地である「サイレントヒル2」もやりたいです。あっ静岡のことですよ?w

ちなみにサイレントヒルの無料配信版はあまりにも恐ろしくてクリアできてません。主人公が一切攻撃できないんだよ。そういうの無理。手汗がすごくて。謎解きは早くなったんだけど(慣れた)、追いかけっこはロジックがない(わからない)のでかなりむずい。もし本体もこれだったら私の根性がさらに鍛えられてしまう・・・・

あと、ゲームアワードには関係ないけど、鬼滅の新作ゲームで無一郎くんが使えるそうなのでそっちはやりたいなと思ってます。

刀は本当に苦手だけどw

2024年12月12日木曜日

「ウェンズデー」めちゃくちゃ面白かったです

せっかくネットフリックスに復帰したので他の話題作も見てみましたが、今のところ最強なのは「ウェンズデー」!海外でめちゃくちゃ流行ってた理由もわかりました。筋書きも面白いですが、キャラクターや設定も面白い!特に主人公があれだけ強烈だと彼女一人でいくらでも話が創れますね。

それにティム・バートンの本領発揮。やっぱりゴシックホラーでコミカルな世界を描かせたら彼の右に出るものはいないでしょう。

私は「アダムス・ファミリー」に何度もトライしてるのですがどうしても話が頭に入ってこずw合わないものと諦めていたのですが、 見事に作り変えてくれたと思います。話もするする頭に入ってくるし、わかりやすくてコミカルなテンポで見やすいドラマでした。でありながら、ちゃんとミステリーになってるところがすごいと思います!そこに友情も恋愛もファンタジーもちょうどいい塩梅で混ぜてくる、ちゃんとティーンエイジャーのドラマになってる…。

ウェンズデーは普通の学校に通っていたところ問題を起こし、Nevermore校に転校してきますが、そこはハリーポッターのホグワーツのような寮制度の学校で、アウトローな生徒が集められていました。しかしハリポタと違って狼人間がオープンに人種を語っているような学校でしたw

ハリポタが爆発的に流行した結果この手の寮制度の学園ものって日本でもめっちゃ流行りましたが、その中ではダントツで面白く作られていると思います。つかルームメイトのイーニッドが空気読まない陽キャなのもいいし、ド陰キャを隠そうともしないウェンズデーと両者一歩も譲らずなところが自由すぎて好感が持てます。

ウェンズデーは自分が陰キャであることを恥じず、アイデンティティとして高らかに私は人間嫌い!一人でいい!怖いものが好き!暗闇と血が大好き!と物怖じもせずに宣言しています。でありながら、頭脳明晰で自分の目標(プロ作家になること)にわき目振らずに邁進している、実は優秀な16歳。

敵に回る人にも、「あなたのように孤高で固い意志を持つ姿には憧れるわ」と言わせてしまうほど。しかも戦えないかと思ったら普通に運動神経抜群で笑いましたw自分の身長ほどある剣を持ち上げたり、体術で男を倒したりw

でもウェンズデーの魅力って、軸がブレないところだと思いますね。頑固なんだけど、ブレないからあんまり派手な間違いをしないしフラフラしないので。

このあまりの意志の強さに複数の男子生徒に想いを寄せられる上、散々イーニッドと喧嘩してもいつか自然と仲直りするんだろうなという謎の安心感がありました。それにしてもドラマ8話中、何度「あなたって人の気持ちなんかどうでもいいのね!!」と罵倒されたことか。

でもウェンズデーってその程度だと屈しないというか、絶対媚を売らないのでかっこいいなと思いましたwおじさんにだけは笑顔を見せるんだけど、あんまり可愛くない笑い方だったので、あのまま仏頂面でいいのかも…w

それにウェンズデーって決して甘いことは言わないけど、かと言って無駄な殺生はしないし、合理性に基づいて動いてるから罪のない仲間が怪我をして入院したら気遣っている場面も見られたし、決して悪い子ではないことがわかるので、これは人気出るだろうなあと思いました。しかもこの女優さんがとにかくどの場面でもバッチリ「ウェンズデー」なんですよね。美人で可愛い、でも無愛想。強烈な存在感でした。でもやっぱりすっごい美人!声も可愛い。そしてすごい難しい英単語を使ってすごい早口で喋るので、最初字幕なしで見ようとして形容詞についていけず、日本語字幕表示にしました。普段の会話ではそんなに難しいことは言ってないのですが、ウェンズデーは作家を本気で目指していて相手をボキャブラリーで圧倒するのが好きなので、冒頭は特に難しい単語を並べていると思われます。

ゴスロリ界隈にどのくらいウケているかはわかりません。日本人だったらもっとミニスカとか好きそうですが、これでも十分だろ…猫耳つけるフェティッシュなシーンもあるので、一部のゴスロリ界隈はイチコロだと推察します。が、なぜか私はずっと進撃のスクールカーストのミカサしか連想しなくて苦笑してました。

あのミカサの口紅のあたりがすげー似てる・・・。あとアイメイクな。ミカサが恋してなかったらこんな感じだったのかもしれない。

ウェンズデー屈指のわけわからんシーンの一つ「ダンス」。リアクションに困るw最近ダンスミームも流行ってますからね。ミーガンも、デッドプールも、アランウェイクもw

それにしてもこんな変なダンスでも美しいよな〜〜



2024年12月7日土曜日

プレイグテイル・レクイエム クリアした感想&攻略

プレイグテイル レクイエム、クリアしたのですが、正直鬱エンディングで鬱ゲーだなと感じました。まあ、多くの人はうすうす勘づいてはいたと思うのですが。

だけど、アミシアって希望を持ち、どんな時も前に向かって進むぞ!的なキャラクターで、泣く時もルカやヒューゴから離れて泣くような子なので、なんだか、どっちを信じたらいいのやら…という感じではありました。私は割とヒューゴ側の考え方をする人で、希望がない場合に勝手に希望を妄想で創り上げないタイプなんですよね。リアリスティックに最小限の被害に留めるにはどうしたら良いか考えてしまうタイプ。でないと、サバイブできないと思っているから。

ラスアスの1みたいに世界を救うことを優先しないタイプの終わり方にはどうしてもモヤるタイプだし、進撃みたいにフェティッシュに終わらせてまた歴史は繰り返すよね。というのも消化不良。となると、現実をあくまでも厳しく受け止めたプレイグテイルの終わり方はシビアではありながら、理解はできると思いました。

ただ、散々頑張った結果がこれかよって絶対ほとんどの人は感じると思うので、やっぱり人を選ぶなあと思います。

背景は相変わらずとても美しく、グロさもアーティスティックなところがあり、作り込みや芸術性に関してはトップクラスの良作なので、真正面からお勧めできないのは残念です。でもだからこそマニアックなファンがつくだろうし、次回作を示唆するシーンもありましたので、アミシアの「次の世代にはこの責務を負わせたくない」という願いが、彼女自身の旅で叶うといいなと思います。でないとボロボロになり、髪を切られ、刃物で切られ、大事な人も複数失ったアミシアがあまりにも報われないです。この「負の連鎖を断ち切る」発想が進撃のラストにはなかったので、私は好きですね。

とはいえ良作だよね!ということで賞賛できる点を挙げていきたいと思います。


女性向けのゲームではないかと感じる良心的な部分

このシリーズは、美少女と美少年の話なのに露出や媚びがまったくないところもいいと思います。

正直日本人がつくるこれ系の西洋を舞台にした作品は、戦うには不適切すぎる巨乳を強調し、露出した衣装が多すぎる。

人間は胸を刺されたら死ぬので、むしろガードするべき箇所だし、脚を斬られても歩けなくなる(それを狙うゲームも多い)ので、脚を露出してるのもおかしいと思うのですよね。

そういう意味でも、プレイグテイルは女性向けだと思います。

しかもアミシアが戦う相手は成人男性ばかりで、彼女が捕えられても、基本的に扱いは男と同じです。

弟もルカも非力だし、頼りになるおじさんは3人ほど出てきましたが、使い捨てキャラっぽさがありました。レギュラーはソフィアだけなのだろうか。ソフィアは女性だから、生かされたのだとしたらやはり女性向けですかね。

ソフィアは私から見てもしぬほど格好良くて、女性ならではの思考の柔軟性があり、かと思うとアミシアに軸があるか確認するシーンもある。太い軸はあるが、それ以外のところはゆるっと自在に生きる。戦いを肯定しないが禁止もしない、男にも媚びず頼らず、格好良い女性であり、母を信頼できなかったアミシアの、真のロールモデルとなるでしょう。

父は前作序盤で殺害されているので、若い女性の母親からの自立の話とも言えます。実際女性の人生には母を超えなければならない瞬間ってあると思います。

ルカを中心とした男性キャラクター

ルカは前作からそのまんま続投でしたが、美少年すぎないけど愛嬌のあるルックスと、穏やかで理性的でありながら情けも持ち合わせてるほぼ完璧な男子だと思うんですが、13歳という設定からか恋愛の展開は用意されていませんでした。しかし、そこもこの作品のストイックさに輪をかけていると思います。

ただ、終盤「家に帰る」ことを目標にしたアミシアに誘われて「君たちは僕の家族だ」と答えていたので、ルカは帰る家がないのかもしれないし、この返事ってほぼ同じ家庭に入るみたいな意味合いだと思うので、そこに恋愛感情を挟まなくても彼なりの最大の愛情表現だと思います。

ルカはメンタルが非常に安定していますが逆にいうと感情があまり見えないので、分かりにくいのですが、激情家のアミシアに対して安心感のある相棒だと思います。このあくまでも女性をサポートする側に回る男子キャラがいるという点でも女性向けだろうなあと感じます。

ところでアルノーというおっさんキャラが出てきますが、アミシアが彼に対して信じられないくらい毒舌になるのがすっごい面白かったです。元々敵だったからなのですが。大体被せるように突っ込んでますよね。落差w

ですがアルノーは嫌いになれないですね。ヒューゴにとっては力持ちの父親がわりだったし、権力から外れて生きようとする様も私は好きでした。

他のおっさんキャラも実はすごくよくて、私はジョセフはレギュラーでもいいと思いました。数少ないツンデレイケオジだったし。あと流れ宗教団体の長もすごいまともだったと思います。今回ちょっとシナリオの進むスピードが早すぎて勿体無いと思うシーンがいくつもありました。徹底的に同じキャラやマップを使い回すアランウェイクとはだいぶ違いますねw

攻略が面白かった

今回楽しかったのはマップの攻略。たくさんのスキルが追加されて、色々な攻略が出来るようになりました。

ボウガンが追加されたのは助かる。

タールは非常に地味なんだけど、ツボと組み合わせると結構使える。

ヒューゴが具体的にネズミを動かせるようになったのも良い。

また、マップの至る所に仕掛けが用意されてて、試すのが面白かった。

その反面、イベントバトルがかなりキツい。前作もキツかったが、特段キツめに出来てて、アランウェイク2を思い出す。ちなみにアランウェイクはチェックポイント次第では詰みます。

私はゆっくり考えるのが好きなので、イベントバトルより、通常のマップの難易度を上げて欲しかったかな。

ただ問題点として、装備をカスタムする方法がややこしく、私はツールを見つけることができずカスタムレベルがあまり上げられませんでした。また、スキルレベルが自動で上がるのも文句が結構出てるみたいですが私もポイント割り振り制度の方が好きです。


伯爵から逃げるシーンの攻略

何よりも腹たつのが伯爵ですよね。伯爵が出てこなければ助かった命が結構あったと思います。特に終盤は、脚本家がとち狂ったのではないかと思いました。前作の方が納得いく話でした。伯爵が狂う理由はわかるものの、自業自得で絶望的な状況になってるのに戦いを挑んでくるのはマジでこっちが発狂します。いいかげんそういうタイプの人は自害なすってください。

彼に騙されてアミシアが逃げるシーンは緊迫感があります。

最初ですが、アミシアは肩を脱臼してほとんど走れませんが、強引に走りますwこのへんのアミシアの英語声優さんの演技が凄まじくてむしろこっちが冷静になりますね。

レバーのある部屋に逃げ込むシーンがあると思います。ここはコツがあると思います。

まず、最初はレバーに飛びつくと思いますが、レバーを押すと伯爵が現れます。逆にレバーを押さなければ、伯爵は現れません。

これを利用して、部屋に入ったらすぐに部屋の中を探索して把握します。

レバーはどちらでもクリアできますので、どういう動線で動くか考えます。

また、一応ステルスのイベントになるので、割れる壺は全部伯爵が来る前に割っておきますww

小部屋に逃げろと多くの攻略に書いてありますが、いろんなパターンがあると思うので、私は、小部屋をチェックしてつぼを全部割っておきました。そして、伯爵の動線を考えて、

レバーを押す、伯爵が出てくる、レバーを適宜なタイミングで離す(ここで引きつけ過ぎると、少し離れていても捕まります)、伯爵と反対側から大回りして小部屋に逃げ込む、少し引きつけてから隙間から脱出、ここでしゃがんで音を立てずに同じレバーに戻る。

これを繰り返したら3回くらいで反対側のドアから脱出できるようになります。アミシアが今よ!って叫ぶのでわかりやすいですw

でもこのイベント、ラスアス1のデイビッドよりは楽ですよ・・あれ、デイビッドが食べにきますからね・・

ところで伯爵、伊武雅刀さんにそっくりだと思ってて最初から見るたびに俳優さん思い出してニヤニヤしてた。

続編があるとしたら

個人的にヒューゴ以上の可愛い弟は作れないんじゃないかと思っているので、続編があっても最初の作品は越えられないんじゃないかなと思います。

ただ、背景の美しさは今のところPS5ではトップクラスだなと思うので、ゲーム制作会社としては高く評価したいです。あとは脚本とゲームバランスさえよくなれば、別のジャンルでもすごいゲームが作れそうです。

システムが複雑なオープンワールドは私は実は好きじゃないので、システムはこのくらいでいいんじゃないかなと思いました。

やっぱりノーティードッグはこれ系のゲーム作らせるとダントツで上手いと思うんですが、最近何か作っている気配がないので、他の会社が追随してくれるといいなあ。


2024年12月1日日曜日

プレイグテイル・レクイエム 攻略のコツ

プレイグテイル・レクイエムですがかなり厳しい難所がいくつかあり、
いくつか私なりに攻略を考えたのでメモ程度においておきます。

もしこれからプレイする人がいて詰みそうだなと思ったらやってみてね。

今回ですがとてもじゃないけどスニーキングでは通り抜けられないマップがいくつか存在します。そう言う時は迷わず何人か殺害することをお勧めします。

このゲームは殺戮を勧めるものではなく、やらないとやられるから仕方なくやると言う方向性ですが、そう考えるとやっぱり殺さないと進めない箇所がいくつかあります。

でもこないだヒューゴに「なんで僕が殺すのはダメなの!?お姉ちゃんはいつも殺してるでしょ」って言われて結構グサグサきましたw

一発で殺す方法

一番楽なのはクロスボウですが、そもそも矢がたくさん持てないなどの欠点があります。矢は、「兜をかぶっている兵士」のみに使用します。また、リスキーな場面用にギリギリまで残しておいた方が良いです。

高いところから監視をしている兵士は大体何もかぶってないので、この人たちを真っ先にスリングで暗殺しておきます。(ここで調子に乗っていっぺんにたくさん殺すと多分見つかりますので高台にいる人だけにしておきます)

何もかぶってない人が背中を向けていたら、スリングで暗殺します。

壺にイグニファーを入れて投げるスキルを取得していたら、これは「兜をかぶっている兵士」に使います。これも一発キルです。

盾を持っている兵士は一発キルができないため、まずエクスティングスを投げて混乱させたあとで燃やすなり、石スリングするなりします。石スリングは何も消費しないのでお勧めです。

その他、便利なやり方

ネズミキル

ネズミを誘導できる場所にいた場合はこれを、兜をかぶっている兵士に優先的に使用します。

警戒して松明一個で近づいてきた兵士もエクスティングスを投げてネズミの餌にできます。

タールで燃やす

マップの中に謎の光る壺、また黒煙が上がっている壺(柱に括り付けてある)があります。これらは石スリングで破壊するとタールがこぼれます。

破壊された音で兵士が寄ってくるので、火を投げて兵士ごと燃やします。(寄ってくるまで待ちましょう)

タール壺を投げるとどこでも燃やすことができますが、狙い方が難しいので、固定されている壺は有効に使えると思います。先に壺をどんどん割ってしまうといいと思います。消えないので。

草ごと燃やす

丈の高い草はソフィアのプリズムで燃やすことができます。ソフィアが燃やすと兵士が様子を調べにきますが、実はここで火を投げ入れると、兵士に引火してそのまま焼死します。怖いゲームですねぇ。

草を燃やす時の注意点

同じ草むらの中にアミシアがいた場合一緒に引火するのでやめましょう。ゲームオーバーになります。

また、一回燃やした草は当然ながら生えてきません。1草むらにつき、1回のチャンスとなります。うまくやれば二人くらい巻き込める可能性はあります。

逆に、あんまり使えない方法

直接火を投げても慌てるだけで何も起きないので火を投げるだけと言うのはお勧めできません。もったいないです。タールを直接投げてもダメです。基本的にツボが必要になるのでツボは持っていた方が良いです。

X:血統の攻略の例を動画にしました。

でもこれ初見でTAKE4くらいで、結構苦労してますwこの辺のマップは本当にきつかった。

ただこれは普通のマップの場合で、イベント戦は結構単純にきついものが多いです。鷹匠には参りました。。趣向は凝らされていますが、毎回別のことやらされるときついですねw

今は伯爵に追っかけられていて非常に理不尽な状態で止まっていますw

すぐ終わるのかと思ったらとんでもない。

どこまでも話を深掘りしていく・・・物理的に地下深くまで・・・

ゲームがキツいからなのか、喉をやってしまい声がほとんど出ないため、今回の動画は実況なしです。風邪気味の時は交感神経を優位にするようなゲームは控えましょうw

2024年11月24日日曜日

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声

御年86歳のリドリー・スコットが闘技場にサメを放ったと聞いてww


マジでやってた

船を漕ぐ練習をさせていたかと思えば「闘技場に海水張るんかい!!」いくらなんでもやりすぎであるww

グラディエイターシリーズの根底に流れるのは「知略」「戦略」である。そして軍人の「高潔さ」「徳の高さ」がメインテーマだ。

サメが放り込まれたところで、そのコンセプトは変わらない。

闘技場はいつだって脳筋で残虐な舞台であり続けるが、このシリーズでは主人公がびっくりするほど冷静に敵を倒していくのが見どころである。そして知略で勝利し民衆を味方につけてしまう。

私はこのシリーズのそういう冷静さが好きなのだ。


グラディエーターが大ヒットした後、似たような映画がいくつか創られたが、やはり本家には敵わなかったのではないだろうか。このシリーズの主人公はいつだって謙虚で高潔だ。毎回のことだが愚かな政治家、皇帝を見るたびに現実の政治家と比べてしまう。いつだって主人公の敵は強欲な政治家や皇帝たちで、それに徳の高さで勝ち上がっていくストーリーが人気なんだと思う。

今回は特にひどかった。特にカラカラ帝が酷かったがゲタも似たようなものだった。女を侍らすか、美男(?)を侍らすかくらいの違いでカラカラ帝に関してはもはや正常な判断ができていない。猿に政治をさせようとするレベルである。そこで登場するのが今回最大のトリックスターであるデンゼル・ワシントンのマクリヌスである。

最初こそ主人公に「自由になる方法」を説いてて味方っぽかったが段々と黒くなっていく様が素晴らしいのでぜひ。

世界史が好きだとさらに深まると思う。

カラカラ帝は有名だし(あんなに酷いと思わないけどww)ゲタもマクリヌスも実在したので。映画見た後だと世界史の勉強が捗りますね。ただ、あのままだと歴史改変ですねw

全体的には前作の焼き直し、同じようなシーンを繰り返すなどの表現が目立ったものの、作品としては成り立っているし、どうなるかわからなくてワクワクする展開だった。

また、前作からちゃんと話がつながっているので、一応復習しておくともっと楽しめる。主人公が今回前作と全く違う立場からの話なので、面白かった。

2024年11月19日火曜日

地面師がオワコンだと思っていませんか?

製作者様へ


次はもっと大きなバズを狙いませんか?


そうですねぇ

中毒者がゴロゴロ出るようなバズです

つまらないじゃないですか

誰でも作れるようなドラマをチマチマ作っていても

小さなバズよりは大きなバズ

容易いバズよりは困難なバズ

誰もが怖気づいて、二の足を踏むような

奇々怪々なドラマを作ってこそ

どんな快楽も及ばない

セックスよりもドラッグよりも気持ちのいい

エクスタシーとスリルが味わえる

みなさんもそれを求めて

「地面師たち」を見ているんじゃないんですか?


期待していますよ、次のシリーズ



2024年11月17日日曜日

アマプラで面白かった映画(4) (r)adius

ずっと気になってて観たのだけど、最初からなんも知らずに見ると非常にいいですよ。

とても丁寧に謎解きをしてくれる映画です。

様々なミスリードがあり、特に最初に出てくる女性が明らかに怪しい感じで出てくるのですが実は・・・・

みたいな映画で。


冒頭で主人公の男性と女性は記憶を失っていますが、なぜ、雷に打たれてそういうことになったのか?この映画の主旨とは何か?と思う日本人は多いと思います。ですがキリスト教の主旨に慣れている映画視聴者や、西洋文化に接した時期が長い人にはすぐにわかるのです。

あの雷は神からの啓示であり、彼らは自分を見つめ直すチャンス(罰)を与えられたのだと。

男性は、自分が良い人間だと信じていたし、途中まで善良な考え方をする人でした。

でもそれもある意味、結果を見ると残酷ではあるのですが。

私としては、彼らがやり直すチャンスはどこにもなかったのか?その辺が気になりました。オチがちょっぴりありきたり。

神は、彼らを雷で殺すこともできたと思いますが、魂の浄化と共に、罰を与えたのだと私は解釈しています。「自分がどれだけ悪いことをしてきたか」の自覚を持たせると言うことですね。

そして、視聴者に対しては、「お前たちも過去にやらかしていると思うが、神は常にお前らを罰する準備ができているぞ」という、説教じみた側面もあるわけです。

ですが、タイトルからして途中までバリバリのSF感を出しているのは、ちょっと肩透かしではありますね。

もしこれが、シャラマン映画だったらめちゃくちゃ腹落ちするので、シャラマン的なものを目指していたのではないかと推察します。


脚本の組み立て方は非常に上手いと思います。


2024年11月15日金曜日

プレイグテイル レクイエム 始めました


これをセールで買ったので、フォールアウトは終わらせたかったのだった。

前作の感想はこちら

相変わらず凄いクオリティで、背景からBGM、音声なども完璧すぎてあまり早く終わらせたくなくて一旦中断していますw

特にSpotifyで聴いていたサウンドトラックがレベルが高すぎてドン引きしました。おそらく生演奏の録音ですね。メニュー画面も生音声の合唱だと思われます。

フランス人が西暦1300年代の自国を舞台にして作っているので、衣装や背景などの再現度のレベルが違う。

ただ、前作と基本的に設定やキャラクターデザインも一部を除いて全く同じのため、すごく目新しいものはまだ出てきていませんが

どうやら製作陣が言うには

ネズミが高解像度になったらしいですww

個人的には、動きがリアルになったかなと。

フレームレートが上がってるらしいですね。

まあ、相変わらずネズミに追っかけられるゲームなので。

このゲームは一作目も非常にクオリティが高いので、あえてキャラデザなどを変えなかったのは英断だと思います。本当はずっと続けて欲しい気もするのですがまだ前半のためどうなるかは分かりません。

今回も相変わらず残酷なシーンが多く、
屠殺場の動物の臓物の上を歩かされたり
積み重なる死体の中を歩いたり、
アミシアがさらに血の気が多く短気になっており、
スリングだけでなくきちんとトドメを刺しに行ったり(……)
今止まっているイベントでは、マシンガンの代わりに設置型クロスボウで敵をバンバン殺してました、、、


このままではアミシア姉(15歳)が殺戮マシーンになってしまう!

止めてくれるのはルカだけですwルカは相変わらずの文系体質で(専門領域は錬金術なので理系だが)走らなければいけない時は必死のヘタレボイスで叫びながらの移動ですw

母親が基本何もしないので、アミシアはかなり頭に来ているらしく、もしかしたら母が敵に回るなんてこともあるのかな…。

とりあえず一番平和な動画を置いておきますがこんなに平和なのは冒頭と、今のところここだけで、この素敵なお家も結局追い出されます。

次回はバトル的な動画を上げられると思います。


2024年11月11日月曜日

レッド・ワン

 キャラが濃すぎるという理由で観た



こういう人に向いている映画だった

筋肉至上主義

筋肉は世界を救うだろう。ドウェイン・ジョンソンの素晴らしい筋肉はもちろんのこと、200kgのバーベルを持ち上げるサンタクロースが見ものである。イブのプレゼント配布任務に4億3000万カロリーを消費するための筋トレである。

ドゥエイン・ジョンソンのファン

ロック様のファンは、この映画を見なければならない。上映時間の半分以上は彼を眺めることになるwww

サンタさんが好き

なんとも最強のサンタである。確かに誘拐はされているが・・・

最後に世界中の子供達に、まるでベテラン潜入工作員のように気づかれずプレゼントを届けて回る姿は、涙なしで見ることはできない。

おまけ:ルーシーリューの御足が美しい

ルーシーリューも55歳、、えっ、あれで、、、、、


クリスマスイブのプレゼント配布任務は、サンタという最強のお爺がいなければ成功しない、「不可能に近いミッション」・・・そう、ミッションインポッシブルなのである。


Santa Claus is Coming to Townの歌詞の内容は最低限理解してないと、あまり笑うことができないので要注意だ。

ところで日本ではこの映画は11月で終わってしまうと思うが実に残念だ。12月に公開すればよかったのに。

2024年11月3日日曜日

フォールアウト4 クリアしました(ミニッツメンエンド)

これからネタバレを書くので、先にブタの貯金箱動画だけ披露しておきます。

ブタの貯金箱ランチャーは、とある武器商人かなんかが友人に馬鹿にされてブチギレて作った武器で、そいつを探しに行ったら計4回はブタの貯金箱で即死させられた結果鹵獲した武器なのでその効果は折り紙付きでした。弾が少ないけどキャッスル戦で使ってよかった…

使っている間はそんな余裕はありませんでしたが、静止画で見るとちゃんとブタを担いでいて超カワイイ。でも当たると即死ww

一応ゲームクリアしたのですが、

インスティチュートにいる息子がやたら非難してくるので

結構粘って会話をしたのですが、どう足掻いてもこちらについてくれる気はない様子で。

調べたのですが、

息子につくと、ミニッツメンやバレンタインからはかなりの反感を買う。インスエンディングもあります。

ミニッツメンと一緒にいればどうしても息子と対戦することになる。

和解のエンディングって用意されてないんですってよ。なんかもやりますねw

私は成り行きでミニッツメンを選びましたが、プレストンガービーは好きじゃないです。彼を好きな人なんておらんやろ?ものすごい人づかいが荒いからなw「ところで将軍」はもうネタだから。なんだよ将軍ってww

レイルロードはおしゃれで多様性があって好きなのですが、人造人間が好きすぎてちょっとやばい連中だと思っていますwキャラは面白いんだが。 

Brotherhood of Steelは、ドラマ版と同じです。軍隊で一見ゲーム的には非常に楽しそうに見えるしヘリや飛行船も操っていますが

最初に加担するとなった時、やたら上から目線なのが気になりました。発言がきついし誰も笑顔を見せません。

ドラマ版でもすごかったですからね。内部の競争。ドラマ版の男性主人公は少々汚い手を使って無理やりパワーアーマー使ってましたし。パワハラブラック組織ですが、軍事力はピカイチだと思います。

消去法でいくと、やっぱりミニッツメンが一番平和なのですが。リーダーがなんかダサいのが気になるwあと将軍はやめて欲しい。

バレンタインはフリーランスの探偵なのでパートナーとしては非常にやりやすかったです。

しかしバレンタインは正義感の塊(警官の記憶と人格をインストールされている)なので、ちょっとでも不正を働くとすぐご機嫌斜めになりますwでも、個人的にフォールアウト4で犯罪行為は一切おすすめできないです。バレンタインに攻撃されるだけでなく、RDRと同じで民衆からゴリゴリに攻撃されますので。

どの派閥に属するか。

これはまるで日本の政治のようだなと思っていました。

こないだ選挙があったので特に思ったのですが、インスティチュートは地下で安全に持てるだけの富と科学力で世界を支配しようとしている与党みたいな感じですかね。内部でぬくぬく、あまい汁を啜っている。一番金持ってますからね。

ミニッツメン、レイルロードは小規模な野党、BOSは軍隊なので強硬派だと思います。

この中ではやはりミニッツメンが一番まともってことになっちゃうんですよね。

だって、人造人間で世界を支配するなんてやっぱりおかしいですから。

人造人間はどこまで行っても結局人造なんですよ。

フォールアウトの世界にはコンパニオンとの恋愛概念があるにも関わらずバレンタインにはそのような展開が用意されていません。彼は所詮人造人間だからだと思います。だがそこがいいとも言える。あの世界で恋愛したいとはあんまり思わないな。

ところで、息子は何をしたかったのか、考えた

息子は何をしたかったのか?なぜ母と和解しなかったのか?

これについては気になったので一応調べてみました。

どうも過去のネットの考察では、

母を解凍して起こしたのは息子本人。
その時点で息子はもう病で寿命が決まっていた。
だからインスティチュートを託そうとした。ということらしいのですが。

そういう説明はゲーム中にはなかった気がしますw

それに、地上と和解を試みた。という話や、ラジオの電波で演説を流しているのも聞きました。和解ができなかったから、攻撃してきたのだと思うのですが、

なぜ、母親という最強の手札を持っているのに和解に使えなかったのか。

息子には、「母さんのせいだ」と言われましたが和解のイベントは特に起きなかった気がします。コミュニケーションが全然足りていませんね。ただ、インスティチュートルートにするともっと親子の会話があるらしいのですが。

個人的には、インスティチュートがあまりにも閉鎖的で、一方的な演説ばかりなのに問題があると思います。直接姿を現したり、双方向コミュニケーション(電話くらいなら作れるだろ)ができていれば色々伝わったかもしれません。

これで最後の最後に和解のイベントがあればもっと満足度の高いストーリーにできたかもしれませんが。

それをしないのがフォールアウト、なのかもしれませんね。

ちなみに息子が母親を慕うような会話は、一応ありました。なんにせよ交渉がほぼすんなりと息子には通りますのでw

息子が残したもの

実は息子は最後に自分にそっくりの人造人間を残します。外見は10歳くらいの少年。そいつが前に一回しか会ってないのにこちらを母親と呼び、連れてってくれとせがみます。

ああそういう展開ね。そうやってシナリオに救いを持たせるのか。と思いましたが、考えようによっては残酷です。本物ではないですし。

だけど私が即答で「よし一緒に帰ろう」と選択したところ、女性主人公の声優さんの演技が素晴らしくてですね。泣きそうになっているのを堪えているボイスにちゃんとなっているのですよ。素晴らしいなと思いました。

まあ、結局、人造の息子でお茶を濁して終わるわけですが(見るたびにつらくならんのかね)、ここで「複雑やなあ」と思ったらそれが製作者側の狙い通りだと思いますね。


でも個人的に、「歴史は繰り返す」「人は過ちを繰り返す」という終わり方は好きじゃないので、「私には教訓がある」というセリフもあったけど、私は、ちゃんと人間は前進をするべきだと思いますよ。同じことをそっくりそのまま繰り返さないようにね。

あと、やっぱり情に流されるのは個人的にはろくな展開にならないなと思っています。ラスアス2がそうなんですよね。あれって、1で情に流された結果のツケを払わされる恐ろしいストーリーで、不毛すぎてしんどかったです。

2024年10月31日木曜日

フォールアウト4 お金を稼ぐ方法

お金を稼ぐ必要に迫られている。

フォールアウト4の世界はシビアだ。

たとえば売るものが沢山あっても、相手が金をあまり持ってない。

売るものが沢山あっても、持ち歩ける量に限りがある。

以上の理由から、お金を稼ぐこと自体チートがほとんどできないのだが私なりに解決策を書いてみたいと思う。

  • 水をつくる
    • 多くの攻略サイトが推奨している。なぜなら井戸を作れば自動で水ができるからだ。ただ、私はいつも水を8キャップで売っており、あんまり儲けになってない。
  • 敵の武器を鹵獲して売る
    • 一番高く売れる。ただ、重くてたくさん運べないのが難点。
  • クスリを調合する
    • クスリは高く売れる。
    • 響きが怪しいのが難点。
    • あと、やはり何もないところからクスリは調合できないので割とすぐに資源が尽きた。
    • スティムパックも高く売れる。
  • デスクローを狩る
    • デスクローを身ぐるみ剥がして売ると結構高値がつく。
    • だけど、どこにいるのかいまいちわからん。いきなりいらん時に出てくる。あと演出が怖い(実際は、間合いを詰められなければ大体勝てる)

そもそもなぜ金が必要なのか

おあつらえ向きに貯金箱が登場したがこれは地雷である


インスティチュートが攻めてきたのである。
先日テレポートして、息子に熱心にスカウトされたにも関わらずだ。これは後で「母さん!強い方につきなよ!」とか言われるに違いない笑

敵は人造人間とコーサー(工作員や殺し屋)だが、とにかく量が多い。

備える必要がある。

地雷をかなり集めたのだが、ぶっちゃけ設置している余裕がだんだん無くなっていく。

現在考えている攻略は(もう5回くらい失敗してる):
  • アルミと電気回路を集めて、赤い機体パワーアーマーを強化し着て挑む
  • 今日げっとした強力な武器を担ぐだけ担いで参戦する
    • ベースボールランチャー(バッティングセンターにある機械と同じ)
    • ブタの貯金箱ヌカランチャー(弾が特殊なためあまり無い)
    • ロケットランチャー(弾切れ)
と言いたいところだが、持てる重量を増やす必要がある。

可愛いが死ぬほど強いので注意。皆即死する

ただ正直、波状攻撃が強すぎるので、どっちかと言うと自分の防御力を上げた方がいいのかも。弾は鹵獲した方が早いかな・・・

マイアラーククイーンはなんとか一回で倒したのにこれはひどいなっていうイベントで止まっちゃってる。ここでニック・バレンタインに禿げ増してもらおう。

「この前誰かが頑張った時どうなったか、見ただろ」

優しいなあ

全然クリアできんけど

2024年10月27日日曜日

アランウェイク2 DLC「レイクハウス」をクリアしました

楽しみにしていた「レイクハウス」DLCですが、

海外勢が言っている通り、少々短く、肩透かしでした。

ナイトスプリングスが非常に面白かったのでちょっと残念です。

ただ、今回はアランウェイクの本質に迫るストーリーで

コルドロンレイクが

何をどこまで芸術とみなすのか

という問い、そして

人為的に、AIなどが真似して創った芸術は芸術とみなされるのか

などの、本質的な問いに挑む話でしたが

(特に、アランの文体を学習させて小説を書かせるタイプライターなど、まさに我々が直面しているAIによるクリエイティブ乗っ取りの恐怖をビジュアルからも感じました)

残念ながら、科学者の夫婦が喧嘩(競争)を始めてしまったため、研究がぶち壊しになり、実験体であった画家は気が狂って暴走。(しかしそれも、アランの力である可能性がある)

彼が命を賭して残した絵は残忍なオーラを放ち、スレッショルドと化していました。

アランの小説よりも遥かに禍々しい、絵画の力。

私にはわかるのです。

文章で禍々しいものを書いても、限界があるんじゃないかと(私もぐろぐろ小説は大好きですが)。私が油絵を大学で好んだ理由は、

油絵って、グロくすればするほど教授に評価されるのですよ。

洋画って、当時は特に、受験前からずっとそうでした。

だからもし凄まじくネガティブなエネルギーを持たせたいなら、絶対油絵だと思います。

なので、アランの小説より強い敵が絵から出てきている理由は、直感的にわかります。

その次にグロいのが「映画」じゃないっすかね、映画は、グロいのが多いですね、監督の精神を疑ってしまいますが、そもそも、まともな精神の人は昨今は映画撮らないと思うんですよね、

健康的な性欲を持って、アゲアゲエンターテインメントを撮ってたジェームズキャメロンの時代は終わったと思っています、

しかし、ジェームズキャメロンはリドリースコットと逆で、「機械=暴力」として描くのは本当に上手いので、きっとキャメロンは機械が怖いのでしょうね、リドリースコットが怖いのは「女」だと思います笑。そして人間が嫌い。

今回、私がモノマネして遊んでたエステベスが主人公なのは嬉しかったですが、独特の毒舌以外はあんまり面白いところがありませんでした。

まあ、個人的にはエステベス、独特の面白さがあるので、今後もちょっと出てきては毒吐いてほしいかなと思ったり。

クオリティはとても良かったです。特に音楽、サウンドエフェクト。ちゃんとホラゲになってました。

ただ、私はCONTROLはコンクリの建物の中で戦うのが鬱になるので、アランウェイクシリーズの方が好きです。




2024年10月20日日曜日

ジョーカー フォリ・ア・ドゥ

【少しネタバレあります】 


非常に評価が低く米国では最悪と言われている本作ですが見てきました。

37,39って初めて見たかもなw

ちなみに私はジョーカー自体は「嫌い」なので、あまりにも普通というか当然の報いじゃないの?ってドライに思っちゃいました。そういう映画です。目新しいものがない。

前作のジョーカーは評価されすぎましたね。私はあの時も「ジョーカーに同情してる人の気持ちがイマイチわからん」と思ってました。

社会的弱者だから人を殺して良いわけがない。

今回「女性と関係があまりなく、童貞だっただろう」と裁判で言われていてブチギれていましたが、つまり「社会的弱者」「弱者男性」に向けたキャラクターなんだと思うんですが、だからといってやっぱり、人を殺してはいかんのですよ。だから京王線で真似するような人が出てくる。そこは殺さないでどこまで頑張れるかですよ。殺す以外でも戦う方法があるのだから。特に男性はどうしても女性に比べると、弱者であるにもかかわらず結局暴力で発散しようとする人が多い。

どこが弱いんだよ、って思うわけ。

ただ、今回のこの映画に関しては、

「ハーレイ」をどう捉えるかが少し疑問でした。

今まで弱者男性であり童貞でありモテなかったアーサーが、ジョーカーになることで(?)ハーレイにみそめられたというか、ハーレイには魅力的に見えたのでしょうね。彼女の方から気に入って声をかけたわけですが、ジョーカーは社会的には裁かれる立場にあるわけです。

さてこの映画、いつもの如く派手に立ち回ってジョーカーが逃げ切れればよかったのにそうは描かれていません。

そこは、解釈が難しいなと思いました。

単純に、ジョーカーはやっぱり悪いやつだから。なのか、

ジョーカーは次へ次へと受け継がれるものだから、なのか。

数々の悪評がXに溢れる中、「ジョーカーは受け継がれていく」と書いている人がいてそっちが正解ではないかな?と感じました。

なぜかというと、

  • ジョーカーがハーレイを妊娠させる。そしてジョーカーは「後継ができた」と結論を出している。
  • ラストのあたりで、アーサーが逃げる中、ジョーカーのメイクをしたファンが追い縋ってくる。つまり民衆の中ではジョーカーは生きている。
  • そして最大のヒントは一番最後だと思います。明らかに、後ろの人はナイフで口を大きくしていますね。彼が、次のジョーカーでしょう。
前作でジョーカーは「伝染し」、今回も蔓延している。アーサーは有罪で終わる。けどジョーカーは民衆の中で生きる。

前作のブルース・ウェインとの年齢差もXで指摘されていましたが、おそらくブルースが大きくなったあたりで、また派手なジョーカーが出てくるのでしょう。
ハーレイがまるでただのツールのように扱われているような気がして、全然恋愛描写も共感できませんでしたが、神話のようなものだと思えばまあわかる気もします。
ただ、マーゴット・ロビーのハーレイとは全く違っていて、魅力は感じませんでした。
ミュージカル部分が蛇足なんですよね。すっごい中途半端だし。
しかも、惜しいのが、ホアキン・フェニックスも歌が上手いのですよ。とても優秀な役者なんだなと今回も思いました。演技も相変わらず上手いし。
だけどレディ・ガガを出すからミュージカルにするという安易な発想で、すっごい中途半端なミュージカル映画にしてるし、しかも最後らへんとかじゃあ他のミュージカルみたいに歌って終わるんかと思ったら歌わないし、他の有名な歌のパクリが多いし、
これ、きっと内部でも揉めながら作ったんだろうな〜、
って感じる作品です。
なんというか、「ジョーカー」というコンテンツの限界を感じました。


2024年10月15日火曜日

無一郎くんの出身地登ってきた

登山は

今(秋)と春しか登れなくなってきた日本

(富士登山は、夏と決められていますが)

9月も暑いので、10〜12月と、4月〜6月くらいですか。6月、やたら山ビル注意報が出ていて落ち着かないですね。熊は滅多に出ないとしてもヒルはなあ。

景信山は相模湖駅から登ったのですが、車道を途中まで歩くことになったので、路線バスはうまく使うべきだったかもしれません。

小仏峠までがすごく大変でした。景色もそんなによくないし、峠に何もないしw

峠から景信山に行けるんですが、そこから先はあまり木が多くなくて、明るい山でした。まあ見た目は明るくて気軽に登れそうですが一部岩が結構露出していたり、泥の道もあったので、あんまり、気楽に考えない方がいいです。

この平坦な場所だけ見るとピクニックなんだがね。


実は高尾山よりは高い。

だけど景信山の山頂に他のキャラクターの山とか紹介されてるけど

私は、富士山はいつか行くと思いますが、雲取山にチャレンジしようとは思わないっすね。

山頂ではなめこ汁うどんをいただきました。これがとても美味しかった。(疲れてるからねwww)

正直アニメとは無関係な景色しかなかったけど笑、私は山からたくさんエネルギーをもらえました。無一郎くんのおかげかもしれません。

正直ここのところずっと病んでいたので、ありがたかったです。

明日からまた病むかもしれませんが、一旦回復したので深刻な状況にはならないと思いたい。やっぱり、海、山はメンタルを回復しますね。

YAMAPの計測によると消費カロリーが1322kcal

これは私の基礎代謝より上w

でもそんなに痩せないよねwと思って体重計に乗ったら

体脂肪率-2%、体重-2kgだった、今だけかもしれないけど。ちなみにこれは偶然だけど、私の身長体重のスペックは無一郎と同じです。体脂肪率はかなり違うと思うけどもw


2024年9月29日日曜日

ベイビーわるきゅーれナイスデイズ とても良かったです

https://babywalkure-nicedays.com/

例によって小島監督のポストでベビわるにあっさりハマってしまった勢です。

1をアマプラで観て「これは良い」となり、「ある用務員」も観て、これもなかなか良いとなり、2も観て、今は毎週の30分ドラマも録画しています。 

一応言っておきますが、欠点はめっちゃ人が死ぬことです。なので人が死ぬのはちょっと、と言う人には残念ながらお勧めできません。

ベビわる全体の良さについて

まず女子2人組のアサシンってところがいいですよね。

今回の映画は特にそういう点があるので後述しますが、女の子同士でバイトみたいに殺しの案件を片付けていく感じがいい。

あくまでも仕事。食っていくため。1は生活費はバイトで賄えと言われ、せっかくアサシンやってるのにバイトをやる羽目になったり、2も借金を背負っていることが判明してやはりバイトをやっている。あくまでも、働く女子の話なんですよ。

男とのいざこざは殺し以外ではゼロで恋愛要素皆無、ハニトラ仕事もなし、女同士で暮らしてるの最高に気楽だよね!って感じがいい。2はレズ展開あるかと一瞬思ったけど、多分この二人はない。仲のいい女友達ってたくさん見て来たけど、本物のレズにあったことはないです。恋愛感情はね、邪魔だよね。

あとはもちろん、キレッキレのアクション。

そして個人的に「ファッションセンスの抜群の良さ」を挙げたい。これはドラマ版も素晴らしくて、毎回ファッションチェックに余念がないです。

基本的にコメディなのですが、ギャグのゆるさもいい。最近じゃお決まりのカフェで仕事の話をするシーンがもうお馴染みになってて見ててくつろげる。あとキャラクターも漫画みたいな、個性がある。

あと後述しますが、坂元監督のセンスなんでしょうけど時々すごいマニアックなネタが突っ込まれます。毎回それでなんかちょっとドン引きしながら、すごいなって感心します。


今回の映画

まず宮崎で女子旅楽しんでる二人。ビーチで水着でも、短パンにTシャツでビキニじゃないとろがまず配慮されてるし、そういうお色気要素皆無で健康的に行く感あって良い。これは女子ファンが増える理由ではないだろか。

宮崎という舞台

私は一度宮崎に遊びにいったことがある。

青島神社、鵜戸神宮、モアイ像なんかも見た。「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」っていうすごいホテルがあるのだが、そこがロケ地に使われていた。あそこは映画見てもわかるけど、エントランスホールがとってもゴージャスで、私たちはレストランを探しに行ったんだけど満席で、結局見物だけして帰ることになったwそれにしても凄まじい豪華さで、映画でもよく映えている。そのシーンではちさととまひろが「フォーマルな服」を着るという、スパイ映画によくある展開なんだけど、そのフォーマル加減がまた謎で面白かった。まひろのネクタイかわいい。

そしてなぜか青いカラコンw

最後の一大バトルでまるで南国のジャングルみたいなところで戦うみたいなのあるけど、私たちも野生のバナナ見つけて大変驚いたので、あれはガチである。

また、九州特有の人間関係も感じた。

七瀬が綺麗な九州弁を喋るけど、役者さん宮崎の人だからね。で、聞いてるだけだと「九州弁あったかいなあ」なんて思うじゃない。でも映画の終盤でわかるよね。メンツを潰されると豹変する。4年しか福岡にいなかったけど、わかるなあ、あの怖さ。


アクションは本当に素晴らしい!!

邦画でこれだけキレッキレのアクションが見れる映画はあんまりないはずなので、アクション映画がみたい人には本当に強くお勧めしたい。

あとすごいのが、まひろ役の伊澤さんも、池松くんも自分でアクションやる人なんですよ。だから緊張感が凄まじかった。しかも池松くん強いんだよなあ・・無敵キャラみたいになってた。仮面ライダーが弱いとは思わないけど、変身する必要性ゼロだったからね。今回。


池松壮亮氏の冬村がキーパーソン。

私はシン・仮面ライダーでしか彼を見ていないのだが、今回の方が迫力があったような気がする。別に仮面ライダーが悪いとかじゃなくてさ。キャラがちゃんと立ってる気がしたんだよね。仮面ライダーは、キャラとして合ってたんだけど、多分緑川ルリ子があまりにも魅力的すぎたり、敵の女性陣もみんな華やかでなんか男性陣が後ろに追いやられてたような気がする。

私としてはこの映画に興味を持っていただきたいというのがあるので、池松くんのキャラを紹介すると、「冬村かえで」という名のフリーの殺し屋で、殺しを始めた理由はちょっとしたことだった。

一度殺してしまえば、真面目な彼は、「もっと上手くできるはず」なんて思い始めて、銃の研究をしたり、サンドバッグで訓練を始めてのめり込んでいく。

そう、真面目なキャラなんだよ。なんかね、結構いるよね。日本の漫画やアニメによくいるタイプ。真面目で努力家で優秀なのに、全然他人と上手くいかないが故に、悪人を極めてしまう。

今回の映画では特に、相手を殺そうとしている時の役者の目に注目してほしい。

ちさとは元々血の気が多いので、ちょっと薬が回っているような、病んだ目つきになる。

まひろは獰猛な肉食動物のような目つきに。

だが、冬村は違う。スポーツ選手の目をしている。とても純粋で綺麗なままだ。彼にとって、殺しはスポーツなのである。極めなければいけないのだ。

そしてこの映画のいいところは、本人は自分がなぜ悪い道に行ったのかわかっているのに、誰も彼を説教しないところだ。

最後まで、彼に誰も本気で、興味を持っていない。そこがリアルでいい。


「仕事とは何か」

ちさととまひろは殺しを「仕事」と捉えている。

休暇中の仕事の依頼はわかっていても渋々出かけるし、早く終わらせて焼肉行こう、なんて言ってる、普通のOLと大差ない。「パワハラ」なんて言葉も普通に使う。

だが、冬村は違った。

彼は殺しに仕事以上の生きがいを感じている。報酬は受け取っていると思うが、「仕事」にのめり込みすぎて、雇う側から見たら非常に便利な男だし、モチベーションすら維持してあげればもっと働いてくれるだろうと思われている。

しかし、厳しいことを言うけれど、モチベーションなんてのは実体が不安定だし、雇い主がいればフリーでもやはり関係が生じる。

人間と働く以上、どこかで意識のズレが生じる。彼はそれで大変な目に遭ってしまう。この映画では、仕事に対する意識の描写が的確に行われている。冬村は、他人と働かなければならないのに連携を自分勝手な理由で壊してしまったのだ。

ちさととまひろがモチベーション低いと思う人もいると思うが、結局は仕事は結果で測られるし、人と働くのであれば人間関係も重要だ。

これについてとても考えさせられたのが、終盤で冬村が言う「どの殺しが一番楽しかった?」という質問。(台詞うろ覚えだけど)まひろは自分が殺したやつのことなんて覚えていない。だって仕事だから。

私もそうなんですよ。すごいドライなところがあるの。アメリカに影響されてるってのもあるけど。だから職務経歴を語れと言われると一瞬すごく嫌な気分になる。だから面接ではいつも、すごい仕事をしたんだと熱く語る演技をすることになる。実際したんだろうし、楽しいと思うことももちろんあるけど、でも結局みんな生活のためにやっていたんだと、私は理解しているから。

これはまひろも私も女性だから、ってのもある。男性には夢が必要。だから冬村は実に純粋な男なのだ。

だけど、純粋さと言うのは時に非常に凶暴になる。


キャラが良い

前述したけれどベビわるシリーズはキャラクターも非常に面白い。

今回冬村以外で見どころはやっぱり、「入鹿みなみ」。前田敦子さんが演じているんだけど、私はたまたま「クロユリ団地」や「町田くんの世界」が好きで、その時前田さんの演技力の高さに驚いた記憶がある。今回も期待を裏切らなかった。

アニメキャラっぽいツンツンした毒舌お局系女性で、やたら「私の方が7年先輩」と姉貴風を吹かしてくるんだけど、まあ、ありがちなツンデレを、後ほどかましてくる。

私は女性のツンデレは「はあ」って思う方なんだけどこれハマる人いそうだな……

男性のツンデレは状況によりけりだけどめっちゃかわいいと思うことは結構あります。

あとその時のデレの長台詞の内容がめちゃくちゃ面白くて笑いを堪えていたんだけど、その後打ち上げの飲み会でもさらにやばいネタをぶっ込んでくるのでぜひ楽しんで欲しいんですよね。

ただ、ネタがディープすぎて(アニメネタとアニラジネタなんだけど)流石にアニメ見る人間でもちょっと引くし、内容タイトルしか知らんし、引くほどディープなのが笑えるww(そしてそれを知っている坂元監督がちょっと怖い)

アニラジネタあるっちゃあるけど相手が知ってる前提でないと普通ぶち込まないだろwって思ったww


おまけ:田坂

田坂なあ、あいつ、ゴールデンカムイでいうとこの白石みたいな立ち位置だと思うんですよ。鬼滅の村田みたいな。(村田はまともなファンが多そうだからあんまり言わないでおくw)

田坂は仕事ちゃんとやってるけどなんか、なんかイラッと来るんですよね。真面目にやってるんだけどね。

あ〜また白石かよ〜みたいな(白石は時々マジでやばいが)

ちさとが名前忘れてる感じがすごく良かったです・・・

つか自分が名前覚えてるのがまたちょっと腹立つんだよな・・・


あとエンディング!!

エンディング良いよね。1を思い出すアイテムもあり、結局それよな。って思う。

すごいシンプルだけどすごいよくまとめてるよね〜。素晴らしい。


2024年9月17日火曜日

「エイリアン:ロムルス」超おもしろかったのですが?!

エイリアン:ロムルス批判してる人ってなんなの?!知的生命体ぶってんの?カッコつけてんの?普通に面白いじゃん!エイリアンのファンってめんどくさい人多いな!

↑という結論の記事になります。


確かに今までの「エイリアン」シリーズの焼き直しだしほとんど変わってない上に、イアン・ホルムがもう亡くなっているのにも関わらずCGでの出演。ただ、今回はウェイランド・ユタニ社がブラック企業らしい描写が冒頭にあり、そこでの底辺の社員の働きぶりや、生活の苦しさのようなものが窺える。

今までは宇宙船の中の話が多かったため、ちょっと新しいなと思ったし、会社に冷遇されているというのは今の時代だと感じる人も結構いるのでは無いかなと思った。

そしてもう一つ私が比較的新しいかなと思ったのが、ウェイランド社は人間の脆弱性を重く受け止め、強い人間を作るためマウスとエイリアンの遺伝子を掛け合わせた研究を行っており、注射すると遺伝子が取り込める薬品まで作っていたこと。

しかし生物兵器よりはマシなんじゃ無いかと。

個人的には「プロメテウス」の説明不足部分が気になっていて、今回の映画公開にあたって色々噂が飛び交っていたんだけど、エンジニアが人間を作り出した張本人たちで、イエス・キリストという完璧な人間を後から送り込んだところ殺されたことに怒っている、というのが本当のアイデアだったら非常に面白いと思うんですよね。(ダン・ブラウンが飛びつきそうだな)

エンジニアが作り出した人間が非常に脆弱で、呼吸できる気体の酸素濃度や、気温などの環境にかなり制限があることを、エンジニアが「失敗したな」と思っているんだったら、ウェイランドの研究は愚かではないと思うんですよ。


「人間の愚かさは感情で物事を判断すること」

この指摘は実は間違ってはいないと思う。実際非常に感情的な人が多いと感じるし、ちょっとしたことでキレ散らかす人がいる。

私としてはそれを逆手にとるのが一番いいなと思っていて、今まで、結構いじめられても放置したりしてたんだけど、最近は「怒る時はわざと怒れ」と思っている。それが意思表示になり、コミュニケーションになるからだ。

私は怒りの限りゴネて喚くやつとか超ガキだしそんなエネルギー残ってないよって思ってたけど、わざとやるのは有効だと思う。前の職場とか本当にすごくて、怒るとzoom会議なのに10分間他者を差し置いて喚き続けるやつとか普通にいた。大体30〜40代の男性で、中には日本有数の大学を出ている高学歴男性もいた。彼らはただキレやすい人たちなので、戦略にはなっていないけど。

私が今までフィクションで一番感情を排した決断ができるなと思った人物は「ゴールデンカムイ」のウイルクである。彼は人間でありながら、土壇場で非常に残酷な決断ができる人物で、仲間を殺したあと自分の顔の皮膚を剥いでいるんだけど、どんなに感情的な人間が嫌いでも私はそこまでできる自信がない。

エイリアンシリーズでは、アンドロイドが毎回のように感情に左右される人間を否定してくるのだけど、一応、本筋としては「いうても人間には良心がある」でいつも締め括られる。けど、この残酷な正論が私はいつも好きだ。これがなければ「エイリアン」ではない。


アンドロイドの「アンディ」がキーキャラ

アンディはディスクを追加されるとウェイランドの使者みたいになって残酷な決断が可能になるんだけど、それが、今までいじめられてたアンディではなくて万能感あって私はかっこいいなって思うわけ。だけど、先ほどの話に繋がっちゃうんだよね。

つまり合理性=善と言えるのか?というテーマ。

いや、これは前述の通りずっと付きまとう話だと思ってる。

時には残酷な決断を下さなければならない時もあるだろう。だけど長い人生を見ていくと、まあバランスかなと思う。残酷かどうかは主観だから。

優しければ脆弱なのか?残酷であれば強いのか?これは一生つきまとうと思ってる。

ちなみに残酷な時のアンディはずーーっとすごい悲しそうな顔してるんですよね。見どころだと思います。


それにしてもメタファーが強烈

今回の「妊娠・出産」のメタファーも強烈だった。

サナギと化しているエイリアンを攻撃すると女性器そっくりの口が開き、例の強酸性の液体を飛ばしながら中に棘とか仕込んでくる。確実にやられるとしか思えん。。

こんなの見て喜んでる人なんかいないだろ。。

前からずっと思ってんだけどやっぱりリドリースコットは人間のreproduce過程が嫌いか、なんか歪んだ信仰とか持ってるんじゃないだろうか。それか人間が嫌いなのかもしれんが。

冒頭でメンバーが一人妊娠していることがわかり超絶嫌な予感しかしなかったしプロメテウス見てる人は「オワタ」って思うだろうけど、まあ正解です。おもしろかったですよ(笑顔)


エイリアンがCGではなくてアニマトロニクス使用なのも良かった

ただ、もしかしたら予算的な問題かもしれないけどそんなにたくさん出てこなかったかな(尺の話ですが)。

前から言ってるけどCGはかなり頑張らないとどうしても違和感が残る。実写との融合がかなり難しいんだ、、私は、長年写真のレタッチをやっているから下手な合成がすぐにわかってしまうし、AIは皮膚をなめらかにしすぎ。どんなにメイクしても、加工しなければ普通は毛穴らしきものが写って、それがリアリティになる。

そこにきてアニマトロニクスやパペットは合成ではないので、ちゃんと作られていれば綺麗に現場の絵に融合できる。そもそも照明を考えなくていいのが楽なはず。CGの照明ってなんか非現実的なんですよね。まあ当たり前なんだろうけど。

あと最後の「アレ」は役者が中に入ってるそうです。


主人公は魅力的で「次のリプリー」になれるかもしれない

とはいえ、シガニー・ウィーバーは特殊だったよな。かっこいいし。4とか本当に最高。個人的には4がラストであるにも関わらず、「完璧なリプリー」だったと思う。色気も母性愛も最強だった。

今回の主人公は個人的にはラスアスのエリーそっくりだった。薄汚い環境に汚い格好でいるのもピッタリである。銃撃戦もできるし。

終盤で下着姿みたいになってるのは1のオマージュだろうか。


全体のテンポは非常に早くて構成力あると思った

ちょっと早すぎるか?!と思ったけど、私は遅いとしんどい人なので全然いいと思った。

とはいえ冒頭の、静かな宇宙を少しの間見せてくれるのはリドリースコットの作品だなあと感心します。意外と、あの、宇宙をぼーっと見てる瞬間が好きなんですよね。

 

2024年9月8日日曜日

箱男

私は安部公房の「赤い繭」が大好きで、あれが教科書に載っていること自体ご褒美だとしか思えなかった。

あんなの、勉強じゃない。国語、現代文は大好きで点数もよかったけど「赤い繭」は特に格別だった。森鴎外の「舞姫」がマイナス100点で「赤い繭」は200点といったところか。どこが満点なのかわからねーな。

「赤い繭」の最後で男は繭になるが、箱男はその名の通り男が箱に入っている。繭に「帰っていく俺はいない」が、箱男は実は箱に入っているだけで、脱ぐこともできる。

ではなぜ男は箱に入るのだろうか。

原作の小説の完読は間に合わず、途中までしか読んで無いのだが、とある男性は箱に入るとはどういうことなのだ、と「試しに」箱を被ってみる。成人男性が入れる箱なので、かなり大きい。洗濯機が納品時に入れられていた箱である。

そして文章内で彼は葛藤する。なぜか気分がいい。この気分がいいというのはなんだろうか。

例えば私で言えば、トルコのカッパドキアの「洞窟ホテル」なんかは最高だった。人類は古来より、「洞窟で寝る」ことで外敵から身を守っていたのでは無いだろうか。家屋よりはるかに安心できる感情が遺伝子に伝わっているのだ。

あと「寝袋」もいい。袋の中に格納されている安心感がある。頭が出ているのもいい。もしかしたら、赤い繭ってのはミノムシみたいな安心感を示唆しているのかもしれない。

だがこのストーリーは、「箱男は一つの町に一人しか、いてはいけない」という法則があるらしい。理由は不明である。私はやはりメタルギアソリッドを思い出してしまう。

スネークは一人でいい。一人しか、許されていない。と言う謎の法則である。

アメリカ大統領は一人しかいてはいけないと言うそういう感じの法則なのだろうか。

つまりクライマックスはこうだ。箱を被った男が箱を被ったまま、「箱男というアイデンティティ」を争って戦うのである。腕は出してもいいらしい。実に滑稽だが彼らは真剣である。片方は銃を持ち出す。箱を被っているので当たっているのかもわからないw

箱男を変態だと思う人もいるだろう。実際彼らのうちの一人は本物の変態プレイを好んでいる。

あと途中だけど原作でも彼(誰だかもはやわからんが)は、箱をかぶることで現実を覗き見できるのが楽しいようなことを言っていた。

そういえば映画ではひたすら女性の脚ばっかり見ていた。やはり変態である。変態なのだが、どうも様子がおかしい。彼らはまっすぐ生きることができない。なので女性ともまっすぐ関わるような感じではなかった。そして何よりヒロインが一人しか登場しないのだがこの「葉子」は、誰のことも別に特別好きではなく、ただ、変態プレイに付き合っているだけ。彼女は多分「暇つぶし」をしているだけだ。ファブルの「洋子」と大差ない。

そこには女性の敗北も勝利もなく、男性が幻想を見て終わっているような感覚があった。これは現実でもよく起きることである。男性は激しい夢を見て、女性を取り合うが、女性はその誰とも特別な関係を持たず、ただいなくなるだけである。そして男の夢は次のターゲットを探す。だから美女アイドルやグラビアが売れるのでは無いだろうか。


一つだけ言えるのは、赤い繭もそうだったけど作品に出てくる男性がひどく内向的な傾向にあると言うことである。他者と関わるのが苦手で、人間として生きることができなくなり、繭と化してしまう男。真っ当に生きられず、箱を被って生活する男。全部は読んで無いのだけれど、今のところ安部公房の作品はそれに解決を見出さず、ただ退廃的に、自分の殻に閉じこもって終わる作品が多い。


「メタフィクション」

原作は今佳境にあり、誰が「ノート」を書いているかわからない状況になっている。途中から筆記具自体が異なってきているのだ。しかし物語はあくまでもノートに書かれたことになっている。

さて映画内ではアランウェイクと同じセリフが出て来て、「このノートに書かれた通りに話が進む」なんて言い出す。しかも筆跡をコピーしてノートに書き足していく。誰かの話に書き足すなんて、アランウェイクだし、もしかしたらサムレイクがこちらに影響を受けているのだろうか。にしても、メタフィクションで落とすのはオチとしては少し陳腐な感じもする。


難解じゃね?!と思った人には

いや箱男は単純に、「箱に入った男性がすごくシュールで笑える」だけでも面白いと思いますよ。あんまり深く考えなくても、普通に笑えます。想像以上に走るし、想像以上に戦いますよw私としてはどうやって走ってるのかいまいちわからず、苦笑しております。

2024年8月17日土曜日

フォールガイ、非常に良かったのでお勧めしたいです

この映画を観ようと思ったきっかけはゴズリングのこのビジュアル。


彼の「ケン」はまだ終わっていなかったのだ……

「バービー」にてムッキムキに筋肉つけてきた「ケン」はちょっと不気味(笑)だったが、確かにあれ一回ではちょっと惜しいほどよく仕上がっていた。ララランドからは想像もつかない筋肉である。

私としては、この映画は、「ケン」が行き場のないその筋肉を活かすために出演したのだというそういう設定で観ているw

なお今回は「ケン」よりさらに仕上がっている。期待は裏切らないゴズリング。


映画全体のテーマについて

監督は「ブレットトレイン」のデヴィッド・リーチ。他の映画もそうなんだけどテンポが良く切れ味が良い映像という印象。ただし、ブレットトレインはマジで観ていて疲れた。エブエブでも疲れなかったのに。あの映画に真田広之氏が出ていなかったら色々詰んでた。新幹線も京都もぶっ壊してたし。

監督、なんとブラピのスタントダブルだったそうで、それでこの説得力ある話が作れるのか〜!と感心した。

この映画のいいところは「スタントマンに焦点を当てているところ」。ステイサムやトム・クルーズ以外は基本スタントダブルは確実に使ってると思う。ミシェル・ヨーが「自分でアクションやりたい」と言ったら止められたとぼやいていた。

スタントマンはなくてはならないし、実際、今回役者がわが「こいつが一番のスタントダブルで他にはいない!」と土壇場で叫ぶところで、謎の感動があった。実はこの役者、散々コルト(ゴズリング)をいじめていたのにも関わらずだ。

スタントマンはスタントのプロだ。

今回はコメディ映画だけど、コルトが「炭水化物をとれ!脳は糖質で動いている!」と叫ぶところとか、プロ感あって良かった。スタントマンは役者よりはるかに身体能力にすぐれ、自分の体の管理もできて、アクションや運転の知識も豊富なのだ。だからこそスタントマンが本気で刃向かったら怖いよねって思うし、やっちまえ!という感覚もあった。終盤でコルトが「これは映画なんだ。ハッピーエンドにしたい」と言う、メタ的な要素もあり、映画をつくること、作品を作ることに興味がある人にも刺さるところがあるんじゃないかなと思った。


数々の映画ネタを散りばめている映画好き向けの映画

LOTRのセリフが一箇所だけ使われていたwすごい速いシーンなので聞き逃したら終わりくらいさりげないんだけどそこが笑える。

また、全力で「テルマアンドルイーズ」のネタバレをしており、観てない人が可哀想になったが、アメリカ人なら絶対観てるだろと言う謎の自信すら感じた。

全体的に使われている音楽が90年代後半〜2000年前後なので明らかにその年代(が青春だった人)向けに作ってると思う。クリスティーナアギレラ知ってる人今どのくらいいるんだ。


ゆるいギャグセンス

ちょいちょいギャグをぶっ込んでくるんだけど、私が一番ウケたのは

「私の車まで送ってくれる?」
「いいよ」
3m移動

ってやつ。

最後に誰かさんが爆発するオチもすごいヤバかった。


主演二人がかわいい

ゴズリングはやっぱり可愛い。

この可愛さを言語化するのに以前から苦労している。ヒゲのおっさんのはずなんだがどんなに鍛えてもなんか可愛い。

というか引き受ける役が好きな女性に振られるトホホな役ばっかりの気がして、なんか庇いたくなってしまうのである。また全身から発せられる善人オーラのせいかもしれない。

あとテディベアっぽい。笑

エミリー・ブラントも可愛い

デキる女風の役が多いエミリー・ブラントだし、今回もデキる女性監督の役なんだけど、どっか抜けているキャラクターで、コルトがスタント失敗するのが怖くて採用に大反対するがずっと大好きで、情緒不安定なツンデレを何度も繰り出してその手の性癖がある人がどハマりするキャラクターになっていた。

また、なぜか窮地に陥るとゴズリングもびっくりの強烈な攻撃を繰り出し、相手がわかっていないのに半殺しにしようとするw

まあ監督らしいっちゃらしいキャラクターだなと思った。




2024年8月12日月曜日

フォールアウト4:レイルロード編

フォールアウト4の世界の勢力で判明しているのは

  • ミニッツメン(やたら将軍って呼んでくる人たち)
  • B.O.S.(Brotherhood of Steel。軍隊そのもの)
  • インスティチュート(息子を誘拐したと思われる組織)

そして、今回「レイルロード」という組織に接触することになった。そもそもバレンタインの手引きでインスティチュートの中に潜り込む方法を探している途中で、レイルロードにいる人なら「テレポート」に使う技術が解読できるだのどうのこうの言われて来たんだけれども。

このレイルロードっていう組織がちょっと変わってて、録画してたらすごい奇妙なことになってしまったw

便利屋のトムがすでに濃いぃキャラだったんだけど、その次に接触する「ツーリスト(情報提供者)」のリッキー・ダルトンがとんでもないキャラだった。

何を聞いてもハイテンションの愚痴で返ってくるw

あまりにも語り口調がエネルギッシュなため話の内容が頭に入ってこないレベル。

なのにディーコンが冷静な声で

「リッキーは暗闇に差す一筋の光だ」

って言ったので多分全世界が突っ込んだと思うw

どうも調べたところ制作側も気に入っているのか結構色んな場所に出没するらしい・・・。

設定がとにかく細かいので、あまり、追求しないでおこうと思います。私はあの喋りが強烈なのでまた聴きたいですwwwwww(しばらく腹筋が鍛えられました)

で、このディーコンがじゃあクールなキャラかっていうとどうも中途半端で、なぜかバレンタインと同じような変装をしてきたり、わざとなのかパスワード間違えて入れ直したり、かっこつけすぎて話が伝わらなかったり(私にだけど)、最後とんでもないオチで終わったので

私が引き寄せているだけかもしれないが流石のグラサンというほかない。

あと全体的にフォールアウトは会話が長すぎるので、途中でちょいちょい省略させていただいています。設定が細かいんだろうけど。そしてそこがウケているんじゃないかとは思うんだけども。

やっぱりフォールアウトってちょっと「変」なのがウリなんだろうなあ。

2024年7月31日水曜日

フォールアウト4始めました

アマプラのドラマが素晴らしかったので当時のセールに乗じて買ったフォールアウト4をやっとプレイし始めましたが

これいろんな意味で難易度が高い。(なので途中で難易度を最低ランクに切り替えました)

なぜ難易度が高いのかというと

まず説明が圧倒的に不足している。

チュートリアルなど基本ない。

そもそも、サバイバルがテーマなので「自分で見つけて攻略する喜び」を楽しんで欲しいってことなんだと思うんだけど、他のゲームはこれほどじゃない。やっぱりRDRくらいのわかりやすさは欲しい。(ロックスターゲームスって優秀だよね)

操作方法とルールが説明されないので結構大変。

これだけは言っておきたいけど拾い食いと、海やダムで泳ぐのはやめた方がいい。あっという間に死ねる。

しかしドラマをきちんと観ていたおかげで実はかなり助かっている!ドラマすごい。

バグが地味に多い。

一度、倒した敵を引きずるバグに出会ったんだけど、後ろ向いてまた前を向くと治ります。

今バレンタインさんがバグっています・・・・

武器・アイテムの種類が多すぎ!

なのにたくさん持てない。あと選ぶのが大変。

PIP-BOYの操作がしにくい

全体的にアステロイドシティみたいなレトロデザインは素敵なんだが、今時ダイアル式のウエラブルデバイスをキーで押していかないといけないしループしないし・・

一つのイベントに使われるマップが異様に広い

時間稼ぎされてるとしか思えない時がある。

ただ、フィールド広いのに一度でも行った場所はファストトラベルできる。

敵が割と容赦ない

VERY EASYってどの辺がそうなのかわからない。もしかして、素材が余ってるのがEASYってことなんだろうか?ノーティードッグやレメディなどに比べると何がEASYなのかわかりにくい。

イベントも多すぎ

主人公の目的は「息子を探す」ことなんだけど、関連してるのかわからないイベントが同時進行で多発するので結構頑張ってお断りしているw

なぜか英語音声が選べない

これはPS5だからだろうか?検索したらSteamは選べるらしいんだな。


もしこのゲームをプレイして嫁や仕事を失ったんだったら、そりゃ多分、ものすごい負けず嫌いとかなんじゃないだろうか・・・・。

私はRDRでもかなりのサブクエストをガン無視したので、今回もなるべく無視していこうと思う。ものすごい時間かかりそう。

別件ですが、「放射能の扱いが雑すぎる(甘すぎる)」のは否めません。放射能被害を医者に頼んだだけでサクッと治してもらえたり、薬摂っただけで治るのは、実際に被曝による被害を受けた方からみたらかなり頭に来ると思うので、少々センシティブな内容にはなります。

そういえば。前にやった「Man of Medan」は減圧症の描写が正確で、安全停止を選ばないと死ぬ可能性が出てきます。確か複数の条件が重なると死ぬんだったかなと覚えています。

ちょっとカニと戦い疲れたので、動画アップしてお休み中。zzz


2024年7月28日日曜日

デッドプール&ウルヴァリンが想像以上に面白かったです

私は実はデッドプールが苦手なので、観に行っていいものかちょっと悩んだものの

7月末で期限が切れる映画館チケットを持っていたので、「ヒュー・ジャックマンが見たいから」という理由で観に行ってみた。

結論から言って「ローガン」が好きな人はかなりハマれるのではないだろうか・・というのは、大きくなったローラが見れるのである。しかも役者もご本人様である。それだけでもかなり感慨深い。こんなの二次創作だろって思うくらい、ファンの願望を具現化してるのではないだろうか。

ヒュー・ジャックマンの演技はいつも以上に素晴らしかった。なんとなくなんだけど、やっぱりウルヴァリンに思い入れがあるんだろうなって感じた。本当に悲しそうな感じなんだよね。

それ以外はかなりやっぱりギャグをかっ飛ばす系の映画なんだけど、テンポがいいから下ネタでもすごい早口で捲し立てるからなんか笑って流せる感じだった。訳されてなかったけど「インティマシーコーディネーターに言いつけてやるからな!!」ってすっごい早口で言ってたのが偶然聞き取れて笑ったww

結構時事ネタをギリギリな感じで飛ばしてくるので、ハラハラした。

特に行き着いた「ヴォイド」が「マッドマクシー(マッドマックスっぽい)だな」って言ってたところでマッドマックスの下手なパクリの改造車(カッコよくない)に囲まれて、挙句ついに「フュリオサ」って言っちゃって本当にハラハラした。ジョージミラーが怒りませんようにwwwwww 

ところで予告編で「Like a Prayer(マドンナ)」を流してくれたの、本編では使われないんだろうなと思ったら派手に使ってアレンジバージョンも流してくれたので(シーンはアレだけど)、感動した。あの曲好きだし、世代なので。ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガードの予告編でブリトニー使ったくせに本編で流さなかったので今回もだめだと思ったけど予算が違うのか・・・

あと今作特に音楽の使い方が上手いなと思ったので、マドンナ世代だったら楽しめるかも。確かに下ネタのクズレベルから見ても大人にしかお勧めできないし・・・


例のローガンの話に付け加えるとローラとローガンの絡みは少しあるし最後はやはりかなり萌えたので、あの映画好きならおすすめはできるけど、全体的にふざけてはいるので、デップーが許せるかどうかで変わって来ると思います。

それにしてもウルヴァリン七変化みたいなの良かったですね。私は眼帯ウルヴァリンが好きですね。いるだけでカッコよかったですね。ほんと映える役者だなあと思います。

2024年7月26日金曜日

時透くんの出身地について調べていたらすごく笑えてしまった件

私は趣味の一つに登山を挙げている。

と言ってもガチ勢とは言いづらい。屋久島の縄文杉登山をなんとか無傷でやり遂げたので多少調子に乗った程度である。 

鬼滅の時透くんの住んでた山って実在するのかなと思ってYAMAPで調べてみたら、普通にあった。高尾山の先で、標高700mなので多分普通に登れると思う。けど標高が低いってことは夏は絶対登らない方が良い。去年昇仙峡行った程度で熱中症になりかけた。(昇仙峡涼しそうに見えると思うけど全く涼しく無いので注意です!)

炭治郎の雲取山は標高2000mあるけどこちらは別の意味でトロイ私だと登れないww

ついでに他のキャラも載ってたんだけど抱腹絶倒だった。このコンテンツちょっとおかしい。

※ひたすら東京をdisるだけの記事になってしまいました。ご注意ください


義勇さん:野方

野方と聞くと黒い思い出が蘇る。私は野方の横の駅に3年ずつ住んでいた。まるで野方に住みたいのに住めない人みたいだが偶然であるw本当は中野駅がよかったのよ。でも無理だったのよ。

都立家政のマンションは夜な夜な金縛りに見舞われなんとなくおばあちゃんが上に乗っかってる感じがして目がさめることがよくあった。これはこのマンションだけだったので多分目の前のお墓から誰かに訪問されていた。今は金縛り全然無いし。

沼袋はあんなに狭いのにお祭りをやるので駅に向かう時に人の足を踏んでしまったし、別件でおばちゃんに10分くらい説教されたことがある。マジで黒い。

西武新宿線にろくな思い出がないためにあの日々を思い出して別の意味で笑った。なんで自分が義勇さん苦手なのかよくわかった。

えってかファンの人は野方に聖地巡礼するの・・・・?いかん笑える(すいません)


煉獄さん:桜新町

叔母が住んでいる。

どうしても好きになれない町w(すいません)

まあ、沼袋や都立家政よりは多少ましなのだろうか・・渋谷に通勤とかだったら楽なのか。煉獄さんは好きです。


甘露寺さん:港区麻生台

港区女子キタァァァァァ!!!!!!!!!

ちなみに麻布台にもろくな思い出がない(どういう生活してたんだw)

黒い思い出なので語るのは控えます。お祭りは一回行きました。


伊黒さん:八丈島

何でこの人だけリゾートなのwww

島が好きなので一回行ってみたい。


なんでみんな東京都なのかしら・・・私は東京にいると黒い思い出が増えるから神奈川に引っ越しちゃったわ。あと東側は全然わからないですw京橋はちょっと勤務したかも。

一応フォローすると東京都内で好きな場所は

  • 銀座
  • 吉祥寺
  • 中目黒
この辺りはなんとなく雰囲気が良いなと感じます。


秋になったら景信山に登ろうっと♪最近はアレね。このへんもクマが出るから要注意だわ・・


2024年7月15日月曜日

アマプラで面白かった映画3「RUN」

英語の「run」には複数の意味がある。

動詞の「走る」

名詞の「走り(ランニング等)」

そして命令形の「逃げろ!!」である。

映画で誰かが「run!!」と叫んだらとりあえず走って逃げろと言う意味だ。

果たして、この映画で主人公は走って逃げることができるのか。

なにしろ、彼女、下半身不随なのである…。


主人公の母親は典型的な「ミュンヒハウゼン症候群」である。

冒頭で出産に何かしら失敗したのがわかるが、普通に見ていれば「このとき、娘が半身不随だとわかったのかな」と思う。

その後、彼女はなんかしらのリハビリサークルで喋っているシーンがある。ちょっと病んでるのかなと思う。

しかしこの映画、どんでん返しがなんと2回もある。どちらも悍ましい。


1回目はかなり早めに訪れるので言っちゃうと、実は娘は半身不随ではなく、ミュンヒハウゼン症候群の母親のために半身不随なことにされている。まずはそこでかなり同情する。母親、真っ黒である。娘さんがそれに気づき始めて薬局へ薬の問い合わせをしに行くまでがガチホラーテイストだった。なにしろ車椅子。勘付かれてるのか、とにかく外部への連絡を絶たれてしまうので、地味に熾烈な戦いが始まるのである。

実の母親の罪を暴くのってかなり大変だ……。

ただ、アメリカって割と児童虐待が多いのか、彼女に協力してくれる人も現れるんだけども……

母親がとにかく強烈だった。全体的にハイテンションのホラーテイストに演出されてるけども。


だけど、「ボーはおそれている」ほどではなかったw

正直、「男子から見た母親」の方が支配力が強いと感じる。娘は常に同性の母親に反抗的である。私もそうだ。(ちなみに父親に従順ではないww)

グレタ・ガーウィグなんてかなりぬるい。そもそも彼女は母親と痴話喧嘩する微笑ましいシーンばっかり描くw

それにしてもアメリカの映画ってすぐ親が「I love you!!!」って言い訳みたいに言ってくるの怖いよね…。ほんとの時もあるし、ただ解釈が違ってるだけの時もあるけど。

エンディングがなかなか強烈で、いろんな感想がネットにありましたが、
私個人としては「あり」だと思いました。ただ、めんどくさいので自分はやらんと思います。

この映画は、母親のメンタルを癒すとか、娘が罪を許すとか、そう言う感動系のストーリーではないので、ご注意ください。

2024年7月11日木曜日

鬼滅にキャッチアップしてみた

同僚が鬼滅のアニメ(柱稽古編)みたって言ってたので私もなんとなく見始めたところ、どうも話をすっ飛ばしていることに気づいた。

私最初のアニメ見たとき、柱が全員並んだ時にちょっと気分が悪くなって

これからこのド派手な集団見なきゃいけないのか・・・キツイな・・・

ってドン引きして以来、見てなかったっぽかった。遊郭のは見たのは覚えてたんだけど、刀鍛冶の見てなかった。

最初のアニメで柱全員紹介した時、なんとか見れそうなのが、胡蝶しのぶさんと時透くんくらいだった。 

それで刀鍛冶の里編を見始めたら、時透君がすごくよくて、面白くて、なんとか、時透くんのために最後まで見ようかなと思っていたら

盛大にネタバレを踏んだよね。

ネットは狭いわ・・・・・(狭くなった)

柱のキャラデザは本当にきつい。

甘露寺さんなんか、セクハラ誘発するお色気キャラみたいになっちゃってるし。(せめて見せブラにするべきだと思うんだけど時代的に無いか)なんて言うのか、個性を出せと言われてやけっぱちで描いてるのかなって印象を受けた。蛇の人と白髪の人と、なんかいつも泣いてる人もそうw

あのメンツだと時透くんくらいしかいないなと思ってたので、気に入ったのは、良かったんだけどね。

でも最後映画で観るのか、あんまり、周りがおいおい泣いてたら絶対冷めるから(笑)夜間にでも行こうかなあ。

私は鬼太郎誕生でも結局泣かなかったね、あれは、怒りの、激情の映画だと今でも思ってる。怒らないとダメなんだよ。


時透くんのいいところ

なんだかんだでマイペース

やっぱり周りがうるさいからね〜。時透くんもうるさいのは嫌いみたいで良かった。でも滅多に叫ばないからいい。おっとりした感じがすごくいい。

普段は攻撃しないタイプ

炭治郎起こすのに鼻摘んでて笑った。多分他の男子キャラだと蹴りとか入れるんじゃ無いかなと思うところw元々攻撃的な性格では無いことが伺える。

怒った時の底冷えする毒舌

いきなり口調変わるのがいいw兄の影響とはいえ、すごいギャップだと思う。

敵と喋ってる時のやり取りがいちいち笑える

「はいはい」とか「すごいね〜」とか無反応、いちいち可笑しかった。クールな敵を相手にすると面白くなくなっちゃうけどね。

天然ちゃんだけどどっかしっかりしているところもある

怒りを引き出さないと本気が出ないタイプだけど、リミッター解除すると後からぶっ倒れてしまう、天然系剣士だと思う。

「今すごく気分がいいんだ」という雑な感覚で戦ってんな〜と思ったら、あざが出る条件は明確に覚えてたりして、意外としっかりしてたりする。でも普段の天然ボケがやっぱり可愛い。

一番気に入ってるシーン

炭治郎に刀投げる前の、なんともか細いヘタレな叫び声、最初、「誰やねんww」と思って、必死で崖の上から叫んでるの見てなんか失礼だけど笑ってしまった。力尽きるとすぐぶっ倒れるのもなんかいいキャラ。まだ若いから、と思う。キャパシティが少ないんだなと。


それにしてもあの柱稽古編の最後はなんかいきなり

マイケル・ベイも驚きのハリウッド爆発して

いろんな意味ですげーなと思いました、、、

それから、無惨が、いまいち何をしたいのかよくわからなくなりました。

なんかもしかして盛大なおバカだったりしませんかね・・・・・・

あのおバカを止めるためにあれだけの貴重な命を使うのか・・バカはよくないね・・・

2024年7月7日日曜日

「ザ・ウォッチャーズ」評価は低いみたいですが

時間とチケットが余ったので観てきました。元々こちらは観るつもりでいましたが、あまりにも周りの評価が低かったので及び腰になっておりました。

結果としては父親の「KNOCK」よりは断然面白いなと思いました。

脚本やストーリーの凝り具合が自分好み。

ウォッチャーズの正体は明かされますが、背景を知れば知るほど面白い内容であり、その点では父親より上なんじゃないかなとw

主人公の抱く罪悪感、その罪悪感に足を引っ張られる姿にも共感できたし、最後はウォッチャーズの持つ良心(本人もちゃんと気づいていない)を見抜き和解するところもよき。主人公は、「自分の罪悪感とちゃんと向き合え」と冒頭から言われており、窮地に陥るたびにそれを思い出し、相手に語ることで窮地を脱出している。

連れて歩くオウムも含めて、ポエムな内容ではあるのですが、現実はきちんと進んでいるので下手すると、インセプションよりいいんじゃないかと思います。

実を言うとマトリックスやインセプションってなんでもありだからなあ〜って思っちゃうことがある。

あと、一部「Us」(ジョーダン・ピール)と似ている部分があり、ジョーダン・ピールの考える「ドッペルゲンガーの哀しみ」みたいなものも、感じました。

そういえば、アランウェイクも「スクラッチ」が出てきますが、スクラッチはあくまでもアランにスクラッチが取り憑いた状態なのですよね。

スクラッチは普段は雲のようになっており、それでもしつこく、アランに憧れ、アランを支配したいと思っているところも、似ています。 

2024年6月30日日曜日

クワイエットプレイス DAY1

クワイエット・プレイスシリーズはもう毎回観るようになりましたね。このシリーズは役者が変わっても設定が面白くてついつい観てしまいます。とはいえ、前作までのファミリーものはファミリーだからこその胸熱映画でしたが。

しかしあれですね、説明がないままいきなり地球にどかーんと落ちてくるので爆笑ものでした。でもエヴァンゲリオンもそうだったっけ。太平洋からいきなり来るよな。

今回は特に団体で襲撃してくるので、彼らの足音がうるさかったです。彼らはどかどか歩く時と、ハンティング時の静かな歩き方と2通りあるみたいですね。

内容は前の2作の方が面白いので、今回新しかったところといえば

  • 水の中で溺れる化け物を見れる
  • 猫ちゃんがとにかく最強、まるで化け物に関係せず、スルー
  • 化け物が謎の胞子?を培養して食ってた

さて私はエイリアンシリーズが大好きになってしまったのですが、理由は「コヴェナント」と「プロメテウス」のせいなんです。あれで、エイリアンという生命体がなぜ生まれたのかを解き明かそうとしているのですが、途中で投げています。シリーズを存続させるためでしょうか?

SFオタクとしては、「彼らの目的は何か」が気になります。もし生み出されたものであればその目的はなんだったのか。特にエイリアンは「寄生しなければ増えることができない」生き物であり、4ではやっと子宮を持ったのですがデストロイされてしまいました。

なので、クワイエットプレイスの残された課題は、そのクリーチャーの謎がほとんど明かされていないところだと思うんですね。確かに弱点はわかりました。特定の周波数に弱く、大量の水では溺れてしまう。だが、今回なぜ胞子の畑を作って食っていたのか?人間はそれに適した培養土となるのか?まあそもそも、地球の空気や重力に即適応するところも謎です。

もし次回作があるなら、SFオタクを唸らせる小難しい設定をお願いしますw

クローバーフィールド:HAKAISHAはそもそもコンセプトが異なるので、あれはあれで一発屋でいいと思うんですよ。でもクワイエットプレイスは続けたいなら、「地球を取り戻すために」ハンジみたいな科学者がクリーチャーを捕まえて実験とかしちゃうくらいにはなってほしいですね。

「メッセージ」が面白いのは、宇宙人の言葉を完璧に解析するところなんですよね。あれは本当に良いSFでした。能力まで授けられるし。

クワイエットプレイスの感想

クワイエットプレイス破られた沈黙の感想


2024年6月22日土曜日

バッドボーイズ RIDE OR DIE

結構良かったです。

この手のシリーズものの中ではよくできている方。

ギャグの切れ味もGood。特にマーカスがぶっ壊れてたり、パニックになるマイクに気合いを入れ直すシーンとか、いちいちぶっ飛んでいてテンションがナイス。

バディものはこのくらいふざけてるやつの方が好きですね。

ジェイコブ・スキピオがものすごい良かったです。すごい色気を感じる。彼はブランドン・ペレアと並ぶ若手ホープだと思います。奇遇にも両方ラテン系の顔ですが、私はラテン系が好きらしく…。

日本人と同じような黒髪を持ちながら、西洋人の特徴も備えていて。日本人で一番色気あるのがフィギュアスケートの高橋大輔氏だと思っているのですが、彼も似てますもんね。

キャラクターとして面白かったのがマーカスの義理の息子。海兵隊所属で自宅を襲撃されるとゲームキャラみたいに手際よく全滅させていく姿にマーカスが大喜びでかなり笑えるシーンです。しかも無駄に真面目で最後は敬礼と。

コンプライアンスにより元気なバイオレンスアクション映画が減ってきている印象もあるのですが、このシリーズ新作はふざけたギャグもあり、バイオレンスも躊躇がなくてスカッとする面白さがあります。

強いて問題があるとすればストーリーが若干わかりにくかったです。

個人的にリタとロックウッドの関係の一連のシーンがとても面白くて。恋人が実はやばい人だと知ってエレベーターに乗ってからの、躊躇のない「疑い」それに気づいて黙らせようと躊躇なく暴力を振るう姿、そして最後にやり直そうぜって言ってきてからの、許しそうで許さないセリフとか、実はロックウッドの発言にも、「合理的な理由」を感じたのも良かったです。

悪役がなぜ、悪役になったのか、アルマンドは犯罪者だからわかるというのもいい流れでした。そしてちゃんとどのくらい凄まじい拷問を受けたのかの描写もあったのが良かった。

撮影方法で結構遊んでいて、ファーストパーソンシューティングを実写でやったり、画面をやたら傾けたり、妙にカラフルな舞台だったりと、工夫が見て取れました。

音楽はもっともっとヒップホップしてくれてもいいな〜。ウィルスミスだし。

ウィルスミスはほんと、ビンタ事件なんか関係なくもっと映画に出てほしい。50代であの抜群のスタイル、彼ほど黒いタンクトップが似合うやつもいない。声とかセリフもわかりやすくてほんと演技も上手いと思う。

2024年6月17日月曜日

ALAN WAKE2 DLC (1) かなり面白かったです

アランウェイク2は初めからDLC配信を予定していて、それの込み込みパックを購入していた私はDLCが発表されてすぐにダウンロードしたw

予告編にもあったがローズ編はかなり強烈である。

 1. Number One Fan(一番のファン)

ローズマリーゴールドを主役に迎え、名前は伏せたまま、ウエイトレスのローズが最愛の作家アランを助けに行く話。

ご存知の通り彼女は電波なので、魚の剥製からアランのメッセージを妄想で受け取る。

しかし立ちはだかるのはアランのアンチと、アランの双子の兄弟という「スクラッチ」

スクラッチはアランの何もかもを欲しがるので、ローズも欲しがるのだが・・・

ローズは本編でもこの強烈な状況に対しかなりのタフネスを見せており、なぜかウエイトレスのくせに銃が撃てる。ショットガンと長距離ライフルをだよww

ずっと目が座っててとても怖かった。

エンディングも強烈なのでぜひご自身の目で確かめて欲しい。

ものすごい簡単にいうと、映画「バービー」をサムレイク風にアレンジした内容である。ただ、今回の場合、ローズは最後までアランを愛し抜くので一人で生きてくとかじゃない。だが、スクラッチの役どころは完全にケンそのものであった。

2.North Star(北極星)

これはジェシーの「ポラリス」を表している。

ジェシーが本格的に「ポラリス」の存在を口にするので興味深かった。

ただそれ以外は、「コーヒー教」とも言えるコーヒー中毒者の宗教に洗脳されそうになって困っていた。というか、宗教が何をやっているのか、実は最後までわからずじまいだったww

ということで中途半端なんだが、エンディングは驚愕で怖かった。一体何を暗示しているのか。

3.Time Breaker(時空の破壊者)

ティムブレイカーの名前をもじったタイトルだ。

内容はエブエブにとても近いが、ゲームならではの「別のマルチバース」に飛ばされ、平面になったり解像度が減ったり色々面白い。最後は驚愕である。アイデアものなので、全体がネタバレになるので動画は公開しなかった。自分で見ないと面白くない。(なお冒頭のサムレイクが面白かったので2に集約している)

また、ジェシーとティムのつながりがあるかもしれないことが示唆されているのが気になった。レメディユニバースは全体が繋がっているということが証明されたとも言える。


このあと別のDLCも配信される予定なので、フォトモードで遊ぶのもいいかもしれない。


2024年6月4日火曜日

アマプラで面白かった映画2「ユージュアル・サスペクツ」

1995年のアメリカ映画。だいぶ古い映画ではあるが、Xでおすすめされていて見てみた。序盤がイマイチ飲み込めず、あとクライムムービーがあんまり好きじゃないらしく頭に入ってこなかった。

中盤くらいから、ケビン・スペイシーの本領発揮といったところか。

私はケビン・スペイシーのちょっとしたファンなので(不祥事で表舞台に立てずにいるが)、彼が普通の弱そうな詐欺師をやるとは思えなかった。

これは絶対ケビン・スペイシーが何か企んでるだろうと。

映画の序盤で、麻薬密輸船が燃えており、その事件でケビンスペイシー演じる「キント」だけが生き残っていて、事情聴取を受けている。

でもおかしいと思わんか。この時点で。

他のメンバーは皆殺しで焼かれているし、一人だけなんとか生き残った男は、全身に火傷を負って息も絶え絶えである。

なのにキントは無傷。しかもやけに冷静だ。

他にもキントの話はおかしなところがあった。

「コバヤシ」弁護士が出てくるのだがどう見ても日系ではない。

百歩譲って彼のオフィスにあるヘンテコりんな日本語はまあ、良しとしてやってもいいが。

話も終盤に差し掛かると、「そもそも全部キントの作り話の可能性もあるからなあ」という気分になってくる。何一つ証拠がないことに気づいてしまう。

そして最後嫌な予感が的中するのだが、

おそらく初見では無理だ。特にケビンスペイシーが悪役をやりがちなことを知らない人も多いから。

ただ、ヒントがないわけではない。

特に途中でやけに冷静に敵を殺すキントのシーンもあるのでね。

2度見ると、2度美味しい名作である。バタフライエフェクトと似て、脚本が秀逸。


ケビン・スペイシーの演技はこの頃から天才級である。天才だからこそ不祥事を起こしてしまうのかもしれないと思うくらいだ。

彼はどちらかというと小さめの声で早口で喋る「おしゃべりキント」なのだがそれにもかかわらずものすごい滑舌がよく、英語の教材みたいな喋り方をする。というかアクセントが正確でクセがないのだ。その上、癖のない声なので印象にすら残らないのだがだからこそセリフの内容に集中できる。

本当に彼は素晴らしい役者だと思う。


2024年6月1日土曜日

マッドマックス:フュリオサ

この映画は以前から楽しみにしていましたが……


やはり前作に比べるとテンションや出力は半分以下かなと思いました。

以下に理由を挙げていきます。少しネタバレを含みます。

アニャの演技自体は素晴らしかったです。




アニャが華奢すぎる問題

アニャ、いくらなんでも細すぎる。太ってはいけないのかもしれないが、前作で筋肉つけてきた、元々ガタイのいいシャーリーズ姐さんに比べると圧倒的にパワー不足。

役作りを強要できないのであれば、あえてアニャ選ばなくても良かったんじゃないか?とずっと思って見ていた。

演技自体は大変良い。特に腕を切ったあとのガンギマリアニャが好き。最後のクリスヘムズワースボコっていじめまくる時の声とかもとても良かった。

それにしてもフュリオサって真面目だし笑わないよな。

アニャに気を遣っているのか、フュリオサに気を遣っているのか

両方だと思うが、女性をあの世界にぶち込んで貞操を守るのはかなり大変なはず。多くのセクハラから逃れるための描写が一件くらいしかなかったので、セクハラ大国日本に住む俺たちにはちょっと説得力がない。

私は数々のセクハラを薙ぎ倒すような話が好きなので、自分で描こうかなと思うくらいだ。

フュリオサが特別扱いになったことについて、説明していたのはディメンタス(クリスヘムズワース)だけだった。彼は、汚されていない女の子は価値が高いことを明言していた。

その割には惨殺シーンを見せつけているので、「メンタルの強い子」に育てたかったらしいが、フュリオサは最後までそれを怒っていた。

ジャックの説明が不足している

ジャック、突然出てきた気がするんだけどこいつ、いつからいたっけ?説明が欲しいw

いいやつなのはよくわかる。だが最後が雑すぎない?

個人的には一番気に入っているキャラクターなので(善良なマックスみたいな感じで)もうちょっと説明がな・・・

演出もキャラも既出なものが多く、迫力やテンポに欠ける

前作は唐突にものすごいスピードで導入が始まったため、度肝を抜かれて目が離せなかったが、今回はそれほどでもないのが残念。前作は全てが新しかったので、今更ウォーボーイズを見ても驚かない。遠くで軍楽隊のギターのお兄さんが見えるんだけど凄い遠かったwあれに代わるような、強烈な個性的なキャラクターは思いつかなかったのかな。

良かったところは

ディメンタスがポンコツながら、個性はあった

特に衣装や乗り物が特徴的。

イメージはローマの皇帝って感じか。

元々クリヘムが苦手なのは、傲慢でノリが軽すぎるあの雰囲気のせいなんだが、それを逆手に取った見事な敵役だった。キャスティング担当はクリヘムのあのふざけた感じをよく理解している。

マントのような上着が、最初は白くてくまちゃんがついてて、まるで純粋な男の子っていうイメージを醸し出しているが、残虐性が顕になるにつれて、マントが赤く染まり、最後は白と赤と黒に染まる。これは意図的に演出していると思う。

カーアクション自体は右に出るものはいない!

最大のメリットはここだ。

ジョージミラーのこだわりなのだろうけど、今回タンクローリーやらクレーン車やら、ハングライダー、落下傘なども使用し、空からの攻撃を試みていた。

前回の「ヤマアラシ」も大爆笑だったが、なんでもありである。

多くの人が気に入っていると思うが、ウォーリグのお尻についてる武器が大変面白くて、さすがジョージ・ミラー!と思った。こういった改造車に対するクリエイティビティは圧倒的である。

あと衣装がやっぱりとても好き。骸骨ヘルメットについてる無数の南京錠がカッコよかったな〜。あれでハロウィンしたい!!!!!!!!

誰か一緒にジャックやってくれ!私はフュリオサやる。


女性として思うこと

フュリオサは一種不自然なほど男たちから距離を置かれて敬われている。この件についてはあまり明確な描写はなかったが、実力ということなのだろう。

これについては、私もたまに思うことがある。

私は少し特別扱いされていることが多かった。

私はよくも悪くも、外見以外で女らしさがなく、フュリオサほどではないが髪を短く切っている。理由は癖っ毛だからというだけで、特に今の季節だとすでに癖毛が湿気を吸ってボリュームが増えているので、特におかっぱくらいの長さだとどえらい目にあってしまうのだ。

だが確かに、5歳くらいからピンクが大嫌いだった。

また、生まれた時から声が低いが、結局治そうとしなかった。

フュリオサは元々男らしい性格や志向だったのかもしれない。

自分が女であることを利用して、多くの男をたらしこんで利用することもできただろうし、うまく利用すれば彼らは奪い合いを始め、勝手に自滅するかもしれない。

だが、私やフュリオサはそれを良しとしないのだ。

男性はおそらくそれを察知しているのだと思う。フュリオサも私も、怒らせると怖いし、奪われた過去に固執し、復讐もしつこい。つまり「関わるとめんどくさそう」と思われている。

時折空気を読めないバカな男が寄って来ていたが、なぜ火に飛び込もうとするのか。泣く男など何人も見たし、長年の片思いで痩せていく男も見た。だが我々はそんな男には残念ながら同情はしない。しないと決めたのだ。

そういう意味では非常に感情移入はできたと言えるが、残念ながら私だったらあの環境下では筋肉モリモリにしていると思う。鍛えるのは好きだし、やはり男性と対等に渡り合うためには筋力、暴力が必要だからだ。

なぜ前作が良いと感じるのか

前作の後、マックスがどうなったかはわからない。だが、あの作品では、マックスもフュリオサも過去のわだかまりやトラウマ、後悔や復讐心と決別できているのだ。もちろん今作もそうかもしれないが、今作はただ復讐の鬼となり、なかなか残酷なエンディングになっており、フュリオサは半分くらいしか復讐が果たせていないのだ。

そういう意味では、今作は未消化な気分になった人も多いと思う。なぜなら前作で、完結するからなのだ。この後前作を見るとかなりスッキリするのでは。

2024年5月31日金曜日

アマプラで面白かった映画1「君の名前で僕を呼んで」

この映画は、同性愛映画なので少し敬遠していたんだが、ティモシー・シャラメがブレイクしたきっかけになった映画と言うので、軽い気持ちで観始めた。

最初に目を奪われたのは、夏の北イタリアの美しさである。

華やかで、パステルカラーで、どこを切り取っても絵になる美しい街。

そこで主人公のエリオは、アメリカから一夏だけやってきたオリヴァーに恋をする。

一夏の恋。

エリオは17歳で童貞を捨てたばかり。相手の女の子もいるのに、オリヴァーに惹かれていく。激しい恋のあと、やはり成就しない恋であったことを知らされるエンディング、と至ってよくある内容になっているのだが・・・

描写がとても美しいのだ。

ティモシー・シャラメの美しさはきっと永遠には続かないだろう。エドワード・ファーロングや、昔のディカプリオと同じ。今だけの美しさである。

そしてオリヴァー役のアーミー・ハマーもとても美しい男性だ。

特にバレーボールをしている彼の長身のしなやかさが素晴らしかった。

とにかく何もかもが美しい世界なのである。

同性愛ものなのに、露骨なエロシーンがなかったので、とにかく美しさを重視したのだと思う。

そしておそらく失恋したと泣くエリオの前に父が現れ、とても優しい言葉を投げかけてくれる。少し長いシーンだが、そのセリフの全てが素晴らしく、40代の私でも涙なしに聴くことのできないセリフであった。第一私の親はあんなに優しくないし、理解もない。イタリアだからなのだろうか。両親とも、同性愛に理解があり、素晴らしいことだと息子を慈しむ。

恋愛をした方が良いとは言わないし、しないほうが良いとも思わない。

だけどもし、恋をして、それが失恋であっても、そのことを忘れなくてもいい。その時の悲しい感情に蓋をしなくてもいい。感情は衰えていく。私ももう恋の仕方を忘れていると思う。でも恋自体が必要なのではない。見返りを求めず何かを真剣に愛する力があるか、それが大事だ。この力は、文章でも、映像でも、絵でも、なかなか表現が難しい上、スキルとして習得できるものでもない。

だからこそ人はそれを映画にするのだと思う。

私はこの映画を作った人はなかなかの天才だと思った。愛とか、恋とか、一瞬で過ぎるようなものを、綺麗に、丁寧に、その時の状態そのままで、保存して宝箱に入れて、いつでも取り出して眺めて泣くような、そんなすごい作品である。


2024年5月27日月曜日

関心領域

ちょっと感想が書きにくい内容だなと思ったのですが、(しかも内容が難解なのでまた書き足すと思います)

一番衝撃的だったのは、ユダヤ人を殺すシーンなどどこにもないのに、川で遊んでいると遺骨が流れてくるところですね

うわ〜、流すのかよ!が最初の感想。

その次に、ユダヤ人の遺骨は汚れているとしているのか、汚いから徹底的に洗うと言うシーンがあり、呆然としました。

あと、やはり終盤の奥さんの

「やっと理想的な家ができたのよ!17歳の時から夢に描いていた家よ!」

アウシュヴィッツ収容所の隣が〜???????

どう考えても嫌なんだが。

あのな、家を借りるとき周囲の環境見ろって言うじゃんか。私今のアパートだって嫌なんだぜ。面している道路、ひっきりなしにトラック、救急車が通る。神奈川らしく、ドンドコ音楽流している車も通るよ。排気ガスが凄い。

練馬の時なんて隣がバッティングセンター。博多の時は神社で、早朝から御祈祷が始まる。

隣で人体燃やしてても「理想的な家」なのかね。

思うんだがヘスはあそこで、「アウシュヴィッツの隣は嫌だ」って本当に言いたかったと思うよ。いつ言うかな?!!って思いながら見てたから。なのに奥さんは、女性でありながら珍しいよね。隣で悲鳴が上がっていて、お母さんは嫌になって帰っちゃうのにさ。 

この映画って、ちゃんと説明しない部分がすごく多いんだけど

人の感想見てると「やっぱそうか」って思う

観客が想像で補完する映画なのだ

そりゃお母さんはあきらかに嫌だろうし

あれはポーランド人かなんかの娼婦で、やったあと綺麗にあそこを拭いているんだろうし(多分)つまり奥さんとも、ご無沙汰なのかもしれない。ベッドが別々だったし。

靴もめっちゃ洗ってたからね。異民族は穢らわしいと言うことなのでしょう。


まあ、他の映画でもこの手のユダヤ人差別するドイツ人は見れますけどね。わかりやすいのは「縞模様のパジャマの少年」です。でもわかりやすすぎて、グロい。

あとね、差別だけで言ったら日本人でもこういう人はいるんだよね。アメリカ人でもいるね。

2024年5月3日金曜日

飛行機で見た映画2:「ドント・ウォーリー・ダーリン」

この映画は序盤はまるでバービーのようだった。

綺麗な街に住む主人公「アリス」は今時まさかの専業主婦で、夫「ジャック」がとても重要な仕事についていて、毎朝彼を笑顔で送り出し、昼間は同じ会社に勤めている男性の奥さんたちと喋ったり、買い物したり、家事をしている。

この時点で違和感満載である。

怖いのは割ると何も出ない卵のシーンである。

だんだん嫌な予感が増してきて、近所の主婦仲間が一人「我々はここにいるべきではない」と叫んだあと、自殺するシーンをアリスは目撃する。が、それもなかったことにされる。

フローレンス・ピューのキャラクターでそんなのを放っておけるはずがない。

彼女はある日、閉塞感を感じてスーパーへのトローリーバスに目的もなく乗っていたが、飛行機が墜落するのを見てしまう。

だが運転手は見ていない。ここは、「見えていない」のか「見たけど否定している」のかでいうと前者らしい。アリスの妄想の可能性もあると私は思う(この映画は、卵も含め謎が多い。アリスがこれは現実ではないと気づき始めているんだと解釈している)。

この時のアリスの「あんたどうしちゃったの?私は助けに行くわ!」が実にフローレンス・ピューである。

(後半で彼女の本当の職業が明かされると納得である。人格は変えられなかった)

アリスは外に出て、真実に気づいてしまうが、結局システム監視者に捉えられ、再洗脳を受けてしまう。

このあと「本当の現実」が映し出されるのだがなかなか恐ろしかった。


ジャックはアリスを「本気で愛している」というのだが。

それは本当に愛だろうか? 

私は「夫婦の在り方」についてこの映画で真剣に考えてしまった。

女性に稼がれたらそりゃ立つ瀬もないかもしれない。だがどっちだっていいではないか?男性が専業主夫をやったっていい。育児もやってくれれば非常に助かる。

問題は男性がそれを「幸福」だと思えないところなのである。

勝ちたいとか、優位に立ちたい気持ちはわからんでもない。が、愛している人に負けていただくという欲望はどうなんだろう?それは愛なのだろうか?

これは私も経験あるからいうけど、

いうこと聞いてくれるから愛してくれている は真実ではないし

支配しているから愛せている も真実ではない。

支配と服従は所詮、会社の関係と同じだし、無償労働は奴隷制度に他ならない。

無償労働と施しも大きく異なる。

施しというのは、自分の満足している価値を上回った残りの価値をプレゼントとして誰かにあげることである。ギブの精神は納税や無償労働とは全く違うのだ。

それに今まで見た「昭和の夫婦」って何パターンかあるけど、結構多いのが自分の手に負えない女性を娶って結局支配しきれず、先立たれたりするパターン。


それに少子化を改善するために結婚を奨励するのは筋違いだと思う。

結婚は実にトラブルが多い。トラブルのない夫婦など聞いたことがない。

結婚制度を一部無視して、施設で育てるやり方も私は悪くないと思う。国が手厚くサポートすれば、結婚せずシングルマザーの状態で日中はプロが子供を預かり、女性は働きに出る、でもいいと思うし、なんなら預けっぱなしでも別にいいんじゃないかと思う。

古いしきたりに強く洗脳されているのは男性の方だし、私はそれがとても可哀想だと思うのだ。だって昭和の夫は、自分の稼ぎは全部嫁と子供に吸い取られていたからね。それでも余るから、なんとか楽しめてきたけど、今の時代はそうもいかないだろう。

確かに男性が大人になるにあたって、結婚して子供を持ち、責任を背負って生きる過程は必要かもしれないが、私に言わせれば多くの男性は結婚してもその責任感をちゃんと持っていない。子供のまま大人になり、自炊も満足にできない人が多い。


だから結婚は必ずしも必須の通過儀礼ではないと思う。


だが、多くの男性は恋愛に強い憧れを持っており、その力は乙女ゲームなんて遥かに凌駕している強い本能である。それが彼らの哀れな部分なのだ。


飛行機内で見た映画1:「バタフライ・エフェクト」

配信にない映画で有名なものの一つに「バタフライ・エフェクト」がある。

先日台湾行きの飛行機内の映画ラインアップがなかなか素晴らしかったのだが、その中にこの映画が鎮座していた。

成田から台湾は3時間くらいしか時間がない。帰りは2時間ちょっとである。1本ギリギリ見られる感じであった。

しかも日本語字幕はなし。吹き替えもなし。台湾行きなのであっても繁体字である。 

雑音の多い飛行機の中で、必死で英語のヒアリングをしたが、英語がたとえわからなくても、何が起きているかはわかるかもしれない。

それでも序盤は主人公エヴァンの記憶がポンポン飛ぶので理解するのが難しかった。

エヴァンは少年期に、何度も記憶がブラックアウトし、突然「結果」に飛んでしまう。気づくととんでもないことになっており、母親にも「何があったの、言いなさい!」と問い詰められ、「本当にわからないんだ」と彼は泣く。そこで観客も「演出として飛ばされたわけではなく、エヴァンは時々ブラックアウトするんだ」とわかる。

この後7年後に話が飛ぶ。

エヴァンはアシュトン・カッチャー演じるイケメンに成長していた。

記憶のブラックアウトが病気だと思っていた彼は、すっかりブラックアウトが治って楽しそうに生きていたが、過去の記憶がないせいでケイリーを傷つけ、死に追いやってしまうのだった。そこからようやく彼は問題意識を持ち、過去に飛ぶ能力を手にいれる。

脚本が素晴らしかったけど、私は「7年間無責任に記憶を放置していた」のがいいのか悪いのか、それだけは気になった。

しかもケイリーと別れて引っ越すとき、彼はわざわざスケッチブックに「I'll come back for you」と書いて見せている。

必ず戻ってくると。

実際、ケイリーが死んでから戻ることにしたわけだが、ちょっと遅くないだろうか。


まあそれはいいとしよう。エヴァンは自分が病気だと思っていたのだから、仕方ないのかもしれない。


問題は、過去を変える能力を持ちながら、全然上手くいかないところなのだ。

エヴァンはこう見えて優しい青年だった。

ケイリーだけを救うことができなかったので(個人的には、ケイリーさえ救えればと思うのだが、結局他人の嫉妬に巻き込まれて酷い目に遭う)全員を救おうとすると自分がさらに酷い目に遭う。

ショッキングな展開が連続し、同じ能力を持っていたと思われる父が精神病院に入っていた理由がなんとなくわかってくる。

脚本は時系列なのに、ちゃんとわかるように展開していくのが素晴らしかった。


よくあるSF映画で、素晴らしい能力を手に入れたのに結局現実をほとんど変えることができなかった、というのはあるある。しかも大体のSFは最後バッドエンディングが多い。

教訓とも言える。だがエヴァンが本当に賢いなと思ったのは、エンディングである。要は欲をかきすぎると失敗するということである。アメリカ人は欲が強いが、本来はSFとはそういうものなのだ。過度な技術や能力を手に入れて自分を壊していく話が多い。

エヴァンは最後にとあることを諦めるのだが、なんとも切ないエンディングだった。


だが私はこれを現実に当てはめるとものすごい腹落ちするのである。


男女逆に考えたとき、私には度々、しつこく付きまとう男が現れる。

だが私は一回失敗しているし、彼らの狙いも知っている。残念だが、どんなに強く求められても自分の気持ちが動かない時は彼らに期待してはいけないのだ。男性は本能が強い。あとも先も彼らは考えていないし、大体「どうにかなるさ」と思っている。それ自体はいいのだが、「どうにもならない」と女性が思っている時は絶対に同意してはならない。

男性からの熱烈な好意は、お菓子をもらったくらいの気分で受け取るようにしている。彼らは私の一時的なファンなのである。今の私が好きでも60代になれば興味をなくすかもしれない。

エヴァンはケリーと両思いだったのに、どうしてもうまくいかなかった。神のいたずらなのかもしれないが、これは私の人生ではしょっちゅう起きることだ。私が好きになった男性がいても、無理やり付き合ったら本性が正反対だったり、優しかった人格が捻じ曲がったり、会社ぐるみで強引に邪魔されたりと信じられないドラマが次々と起こる。もし運命があるとするならば、それはとても残酷なものだと私は感じている。

私に運命を感じている男性というのは複数いた。彼らはその時だけは私をランキングトップに据えてプライズのように執拗に狙ってくる。だが生きている女性に隙はない、隙があるのは恋をしている男性の方である。だから男性による女性の殺害が起きるのである。殺さないと手に入らないからだ。

現実は小説より奇なりというが、私の人生に起こったことを脚色すれば簡単にバタフライエフェクトくらいにはなるかもしれない。

2024年4月21日日曜日

エイリアン4は素晴らしきレズビアン映画だと言いたい

先日エイリアンの4部作が全てアマプラで公開された。また、相変わらずエイリアンコヴェナント、プロメテウスも公開されているようだ。見ていないのは「エイリアンVSプレデター」のみ。プレデターがちょっと苦手なので、おそらく見ないと思う(第9地区みたいにギャグにしてくれればいいんだが)。

私は別にレズビアン映画が好きなわけではないのだ。だがエイリアン4は色々な観点から同性愛的なものを汲み取れる。実際何故か最後に男性同士のキスシーンがある(が、おまけか?)。

この回に出てくるリプリーはクローンである。複数のクローンの中の成功実験体であり、意志と記憶、そして素晴らしい能力がある。

リプリーは自分の階級も覚えているが実際はもはや普通の人間ではない。

もう一人のヒロインが私が絶賛してやまない「コール」、ウィノナ・ライダーの全盛期ではないかと思う美しいボーイッシュなアンドロイドだ。

彼女は見た目はボーイッシュな女性だが、彼女も人間ではない。が、意思がある。

この二人のキャラクターは惹かれ合う。そしてなぜ、お互い生きるのかを確認し合う。コールはリプリーを最初は敵視しているが、最終的には味方になる。彼女の実験体としての悲しみに同情したのだ。この時点でアンドロイドよりはおよそ人間らしい。

リプリーは最初に正義感溢れるコールの発言を聞いて心惹かれる。ミステリアスでクールでありながら、彼女を助けると提案するが、最初はコールは信じない。だがリプリーは気づいていた。「人間にしては優しすぎる」と。

エイリアン4の面白さはリプリーの存り方にある。彼女はクローンとはいえ、エイリアンを子宮から産み出した。エイリアンの母になったのである。ここで「孫」にあたるニューボーンエイリアンが、リプリーを母と慕う。不思議なもので、リプリーもニューボーンが孫であることを肌で理解している。そして、母性を示すのだ。

この二人は自分の存在を持て余している。コールは破棄されるはずだったアンドロイド。リプリーは自分が兵器として利用されるクローン。が、コールよりは大人で、その状況をなんとなく受け入れている。

この二人の行く宛のない旅、そして、コールがリプリーを殺すはずだった運命が良い意味で捻じ曲がっていくこと、この切なさが絶妙である。コールはリプリーのトラウマを心配し同情、リプリーはコールの正直な正義感に感心し、放っておけず何かと世話を焼く。

レズビアンは必ずしも肉体関係が必要だと私は思っていない。この映画の監督は、その微妙な人間の心の機微をよく理解されていて、無理のない、奇妙な人間関係の展開を興味深く描写している。

それに何よりも私はこの映画でウィノナ・ライダーの真骨頂を知った。彼女は発声も物腰も少年っぽく、華奢な体つきも女というより男の子っぽさがある。そこにこの正直で純粋な性格をつけたのだから最高に可愛らしい。そして対するリプリーはミステリアスで大人の完璧な女性。人間の形をとりながら自分の子孫であるエイリアンの母を呼ぶ姿には母性を溢れさせてしまう。 男女でも、親子でも、姉妹でもない、不思議な愛がそこには存在していると思う。

2024年4月15日月曜日

Amazon Prime Videoの「フォールアウト」

このドラマは、ゲーム「フォールアウト」の実写化である。

感想の前に、こちらの記事を見てほしい。記憶に新しい人もいるかもしれない。

https://www.gamespark.jp/article/2015/12/22/62669.html

なんと!「Fallout4」にハマりすぎて、仕事と妻を失ったロシア人の男が、ゲーム会社を訴えると言い出したというのである。

そんなに面白いならやってみたいという心境と、

そんなにハマって仕事を失ったらどうしようという心境の間で当時の私は揺れた。

そしてゲームによって仕事を失うのは危険と判断して見送ったのである(笑)。

しかしこのドラマを見て、ついに「買おう」と思ってしまった。つか安いし。

そのくらい、ドラマが面白かった!!日本のアマプラランキングだけ入っていないなんて日本はどうかしている。「日本」という大きなVaultに騙されているのではないか???!!!


何が面白かったかというと

ストーリーが面白い。徐々に展開する世界の謎。そしてひきを作るのが非常に上手い。

どっかで見た展開だなと思ったらジョナサン・ノーランが関わっている。ウエストワールドとどこか似ているのだ。グールとエド・ハリスがあまりにも似ている。情け容赦のない賞金稼ぎのグールが、ドカドカ人を殺し、グール故に不死身でありながら時々人を食べなければいけなかったり、薬を飲まないといけなかったりする。

舞台は核戦争で荒廃したアメリカ。そこには無数のシェルター「Vault」が地下に設置されており、お金持ちは地下で暮らし、シェルターに入れなかった人間は「レイダー」荒くれ者として地上でサバイバル生活をしていた。

主人公は「Vault33」の人間。ある日襲撃され、父を攫われる。ここまでの展開でもなんともいえない不気味さが最初からあった。その不気味さは、「ミッドサマー」などアリ・アスター監督の作品によくある、

ここは平和で安全。みんなニコニコしている。私は、うまくいっている。

と思っていたのに、その世界がとんでもない嘘を隠していたことがわかる前兆だ。

人間は見たくないものから目を逸らす傾向にあるのがよくわかるイントロダクションだが、それはあまりにも露骨でもはやコメディであった。

そう、この作品、父を探して地上に出てしまう「ルーシー」がありとあらゆる危険に巻き込まれる割には、どこかコミカルな展開も多い。

良質なSF作品であり、安部公房や星新一が描く「シュールな統制された世界」と非常に共通点が多い。

設定は全ては明かされていない。考えてもくれたまえ。ルーシーのいたVaultは33番なのだ。31の真実は最終話で明かされるが、1〜30までは描かれていない。唯一、ルーシーがうっかり迷い込んでしまった「4」がこれまたシュールな世界である。33とも違う。コミカルだなと思ったのが、「12階ヘは絶対行くな」といわれるのでついつい行ってしまうところなのだ。

これは、最近見る作品に多い。例えば「アランウェイク2」ではサム・レイクが捕まっていて笑、「そこにあるナイフを取ろうと思うなよ!そこにあるナイフで私を刺そうとなんて、思うな!」と言うのである・・・

「押すなよ!絶対に押すなよ!」手法はこの後も出てくる。

ルーシーは、「Vault4」にて安全な世界と思っていたVaultに大いに疑惑を感じ始める。脱出方法もどっか変であった。そして最終話で見事にその理由がわかるのだが。

この世界は放射能でいろんなことがおかしくなっていて、なぜか指を切り落としたのに別の指をくっつけることができたり、そもそも「グール」が生まれる過程も簡単すぎてよくわからない。それに「放射能による症状」を緩和する薬も存在する。また、実験によって生まれたという怪物もなんでそうなったのかよくわからなかった。この怪物が見た目がウルトラマンシリーズよりもコミカルで単純なデザインでそれもどっか笑えるものがあった。

フォールアウトという作品の魅力はその全体的なデザインのレトロかわいい方向性(Vault Boyのデザインは前から気になっていた)や、一見ドシリアスな設定でありながらシリアスになりすぎないシュールな笑いを突っ込んでくるところである。

手品で体が真っ二つになったかと思えば、それがくっつくような、あの謎感がいい。

無論「核を馬鹿にすんなし」という意見もあると思うしその辺は実にアメリカンである。だがおそらくこの作品のメインテーマは反戦や反核ではない。これもアメリカらしいのだが

少し厨二病寄りな、都市伝説のようなストーリーを通して、人に「権力者を疑え」といっているのである。

オッペンハイマーを見た時、核の話よりも人間関係や、政治の話が割と絡むなと思っていたのだが、これはアメリカ人が

核そのものよりも、それを使う人間に気をつけろ

と考えているからではないか?と感じた。

日本は被害を受けたと被害者づらしていればこの手の論争から逃げられるのでちょっと未熟な感じがする。問題は常に、

「核を使う人間」側にあるのだ。


私は今からシーズン2がとっても楽しみだ。

2024年4月7日日曜日

「お嬢さん」をなんとなく見始めて仰天した件

評価が高いと聞いていた「お嬢さん」って映画を見始めて仰天してしまった。 

大どんでん返しの脚本でまず驚かされるが、題材もなかなかのグロさである。

エログロサスペンスで、随所で日本の「春画」が出てくるのだが日本の春画は結構露骨でエログロい。

それを地でいこうとでもいうのか、タコを飼っているらしい(本当に触手プレイをしているかは分からないw)。表向きは「朗読会」と言っているが読まされているのは露骨な性描写のある官能小説。

おそらく作者は、露骨に性消費される女性を解放したいと思ったのだろう。

そして本作品では徹底的に男性が悪いやつとして描かれているが、どいつもこいつも女を甘く見過ぎである。レイプしようとして毒を盛られたり。「女は力ずくの関係で極上の快楽を感じる」と信じていたり。いやそもそも、自分が騙す側にまわっているつもりで本気で恋をし始めるあたりが男の悪い癖だ。

そして男はしつこい。

「お嬢さん」の秀子は、何度も朗読会をさせられて知っていた。男の浅はかさを。

彼女は男を信用できないし、好きになれないのだろう。

女中としてやってきた「スッキ」に興味をもち、たくみに誘惑し、惚れさせてしまう。それは最初の策略とは異なっていた。だが結局秀子が本気で好きなのはスッキだけなのである。

最初はスッキが主人公のように描かれていたが、それは視聴者側の立場からしたらその方が入りやすいという点は否めない。

だが後半、主人公は秀子に移る。

秀子は運命に翻弄され自宅に監禁されていた「お嬢様」であったが、びっくりするほど賢い女であった。それに彼女は恐るべき方法で最後まで男に身体を許さなかった。男の目の前で裸になったとしても、身体を許さないというのはもはやテクニックのようなものである。

レッド・スパローも似たような話だったかもしれない。

私はこのような強い女たちが、それでもなお美しさとエレガンスを失うことなく、周りのしょうもない露骨なエロばっかり考えている男たちをまるで虫ケラ以下の存在に見せる、そんな物語が大好きだし、私もそうありたいと思う。


ただなんというか全体を通して、この監督ド変態なんだろうなあ、とは思った。

あと韓国人の日本語がわかりにくい。

2024年4月2日火曜日

マルセル 靴を履いた小さな貝

Amazon Prime Videoでは先月から割と面白い映画が配信になっていて、この映画もそのリストに入っていた。

予告編を見てぜひ劇場で観たいと思っていたものの、神奈川県だとやはり上映劇場が少なく、ギブアップした映画である。

自宅の粗末な環境で再生したものの、マルセルの可愛らしさは冒頭から私を虜にした。

これぞストップモーションアニメ映画のベストに入る作品だろう。アカデミー賞ノミネート当然である。

手間暇もそうなんだけど、

  • キャラクターのオリジナリティ:貝に目と足をつけるというデザイン、そしてなんと口もついている
  • 情緒的なストーリー
  • マルセルの性格づけと、声優の秀逸な演技
  • SNSの良い面悪い面の正確な描写 
全方位から見て隙のない作品でありながら、ほんわかとした雰囲気にビターな「少年の成長」を織り交ぜ、それでもなお悲劇の作品ではないところなど、非常に完成度が高い。

老いる者からの励ましの言葉は、誰にでも突き刺さる、普遍的なアドバイスである。

アニメ作品として私が一番に評価したいのはマルセルの声優の技力である。演技もさることながら、声の出し方がすごい。一体どうやっているのか気になった。
キャストは絶対子役の少年に違いないと思って調べて仰天した。なんとコメディアンをしている成人の女性(アラフォー)だというのだ。どうしたらあんなハスキーな男の子ボイスが出せるのだろう。

普段の声をYouTubeで聴いてみたところ、元から声のトーンが高めでハスキーではあった。良いところは、彼女の英語の発音である。教材みたいな喋り方だったw絶対に聞き取れる滑舌の良さ!

ちなみにジミー・キンメルライブで声を披露してくれるのだが、片耳に指を入れないと自分のマルセル声が聴こえないんだそうだ。やっぱ特殊技能だな。

海外の声優は技力がすごいという印象がある。今までで一番驚いたのがロードオブザリングの「ゴラム」であった。私はてっきりアンディ・サーキスの声を加工していると思ったのだが、なんとあれを地声で出しているらしい、、もちろん、演技はしているのだが……

アンディ曰く「家の猫が毛玉を吐き出そうとしている時の声を真似した」そうである。

そういえば、ロバート・パティンソンは「君たちはどう生きるか」で完全に声を変えてアオサギを演じているが、彼はもともと地声の存在感が希薄なので(笑)、たまに映画を見てると「ああ今回は声を変えるのか」なんて思っていた。特に「悪魔はいつもそこに」ではわざとらしいくらい声を変えていた。パティンソン君は声を変えることで役になりきれると思っているらしい。

声や滑舌はもっと重要視されていいと思っている。なぜなら、邦画で字幕がないとき、滑舌の悪い役者がいると何を言ってるか理解できないことがあるからだ。字幕というのは案外便利なツールなのだが、本来は字幕がなくても理解できないといけないし、字幕は映像制作側から見たら無いのが前提である(ただしエルフ語などは除く)。ちなみに日本の実写俳優だとやっぱり堺雅人さんの滑舌は綺麗。すごい特訓しているそうだ。

ところでオッペンハイマーを観た後「私は貝になりたい」をなんとなく観てみたのだけど(悪趣味)、あれに出演している米兵は異様に発音が綺麗で、なんなら日本人より聞き取りやすいのでは?と思った。無論相手が日本人だからわざとやってるのかもしれんが。

あの映画は、英語に字幕をあまりつけないという意図的な演出により、英語を理解する視聴者が「あ、今絞首刑って言った」と理解した数秒後に遅れて日本語に通訳され、中居くんが絶望するという、なんともいえない独特の味わい方がある。

2024年4月1日月曜日

「オッペンハイマー」の個人的な解釈

今回はクリストファー・ノーランにしてはファンタジー色が全くなく、IMAXで観る必要性は確かに薄かった。個人的には音響の素晴らしさが特徴的だと思うので、映画館で観る必要はあると思う。

物理学以外の点でも難解で字幕を追うのに必死、字幕なしで理解できそうなのは妻のキティのセリフくらいである。


この映画は、ただオッペンハイマーの栄光と盛衰を描いたものだと思う。半生。オッペンハイマーの内面を描いているため、自伝のような感じで。

物語としては、過去を回想していく形にはなるが、ケンブリッジの留学時代は短い。せいぜいホームシックだったことと、数学が苦手(意外だが、サイエンス好きとしては共感するものがあった)、実験が苦手なこと、なのだが、ここで重要な人物と出会い、物理への道が拓ける。

物理学に自信をつけたオッペンハイマーは帰国後大人気教授となるが、共産党に傾いているのが後日仇になる。(が、ここはオッピーのせいではないと思う)

ドイツが核分裂を発見したことで、オッピーの周りはすぐにそれを実験し確証する。この時点でオッピーの頭には「爆弾になる」とわかっていた。

あれよあれよと進んでしまう核爆弾の構築。「ロスアラモス」はオッピーの提案で20億ドルをもかけて街を作り、街全体を実験・開発場とした。これはアステロイド・シティの元ネタらしい。

この時代は流れが早く、7月に実験が成功したら8月に日本に爆弾を落とすともう決まっていた。ヒトラーが自殺した後、アメリカは早く日本も降伏させたいと思っていたのである。(無論ロシアに対して優位性を持ちたいのだと思うが)

この「日本に落とす会議」は重要な会議である。私に言わせればこの時代の日本は世界の悪役であった。ヒトラーが自殺したらもう日本の敗北は目に見えていただろうし、様々な口頭も含めた戦争の記録を見ても、日本は悲惨な状況を国民に強いていたのだ。

日本がしつこく「負けず嫌い」を通してくるであろうことを米国は理解していたので、マット・デイモン演じるグローブスが「2回落とす」とこの時点で言っている。

しかし周りは「日本に警告を出すべきではないか」と2回くらい言っているし、倫理観はしっかりあったと思う。(ストローズのWikiに「栃木の日光に警告を一個落としては?」という提案がある)

戦争映画によくあることだが、特に米国の場合「一般人(兵士も科学者も)と政府のお偉いさんや軍のトップ」との対比が描かれることが多い。つまり戦争をお偉いさんが利益重視で操作しているのを批判するパターンである。

広島に原爆が落とされた日、オッペンハイマーは大絶賛を受けるが、この時の彼の心理描写はぜひ映像で観てほしい。秀逸だ。

セリフだけ聴いていたら全日本国民とドイツ国民が激怒しそうな内容なのだが、彼の心は裏腹だった。

私はこの感覚を知っている。この感覚のせいで心療内科に通ったりして、結局治らず脱サラしたのだから。

ノーランはこの感覚を知っている人だと確信した。私だけではないのだ。


終盤というか、最初から連なるイベントとして、「オッペンハイマーがロシアのスパイかどうか」を問い詰める聴聞会がある。裁判ではないのだが、オッピーが水爆の開発に反対したのが表向きの理由で、最前線から外そうという動きが出ていたのだ。

だがこれを裏で操っていたのがロバート・ダウニー・Jr.演じるストローズである。

こいつが一番の曲者だった。

曲者なのだが、なんとも人間らしい。彼は科学者ではない。科学者に馬鹿にされるのが耐えられず、恨みを晴らそうとした人物である。

気をつけた方がいいのは、これは現実でも起きうることだということだ。この話はノンフィクションである。

どんな人間だって小馬鹿にされたら恨むだろう。ましてや、絶大な力を持った人間は相手を馬鹿になどしてはいけない。彼らが勝てないとわかっていたら、なおさら丁重に扱わないと、痛い目を見る。

オッペンハイマーはエンジニアのようなものだ。

私は日々エンジニアとお仕事をしているが、傲慢な人間を嫌というほど見てきて、相手にしてきて、本当にこの業界を辞めようと思ったこともあった。

だが、デザイナーにも傲慢な人間が多い。デザイナーの場合なぜか実装ができなかったり、大したものを作れない人間に限って肩書きだけで偉そうにする人間が多い。おそらく、できないから大きく見せなければと思っているのだと思う。

映画を通して、オッペンハイマーが傲慢だと思うシーンは少なかったが、実際の行動を羅列するとまあまあ傲慢な方だと思われる。何しろ女癖が結構悪い。この時点で私の中では絶対関わりたくない男リストに入れられてしまう。

先日見たナポレオンより、傲慢さは薄めに描かれている。これはノーラン監督の意図で、「傲慢に見えるかどうか」を観客に委ねているのではないかと思う。

だが、きつく尋問された理由は私に言わせればストローズを小馬鹿にしたのが原因である。もしストローズと仲が良かったら?おそらく、庇ってくれたに違いない。なぜならオッペンハイマーは共産党の一員ではない、彼は白だからだ。もちろんスパイでもない。


オッペンハイマーは自分のキャリアのために原爆を作ったのだと思う。あの時代、あれを止められる人はいなかっただろう。だが、彼ははっきりと後悔している。

トルーマンは「日本人は原爆作った人を恨まないよ」って妙にはっきりと言っていた。 

だが、私はこれも日常的に起きうることだと思っている。

例えば、私が前に辞めた会社では、流行りのキャラクターを使った子供向けのアプリを作ることになって、私はデザインをとても頑張った。だが、エンジニアのやる気は半分以下だった。その技術が扱える人が辞めてしまって聞く人がいなかったらしい。

トルーマンはいわばその会社の「ディレクター」である。彼女は、私に言わせればサイコパスの気があって、アプリにバグがあっても平然としていた。一応エンジニアには声をかけるのだが、誰も直してなどくれなかった。(そのエンジニアも独身女性の私の前でスキルをアピールする傲慢さがあった)

トルーマンなディレクターの使命は「アプリの制作費をクライアントからゲットすること」である。

バグのないプロダクトを納品することではないらしい。

私はあの時も、そしてその前も、オッペンハイマーのような気分になった。仕事でやったことだ。私はきっと給料のためにこれを作っている。

だが、どうだろう。そのアプリのレビューには悲惨なコメントが並んでいた。「子供が喜んで使いたがるのでバグを直してもらえませんか」と。

オッペンハイマーの偉業は、老人になってから評価された。だが私にはきっとそんな日は来ないだろう。それがサラリーマンだ。会社に勤めていたらそんなものなのだ。世の中にはこんな話が溢れ返っている。


それを悪いとも、良いとも言わず、淡々と描く良い映画だった。

ただそこにある「絶望」の感情は非常によく描写がされていた。

2024年3月28日木曜日

ドゥニ・ヴィルヌーヴの「メッセージ」

この映画はサムネイルで少し損をしている。

見た目がチープなSF映画に見えなくも無いからだ。もうちょっとストイックさをビジュアルに出せれば良いのだが(もしかしたら宇宙人を出した方が良かったのかもしれない)。構図が安っぽい問題がある。

内容は非常に真面目で良質なSFだった。

インターステラーなどと似ている。時間を操るシナリオだ。厳密にいうと操るのではなく、俯瞰するといった方が正しいだろうか。

私は物理学は全然できないのだけど、クリストファーノーランのおかげもあって、また宇宙や天文学が好きだった幼少期もあってなんとなくこのような抽象的なSF事象を理解できる。

感覚的にだ。

この「なんとなく感覚的にわかる」のがこの映画では特に大事になるのでは無いだろうか。

インターステラーの終盤で、主人公が過去に容易にアクセスできる場面がある。5次元、だっただろうか。

私たちは立体的に言えば3次元で、時間軸を含めると4次元に生きていると言えると思う。4次元で時間軸のある我々は、「肉体が存在し、心臓が動いている間」は現実空間に生きていられる。そこから見た「二次元」には時間軸が存在しない。あたかも存在するかのように、描かれてはいるが、画像である。

また一次元なるものも存在するが、仮にこれが文字だとして、それらも体感するのに時間は消費するが、一次元自体に時間軸は存在しないと言えるだろう。(時間そのものだけを捉えれば一次元とも言えるが)

という、ざっくりな仮定のもとで話を進めると。

5次元に存在する生物(知覚者)は、4次元を時間軸もろとも俯瞰することができるのでは?とインターステラーは言いたいのかなと私は思った。

さて、この「メッセージ」では地球に降り立った宇宙人の言語が難解で、主人公の女性はあらゆる手段でこれを解読していく。見た目的にはAdobe Illustratorで書いた適当なインクの輪に見える。なぜベクトルデータで説明しているかというと、彼女が分析する時に、アンカーポイントが多数見えたからだ。それに伝達手段に使える記号であるならば、確かにベクトルデータに変換できるはずである。

この宇宙人は、どうも未来が見えるらしいのだが、見えるというか知覚しているという感じらしい。そして、私の解釈では、宇宙人が主人公に与えた「武器」は未来を見る能力である。彼女は何度も謎のフラッシュバックを見て、それがだんだん頻繁になってくる。未来の自分の子供を見ているのだ。

この「だんだんわかってくる」感覚を表現するのが、ドゥニ・ヴィルヌーヴは非常にうまいと思った。DUNEもそうだけど、無理のないように話を丁寧に進めるのがうまい。(DUNE2は少し終盤は詰め込みを感じたが)

映画は物理学を学ぶためのものではない。

この感覚的に宇宙人を理解していく感じ、を映像を通して体験できるのが映画の素晴らしいところだ。

E.T .と出会い、最初は怖いなと思い、だんだん仲良くなっていって、最後はお別れする時に号泣する、そういう感覚を共有できるのが映画の良いところである。

人の考察も見てみたのだが、「未来がわかっているのになぜその通りにする」かなんてことは私はどうでも良いと思った。

この映画で感動的なのは、未来からの「メッセージ」を彼女が受け取って、必死で実行する(これがクライマックス)ところで、そこで彼女は地球の平和を守り抜くのである。

宇宙人がきたことで、地球の住民は混乱する。戦争が目前に迫りつつあった。

言語学者のルイーズは、焦る人類を前に「丁寧にメッセージを解読したい」と言い続ける。

ここにこの映画の素晴らしいテーマがある。未来などぶっちゃけSF設定としては良いのだが、大事ではない。ここで大事なのは、「相手の言っていることを理解しようとする姿勢」である。そしてその姿勢が地球を破滅から救ったのだ。

多くのSF映画は盛り上げるためにここで戦争を始めてしまうかもしれない。

だから、私はあの中国軍の代表が「ありがとう」と言い始めた時震えるほどに感動したのだ。

そして、ルイーズが辛抱強く解読を続け、リスクを冒して中国軍の上将に電話をかけ、未来がどんなものであろうとも、突き進む一連の流れがとても美しいと思った。学問と科学が平和を導いたのである。そして、ルイーズの良心が。宇宙人もそれを見越して彼女に能力を与えたのではないかと思う。

SFは暗く恐ろしい破滅の物語も多いが、「メッセージ」は前向きでありながら、未来を知ってしまう切なさも含んでいる良質的なSFである。

そして、最後のあたりのシーンは、それを慰めるものではない。彼女は、「今を」生きることをそれでもなお楽しむのである。「今、ここにある温もり」を大事にしようと、伝えているのである。 

また、ドゥニ・ヴィルヌーヴといえばビジュアルの美しさだが、宇宙人のデザイン、乗っている乗り物のデザイン、「記号(文字)」のデザインなどどれもスタイリッシュで美しかった。彼は「霧やもや」を使うのが非常に上手いと思っている。絵作りが上手いというか。


ところで原題は「ARRIVAL(来訪)」であるが、邦題「メッセージ」も悪くはない。なぜなら映画全体がメッセージの役割も果たしているし、ルイーズはずっとメッセージを解読しているからだ。

2024年3月18日月曜日

DUNE part2

おそらく圧倒的ビジュアルで攻めてくるに違いない!と確信してIMAXで観てきました。

大満足です。美麗ビジュアルな上に、圧倒的迫力のサウンド設計。私はサンドウォーム大好物なので今回乗るシーンが多く大変楽しめましたwそして今回大規模戦争の描写もあるので、映画館で見ないともったいないです。

1観て予習して正解でした。ぜひ予習してからご覧になってください。

登場人物としては、今回は圧倒的女優陣に満足させられました。

レベッカ・ファーガソン

正式に教母となり、さらに意外な過去が明かされます。

今回も本当に美しい。衣装も素敵だし、スパイスの影響で青くなる瞳がよく似合っていました。彼女元々青なんですけど強調されていました。ミステリアスすぎて裏があるんじゃないかとハラハラします。

ゼンデイヤ

牧歌的で癒し系でした。最後彼女の怒り顔で終わるのがなんか切ない。ジブリ映画にいるタイプ。

フローレンス・ピュー

皇帝の娘ということですが、良心的な女性という印象を抱きました。ドレスがすごいんだわ。あれいくらかかってるんだ。

レア・セドゥ

ハニートラップ仕掛ける(命令で)妖しい美女。またかよ。仕草が上品。行く末が楽しみです。

そしてまさかの、アニャ・テイラー・ジョイ

ポールの予知夢に出てくる女性ですが明らかにあれでした。これまた美女。

美女づくしな上に、全員今をときめく超・実力派女優ばっかり!ギャラがすごそうです。どの人もエゴが強すぎない俳優なのでとても好きです。

ベネ・ゲセリットの存在がすごい

歴史を裏で操るとされている
ベネ・ゲセリットですが、様々な権力者に取り入っては精子を(子種を)ゲットしている模様。だから女しかいないのか?!!怖すぎて逆に好きですw

女が世界を操っているなんて、最高じゃないですか。

監督も意図的に女性を活躍させているそうですが…。素敵です。


男性キャラで圧倒的な存在感を放つのがやはりオースティン・バトラーの
ラウサ・ハルコンネン。元の顔がわからない程に白く塗った上に眉毛の上からパテかなんかを塗って完全スキンヘッドなのですが、クールでかっこいい。

かっこいですがサディストで、めちゃくちゃ人を殺すのです。

しかも最後らへんに、ポールと決闘することになり、とんでもなく緊張するのですが、
私は、このサイコパス野郎の唯一好きなところは、チートで勝とうとしないところです。

そういう意味でもファンがつきそうだなと思いました。彼の叔父は無茶苦茶太ってるのにこの子だけナイスボディだったので。

皇帝もヨボヨボだし、男性キャラが微妙なんすよね。それにしても前から思っているのだが、ポールのキャラクターとしての存在感が女性陣にかき消されている気がする笑

あとフレメル側のスティルガー。ハビエル・バルデムだから見慣れていて親近感がありまくりなのですが、ちょっと緩すぎない?!と思うことがありました。スペイン訛りはわざとらしすぎるというか。


ストーリーが難しい!と言われてもいる本作ですが、後半は特にスピードアップしていたので、救世主と崇められるポールの行く末、チャニとの関係、フェンリングやジェシカが産む子供など、未来がとても楽しみになりました。特に、アニャ・テイラー=ジョイが次回絡んでくるのか?が楽しみなのですが、年齢的にはズレが生じるのでどうなんだろうな。

私はざっくり関係を飲み込めたのでディテールはともかく、比較的わかりやすい話だと思いました。

それにしても簡単に核を使ってしまうし、あれで本当に平和なのか、ちょっと謎ではあります。ポールが言う通り、本当に「緑のパラダイス」はつくれるのでしょうか。次回に期待です。


 

2024年3月13日水曜日

Oscars2024 アカデミー賞の雑感

結構モヤモヤしたので、こちらで発散しようと思います。


私は比較的寛大な人間なので、過剰にセクハラに敏感なことを書いているのは、そのくらい世の中の一部の男性が過剰にしつこかったからです。本来は、ゴールデンカムイレベルの下ネタでも大口開けて爆笑するタイプです。

今回のアカデミー賞は、寛大な私でも違和感がありました。

世の中は、なぜか、エマ・ストーンとジェニファー・ローレンスの態度を責めがちなのですが、私はこれはミスリードではないかと疑っています。 

つまり、今回あの式で行われていたのは、紛れもなく「ホモソーシャル」の弊害ではないかと思っています。

ファンの方には申し訳ありません。私はもともとロバート・ダウニー・Jr.がとても苦手で、アイアンマンのことも「嫌い」と公言していました。単純に、私の好みの問題です。優しそうな人が好きなので、ああいうプライドの高そうな、気の強そうな男性は好みの正反対に位置します。

その人が、受賞式でキー・ホイ・クァンに目も合わせずトロフィーをふんだくり、キーが手を差し伸べようとしても(2回も)握手もせず、すぐに左の役者の方に行きましたね。しかもそれを行う前に手を広げて、壇上の5人をちゃんと見ているんです。

私からは、「5人のメンバーを歓迎すると見せかけて、位置関係を把握。キーは気に入らないので挨拶しなかった」という風に見えました。

もちろんそう見えただけです。

問題は、実際に目も合わせないまま、スピーチを始めてしまったこと。

これはかなり、同人種でも無礼なことだと感じます。

ですが、これをアジア人俳優であるキーに行ったことは、やはり「人種差別」ととられても文句は言えないでしょう。


映画という芸術文化は、世の中に起きている問題を取り上げてメッセージを投げかける役割も持たされています。もちろんその限りではありませんが、私は、スピルバーグの映画で戦争を学んだと言っても過言ではありません。

要は、マイノリティを壇上で差別することは、映画制作の姿勢とは全く真逆の態度ということになります。

もしこれがアイアンマンを演じているつもりでも、アイアンマンがレイシストだと私は思いたくないです(まあ嫌いなのですが)。


ミシェル・ヨーは一度受賞しているからか、とても寛大な上に少し誤解を招くが善良な行動を取りました。なのであまり女性陣を責めてほしくないのです。問題は、完全無視したRDJの方です。冒頭で「ホモソーシャル」と言ったのは、この期に及んで「男性優位社会」(男性は差別をしても許される)をあの場で展開してほしくなかった、ということです。しかもメディアがRDJをあまり責めていない上、本人から弁解がないのも、ホモソーシャルの結果ではないでしょうか。

オスカーを手にするくらいの演技力があるなら、せめて最後まで偽善者を演じて欲しかった。カメラの前では。

そう思っています。


個人的なアメリカ生活での経験から言うと、このようなシーンはたくさんありました。私の英語をわざと何度も聞き返し、何度説明しても「わからない」と言ってくるアメリカ人はたくさんいました。本当に知りたいなら理解しようと努力するはずですが、能面で何度も同じことを説明させる思考停止したバカどもです。

でも私はオスカー俳優ではありません。オスカーは、優秀な人たちが受賞する場なのですから、RDJに品性を下げられたことを、自分の過去の経験からも非常に腹立たしく思っております。

2024年3月11日月曜日

「レッド・スパロー」非常に面白かったです

いわゆる「普通だった女性をスパイに育てあげる」映画はいくつかありますし、やはり「ニキータ」を超えるものはないなと思うのですが、本作品「レッド・スパロー」はまた一味違った面白さがあります。

主人公はロシア人で、トップバレリーナでしたが、事故で骨折し辞めさせられてしまいます。その後叔父がスパイにリクルーティングするために、自分が骨折した原因を知らされ(これって最初の任務よなw)、犯人たちを怒りに任せてぶっ殺すのですが、その手口が豪快すぎて「つかみはOK」となり、とても引き込まれました。

やはり血の気の多い女には共感しますね。

その後もポーカーフェイスで任務を続けるドミニカですが、ロシア内部にCIAへの内通者がいるとわかり、その正体を知るべくCIAエージェントに近づきます。このあとの展開は割と複雑で、見ている方も「今ドミニカはどちら側なのか?!」とハラハラします。何しろドミニカは、このスパイの世界に引きずり込んで母親を人質にしている「キモ叔父」に一泡吹かせたいので、CIAに協力すると言い出したのです。

ですが見ている方はどこまで本気なのかわからないわけで。

何しろドミニカ、全然笑わないし。

訓練時にも気になったのが、「娼婦としての訓練」を受けているはずなのに、「男の本性は見抜ける」が、男の欲しいものをそのまま提供するほど腐っていないところ。ドミニカは「後ろから襲ってきてバックでやろうとする男」を絶対に許しません。

つまり、彼女が本気で寝る男だけが本当に心を許した相手だということです。そこだけが、ヒントだったなと思います。

話はちゃんと見ていないとしっかり理解できないくらい入り組んでいますが、ラストのどんでん返しが素晴らしかったです。伏線はあるのですが、「ん?」くらいのレベルなので最後にすごい驚きました。

よし!やったぞ!というあの達成感が、主人公とリンクするので、特に苦境を生き抜いた女性だと共感しっぱなしだと思います。

自分を利用してくるキモい叔父さんや、スパローが娼婦の訓練を受けていると聞いて色目を使ってくる男、体の欠点を指摘した途端ぶん殴ってくる男、特に理由もなく後ろから襲いかかってくる同級生。まあ最初の自分の脚を折る原因になったのも男なので、彼女は散々男に振り回されて怒り心頭だったと思うんですよ。

唯一本気で好きになった男がCIAの男で、まともなやつで、最後は立派に勝つエンディングでスッキリしまくりました。

嫌なことがあった時に観たいような映画ですが、拷問シーン、殺害シーンはまあまあグロいので注意です。掃除人がとにかく残忍。それから、娼婦育成時に男娼も同時に育成するのですが、普通に全裸見せてくるので注意です。

この映画は原作小説があるそうで、続編があるので、内容的にも面白そうだなと思いました。原作のおかげでかなり濃厚なストーリーになっており、大変楽しめました。

ちなみに原作のエンディングは違うそうなのですが、映画版の方が(少し無理はあるが)スッキリすると思いました!